想いに刻まれる、 其の、 記憶の深さは。
其の刻の。
自身の、 覚醒度に差配されるから。
暖かな微風。
不忍の水面に映る、 桜花。
汗ばむ程の、 陽気。
温く成り始めた、 缶麦酒。
そして。
路肩に腰掛け、 交わした、 言葉。
深く、 永く、 自身に巣喰い残存し続ける、 記憶は。
自身には量り兼ねた、 当時の、 強い意識の。
証拠なのかも知れない。
朝、 画面に映る桜は。
「久しぶり。」 「元気か?」
「おおー。」 「小坊主は?」
今年も、 花見の彼女を呼び覚ました。
方々で。
幾度と無く。
異なる桜を、 此の瞳に映しても。
一番鮮明に。
あの花見が、 脳裏に、 浮上する。
---------- Reerences Mar.28 2004, 「聞き上手でしたか」 Aug.08 2005, 「何処で流れを変えたのですか」
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