無責任賛歌
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2001年09月30日(日) |
新人さんの名前は?/『不幸な子供』(エドワード・ゴーリー)ほか |
オタアミ当日まであと55日!
イヤらしい「荒らし」が増えているようなのである。 「エンピツ」のある日記、なんの恨みを買ったのか、どうやら2ちゃんねるに勝手にURLを張られちゃったらしい。 そうかあ、こういう「荒らしの連鎖反応を促す」という手もあったんだなあ。まさしく「言葉のテロ」だね、こりゃ。 荒らされた方も当然のように痛くご立腹。 どうやら妙齢のお嬢さんらしいのだが、「ゲスヤロー!」とはしたないお言葉をば発せられている(^^*)。 まあねー、その気持ちも分らないでもないのだけど、公開日記というものの性格上、ある程度は悪口雑言を浴びせられることも覚悟しておかねばならんと思うんだがねえ。黙ってられないというのが若さゆえの過ちかな(スミマセン。久しぶりに「ガンダム」にハマってるもので。「坊やだからさ」も可かな♪)。
要するにこれは「読み物」であるわけだからして。 我々が小説やマンガを読み、映画を見て「面白い」あるいは「つまんない」と思うこと、それは当然の権利なんだから、たとえ作者といえども禁止したりしちゃイカンのだよな。 その批評のレベルがどんなに低次元でくだらないものであったとしてもだよ。 ちょっと前、作家の栗本薫が、ネットで悪口書かれまくったことに激怒して、『グイン・サーガ』の後書きにまで「このままですむと思うなよテメーら」みたいなことをお書きになっておられたことがあった。 プロとしての作家生活も長かろうに、えらく大人気ないことだと思ったものだったが、逆にそれくらい心が狭いほうが、作家としてはいいのかも知れないね。モノを創るという情念、エネルギー、創作意欲というもの、これはフニャフニャした軟弱な精神からはそうそう生まれてこないものだろうから。 もっとも、この間荒らされて日記を書くのをやめちゃったヒトと違って、今回の方は戦う意欲マンマンのようだから、かえって「荒らされて」喜んでおられるのかもしれない。 いやあ、女性は強いね(=^_^=)。 今朝はちゃんと7時に目覚めて、『パワーパフガールズ』を見られた。 『のうみそチューチュー』 原題/THE HEADSUCKER'S MOXY 何者かに襲われた後に記憶がなくなる被害が続出。犯人のロビン・リーチ、要人の頭に噛みついては、脳から大事な情報を吸い取っているのだ。ガールズは市長をオトリにして、犯人を誘き出すことにしたが……。 ……という話だったみたいだが、なんだなんだ、見てたいして時間も経ってないのに、ほとんど筋を覚えていないぞ。 そういえば、被害者のアタマのところに歯型がついてたっけなあってのは何となく記憶にあるんだが。ああ、あと市長が「次に狙われるのはワシじゃ!」とか騒いでたっけ。……でも、オチが完璧に抜け落ちてる。 思うに、起きぬけだったので、まだ脳が働いてなかったか、さもなくばロビン・リーチに脳みそを吸われていたのであろう。 『ガールズの主張!』 原題/EQUAL FIGHTS ガールズは女怪盗ファム・ファタルを捕まえるが、逆に女性差別問題についてそそのかされて、彼女を釈放してしまう。女性の権利に過敏になった3人は博士や市長の話を全く聞かなくなり、一方、ファム・ファタルは悪事をし放題。そこでミス・キーンやミス・ベラムらがガールズの説得にあたって……。 「女性の悪者は私一人しかいないのよ!」……この程度の説得に乗せられるとは、所詮はガールズ、幼稚園生。って、最近はそういう話が多いなあ。 つーか、これって、安易なフェミニズム運動やってる連中って幼稚園生並みっていう揶揄だよな。 秀逸なのはファム・ファタルのデザイン。顔にも体にも「♀」マーク、って、こんなマスクつける感覚の女って、やっぱりどっかキテるぞ。いいのか、そんなキャラアニメに出して。 もちろん、マスクを脱いだファムの顔は美人なのであった。
『仮面ライダーアギト』第35話。 やっぱりサブタイトルがほしいよなあ。特に今日は四人目のライダーが初登場したんだから。役割も何となくライダーマンだし。 名前は「アナザーアギト」だそうな。……なんだか名前が思いつかなかっただけって気もするぞ。とゆーか、こんなキャラ出す予定は最初はなかったんじゃないのかなあ。 デザイン的にはより昆虫的で、なんとなくスカイライダーとZXとシンを足して3で割ったような感じ。腹の筋肉が妙に細かいのがリアルなんだかゲテモノ趣味なんだか。 でもあっという間に使い捨てそうなムードもあるのが気になる。重要に見えたキャラをどんどん途中で消してく癖までイシモリ調を真似してほしくはないんだが。
