< 不思議な御縁と言えるでしょうか >
教え子から届くメール。
「今出先なんだよね」
彼は只、 これから住むかも知れない街を、 見に来ただけ。
彼は只、 これからの進路を思い浮かべて、 街を歩いただけ。
「良い街だね」
そう言い残すと、 彼は再び、 自分の世界に帰って行った。
良い街だよ。
これから住むかも知れない街だよ。
これからの進路を思い浮かべて、 俺もその街を歩いたよ。
貴女の住む街へ行きたいと、 彼が初めて言った時。
俺は彼に何も言わなかった。 俺は口を開けなかった。
驚いたのか。
怯んだのか。
俺の想いなど歯牙にもかけず、 彼はまた一歩、 自分の道を進んだ。 |
2002年12月25日(水)
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2001年12月25日(火) 俺の匂いは残っていますか
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