ほんの僅かな、 想いの擦れ違いに。
お互いが、 意地を張る。
其の程度の事など、 日常茶飯事で。
其処には。
如何なる動揺も、 存在すら出来ぬ筈なのに。
何故に。
此処迄、 想いが揺れねばならないのだ。
「煙草・・・か?」
其処に、 姿は無く。
「トイレ・・・か?」
其処に、 姿は無い。
俺の、 逃走経路の推測は。
確実に、 的を外して居る事が。
余計な焦りと、 自信の消失を、 次々に、 呼び覚まし。
電話に出ぬ、 姫に。
嫌な記憶が蘇った。
「煙草吸ってたの。」 「今どこ?」
折返しの、 姫の電話に安堵しながら。
少し、 姫と逸れた位で。
其の寸前に、 少し喧嘩をした位で。
何故に、 此処迄動揺するのか。
想いを巡らせた。
馬鹿か?
俺は。
---------- References Jul.04 2004, 「既に他人だと言う事ですか」 |