『コメットさん』第27回 『ケースケの夢の実』。 今日もメテオさん、疑心暗鬼の自意識過剰の思いこみののマイペースぶり。 脚本家も彼女をコメットさんの引き立て役にばかりせず、ちゃんと見せ場を作ってほしいんだけど。 コメットさんの呼びかけの収穫祭、メテオさんは「コメットのやつ、きっと何かたくらんでるに違いないわ!」 「いつもたくらんでるのはメテオさまでは」と突っ込んで殴られるムークがいい味出してます。 収穫祭当日、ライフガードの選出大会のために出席できなかったケースケに、こっそりと風になって会いに行ったコメットさんの代わりに、メテオさんはみんなのヒロインとなって大活躍したのでありました。 ……やっぱりこの番組の主役はメテオさんなのである。
ファミリー劇場『加藤夏季のファミナビ10月号』。 さて、元気で今日も新番組『西部警察』や、本人も大ファンらしい『アキハバラ電脳組』なんかの宣伝をしてくれる夏季嬢であるが、さて、どこまでがシナリオでどこからが彼女の地であるのか。 「『ゴレンジャー』の誠直也さん、ステキですよね! 誠さんは『特捜最前線』にも出てるんですよ!」って、どっちの番組も生まれる前だろう(^_^;)。 「キレンジャーはやっぱりカレーを食べてるから黄色?」なんてボケは明らかにスタッフの仕込みだろうな。 結構オタクな発言が多いのは、全体的にはやはりスタッフの教育の賜物であろうが、それをよくまああそこまでハイテンションでしゃべれるものだ。あのパッパラパーなキャラが、映画になると一転してホラーに馴染んじゃうのだから、やはり侮り難し加藤夏季、なのである。 でも「『千と千尋の神隠し』、千尋がお掃除したりしながらオトナになっていく姿がとっても健気です」なんてトンチンカンなコメントはなんだかねえ。これは多分、自由に喋らせた部分なのだろうな。 ……うーむ、掃除をするとオトナになれるのか。ウチのしげがいつまで経っても子供なのは掃除をしないからだな。納得。
外は大雨。 しげは練習に出かけたが、私はシコシコとパソコンいじったり、昼寝したり、カレー作ったり。 昨日買った材料をぶちこんで、時間をかけて煮込む。 イモをやや大きめに切るのがコツ。二日分くらいをまとめて作るので、小さく切っちゃうとすぐ溶けちゃうのだ。
『機動天使エンジェリックレイヤー』最終26話『天使の翼よ! 私とヒカルを誘って』。 おお、コミック版と結末が全く逆だ。 途中から見始めたので、さて、面白いアニメだったかどうかってのは判断が下しにくいのだが、コミックよりは一人一人のキャラの掘り下げが出来ていたのではないか。 前に女の子版『プラレス三四郎』と書いたが、最終回を見た感じでは女の子版『巨人の星』っつー印象も。
練習が終わったら映画に行こうかと話をしていたのだが、結局しげが帰宅したのは6時過ぎで、今日は断念。 まあ、雨天でもあるし、仕方ないかな。 なぜ買えるのが遅くなったかというと、トリアス久山の近くまで行っていたからだそうな(ウチからはメチャ遠いのである)。 何でも穂稀嬢の彼氏のお友達の豪邸が久山にあって、一人で三部屋も使えるのだとか。で、今日はそちらのお宅におジャマして練習してたそうである。 穂稀嬢やその彼氏さんに騙されたのかどうか知らないが、まあ、新人さんが入ってくれたのはありがたい。音響も結構できるという話だし。 ……で、なんて呼べばいいんだよ。早く芸名決めてくれ。 「でねでね、そのヒトのウチ、たくさんエロビデオがあったの」 「……見せたのかよ、そいつ」 「ううん、そうじゃなくて『こんなのがある!』って、勝手に見たの」 「ヒデエな。人権侵害だな」 「エロビデオって、タイトルが面白いね。ほら、南野陽子の映画で『私を抱いて、そしてキスして』ってのがあったじゃない」 「ああ、あのエイズの映画」 「あのパロディでね、『私で抜いて、そして○○○○』……」 ……まあ、外道な業界だからなあ。 「そりゃあ、独身男は仕方ないよ」 「でも、彼女いるんだよ、その人」 ……まあ、若いってことなのだよ、それは。
