無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年09月23日(木) クレーマーになんかなりたかないが。/『暗号名はBF』3巻

 昨日、朝食用にとサンドイッチを買っていたのだが、冷蔵庫の中に置いてない。
 買い物を冷蔵庫に仕舞ったのはしげなので、いったいどこに片付けたのか聞いてみたのだが、「ちゃんと冷蔵庫に入れた」と言うばかりである。
 「だってあったもん!」としげは力説するのだが、事実、ないものはないのである。
 こういうときは十中八九、しげの思いこみで、実際にはあのあほがどこかに置き忘れたとか、別のところに片付けたのを勘違いしているとか、そんなんなのである。
 で、今日になって、しげがサンドイッチをどこに片付けていたかが判明した。「冷蔵庫」にではなく、うっかり「冷凍庫」の中に片付けていたのである。サンドイッチはカチンカチン。多分、無意識のうちにそこに突っ込んでしまい、そのまま自分では「冷蔵庫に入れた」と記憶を捏造していたのだろう。人にはこういう勘違いもたまにはあるものだが、しげの場合はしょっちゅうなので、これが実に困るのである。

 で、今日は実はもう一つやらかしてくれたのだった。
 こないだの大掃除以来、DVD『ケロロ軍曹』の1巻がどこかに行ってしまっていた。まあ、かなりな量の本の山の中で暮らしているから、アレがどこに行ったコレがどこに行ったというのはしょっちゅうなのだが、『ケロロ』の場合は、私が「確かにここに置いといたのになあ」と思っていた場所になく、どこかに雲隠れしてしまっていたのである。
 これもまたしげの仕業かもしれないと疑いながら、一応、自分が置き忘れた可能性のあるところは全て探してみた。私だって、何かあったときいつでもしげに責任を負わせているわけではなく、自分自身にも疑いの目を向けているのである。それでもどうしても見つからないので、しげに「『ケロロ軍曹』、どこかに片付けてないか?」と聞いてみたが、「見たこともないよ。緑のカバー?」の返事。
 これで、逆に「しげが犯人だな」と見当がついた。「自分では扱わない」と言っていながら「緑」というイメージだけはちゃんとある。しげの貧弱な想像力で「緑のカバー」なんて言葉が出てくるはずがない。やはりどこかに片付けといて、その行為自体忘れてしまっているのだが、色のイメージだけは残っているのである。
 しげが山積にしていた本の山を探してみると、やはりそこにあった。DVDは上に乗せられた本の重みで今にも潰れそうである。慌てて上の本を床に降ろして、DVDを取り出した。幸い、損傷はなかったようだが放置しといたらそのうち割れてしまっていたろう。これだからしげの言葉は信用できないのである。
 そういうわけで、しけが積み上げてた山を居間の床に広げたので、また部屋は床面積が狭くなってしまいました。……ウチの中が整理できる日はいつ来るのでしょう(T∇T)。


 午前中は買い物、「レッドキャベツ」で水を汲んだあと、博多駅の紀伊國屋へ。
 ここのDVD売り場でずっと『カレイドスター』のDVDを買っていたのだが、単品シリーズとボックスと、中身がダブっているのに二重に買ってしまっていたので、単品の方を返品に行ったのである。
 なんでそんな勘違いをしたのかというと、『カレイドスター』は、通常版とボックス仕様になっているものと、2種類に分かれていたのだが、まさかそのボックスまで単品シリーズと総集編版との二種類に分かれてるとは気がつかなかったのである。
 ややこしいのでまとめると、『カレイドスター』は、
 「1、単品シリーズ通常版」
 「2、単品シリーズ付録つきボックス仕様」
 「3、総集編ボックスシリーズ」
の、3種類が出ていたことになる。この2と3の外見上の区別がつかなかったのだ。だって、単品の方にはいちいち「Stage1」「Stage2」とか、番号が振ってあるのだが、総集編ボックスの方にはオモテに「幻の大技BOX」とか「私の夢になってよBOX」「やってやれないことはないBOX」って書いてあるだけで、「Stage○○」という通し番号が書いてなかったのである。だから店も私も、これは別モノなのかと勘違いして、中身にダブリがあることに気がつかなかったのだ。
 実はもっとややこしいのは、『カレイドスター』のDVDシリーズがこの3種類に分かれたのは2クール目の放送分からで、1クール目の時には「1と2」しかなかったのだね。そりゃいきなり途中から「3」が増えりゃあ、気がつかずに「2と3」をうっかり買っちゃうやつも出るって。だからメーカーもよう、途中でDVDの出し方の形式、変えるのやめてくれよう。せめてボックスに「Stage5から8まで収録」とか記載しとくべきだったんじゃないのか。そうしとけば勘違いしなくてすんだのに。今回一番責任があるのはポニーキャニオンだと思う。
 売り場の店員さん、初めは受け取りを拒否していたのだが、予約して取り寄せていたのは店のほうで、私が棚から間違えて取ってきたわけではない。私のミスで間違えて買ってしまったのなら、まだ諦めもするが、ダブリがないと勘違いして売りつけたのは店の方である。こりゃ、店の方に責任があるだろうと、ゲンブツ見せて談判したら、ようやく納得して引き取ってもらえた。
 こういうことしてると、またしげから「このクレーマーめ」と言われてしまうのだが、BOXの方はちゃんと全部買ってるわけだし、難癖つけてタダにしろとか言ってるチンピラとは違うのである。
 ……しかし思うけどよ、『イノセンス』とかもそうだけど、こんなふうに何種類もDVD出すってのどうかと思うな。せいぜい通常版と特別版の2種類で充分なんじゃないのか。


