配慮の一種だろうか。
其れとも、 本音の吐露だろうか。
其の解が。
何方でも、 何方で無くても、 然したる違いは無いのだけれど。
存在が消失する。
唯、 其の一個の現象を、 不思議に想ったのだ。
嘗て、 繋がれて居た時も、 そして、 放たれた今も。
変わらずに。
自身の内に、 要として居た存在が。
幾度と無く、 変遷を繰り返した想いの、 内に在って。
忘れ得ぬ要として、 堅く、 堅く、 在り続けた存在が。
何故に、 融け出すのだろう。
「今も好き。」 「今も大切。」 「そう想ってる筈なのに。」
坂の街の人は。
じっと、 俺から視線を離さずに。
漏れ出さぬ様に、 自身の殻へ閉じ込めて在った人が、 居なく成ったのだと。
俺に、 告げた。
---------- References Feb.26 2007, 「最初の本音でしょうか」
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