こんなに好きでもいいですか? すみれ 【MAIL】【HOME】
- 2002年08月31日(土) 回避方法を教え給へ
昨日は同居人がずっとゲームをしていた。
朝方になって、やっと布団に潜り込んだらしい。
私は少し調べたい事があったり、同居人と同じ時間に眠るのが嫌で、
朝まで起きていた。
子供と同居人を送り出して、洗濯や家の掃除をしだすが、全然捗らなかった。
きっと寝不足のせい・・・頭がボーっとして少し熱を持って
体が眠る体勢に入っている。
「頑張らなくっちゃ・・・」と思っていても、全然思うように体は動いてくれない
PCは昨日から開けっ放し・・・。
同居人と子供を送り出して、確認してみたら7時には彼からメールが入っていた。
ところが、その内容を見て大笑い。
「あぁ〜あ・・・・・やっちゃった・・・・。
グラウンド着いたら 誰も居らず・・・
携帯ML確かめてみれば・・・
試合は・・・明日・・・だった・・・あぁ無情」
今日は早朝からサッカーの予定だった。
7時からだから、6時には家を出なくっちゃいけないし、
起床は5時半だと言っていたのに・・・。
彼にもこんな事があるんだなぁ〜と思って笑ってしまった。
リメールしたかったけれど、私がメールを見たのは一時間半も後だったので、
送れなかった。
きっと家に帰って今頃、もう一度、寝ているかもしれないし・・・・。
今日は午後から御父さんの外泊に付き合って実家に泊まる予定の彼・・・・。
最近はスケジュールがイッパイで、大変そう・・・・・。
精神的に休まる時間が無さそうで心配になる。
少し彼と逢うのを自粛しなくちゃいけない・・・・。
禁断症状が出るのは嫌だけれど、それよりも彼の事を考えたら、
今でも問題を抱えているのに、これ以上問題を増やしたくないと言うのが本音。
何時間か頑張ってみたけれど、全然何も進まなかった私は、
午後から友人と電話で話して、
最後に「凄く眠いの・・・家には目覚ましが一つも無いから・・・
4時になったら起こしてくれる?」
と言って電話を掛けてくれるように御願いをして眠った。
きっと一時間経ったか経たないかの時だと思う。
彼が御父さんを病院へ迎えに行く時に電話をくれた。
私が「少し頭痛がして眠い」と言うと「じゃ〜眠って・・・」
と彼が言ってくれたのに、
私がもう少し彼と話そうと思ったのがいけなかった・・・・。
「昨日、寝てない・・・」と言うと彼は・・・。
「又ネットしてたの?人間は夜寝て昼活動するものでしょ?」
「今寝たら夜寝られなくなっちゃうでしょ?」
と言い出した。
私は・・・こんなに眠いのに・・・・・。
彼は私に眠るなと言う・・・・。
私だって・・夜に眠りたいけれど、子供が寝ているうちにしか出来ない事もある、
それに最近では・・・同居人との夜の事が怖い・・・。
この前、寝ている時に何も着ないで私の横に居た時の様な事が、
又あるんじゃないだろうか・・・と思うと・・・・。
出来るだけ一緒の時間に寝室に居たり、眠らないようにするしかない・・・。
何だか色々な事を睡眠不足の頭で考えていると、ムカムカして来て思わず彼に
当たってしまった・・・・。
「だって夜は夜で遣る事があるんだもん! !」
私の気持ちなんて彼に解る筈も無い・・・。
彼の家の人は彼と同い年。
人間って・・・何歳になったら性に対する欲求が無くなるのかは知らないけれど、
彼の家は5年も前からレスで御互いに、もう何もしなくても当たり前なんだそうだ。
それは彼だけが思っている事なのかもしれないけれど・・・・。
同居人はまだ20代前半・・・・。
彼が同居人と同じ歳の頃は二人目の息子が生れる時期だったろう・・・。
同居人だって・・本当はレスになんて、なりたくないのだと思う・・・。
こんな馬鹿な私の様な女でも、それは理解出来る。
悲しいけれど、レスになった原因は同居人本人に或訳だから、
出来ないのは当たり前なんだろうけれど、
それを私に、ぶつけられても困ってしまう。
話し合う余地なんて何処にも無い・・・・。
だから、私はそれから回避するように逃げるしかない・・・。
同居人が眠る時は子供の横に眠って貰って、私は起きてPCを開くし、
同居人が寝室に居ない時、私はなるべく体が休めるように眠る。
それが上手く噛み合わない時、時々今日のようになってしまう時だってある。
まるで、前の不倫をしていた時に性行為に対する意見が全然合わなくて、
必然的に一緒に眠らなくなった様子と瓜二つの状況・・・・。
彼だって、私の不毛な結婚生活を知っている筈だ・・・。
でも、その中に夫婦の営みを回避するなんて・・・そんな事・・・
キチンと考えてくれた事があるのだろうか・・・・・?