 夜、WOWOWで、舞台『浪人街』の中継を途中まで見る。
 殺陣を使った時代劇は舞台には向かない。「真剣勝負」というのはリアルでなければ成立しないものだが、どうしたって舞台での立ち回りは「段取り」や「様式」が優先せざるをえない。ナマの俳優を目の当たりにしていても、実は役者と観客の間には映像以上の距離がある。別役実が「中景の芸術」と呼ぶのはその点だ。近景でも遠景でもなく、その中間の距離、ということである。
 舞台上の殺陣は、「観客の広く暖かい心」が必要以上に働かなければ、成立はしないのである。歌舞伎ならばこれが「約束事」として既に成立しているから観客は納得して舞台を見ている。そこでこの『浪人街』も、随所に歌舞伎的様式を取り入れ、「非リアル」な世界を作りあげることでその殺陣の不自然さを緩和しているのだが、もともとこの『浪人街』の原作自体、侍の現実を描こうとしたものであったので、その結果、内容と表現形式が乖離してしまっている。つまんなくはないけどなあ、なんか違和感を覚えちゃうんだよなあ。
 でもこの感想は途中までの印象によるものなので、続きは録画しといた後半を見たあとで。


 マンガ、田中保左奈『暗号名(コードネーム)はBF(ベビーフェイス)』3巻。
 連載自体は『サンデー』本誌で打ち切られてしまっているので、あと1巻で完結だろう。師匠の椎名高志さんも、HPの日記で「我々大きいお友達にとって少年誌はもうあまり居心地のいい場所ではないのかも」と慨嘆しておられたのだが、実際、強力なライバルとの知恵比べを見ていても、うまく展開していけば、これは「サンデーの『デスノート』」になる可能性だって秘めていたと思うのである。ここで切られるのはあまりにも無残だ。

 で、田中さんのお師匠さんの椎名さんであるが、『てれびくん』12月号から『ウルトラマンネクサス』のコミカライズを連載するとか。
 うわあ、なんかすげえ嬉しいような、不安なような(~_~;)。だって「あの『GS美神』の椎名さん」が『ウルトラマン』をやるんだよ?!  高田雄三の『ウルトラマン・ザ・ファースト』よりよっぽど期待しちゃうじゃないか! それがどうして『特撮エース』でなくて『てれびくん』なんだよ! 椎名さんなら、毎回たっぷり100ページくらいあげて、堂々たる正統派特撮コミックを描いてほしいじゃないか! 低学年誌だと充分ページももらえないんだろうし、果たして単行本になるほど溜まるのかって心配すらある。ああ、来月から『てれびくん』まで買わないといけなくなるのかなあ。
 今度新発売の『美神』のDVDには、『美神』の新作マンガもフロクで付いて来るそうだ。ああ、これもまた私に「買え」という啓示なのであろうか(T∇T)。


