例え、 其の一筋の糸が消えて終おうとも。
互いの存在は、 消える事無く在る筈なのだ。
けれども。
石鹸水の泡玉の様に、 決して、 強くは無い糸へ。
其れが命綱で在るかの様に、 必死にしがみ付き。
其の、 真夜中に開きそうに成る扉の、 向こう側に。
自身の想いを、 贈り預けて居るから。
一瞬。
想いと同時に、 互いの存在をも滅して終う様な錯覚に、 囚われるのかも知れない。
今夜も。
開けずに居た筈の扉が、 勝手に開き。
「そんな時が辛いけれど。」 「そこにあるのは自分の本当の想いなのかもしれない・・・。」
「ごめん。」 「詮ないことを書いてしまった・・・。」
坂の街から、 其の言葉が届く。
期限を意識する故に、 人は、 想いを燃やせるのだろうか。
永続を意識する故に、 人は、 想いを紡げるのだろうか。
答えが、 何方に在るかなど。
未だ、 判らないけれど。
扉の向こうと、 扉の此方と、 見比べる事も。
詮無い事なのかも知れないね。
---------- References May.14 2007, 「制動装置に成るのでしょうか」 May.13 2007, 「万に一つの刻なのでしょうか」
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