無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2003年09月20日(土) 優柔な憂愁/『よみきりもの』5巻(竹本泉)

 恒例の(^o^)病院ハシゴ。休日出勤を依頼されたのを断っての通院なので今回はちょっと後ろめたい。と言っても来週の土曜はまたまた休日出勤せねばならないので、今日通院するしかないので断るしかなかったのだが。
 内科の方は検査だけなので、診察はナシ。前回同様、しげはリハビリで、私は眼科に回る。こないだから目の前に小さな光のカケラのようなものが見えていたので、何なのか見てもらったが、主治医にはやっぱり硝子体の中の濁りだと言われる。でもこれはほかの濁りと違って全然動かないんだけどなあ。また誤診されてんじゃないかと不安になる。
 「視力回復手術みたいなのがあるそうですけど」と聞いてみたら、あっさり「やってみてもいいかもしれませんね」。
 「どの程度になるものなんでしょうか」
 「まあ、メガネをかけた今程度の度数になるくらいですね。でも度数が回復するだけで、視力が回復するわけじゃありませんよ。メガネをかけるのが楽になるくらいです」
 視力と度数がどう違うのかよく分からないが、0.3程度はモノが見えるようになるということなのだろうか。ただ手術を受けるとしても、年末にならないと時間は取れないだろうな。ただ、ここの病院ではその設備がないらしく、別の医者を紹介される。
 どうも眼科医の間でも、さほど普及している技術ではないみたいで、受けていいものかどうかまたまた迷う。医者にかかって手術に失敗された経験、結構あるからなあ。


 しげと合流して、父にプレゼントを届けに行く。誕生日には早いが、平日はまず会えないから仕方がない。ついでに散髪してもらうが、「何ヶ月来とらんか」と呆れられるくらいに伸びていた。自分ではそんなに時間が経ってたとは感じてなかったのだが、勘定してみるとかれこれ2ヶ月。まあ不義理していると言われても仕方がない間ではある。
 しげ、父から何やら小さな箱入りのプレゼントを貰って喜ぶ(あとで中を見たら高級そうなボールペンであった)。別に何かが貰えると期待などしていなかったので、嬉しさもひとしおのよう。

 しげ、気分がいい感じで、今日も「肉が食べたい」と言い出す。
 和牛ステーキのレストラン「サトウ」でランチ。ランチは普通の定食程度に安いのだが、一枚ン千円もする佐賀牛あたりと比べると、やはり味は落ちる。けどそう連日高級肉ばかり食ってもいられない。昨日の夕食だって、二人で一枚近く吹っ飛んだのだ。けど、ここの店と言い、昨日行った大東園と言い、見た目普通のサラリーマンやら家族やらでほぼ満席状態だったが、不況だと言ってるわりには結構みんな贅沢しているのだなあ、と思う。もっとも、「食」が一番のタノシミ、という人も多いのかもしれないが。
 私は財政を切り詰めるとしたら、まず「食」から始めてしまうので、昔は一日、二日の絶食は普通だった。大学のころまで、体重70キロを越えたことがなかったのも、そのせいだろう。基本的に私は食に対する欲があまりないのである。
 大学卒業間際に病気になって、一週間ほどでいきなり10キロ以上も太り(痩せずに太る病気があるなどとは夢にも思わなかった)、その後、入退院を繰り返すたびに痩せたり太ったりを繰り返しているが、その振幅が軽く30キロはあるので、古い知り合いとちょっと古い知り合いと同時期に会うと、「痩せたねえ」「太ったねえ」と正反対のことを言われてしまうこともある。これでも最盛期に比べると20キロは体重を落としているので、もちっとカラダが動いてもよさそうなものなのだが。
 どちらかと言うと、体重が腰に来ているしげの方がもっと体重を落としたほうがいいと思うが、どうも私のように欲を抑制することが一番苦手なタイプなのである。しげと私の一番の違いはこのあたりだろうな。


