其の、 立ち居振舞いが。
寸分違わぬ、 同一の物であっても。
其処に込める、 想いや、 意志や、 目的が異なれば。
其の振る舞いは、 飽く迄、 異なる物に成るのだ。
其れ故に。
如何なる意図が、 其処に、 宿されて在るのか。
其の一点を。
丁寧に、 丁寧に、 探り当てて行くのだけれど。
向きを、 入れ替えれば。
立ち居振舞いが。
寸分違わぬ、 同一の物であっても。
許容出来る物と、 出来ぬ物が。
其処には、 存在するに違いない。
「今日も上手に。」 「股を大きく開いてたんだってよ?」 「男の前で。」
保育園からの報告に。
姫は、 瞳を輝かせ。
「私も負けない位に開くんだからね!」 「男の前で開ける?」
娘に後れを取る物かと。
姫は、 更に瞳を輝かす。
意味も分からず、 開く股と。
理解した上で開く、 其の股と。
月と鼈程に、 違いが在ると言うのに。
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