本能の為せる業なのか。
半ば、 義務化した故か。
自動化される程、 鮮明に、 刻み込まれたのか。
其れは、 判断出来ぬ事だけれど。
無意識下の行為で在る事に、 違いは無い。
其れ故に。
其処に、 想いが宿らぬのかと、 問われれば。
或いは、 何の情動反応も、 生じて居ないのかも知れないのだ。
「私のお尻を叩いたんだよ!」
姫は。
折角の振る舞いを、 壊されたと。
錦の御旗を手に、 俺を、 非難する。
先に寝付いた、 俺の脇に。
滑り込む様に、 身体を横たえた姫の、 臀部を。
俺は、 必死に叩いたのだろうか。
娘を、 寝かし付ける様に。
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