雲間の朝日に想うこと


< 今晩も凌げるだろうか >


貴女との逢瀬の為に、
禁欲を貫いている俺の気持ちが、
貴女に理解出来るか?


貴女との目合いの為に、
禁欲を貫いている雄の生理状態が、
貴女に理解出来るのか?





綺麗な女性の姿一つで、
下半身に自然と手が伸びてしまう位。

官能的な夢一つで、
あっさりと閾値を超えてしまう位。


貴女の刺激を心待ちにして、
充分過ぎる程、
準備万端で俺は控えて居るんだ。











逢瀬の前に交わす、
貴女と俺の会話。


何をしようか、
何処に行こうか、
いつもの様に交わす、
逢瀬前の会話。









 「俺だって欲しいんだよ。」



思わず口をついて出た言葉は、
俺が限界寸前である証拠なのに。



 「ねぇねぇ、今、何て言ったの?」
 「我慢比べはどうなったのかなぁ?」



嬉しそうにツッコミを入れる貴女は、
受話器を置いた後の俺が、
貴女の声と貴女の姿を想像して、
どれだけの我慢を強いられるかなど、
理解しようともしないだろう。
















俺の我慢比べは、
逢う前から始まってるんだ。


迸らぬ様に、
俺は今夜も我慢比べだ。


2003年02月28日(金)


----------
History





Add MyEnpitu

小坊主
MAIL