例え、 僅かでも。
互いの想いが、 徐々に、 共鳴し逢う時は。
例え、 一穴でも。
互いを隔てる壁を、 一瞬にして、 取り払って了うから。
其の、 一穴をも、 築かぬ様に。
慎重に、 慎重に、 想いを制御する。
けれども。
想いを、 閉じ込める行為は。
結果として、 隠る其の想いの濃度を、 増強し。
一穴を穿つ想いの、 硬度を。
巧みに、 増して了うのかも知れない。
高く、 厚く。
其の壁を、 創り上げて居る心算で。
ふと、 零れ落ちる言の葉は。
壁を溶かし行く向きに、 在る。
「日帰りだけれど。」 「26日は神奈川にいるよ。」
「ん?」 「もしかして俺を誘ってるの?」
坂の街から届く、 言の葉が。
事後で無く、 事前の知らせに変化した。
---------- References Oct.19 2006, 「唯一の堤足り得ましたか」 Jan.04 2006, 「警戒して居る筈では無いのですか」
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