無責任賛歌
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2004年09月30日(木) |
男が男に恋をする。まあ、自由だけどよ/DVD『鋼の錬金術師』9巻 |
劇団ホームページの方の日記、ここんとこずっと加藤君が飛ばしっぱなしであるが(いや、以前からずっと飛ばしっぱなしなのだが)、最近は特に読むたび膝を叩いて笑わせてもらっている。 つーのがもうねー、加藤君と其ノ他君がさ、最近とみに親密になっているのだけれど、そのアツアツぶりを彼が日記でトウトウと告白しやがるもんだから、もう読んでるこっちは笑顔がフリーズするしかなくってねえ。オトコがオトコにホレることは確かにあることだろうが、かと言って、ホントのホンネは語れず書けずの私には逆立ちしたって書けない文章なのである。いや、これ貶してるんじゃないからね(さらに誤解のないように書いとくが、其ノ他君はちゃんとノーマルで、鴉丸嬢というりっぱな彼女さんがおられる。加藤君はどうか知らないが)。 http://note2.nifty.com/cgi-bin/note.cgi?u=ZVF11173&n=dan
例えば昨29日の記述には以下のような文章が。
> でもね、付き合いが深まれば深まるほど、○○○さんいい人!! > つか、いい男!(ウホッ)
「○○○」の部分は其ノ他君の名前である(本人は気にしてないみたいだけど、芸名あるんだから、できるだけそっちで書こうよ)。 「付き合いが深まれば」って、この「深まる」って表現が、私にはどうしても使えないのである。根が劣等感の塊なので、誰かに「深く付き合ってもらえている」と考えること自体、なんだか相手に対してすごくおこがましい態度を取ってるような気分に陥ってしまうのである。「じゃあオマエとオレとは浅い付き合いなのか」と怒られたら返答のしようもないのだが。 女性を誉めることに関しては私は全く遠慮はしない。なにか下心があるんじゃないか、と誹るやつもたまにいるが、私には女性に関して内心何か思ってるのに黙ってるほうがカクシゴトをしているようで好きになれないのである。もっとも、私も独身のときには女性を誉めたことはなかった。それこそ相手に「誤解」されたら困るからで、結婚して何が一番助かったかというと、堂々と女性を誉められるようになったことかもしれない(^o^)。もちろん、たとえ女性であろうと、「誉める必要はない」と判断した女性を誉めたりしないのは当然である。 でも男はなあ、独身だろうが結婚してようが、なんか誉められないのだねえ。身内意識が強ければ強いほどどんどん誉められなくなる。これにはともかくベタベタしたのを極度に嫌う職人の家に生まれたという「育ち」の問題もあるんだろうとは思う。 加藤君のように素直にオトコを誉められるって、羨ましいのだれど、それでもこれだけは言いたい。「ウホッ」はやめよう、「ウホっ」は(-_-;)。
> 見た目コワモテですけど、すんげー優しいし、しっかりしてるし、誠実だし、清潔で美しく健やかな(略) > もう憧れるところが多すぎてねぇ…
男が男を誉めることのムズカシサは、こういう文章に表れてしまう。 つまり其ノ他君に比べると加藤君は、反作用的に「見た目は優しいけれど、実はすげー冷たいやつで、へにょへにょしていて、卑劣で不潔で薄汚い病気持ちである」ということになってしまうのである。 そこまで自分を卑下してしまうと、其ノ他君がどんなにすばらしい人間でも、そのホメ言葉がウソっぽく「見え透いたお世辞」のように聞こえてしまう。男が女を誉めてもあまりお世辞に聞こえないのは、男と女がそもそも全く違った存在だからだろう。 「言葉は意味を伝える手段としてはあまりにも拙劣である」と感じるときはまさにこういうときで、ホンネで言ってるのかソラゴトなのか、表現上は区別がつかない。加藤君の気持ちを疑っているわけではないが、愛を語ることには誤解が常に伴うことを覚悟せねばならない。雄弁は絶対に沈黙以上のことが語れないのだ。
> 同じ歳の男がこんなにもいい男になってるというのに > 俺のこの有様はどうだ。 > 泣けてきます。ほんとに股間に同じモノぶら下げてんでしょうか。 > ひょっとして俺のうまい棒かなんかじゃねえの?
