もしかしたら。
其処には、 遵守すべき規則が、 存在して。
其の規則を、 犯した時には。
相応の報いが、 此の身に降りかかる仕掛けが、 在るのかも知れないけれど。
もしかしたら。
其処に在る規則は、 形式上の物で。
自身の想いの不足を、 弁護して。
想いの不足が、 必然的に生じさせる事態を、 未然に防ぐ為の。
手段かも知れない。
ならば。
二人の想いが、 或いは其れ以上の想いが。
何れの方向へ、 流れて行くのかと言う事に。
責任や、 罪科を、 負う必要など。
如何なる人間にも、 無いんじゃないのか。
俺に棲む、 其の想いが。
姫にも、 消えずに在る。
「小坊主に与えられた嫌な思い出が、」 「消せないんじゃない。」
「与えてしまった自分の罪悪感を、」 「消すことが出来ないんだ。」
「私たちが惹かれ合うことは、人を傷つけて苦しめる。」 「そのしっぺ返しが自分に来るかもしれない。」
確かに姫は、 結果として貴女から、 俺を奪ったけれど。
其れは、 お互いが前向きの選択をした、 結果だった筈なのに。
奪った物は、 奪われる。
奪った者を、 奪われる。
幸せを渇望した、 其の結果が。
如何して、 素直な幸せを拒み続ける?
---------- References Feb.17 2004, 「何故撥ね返せなかったのでしょうか」 Feb.13 2004, 「弁解の為の縛めでしょうか」 |