緩流の中、 一つ、 一つ、 次へ繋ぎ紡ぐ事で、 初めて。
機の熟れる想いも在れば。
其の刹那に於いて、 全てを、 完結せねば。
機を失い、 途絶える流れも在る。
其の時場を、 何れ程の刻み幅で進めるか。
其の拍子は、 固定値では無いのだけれど。
何かに、 急かされたかの様に。
僅かに噛み逢わぬ刻の、 其の薄壁へ。
双方から、 一つ、 孔を穿つ。
「ずっと不眠だったのに。」 「ぐっすり眠れたの。」
「良かったじゃん。」
「私。」 「こんなに小坊主の事好きだったんだなぁって。」
「気付くの遅ぇよ。」
「お互い様でしょ?」
其の重みを、 十二分に、 咀嚼し尽くして。
「俺は好きだよ。」
「私も好きだよ。」
到頭、 軽口では無い言の葉が。
あの子と間に、 飛び交った。
---------- References Jan.30 2011, 「噛み逢わぬ故の想いでしょうか」 Dec.08 2001, 「気になり始めているのですか」
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