別に・・・・今までは一緒に暮していないのだから、そんな事は
彼が考えなくても良い事だと思って来たけれど・・・・。
これからだって、それは彼の考えるべき事では無いと思っているけれど・・・・。
今日は少し寝不足頭で考えるには余裕が無さ過ぎてしまった・・・・。
「何をそんなにムキになって怒ってるの?」
彼は私にそう言って、少し呆れた声を出した・・・・。
私は益々悲しくなる・・・・。
ポツポツと・・・私が言い訳を考えて、
子供の様に意地を張って言い出した言葉に、
「わかった、わかった・・・」
まるで万引き犯が自分の犯した罪を棚にあげるのを横で黙って聞いている交番の
御巡りさんのような彼の返答・・・・。
その返事に私も何も言えなくなってしまった・・・・。
御互い沈黙した後「もしもし?もしもし?」
何度も彼が私を呼ぶ声が聞こえたけれど、私は声を発せずに居た。
そのうち、電話は切れてしまった。
直ぐに再び彼から電話が来たが、私はそれを取れずに居た・・・・・。
何をどうやって説明すれば良いのかは、もう寝不足の頭では考えられなかった。
ムキになってしまった事だけを謝ろうと思って、彼の携帯に連絡を入れたのも、
それから何分経ったのかも全然解からない。
私はとに角、眠かった・・・・・。
午後4時、友達から電話が来た。
「大丈夫?もう4時だよ?」
私は有難うと言って受話器を置いた。
子供を迎えに行く前に、まだ睡眠不足の頭で色々考えて彼にメールを出した。
喧嘩はしたくないね・・・と何度も話していたのに、
何時も何時も、こんな風に意見が噛み合わずに口論になってしまう。
今まで、彼が側に居れば、こんな事にならずに済んだのに・・・と思う事が何度かあった。
彼が私の目の前に居ない分だけイライラしてしまう、
メッセをしていても、電話で会話していても・・・彼が私の目の前に居ないと、
彼が発する言葉一つ一つが・・・全てが・・・無機質に思えてしまう・・・・。
どんなに頑張っても・・・暖かい手も優しい瞳も何も届かない・・・・。
その代わり、彼の言葉、一つ一つが冷たく感じてしまう・・・・。
私には何が足りないのだろう・・・・。
被害者意識の妄想にでも獲り憑かれているのだろうか・・・・。
だからと言って、こんなに何度も同じ事を繰り返すのは可笑しい・・・。
「やっばり・・・性格が合わないのかな・・・・」
そんな事を考えてしまった・・・・・。
「電話・・・・・。
眠たかったし機嫌悪くてごめんね。
好きな事しているから眠たくて何処かに皺寄せが来るのは
仕方ないと思う。
自分の生活の中で、キチンと皺寄せを挽回出来れば良いと思う。
昼間寝ていたって1日の中でキチンとしなくてはいけない事を
終らせていればいいんじゃない?
1日中頑張る日もあれば今日みたいな日があっても良いじゃない?
一緒に暮している訳じゃないのに、夜中に起きて好きな事をしている事・・・
どうして怒られなくっちゃいけないの?
そして、それを「ちょっと違うんじゃない?」っていう態度だと、
「わかった・わかった」って人を小馬鹿にする態度をされて・・・・。
又僕の事を引き合いに出してって言うと思うけど、
前に家に来た時、眠くて機嫌悪くなった時あったよね?
私も眠い時に眠れないと機嫌悪くなる時だってあるんだよ・・・。
今日は眠いけど・・・少し話したかった・・・・。
きっと、それを解かってもらえなかったし、
逆に怒られたから腹がたったんだと思う。
悪いと思ってるけど・・・。
貴方も眠くて愚図ってる感じの私を怒らないでいて・・・・。
今日は本当に眠くて、頑張ってお昼までは起きて色々家の中の事を
遣ってたんだけど、
どうしても我慢できなくて友達に電話して、
4時になったら起こしてもらおうと思って「電話して」って頼んで
寝てたの・・・・。
たまには子供に叩き起こされないでユックリ寝てたかったし・・・。
喧嘩はしたくないって・・・言ってたのにね。
もしかして、貴方は私と付き合うって事で色々無理しているのかもね。
性格も合わないみたいだし・・・。
仕事の事、子供の事、御父さんの事・・・・色々大変な事もあるだろうし、
大切な物も沢山あるし・・・。
喧嘩する度に、惨めになっていくな・・・。
私なんて・・・・って思っちゃう・・・。
電話取らなくてごめんね。
でも、私の生活だから、私の好きなようにしていたい・・・・。
夜中になっちゃうかもしれないけれど、
出来る時に好きな事をしていたい・・。
もちろん、子育てや家事はこなしながら・・・・。
時々、今日みたいに眠い時は眠るよ・・・。
それだって、一週間に計算したら睡眠不足のほうだもん・・・。
自分の生活の事だもん・・・自分で考えるよ。
色々心配してくれているんだと思うけれど、
今日は寝不足で良い方に取れなかったんだと思う。
ごめんね・・・。
何か・・・やっぱり・・・。
私は貴方には相応しくない人だね・・・。
貴方はもっと、理性があって大人の人と付き合えばいいのに・・・。
「私と一緒に居て」なんて言わないで、相手の立場にたって
笑い合える人と付き合うべきだよね・・・・。
私は分不相応な人だと思うよ・・・・。」
最近は色々な事に弱気だ・・・・。
昨日、二人っきりでテレビを見て、少し治ったと思ったのに・・・・。
私は彼に、自分の夜の生活の事を何も書かずにメールを送った・・・。
彼は何て言うんだろう?
