居住まいを正して、 一言一言を感じ取らねば。
其の言葉を、 伝えて来る理由や原因も、 俺に対する要求も、 皆目見当付かなかったから。
既に消した明かりを、 再び点灯させて。
布団の上に起き上がり、 座ったけれど。
其れでも、 変化は無かった。
愚痴か、 非難か、 疑問か、 別れ話か。
攻撃調の言葉を、 半端に並べ。
お互いの苛つきのみを、 増幅させるだけ。
何れ程の想いを、 贈り続けようとも。
「私のプライド、ズタズタにされたから。」 「小坊主を、信じられないんだよ。」
姫に巣喰って了った、 一つの想いが、 其れを簡単に跳ね除けるから。
不信が、 消える事無く在り続けると。
理解はしているけれど。
何をしても、 俺を信じられないなら。
早く斬れば良い。
疑問を感じ続けながら、 お互いの苛々を増幅させて迄、 寄り添う必要は無い。
年齢的に後が無い。
そんな理由で、 俺を捨て切れずに居るなら。
何時まで経っても、 俺を信じられる筈は無いだろう?
「私は、小坊主とは違う。」 「小坊主のプライド傷付ける事はしてない。」
一人、 被害者の様に振舞う姫は。
面と向かって、 俺の自尊心を傷付けながら。
厚顔無恥に、 自己保身を図ってる。
今も。
---------- References Apr.21 2004, 「行為の選択を誤ったのでしょうか」 |