互いの間は、 一定の流向に差配されて。
飽く迄、 役には偏りが在るのか。
其れとも。
触れた刻の、 其の瞬時値の大小が。
互いの役を、 定めるのだろうか。
其の何れでも無いのだと、 想い至りながら。
幾つかの機を顧み。
注がれ、 流れ込んで来る想いの、 其の在り処を。
探り当てられず、 時が過ぎた。
「じゃぁこっちの桜。」 「と膝枕♪」
此の地では未だ逢えぬ、 桜の画と。
自身の膝に俺を寝かせた、 比喩の絵と。
続けて届いた二枚の想いに。
一瞬。
風穴を穿たれ、 風を通される。
「俺は平気だよ。」 「俺の周りも何とか。」
「私の昔の同僚は。」 「死んじゃった。」
「そっか。」 「残念だな・・・。」
嘗て、 あの子が杜に居た頃から、 変わらずに。
役も、 瞬時値ですらも。
普段の風しか、 吹く要素は無い筈なのにね。
---------- References Jan.30 2011, 「噛み逢わぬ故の想いでしょうか」 Jun.21 2010, 「真偽に未だ意味が在るでしょうか」
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