テレビにニュース速報で「高橋尚子女子マラソン世界最高記録」のテロップが流れる。 もう30も近いってのに、たいしたもんだなあ。だいたい、たいていの選手がオリンピックのあとは期待の重圧に負けて記録を落としていくのに、そんなのを屁とも思っていない(本当は思ってるのかもしれないが、少なくともそうは見せていない)、これはやはりスゴイことだ。 まあ、CMでは最近ヘンな踊り踊ってるけど。 しげはやっぱりこういうニュースにも興味を示さない。昨日の長嶋引退にも無反応だったし、果たして世間の事件でしげの興味を引く出来事などあるのだろうか。
エドワード・ゴーリー/柴田元幸訳『不幸な子供/The Hapless Child』(河出書房新社・1050円)。 『ギャシュリークラムのちびっ子たち』『うろんな客』『優雅に叱責する自転車』に続く、ゴーリー絵本の日本語訳第4弾。 これはもう、私の大好きな作品なので、全文をご紹介しよう。 「勝手な引用は危ないんじゃないの?」なんてご注意を受けそうだけれど、絵本だし、批評目的なので、著作権侵害には当たるまい。
あるところに シャーロット・ソフィアという女の子がおりました。 シャーロットの両親は優しくて お金持ちでした。 シャーロットはお人形を持っていて ホーテンスと名づけておりました。 ある日、軍隊の大佐だったお父さまが、アフリカ行きを命ぜられました。 七か月後、原住民の謀反が起きて お父さまが殺された、と報せが届きました。 お母さまはやつれ衰え、やがて息を引きとりました。 ただ一人血のつながった叔父さまは、落ちてきた煉瓦に脳天を砕かれてしまいました。 シャーロット・ソフィアは一族の弁護士の手に委ねられました。 弁護士はただちに シャーロットを寄宿学校に入れました。 学校でシャーロットは 先生たちから してもいないことで 罰せられました。 ホーテンスはほかの生徒たちに 八つ裂きにされてしまいました。 昼のあいだシャーロット・ソフィアは できるだけ隠れておりました。 夜は眠らずに しくしく泣いておりました。 もう我慢できなくなり 夜が明けるのを待って 学校から逃げ出しました。 シャーロットはじきに気を失い 舗道に倒れました。 一人の男がやって来て 両親の写真が入ったロケットを奪っていきました。 別の男が反対方向からやって来て シャーロットを連れ去りました。 男はシャーロットを 卑しい場所に連れていきました。 そうして 飲んだくれのごろつきに売りとばしてしまいました。 シャーロット・ソフィアは 造花作りの内職をさせられました。 わずかな食べ残しと 水道の水で食いつなぎました。 ごろつきは時おり 幻覚に襲われました。 シャーロットはどんどん目が悪くなっていきました。 そうこうするうちに、実は生きていたお父さまが 帰国なさいました。 お父さまは毎日 シャーロットを探して 車で街をまわりました。 とうとう ごろつきが発狂しました。 もうほとんど目が見えなくなっていたシャーロット・ソフィアは、表に飛び出しました。 そしてたちまち 車に轢かれてしまいました。 お父さまは車を降りて 瀕死の子供を目にしました。 あまりの変わりように、お父さまは それが自分の娘とはわかりませんでした。
……これで終わりです。 続きはありません。 ヒロインが悲しく死ぬ結末は『マッチ売りの少女』が有名ですが、あれは一応天国に召されております。 筋だけは『小公女』をなぞりながら、この話には救いが全くありません。 なぜなら、この絵本のイラストには必ずどこかに小さな魔物が描きこまれているのです。シャーロットの運命は、初めから魔物に委ねられていたのでした。 そして、物語が終わった裏表紙には、鏡の中にとらわれたシャーロットの魂と、大きく不気味な魔物の姿が……。 現実に救いを求めちゃいけない。そんなものはただの偶然だ……。藤田和日郎なら激怒しそうなセリフですが、それがシビアな現実というものでしょう。 このヒトの絵本はみんなこんなんばっかです。決して物語にご都合主義的なハッピーエンドを持ちこんだりしない。 多分、子供の頃にこれを読んでいたら、きっと大きなトラウマになっていたでしょう。あの永井豪の『ススムちゃん大ショック』のように。 機会がありましたらどうぞ手に取ってお読みください。読むだけなら5分しか時間をとられずにすみますよ。
2000年09月30日(土) 邪馬台国と背後霊と泥繋がりと/映画『モンティパイソン 人生狂騒曲』ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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