無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2002年01月07日(月) 食い放題に泣く女/『エンジェル・ハート』2巻(北条司)ほか

 朝、しげを起こすが、全く反応がない。
 最近、「食いものにだけは優しい」なんて言われているので、他の面でも優しいところを見せてやろうと寝かしてやる。
 昼過ぎに迎えだけ頼む。

 今日もまた昼食は「スタミナ太郎」で食い放題。
 なのに、朝方なにか余計に食いでもしたのか、しげ、皿を2、3枚しか交換しない。
 「……やっぱりこの店、嫌いなのか?」
 しげ。首を横に振って、
 「この店、種類がたくさんあるやん?」
 「うん」
 「……でも全部は食べれんやん?」
 「……うん」
 「それが悔しいとよ」
 と言ってため息をついたその目には涙まで滲んでいる。
 ……2、3枚皿を交換して、焼肉だのトンカツだの寿司だの食ってて、それでもまだ食いたいと言うのは、やっぱり「餓鬼」にとりつかれてるんじゃないのか。

 正月休みももう明けるので、ちょっと豪遊しようかと、西銀を回って、おカネを降ろす。
 と言っても、回るのは積文館(本屋)とゲーセンだ。
 ゲーセンといっても、私はUFOキャッチャーくらいしかやらないんだけど、今日は調子が悪くて、千円ほどスってしまう。まあ、是非ほしいってほどの品もなかったから、まあいいか。
 『GMK』のガシャポンがあったので、2回ほど回してみる。
 一つ目はキングギドラ2001で、やっぱり首が短い。どういうわけかもう一つはジェットジャガー。……なぜ今? 別に復活の兆しがあろうとは思えないが(されても困るぞ)。

 外は小雨が降って寒い。
 なのにこの冬はあまり風邪を引いてはいない。雪もまだちらつく程度だし、暖冬なのかな、今年は。
 こういう年の翌年は反動で災害が起きることも多いので、そこそこ雪くらいは降っておいてほしいんだけど。

 帰宅してひと寝入り、あとはひたすら日記を書く。
 既に「追いつく時は追いつくさ」くらいの感覚で書いているけれど、さて、それでも毎日読みに来てくれる人がいるというのは嬉しいことだ。
 でも、もう記憶がほとんど飛んでるので、マンガの感想なんか、書いたか書かないか、思い出せんのよ。いちいち昔の日記読み返して確かめるのもめんどいし(第一、それをやるとしげが「自分の文章に浸ってる」とイヤミを言う)。
 同じ本を二度三度読み返したりするから、なおのこと記憶が混乱しちゃうのだが、仮に二度書きや間違いがあったとしても、「一篇読んだぞ、その記述」ってツッコミがあればあったで楽しいと思う。
 その際にはどうぞ掲示板等をご利用下さい。

 マンガ、北条司『エンジェル・ハート』2巻(新潮社・530円)。
 オビに「100万部突破!」と麗々しく書かれてるけれど、なんだかんだで『バンチ』で一番売れてるの、これなんだな。『シティーハンター』人気、未だ衰えずといったところか。
 槙村香の死と、その心臓を移植された少女「殺人兵器・グラス・ハート(G・H)」、というトンデモナイ設定で始まったこの新シリーズ、しげが旧作のファンだったものだから(私は途中で買うのやめた。設定が突拍子もなくなったのとキャラの描き分けの下手さにあきれて)、ついつい買ってしまってるが、意外に面白くなってきた。
 冴羽潦(漢字がねーよ。ホントはケモノ偏だ)とG・Hの出会い、もう少し引くかと思ったけれど、2巻でもう合流。愁嘆場もあまり長くなく、すぐにアクションに移って行くテンポの早さは悪くない。
 歌舞伎町を無人にし、そこでG・Hを追って来た青龍部隊と戦おう、という潦の作戦、勝手知ったる狭い空間でゲリラ的に敵を翻弄しようってことなんだろうけれど、この手のパターンのアクション作品は、これまでにもマンガ、映画を問わず傑作が目白押しなので(『ホームアローン』だって基本的にはそうだもんな)、どう差別化を図るかがカギとなりそうだ。
 しかも街一つを使ってってのは、なかなか度胸のいる設定だぞ。2巻の段階では、潦がどんな「ワナ」を仕掛けているか、まだ分らないけれど、単に「爆薬を仕掛けて一網打尽にする」とか「鏡を利用して誤射させる」とか、それこそ使い古された手だけはやってほしくないよな。
 ……しかし、潦の「コンドーム持って勝負パンツに着替えて来い」というセリフだけで「地域の完全封鎖・SATに出動要請」と読み取った冴子のカンもすごいよなあ。これが腐れ縁の効果ってヤツか(^o^)。
 それから、もうそろそろG・Hの本名も明かしてほしいぞ。


 『コミック伝説マガジン』No.4(実業之日本社・380円)。
 今回のメインは『ワイルド7』復活編、『飛葉』だけれど、元のシリーズはあまり熱心に読んでなかったので、ラスト、飛葉がどうなったかよく覚えていない。確か死んだか行方不明になったかしたかだったと思うけれど、そのあと『新ワイルド7』とかも描かれてたよなあ。どこからどうつながってるか、わかんないや。
 もっとも旧作のほうもムチャクチャ個性的な構図と話運びで、コマとコマがどうつながってんだかわかんないマンガだったけど。

 復刻マンガは藤子不二雄Aの『怪物くん/新年パーティはザ・モンスターズでいこうの巻』。単行本収録の際には「新年パーティ」が「仮装パーティ」に改変されていたので、オリジナル版としての復刻である。
 集まってくる怪物の中にキング・コングやサイクロプス、ジョージ・パル版『宇宙戦争』の火星人やらハエ男、ギルマン他、モンスター映画ファンがニヤリとするような面子が揃っているのがニヤリとするところ。けれどやっぱり藤子さんオリジナルの怪獣「ノールス」は、「ノンビラス」と名前を変えられたまま。この程度のコトバ狩りに対抗することすらできんのかねえ、出版社は。
 『筒井康隆全漫画RETURN』、今回は私の一番好きな『色眼鏡の狂詩曲』。アメリカの少年が作者の元に送りつけてきた「日中大戦争」という小説を漫画化したもの、という設定なんだけれども(もちろん実際には筒井さん自身が話も絵も描いている)、これなんかトンデモ架空戦記ものや映画『パールハーバー』の元祖みたいなもんだよなあ。中共が日本に向かって原爆ミサイルをぶっ放すけど、軌道を外れて全世界に落ちまくる、という話事態もキテレツだけれど、日本にまだショーグンがいたり、中共のコンピューターが猫の毛の静電気で動いてたりとディテールが偏見に満ち満ちているのが大笑い。
 けれど今回の作者解説で、絵的なギャグのほとんどを夏目房之介が案出していたことも披露された。全く、知らない間に夏目さんのファンになっていたんだなあ。

2001年01月07日(日)  ああ、あと三日休みが欲しい(贅沢)/アニメ『人狼』ほか



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