無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2000年09月23日(土) 昼寝とDVD三昧の一日/映画『スリーピー・ホロウ』ほか

 なんだか久しぶりに休日を堪能している。
 朝寝昼寝夕方寝ができるというのは嬉しいなあ。深夜に見たいテレビがあっても平日だと断念してしまうが、今日は平気だし。
 女房が練習に出かけている間に、簡単に掃除洗濯をした後、買いこんだDVDを一気に見る。
 『スリーピー・ホロウ』、DVD版はメイキング映像ほか特典も充実。この映画、主演のJ・デップ、C・リッチももちろんよいが、脇に渋い役者を無茶苦茶揃えているのだ。「ドラキュラ」クリストファー・リー、「スパイ大作戦」マーティン・ランドー、「メグレ警部」マイケル・ガンボンほか、アヤシイ面々が目白押し。さすがは元祖オタク、ティム・バートン。しかも映画を監督自らの解説つきで見られるなんて……!
 監督の書いた絵コンテの線画もいい味だしてるんだよなあ。『ビンセント』ほかの初期アニメ作品を見てる私にしてみれば、この人、アニメーターのほうが向いてると思うんだが、もう実写に行ったきりでやらんのかなあ。アメリカの庵野秀明だな。
 『ガンドレス 完全版』、士郎正宗のアニメはともかく揃えようということで買ったが、人にオススメできるほどの出来ではない。却って劇場公開に間に合わなかった未完成版の映像の方が笑えるし、不充分なだけ、こちらの想像力が喚起されて面白い。『火垂るの墓』も完成版より、劇場版の線画のほうが面白かったものなあ。
 大島渚監督『忍者武芸帳』、昔見たときは退屈に思ったものだったが、不思議なことに、今見返してみると、動かぬマンガに声をアテているだけなのに、ぐんぐんドラマに引き込まれていく。マンガをそのまま使っていながら、人物を整理し、シーンをカットしたり入れ替えたりして、映画的に再構成しているのだ。しかも「原画」を使っているため、現行版のスクリーントーンは一切無く、それどころか下書きの鉛筆まで見えるのが、逆に荒々しい魅力を生み出している。故立川澄人の歌う影丸のテーマも映画音楽史に残る絶品。更にもしかすると、これ、戸浦六宏の唯一の主演作品かも。今こそ再評価されてしかるべき傑作ではなかろうか。

 夕方よりヨシヒト嬢、泊まりに来る。
 『サウスパーク』の2巻や『ウルトラシオシオハイミナール』『まぬけの殻』などを見せる。なんだか無理強いしてるみたいで申し訳ない気もするが、こちらが面白いと思う作品を喜んで見てもらえることはやはり嬉しいのだ。



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藤原敬之(ふじわら・けいし)