雲間の朝日に想うこと


< 心の一部を捨てられますか >


人は其れ其れで、
或いは日々其れ其れで。

物事への感受性や、
発動迄の閾値は、
常に、
変遷を続けて居るけれど。



人が、
生物で在り続ける以上は。


喜怒哀楽の、
其の僅か一つでも欠如した、
想いなど。

存在し得ないのだ。






何れ程、
優しさに包まれた想いでも。

其の一部に、
必ず裏返しの想いが在り。


何れ程、
怒りに満ちた想いでも。

其の裏には、
僅かばかりの優しい想いが、
隠れて居るのだ。







其れなのに。




如何して人は、
何時でも、
相手の片面のみを求め。

其の反面を、
遠ざけようとするのだろうか。


















僅かな言い合いと、
続く喧嘩。



 「当たり散らす為に私が居れば良いんでしょ!」
 「どうせ、他の女の人探してるんでしょ!」


姫は何時も。

俺の優しさだけを、
取り出そうとして居る。












其れ以外の人に、
自身の、
最愛の、
唯一の人以外に。

当たり散らせと言うのだろうか。


其の存在を、
暗に創れとそう言うのだろうか。





人を構成する要素として、
其の身に与えられた感情は。

人が生きる為に、
其の身に宿された怒気は。


決して、
捨て去る事など出来ないのに。


2004年11月12日(金)


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History
2003年11月12日(水) 相手の傍に身を置けますか
2002年11月12日(火) 救いの神になれますか
2001年11月12日(月) 気持ちに正直になっていますか





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