 ハリウッドでのリメイク実写化進行中の大友克洋原作の『AKIRA』であるが、やや暗礁に乗り上げつつあるようである。
 フランスでのインタビューに大友克洋監督が答えて、脚本の初稿を読んだこと、その出来に満足していないこと、大幅なリライトを要求したことを告白しているが、まあ、オオトモ脚本の出来の悪さは、これまでの『AKIRA』『スプリガン』『メトロポリス』『スチームボーイ』等々の諸作で充分証明されているから、かえって改悪されてってんじゃないか、という気がする。だいたい大友克洋はマンガ、アニメーションとしてのビジュアルこそ評価されてはいるものの、ストーリーに関してマトモに誉められたことって滅多にないんである。それを「実写映画化」することにどういう意味があるのか、私にはようわからん。誰か期待してる人、いるのか。
 逆に一時期製作が断念されたと伝えられていた『ブレイド2』『ヘルボーイ』のギレルモ・デル・トロ監督による『童夢』の実写映画化については、大友監督、「いくつかの懸案事項があってなかなか話が進まなかったが、問題点がクリアできたので、ゴーサインを出した」と語ったようである。早ければデル・トロ監督、『ヘルボーイ2』の前に『童夢』製作に入るかもしれない。……けどこれも、マンガ以上のインパクトをCGを駆使したところで表現できるものかどうか疑問なんである。……「そうだよ、ぼくだよ」のセリフは英語だと「It’s Me!」とかになるんかなあ。英語版のマンガ持ってる人、そのへん知ってる?


 だんだんスパムメール報告となりつつある日記だけれど、今日来たのはこんなの。

> 差出人: 夢子 
> 題名: 夢子です、昨日はありがとうね♪
> 昨日お店きてくれた時は、仕事を忘れて久しぶりに楽しめたよ〜何か三上さんとは相性がよさそうだね♪まだ一回しか会った事ないのにねっ^^最近本当に相性いい男の人と出会ってないから・・・
> それでね今度プライベートでデートしたいなぁ。お店以外で会うのは内緒だからね^^三上さん、今月の最後のおこずかいはたいて来てくれたんだよね、会う時はお財布持ってこなくていいからっ!だって本当気持ちよかったんだもん♪私物の勝負下着で行くから夢子のえっちなお願いいっぱい聞いてね
> ^^お店休んで早く会いたいよ・・・いつ夢子と会えますか?

 「夢子ちゃん」ですか。いかにもいかにもな源氏名ですねえ。鬼太郎のお友達とは関係あるのかな?
 句読点の使い方はあったりなかったりでデタラメ、文章も稚拙、「おこずかい」という仮名遣いも間違っている。こういう詐欺メールの文章、やたらヘタクソなのが多くて、書き手の知性が低く見えるのが特徴的なのだが、本当に教養がないのか、それともわざと馬鹿のフリして受け手の優越感をくすぐろうという腹なのか、どっちかね? まあ、十中八九、前者だろうけど(^o^)。
 一応、はっきりと「間違いメール」を偽装していて、「三上さん」とちゃんと相手に呼びかけてるところがミソではある。「私は三上さんじゃありませんよ」と返信してもらうことを期待しているのだね(本当に「三上さん」に送られてて、しかも前日に「お店」で遊んでたら面白いよなあ)。
 名前の呼びかけがないメールより、こちらのほうがウッカリさんの返信率は高かろう。私は返信する気はサラサラないが、当然、既に「間違って送っちゃいました。ごめんなさい。せっかくですからあなたともお付き合いできませんか?」みたいな返事が準備されているのであろう。そのときにはもう名前の呼びかけはなくなってるのだろうな。
 一つ、この手のメールの作り手さんに言っときますけど、アノ手のオミセのレディがプライベートでお客さんと会うのは基本的にご法度、滅多にあるこっちゃございません。仮にメールを送られた人がふるいつきたくなるようなイロオトコだったとしても、そういう人はかえって騙されません。そういう人こそ、「一回会っただけでそこまで関係が進展する可能性は万分の一もない」ということを知悉しているからです。
 多少の地方差はありましょうが、アノ手のお仕事って、不況なこのごろでもひと月一所懸命働きゃ、軽く海外旅行の一つだってできる程度のまとまったおカネが入るショーバイなんですよ? リスク犯してまで、一人の男に入れ揚げたりするもんじゃありませんてば。
 だから本気で騙すつもりなら、もちょっと、リアリティってものを考えましょうよ。……って屑相手に何をレクチャーしてやってんだろうかね、私ゃ。

2003年09月23日(火) お盛んな大阪/映画『總篇 佐々木小次郎』/『Q.E.D. 証明終了』16巻(加藤元浩)/『魁!! クロマティ高校』7巻(野中英次)ほか
2002年09月23日(月) なんだかいろいろ/『一番湯のカナタ』1巻(椎名高志)/DVD『ハレのちグゥ デラックス』第2巻/舞台『天神薪能』ほか
2001年09月23日(日) 行間を読んでね/映画『ラッシュアワー2』&『ファイナルファンタジー』
2000年09月23日(土) 昼寝とDVD三昧の一日/映画『スリーピー・ホロウ』ほか



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