 福岡ダイエーホークスの優勝が近づいて来たので、中洲の那珂川の「福博であい橋」に「飛びこむな!」という看板が立ったとか。でも飛び込むやつって、その時点では理性もなんもかんも吹っ飛んでるヨッパライが殆どだろうから、効果のほどはいかばかりか。
 飛びこみ自体は法に触れないので、警察は取り締まりができないらしいね。「危ないからやめなさい」と警告するだけ。確かにリクツで言えば、誰かに迷惑をかけてるわけでもない、と言えなくもないしね。本人が怪我しても、「覚悟の上でやってる」と言われたらそれで終わりだ。
 でも、ホントは決して誰に迷惑をかけてないわけでもなければ、後先考えてるわけでもない。どんな事件が誘発されるかも分からないという「社会不安」を引き起こしているという事実は明らかにある。ただ、そのことを糾弾し始めたら、世の中の現象で社会不安のタネにならないものはないので、「あれもよくないこれもよくない」と、個人の自由そのものが侵害されかねないのだ。結局、一人一人の「熱が引く」のを待つしかないということなんだよねえ。行政でこの狂騒自体をなんとか収める手段はあるかなあと考えてはみるのだが、川をその日だけ堰きとめるってわけにもいかないしなあ。
 で、考えたのだが、大阪の場合、「今飛びこんどかないと、次のタイガース優勝はいったい何10年後か」というファンの「焦り」が飛び込みの増加を招いた面も大きいと思うのだ。だとすれば、福岡の場合、ホークスが毎年優勝し続ければ、ファンも「また来年があるからいいか」と鎮静化していくんじゃなかろうか。実際、巨人ファンがあれほど熱狂したって話は聞かない。多少、優勝の間が空いたからと言って、「常勝巨人」のファンとして、無謀なことをする必要はない、と彼らは考えているんじゃないだろうか。
 となれば、阪神ファンの命を救い、引いては大坂の町に治安を取り戻すためには、もう今後二度とタイガースには優勝させないことだ(^o^)。今からタイガースの方に常勝軍団になってもらうのには、かなり時間がかかるだろうからねえ。
 てなわけで、日本シリーズは社会平和のためにもホークスに優勝させなさい。いや別にそれが言いたかったわけではないよ。私ゃそもそも野球ファンじゃないのだから。


 福岡の一家4人殺害事件の犯人らしい中国人元留学生二人、王亮容疑者(21)と楊寧容疑者(23)が、中国公安当局に身柄を拘束された模様。
 王亮容疑者の方はあの似顔絵の人物だそうだけど、まだ写真が間に合ってないらしくて、テレビ報道では相変わらずあの「若いたけし」みたいな絵を流し続けている。楊寧容疑者の方はもう写真が公開されているので、並べて報道されると、なんとなく滑稽。あれですね、学校の卒業文集なんかで、みんなの写真をコラージュして見開きページ作ってるのに、一人だけ写真撮り損ねていて似顔絵になっているという……例えがヘンか。
 けれど、これで事件が解決するかっていうと、まだまだ前途多難な気はするね。いかにも「黒幕」がいそうだけれど、実行犯逮捕までにこれだけ時間が経ってしまっているのだ。その間、その黒幕さんが座したまま何もしないでいたとは考えにくい。既に何かの「手」を打ってるのではなかろうか。
 も一つイヤだなあ、と思うのは、これでまた「在日外国人の犯罪」を云々するヤカラが増えそうだなあ、ということ。ともかく他人を蔑む機会を狙ってる連中はこういう事件が起きるたびに、ここを先途とばかりに、公然と「だから○○人はよう」ってなモノイイをするからねえ。根拠のない批判はただの中傷だ、くらいのことはあの連中もわかっちゃいるから、これまで言いたくても言えなかったことを、やっと口実ができたとばかりにもう喜色満面で吹聴するのだ。
 在日外国人の事件を問題にするなと言いたいわけじゃない。ただ、自分の差別意識をさも公憤のごとくすり返る、その根性がさもしくって、見ていられないのである。
 黒幕さんが仮にいたとしたら、そいつが「トカゲのシッポ」としてあの留学生たちを使ったのは間違いないことである。どうせ日本人じゃないから、という意識もあっただろう。だとすれば、その黒幕さんと、容疑者を中傷する連中とは精神的に一脈通じている部分があると言えるんじゃないかな。


