お互いを、 想い逢う故の秘密には。
恐らく、 二種類在るだろうけれど。
笑顔や、 歓喜の、 増幅を目的とするならば。
秘密は、 秘密で良いから。
何の素振りも、 魅せず。
秘密裏に、 事を、 運ぶのだけれど。
其れは、 日々の振る舞いを魅せない事と、 同義だから。
一時的に、 不安要素を拡大する効果も、 内包するのだ。
自分の想像を。
直ぐに、 言葉に出来る人だから。
今にも目に浮かぶ、 互いの笑顔や、 互いの期待を。
きっと、 黙って居られないのだろう。
「買った?」 「買ったの?」 「私はもう買ったんだよ!」 「聞きたい?」
聖夜の、 想いを込めた贈呈品へ。
盛んに、 探りを入れて来る姫へ。
もう少しだけ、 我慢は、 出来ない物だろうかと。
笑いを堪えながら。
油断ならぬ人なのだと、 再認識する。
此の人は。
二種類の内の、 もう一種類の秘密は。
決して、 表情にも洩らさない人なのだ。
---------- References Nov.20 2003, 「逆転の為の贈り物でしょうか」 |