衣類や、 湯浴や、 寝具や、 食事。
必要な準備と、 果たすべき役割とを、 次々に要求し。
覚悟や、 労力や、 行動の変化を。
相手に、 強いて行きながら。
自身の覚悟や行動は。
決して、 変化させる気など、 無いのだ。
其れ故に。
一向に、 不安は減らず。
必然的に、 方向性など定まる筈も無い。
多分、 理由は俺の内に在る。
変わらぬ状況に、 苛立ち。
支える自信を、 失いかけ。
焦って居るだけだ。
けれども。
今更、 其の言葉が出る事に、 辟易する。
「後一ヶ月だけ。」 「待ってくれる?」
姫に、 問われれば。
待つと応えるしか、 無いけれど。
既に。
迷って良い時間は、 過ぎ去ったのだ。 |