無責任賛歌
日記の表紙へ昨日の日記明日の日記




ホームページプロフィール掲示板「トーキング・ヘッド」メール
藤原敬之(ふじわら・けいし)

↑エンピツ投票ボタン(押すとコメントが変わります)
My追加


2005年01月07日(金) キネ旬ベストテン発表/『3年B組金八先生 新春スペシャル』ほか

 早朝、しげの帰宅を待ってガストに食事に出かける。
 まだ午前の4時だが、私も仕事が早出なので、それまでの時間つぶしのつもりでプラスeの端末で遊んでいたら、なんと『スキージャンプ・ペア』の新作が公開されていた(『スキージャンプ・ペア』を知らない人はここのサイトを参照のこと。とっても楽しいCGアニメです。→http://www.page.sannet.ne.jp/masm/index.html)。
 「HALCALI編」と題された3ジャンプで、ハルカとユカリの女子高生ペアが、二人揃ってスキージャンプ、空中でスキューバダイビングして泳いだり尻相撲したり。しかも正選手をふっ飛ばしての乱入だから日本の女子高生恐るべし。
 オフィシャルDVDは1、2巻とも買ってるんだけど、この「HALCALI編」もDVDが出てるみたいだ。今度給料が出たら絶対買おう(^o^)。


 昨日よりは体調はよくなってきているのだが、まだ本調子ではない。仕事の合間にも、トイレにしょっちゅう行きたくなって困った。大事を取って、今日も半ドンで帰宅することにする。
 コンビニで買った弁当を食べて、あとはゆっくり休む。本を読みかけたが、疲れていたらしく、すぐに寝入ってしまって夜まで目覚めず。寝ている間、DVDの予約を仕掛けていたのだが、どうもディスクの調子がおかしくて、うまく録画が出来ない。通常の録画はできるのに、予約録画を仕掛けると、なぜかいきなりアタマでストップしてしまっていた。おかげで田中絹代監督の『お吟さま』を録り損ねる。無念。


 『3年B組金八先生 新春スペシャル』。
 今日だけ2時間枠なのは、上戸彩をゲストに迎えたためなのだろうが、テレビシリーズの流れの中にいきなり別のエピソードをぶちこんでいる形になっているので、話の流れがぶつ切りな印象。
 上戸彩は性同一性障碍の少女(心は男)を演じているのだが、『インストール』の時よりもずっといい表情をしている。山口百恵にちょっと面差しが似ていて、影を感じさせるところがあるので、こういうフクザツな役の方が似合っているのだろう。「男」としての演技もなかなかのものだったし、何より男性ホルモンを打とうとする直前の不安感を、実にそれらしく演じていたのがよかった。武田鉄矢の“いかにも”な説教はどうしてもドラマに始末を付けるためのご都合主義にしか見えなかったけれども。
 『金八先生』シリーズを今一つ好きになれないのは、第1シリーズの「15歳の母」のころからずっと、リアルで深刻な問題を扱っているように見せかけていながら、結局は「優しい気持ちが人の心を救う」的な理想主義で物語を締めくくる場合がやたら多かったからだ。今回も「虐待」という重い問題を扱いながら、やはり母と子の間には「絆」があるような“救いのある”形で終わらせている。
 けれど、現実はもっと厳しい場合だってあるのではなかろうか。親子間にほんのわずかな愛情すらない場合だってあると思う。
 脚本家が本気で「現代の中学生の現実」に則ったドラマを作りたいのなら、例えば「佐世保小六殺人」のような事件だって取り上げなけりゃウソだと思うが。 


  あとはミステリチャンネルで『心理探偵フィッツ』第1話『過去のない殺人者』前編。これは後編まで見ないとコメントのしようがないね。


 キネマ旬報が、昨6日、2004年の邦画、洋画のベストテンを発表した。
 例によって、見損なってた映画の方が多いので、私個人のベストテンともかなり内容が違う。後ろにマルを付けているのが私が見ている映画だ。