 マンガ、竹本泉『よみきりもの』5巻(エンターブレイン/ビームコミックス・756円)。
 カバー外した表紙にもマンガがあるのは竹本さんのいつものサービス。今回、「ヘンな話が少ない」と竹本さんは忸怩たるものを感じていらっしゃるようだが、どうしてどうして、充分ヘンな話ばかりである(^o^)。
 「せきめんのすきま」「そらのすみ」「ことりのす」「くちをひらけば」「ブックスパラダイスVol.3」「もらいものに笑顔」の六編を収録。

 いつもひらがなタイトルの多い竹本さんのマンガ、ほわんとした柔かな雰囲気がいい感じなのだが、「せきめんのすきま」って最初勝手に「石面の隙間」と勝手に漢字を当てはめてて、いつ石の壁が出てくるかと勘違いして読んでいた。f(^^;) すぐ「赤面」する女の子の話なのですね。

 「そらのすみ」、空の隅っこに、「何か」が見えるという、かなりヘンな話。でも、見えないものを見ちゃう人って巷にゴロゴロしてるから、この話などはただただかわいい。このマンガで紹介されてる「チョコベー」のCMは、以下のサイトで見られます(うちのパソコンではなぜか見られませんが)。あの当時の子供はみんな一回はこれのマネやってますね。

 http://www3.plala.or.jp/akitokun/morinaga/cyokobe/1972.html

 「タイタニアン」のネタは私はもう忘れてました。『アイアンキング』も全話見てたんだけどなあ。

 「ことりのす」は某萩尾望都の有名短編とは何の関係もありません。髪の毛が「小鳥の巣」な女の子の話です。で、これが比喩ではなくて、ホントに小鳥が巣になってるから竹本さんのマンガは侮れない。

 「くちをひらけば」、「悪口が出る」話。「バカ」っていう言い方がとてもかわいらしい女の子っていますね。
 私は昔、映画の女優さんの「バカ」って言ってるシーンを集めて、クリップビデオを作ろうかと思ったことがありましたが、探すのが大変で諦めました。だって実際、映画を全部見なきゃなんないんだもの。オチだけは決めてたんだけどなあ。最後に「クレージーキャッツ映画」での人見明の「バカ」ってのを入れるの。まあ受ける人には受けるだろうってギャグだけど。

 「ブックスパラダイスVol.3」、このシリーズも『アップルパラダイス』のころから数えると長いですねえ。しかし主人公の「森永う子」ってどんな名前なんだ。「あ子」とか「い子」ならまだ分かるんだが。もしかして、「森永」→「牛」→「うし」→「う子」って連想でつけたのかな?
 恵理子が今回はポニーテールで登場。この子が竹本さんの全マンガ中、最強かもしれないと、私は密かに思っているのである。

 「もらいものに笑顔」、モノを食べてるときの顔がともかくかわいい女の子の話。一般的に女の子はみんな、モノを食べてるときって本当に幸せそうで、そんな様子を見ないフリして横目でチラチラ見るのが私の趣味だったりしますが(イヤな趣味だが男はみんなそうです)、この程度で癒されちゃうんだから、男って他愛ないものなんですよ。
 作中に出てくる『チグリス川潜行夫』って本、実在しないんだろうなあ。「れげんだ・おうれあ」のパターンだね。

2002年09月20日(金) ついに発売! アレとアレ(^o^)/映画『インソムニア』ほか
2001年09月20日(木) ま、映画さえ見られりゃいいんだけどね/『夜刀の神つかい』4巻(奥瀬サキ・志水アキ)
2000年09月20日(水) 頭痛と頭痛と頭痛と……/ムック『山下清のすべて』



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