一つ、 一つ。
自身の希う事柄を、 為す事が。
進む事で在るのならば。
例え、 如何なる事柄を望んだとしても。
其れは、 自身の歩みに他ならない。
幾多の制約の中で、 僅かに、 残された可能性を。
雁字搦めの中で、 自身に、 許された路を。
為す事は。
或いは。
至福の刻なのかも知れない。
随分と昔から。
「四十に成ったらぽっくり逝きたいんだ。」 「生まれ変わったら石ころに成りたいの。」
あの子が、 口にし続けて来た。
夢。
最後の最期に、 望みを叶えたのだとしたら。
共に喜ぶ想いが、 解だと言うのだろうか。
「本日朝・・・」
後見を名乗る弁護士が。
あの子の携帯から、 途絶えた事を知らせて来た。
---------- References Pct.13 2015, 「在り得ぬ未来が力に為りますか」 Jun.22 2015, 「想いを断てと言うのでしょうか」 Jun.21 2015, 「眼鏡は許さぬ想いでしょうか」
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