新たに産まれ出ずる、 生の息吹に。
如何なる不幸も、 差し挟む余地は無いのだ。
人が生を得る、 其の慶事に。
幸福以外の何者も、 在らぬのだ。
けれども。
時として、 人は。
其処に、 数多の都合を持ち込み。
芯の想いへ、 傷を、 負わせて終う。
何が在ったのか。
其れは、 一度も聞けずに居るけれど。
過去の破綻の因は、 家に在ると。
嘗て、 姫は口にした。
「雅子様も。」 「これでほっとするね。」
姫らしい言い回しと、 其の背景に。
ふと、 想いを巡らす。
確かに、 息吹の本質は。
繋ぐ事に、 他ならないのだけれど。
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