文字は。
互いの想いを、 凝縮して、 其処に宿すのだと。
時に、 勘違いして終うけれど。
如何に、 純度を高められた後に、 伝達されようとも。
其れは、 一側面からのみ放たれた情報に、 他ならないのだ。
本来は。
純度を高められた、 更には、 複数の想いを受容して。
初めて、 確度の高い想いとして、 成立するのであって。
飽く迄。
一側面の、 其の全容を補う為に。
一方的な視線からのみで、 加えられ、 補完され行く情報の、 其の精度は。
確実に、 失われ行く。
自身の解釈のみで構築する、 其の世界観が。
其の実、 殆ど世界など描いて居ないと。
幾度も、 幾度も、 気付かされて来たから。
一度、 此の瞳に映したとしても。
少しも、 安堵出来ないのだろうか。
「まだ一度も逢ってないのに。」 「こんなに気持ちが進んで良いのかな・・・。」
坂の街の人は、 そう口にしたけれど。
一度逢った、 其の後の文字程に。
難しい想いは、 無いと想うんだよ。
---------- References Mar.14 2007, 「尻尾が見えて居たのでしょうか」
|