想いを贈り、 想いを受容する。
矢の起点と終点に、 想いが在って、 初めて。
想いは成立する筈なのに。
時に想いは。
決して、 贈り手の想い如何に因らず。
其の、 受け手の振る舞いのみで、 定められて終う。
其れ故に。
何れ程、 想いを宿して放とうと。
受け手に、 捕らわれる事無く、 朽ち果て。
想いなど、 殆ど込めぬ振る舞いを、 受容し。
感謝の想いが、 此の手に、 孵り戻るのだ。
娘の、 満面の笑みに。
ふと、 眉を曇らせた。
「こんばんは。」
「あー。」 「うー。」
画面から届く挨拶が、 自身に向けられた想いなのだと。
嬉々として、 必死に返事する、 娘は。
贈り続けても、 届かぬ想いが在る事を。
何時、 理解し始めるんだろうな。
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