「うまい棒」って、それは「誰かにしゃぶってほしい」という謂か(^_^;)。 そういうタトエを乱発すると、またハカセに吐かれちゃうぞ。 これもまた誤解を生じるといけないのでクドクド書かねばならないのだが(書いても分からんやつには分からんのだが)、いろいろ加藤くんの文章を俎上に挙げているのは「こんな文章書くもんじゃない」と規制をかけているのではない。ウェブ上に公開された文章に関してはどんな感想を持たれるのも覚悟せねばらない、ということなのである。たとえ事前に「オレの文章キモいですよ」と防波堤を作っておいても、「いやほんとにむちゃくちゃキモいね」とサラッと突っ込んでくるのが「世間」というものなのだ(^o^)。あるいは「沈黙」でもって答えるのね。 「軽く半泣き」くらいですんでるのなら、まだまだ今の「試練」は軽いのだ。
さてまたトンガリさんは休みである。いいなあ、一週間に一回の出勤。 こっちは相変わらずトンガリさんの仕事を一部肩代わりしてもうテンテコマイだってのに。昼間はずっとメシを食えず、しかも残業で帰りは8時。 しげに迎えに来てもらって、帰りに「庄屋」に寄ったのが今日、最初の食事だった。これからしばらくはこんなふうにちょっと忙しい毎日が続きそうなので、トンガリさんの顔を見ないですむのなら、精神衛生上は気が休まるのだが。けれど仕事してほしいときにはサボって、いない方がいいときにはジャマしに来るのがトンガリさんの常だから、決して私の神経が休まることはないと思うワケである。
DVD『鋼の錬金術師』9巻。 第31話から34話まで、強欲のグリードは結局たった4話の出演でした。どっちかと言うと「アニメ派」な私だが、原作でも好きなキャラだったんで、うまく本筋に絡められなかった脚本、演出にはかなり不満。 スロウスがきれーなねーちゃんになってたり、ラースが大総統じゃなかったりって変更には、文句ないんだけどね。原作の量が少ないんだから設定をあれこれ補完するのはやむをえない処置だろう。ラースの手と足の設定なんか、「等価交換の法則」自体を揺るがすことになるわけで、テレビ放映時に見たときもゾクゾクしたし。蓋し、予定調和に「ゆらぎ」が生じたとき、物語は面白くなるのである。 もっとも、ホーエンハイムがまだ出てこないのは最終回までには間があるので仕方のない変更なのだろうけれど、おかげでグリードの行動原理がイマイチはっきりしないという欠陥を生んでしまった。カッコつけてるばかりで、何しに現れたのかわかんないままに死んじゃうんだからねえ、ストーリーエディターの會川昇と実際に脚本を担当した大和屋暁とのコンビネーション、うまくいってなかったんじゃないか。ホーエンハイムの代わりに、ダンテ婆さんとかライラとか、新キャラクターまで出しといたのに、こいつらがまた思わせぶりなだけでグリードにうまく絡んでない。「見せるところは見せる」ことしないと、客は引くぞ。このへん、『エヴァ』に影響受けたと正直に告白してる水島監督の弱点が露呈してる感じね。 グリードとエドをきちんと対決させたのはよかったけど、「釜茹で」はやっぱり見せるべきじゃなかったかなあ。マーテルさんが助かったのは嬉しかったんで、一応評価はプラマイゼロ(^o^)。
アニメの新作情報については、いちいち感想を書いててもキリがないのでたいてい省略してるのだが(実際にゲンブツ見たときに書きゃいいんだし)、ちょっと「なんじゃこりゃあ!」な企画をまた知っちゃったのでとりあえず書いとく。いや、一部、すっげえ怒るか呆れ果てるかするおヒトがいるだろうから(^o^)。 え〜、どんなんかっちゅーと、『戦闘妖精少女 たすけて!メイヴちゃん』。あの、神林長平の『戦闘妖精雪風』を“美少女萌えアニメ”に「改作」したという、いったい誰が発想したんだと呆れてしまう点では、『サムライ7』か『岩窟王』に匹敵するんじゃないかってくらいの脱力企画である。