真偽で問えば。
迸る、 其の想い一つ一つに。
決して、 嘘は無いのだけれど。
善悪で問えば。
撒き散らす、 其の、 想い一つ一つは。
矛盾に満ち、 規範を、 逸脱して居るのだ。
其れ故に。
其の、 逸脱と矛盾を。
飲めるか、 飲めぬか、 相手に委ね。
「選択権は俺に無い。」
互いの状態を、 差配出来る権利は、 相手に在ると。
恰も、 自身が責めを負うかの様に、 口にするけれど。
其れは。
唯。
自身の振る舞いに責めを負えぬ、 逃げ口上に過ぎないのだ。
「どうしたい?」
「俺が決められるのか?」 「いや。」 「俺が決めないのは逃げてるだけか。」
「そうだよ。」
受話器の先は。
ひたすら、 想いをひた隠して。
俺の想いの天秤を、 揺らしに懸かる。
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