【邦画】
1.「誰も知らない」(是枝裕和監督) ○
2.「血と骨」(崔洋一監督)
3.「下妻物語」(中島哲也監督)
4.「父と暮せば」(黒木和雄監督)
5.「隠し剣 鬼の爪」(山田洋次監督) ○
6.「理由」(大林宣彦監督) ○
7.「スウィングガールズ」(矢口史靖監督) ○
8.「ニワトリはハダシだ」(森崎東監督)
9.「チルソクの夏」(佐々部清監督)
10.「透光の樹」(根岸吉太郎監督)
【洋画】
1.「ミスティック・リバー」("Mystic River",クリント・イーストウッド監督) ○
2.「殺人の追憶」("Memories of murder",ポン・ジュノ監督)
3.「父、帰る」("The Return",アンドレイ・ズビャギンツェフ監督) ○
4.「オアシス」("Oasis",イ・チャンドン監督)
5.「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」("The Lord of the Rings: The Return of the King",ピーター・ジャクソン監督) ○
6.「オールド・ボーイ」("Oldboy",パク・チャンウク監督)
7.「モーターサイクル・ダイアリーズ」("The Motorcycle Diaries",ヴァルテル・サレス監督)
8.「シービスケット」("Seabiscuit",ゲイリー・ロス監督)
9.「春夏秋冬そして春」("Spring, Summer, Fall, Winter... and Spring",キム・キドク監督)
10.「ビッグ・フィッシュ」("Big Fish",ティム・バートン監督) ○
【個人賞】
■監督賞 崔洋一 (「血と骨」)
■脚本賞 崔洋一、鄭義信 (「血と骨」)
■主演女優賞 宮沢りえ(「父と暮せば」)
■主演男優賞 ビートたけし(「血と骨」)
■助演女優賞 YOU(「誰も知らない」)
■助演男優賞 オダギリジョー(「血と骨」)
■新人女優賞 土屋アンナ(「下妻物語」)
■新人男優賞 柳楽優弥(「誰も知らない」)
■ 外国映画監督賞 クリント・イーストウッド(「ミスティック・リバー」)

 日本映画は『誰も知らない』『父と暮せば』『下妻物語』『血と骨』の4本の争いといった印象で、そのうち『誰も知らない』1本しか見ていない現状では、このベストテンにどれだけ妥当性があるのか批判のしようもないのだが、予告編を見て好きになれそうにないと判断した『血と骨』を除けば、あとの2本を見損なってしまったのは痛恨の極みである。2本ともしげを何度となく誘ったのだけれども、全然興味を示してくれなかった。しげの映画に対するアンテナの感度がいかに悪いか、そのおかげでこれまでにもたくさんの名作を見逃すことも多くて、毎年悩まされているのである。だいたい仮にも「演劇人」を名乗っていながら井上ひさしの『父と暮せば』を見逃すというのは大馬鹿である。舞台版だってあいつは見ようとしなかったのだからなあ。
 先日の日記にも書いたことだが、悲しいことに一般人がどんなに頑張って映画を見に行っても、年間80本から100本程度が限界である。これでは到底ベストテンなんて選べるものではない。けれど、『キネ旬』の評論家たちにしたところで、せいぜい200本から300本程度しか映画を見てはいないと白状しているのだから、実はこのベストテンにだってたいした意味はないのだ。文化庁メディア部門のアニメーション賞を受賞した『マインドゲーム』がベストテンにも入ってないことを考えても、相変わらず『キネ旬』の選考委員の大半がアニメーションに対して偏見を持っていることが明白である。プロを僭称するエセ評論家の投票の集計に、あまり過大な価値を求めちゃいけないだろう。
 『誰も知らない』がカンヌで主演男優賞を取っていなかったら多分ベストワンになることはなかっただろうし、洋画で『ミスティック・リバー』がベストワンになったのは、アカデミー賞が『ロード・オブ・ザ・リング』一色になってしまったことに対する反発があったろうと推察される。所詮、ヒョーロンカの選ぶベストテンなんて、誰ぞの顔色を伺いながらの政治的産物に過ぎない。
 そんなのに比べれば、他人の批評なんぞ気にせずに選んだ自分のベストテンの方がまだしも訴える力があるように思えるのだが、だからと言って、例えば『盲獣VS一寸法師』を万人に勧める気はないので、そこは勘違いなさらぬよう(^_^;)。

2003年01月07日(火) 顔のない時代、歌のない時代/『全日本ミス・コンビニ選手権』(堂高しげる)ほか
2002年01月07日(月) 食い放題に泣く女/『エンジェル・ハート』2巻(北条司)ほか
2001年01月07日(日)  ああ、あと三日休みが欲しい(贅沢)/アニメ『人狼』ほか



↑エンピツ投票ボタン
日記の表紙へ昨日の日記明日の日記

☆劇団メンバー日記リンク☆


藤原敬之(ふじわら・けいし)