もともとはアニメーターの山下いくとさんのイタズラ描きから生まれたものだそうだけれど、随分前から模型誌とかに発表されてて、話題になってたとか。そっちの雑誌まではチェックしてなかったから、私が知ったのは今日が初めてである。原作ファン、激怒しないのかなあ、こういうの。 けれど、スタッフ自体はそう悪くない。監督・脚本はもりたけし、絵コンテはもりやまゆうじである。すごくおもしろくなるかもしれないけれど、おもしろくなったらおもしろくなったで、「いいのか、それで?」ってフクザツな心境になっちゃいそうな、ちょっと困ったアニメになりそうなのである。なんかホントに最近、アニメはなんでもアリだわ。 http://www.comptiq.com/top_news/04_09/28_b.html
タカラから“好きな夢を見られるマシン”『夢見工房』ってのが発売されてるそうな。 その正体はと言うと、「照明」、「音楽」、「アロマ」、「音声」の四つの効果で、寝ている間に脳に働きかけて好きな夢を見せようというもの。つまりはいわゆる「睡眠学習」の応用なんだね。受験勉強でこれを試してみた人は結構いるんじゃないかと思うけれど(英単語カセットに吹き込んで、ヘッドホン付けたまま寝たりしてな)、成功したって話はあいにく、聞いたことがない。もっとも、パッケージには「『夢見工房』は、見たい夢に近づくことをサポートするマシン。確実に見られるわけでなく、それをサポートことがコンセプト」と書いてあるそうだから、詐欺にはならんのだろうけれど。 一番の“効果”を上げるのが「音声」で、見たい夢を表すキーワードを3個、本体に録音することができて、これが睡眠中に自動的に再生され、記憶を刺激するのだそうな。例えば、「ハーレム」「ヌード」「もえもえ〜」とか入れたりすると、まっぱだかのせくしぃなねーちゃんとか美少女とか眼鏡っ娘にもみくちゃにされる夢が見られるかもしれないのである。もっともまっぱだかの黒人たちに火だるまにされる夢になっちゃうかもしれないが。つか、自分の声で延々と耳元で「ハーレム」「ハーレム」とか囁かれ続けても、悪夢しか見られんって気しかしないぞ。 ちょっと試してみたいようにも思うのだけれど、価格がいちまんごせんごひゃくよんじゅうえんと、おもちゃにしてはいささか高過ぎるのである。だって、自分でMDに声録音して流すのと何が変わらんの。録音、再生だけなら、2、3千円で安いMDデッキが買えるっしょ。アロマ効果の装置が付いてるとしても、こういうのってせいぜい五千円程度じゃないのかなあ。おもちゃの値段の相場なんて知らんから、「こんなもんだよ」と言われたら「はい、そうですか」としか答えようがないけど。なんかねえ、一瞬は確かに「おもしろそう」とは思うのだけれど、値段聞くと、こんなキカイに頼らんと、自分の意志だけで夢くらい見たらんかい! と言いたくもなるのである。 まあ、世の中は広いから、それでもやっぱり万円出しても買ってる人はいるんだろうな。なんでそこまでして好きな夢見たかったのか、どんな夢を見られたかよりもそっちの気持ちの方を聞いてみたくなるのである。 http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20040930/toy159.htm
2003年09月30日(火) 映画の栄華/『ロン先生の虫眼鏡』1巻(光瀬龍・加藤唯史) 2002年09月30日(月) 今時の格闘オタク/アニメ『天地無用! GXP』第1話/『Heaven?』4巻(佐々木倫子)ほか 2001年09月30日(日) 新人さんの名前は?/『不幸な子供』(エドワード・ゴーリー)ほか 2000年09月30日(土) 邪馬台国と背後霊と泥繋がりと/映画『モンティパイソン 人生狂騒曲』ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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