もし、夜の生活の事を素直に書いたら何て考えただろう・・・。
私は・・・・・・。
彼が居なかったら・・昔の事は忘れて同居人に体を預けていただろうか?
それは夫婦として当たり前の事で、とても楽な事だとは知っているけれど・・・。
やっぱり、気持ちの無い人に体を預けるなんて事・・・出来ない・・・・。
その分、又夜眠れなくなるけれど、
それはそれで、仕方ない。
気持ちが着いて行かないから尚、仕方ない・・・・。
彼は・・・家の人の強要をどうやって回避したんだろう・・・・。
どうやって、隣で眠っている人からの誘いを断ったのだろう・・・・。
朝までブチブチ、sexしない事を言われるのも嫌だし、
私が、もし男で隣で「解かってくれない」と泣いてる女を見るのも
嫌だろう・・・。
逆に強要する立場になって、誘いに乗らなくて悶々として眠れなくなるのも、
相手が困った顔をするのを見るのもやっぱり嫌だ・・・・。
どちらにしても眠れなくなるのは同じなのかもしれないけれど、
二人でジックリ話合いをするべき問題なのか・・・・それもどうか解らないし、
sexからの回避方法なんて・・・・眠らない事ぐらいしか私は知らない・・・・・。
- 2002年08月30日(金) 共鳴
昨晩、「日帰り出張に一緒に連れて行って」と言おうと思って、
ずっと彼のメッセが立ち上がってくるのを待っていたが、
彼はとうとう現れなかった。
早朝になって、どうしようか・・・と考えたが、
思い切って携帯にメールを入れた。
今日はコンペがあるから、早く経つと言っていたが
何時に経つのか聞いていなかった。
「まだ、家に居るのかな・・・・。」
「家の人が携帯を見たらどうしよう・・・。」
とても不安だった・・・。
そのうちに彼からメール。
「今日は もう出発してるよ〜」
「メールを家の人に見られなくて良かった・・・」と思う気持ちと、
「遅かった・・・」と思う気持が交差する。
彼と出張に一緒に行きたかったけれど、仕事だから仕方ない・・・。
昨晩のうちに、連絡出来ていたら、一緒に行けたのかもしれないのに・・・・。
同居人と子供を送り出してから、道中の彼に電話をする・・・。
「おはよ・・・」
「おはよ〜。今日はどうしたの?」
同居人と子供が出掛ける事を説明すると、残念そうな様子の彼。
やはり、昨日のうちに連絡出来ていたら、一緒に行けたのに・・・と言う。
暫く話して「じゃあ今日はデートしようか?」
快く言ってくれた。
電話を終え、家の中を掃除して、洗濯機を回し、
落ち着く頃にはもう12時を過ぎてしまった。
デスクに座っていると彼から再び御昼休みの電話・・・・。
コンペはどうだったかと聞くと、どうも駄目だったらしい・・・。
この不況で入札の金額も予測不可能。
少し仕事の話をしたが、彼は落ち込んだ様子も無く、
「この次又頑張ればいいよ」と
明るい感じで返答してくれたので私も気が楽になった。
同居人が帰って来た、子供の服やオムツを用意して、出掛ける用意をしている。
自分の車を乗って行くんだと思っていたが、友人が迎えに来るとの事、
私もそろそろ用意をしなくてはいけないのに、同居人の友人が中々迎えに来ない。
そのうち、子供が御腹をすかして愚図り出してしまった。
同居人は一人で煙草をふかしてノンビリしているので、
何も用意していなかったのを少し後悔した。
余りに子供が騒ぎ出してしまったので、
同居人が子供と一緒にコンビ二へ食べ物を買いに行った。
その間、彼へ電話を入れると、もう市内に戻ってきたとの事・・・。
早く用意しなくてはと思うのだが、同居人の友人はまだ迎えに来ない・・・。
やっと、二人が出かけた頃にはもう予定の時間を30分以上過ぎていて、
彼も私の家の前で待っていた。
時間は午後8時・・・何時もよりも随分早いデート・・・。
私が車に乗り込むと「何処に行こうか?」
と彼は優しく聞いてくれた。
彼も私も御飯を食べていなかったので、何を食べようか悩んでいた。
「じゃ〜御飯は節約して・・・・」
御飯を節約して・・・その後の事は聞かなかった。
二人で近くのコンビニに入った。
二人とも何を食べようか迷って私がサンドイッチに手を掛けると、
下の棚にあった冷やしたぬきのカップに目が行って、
「ねぇ、お蕎麦屋さんに行こう! !」
と提案した。彼も、それは良いね〜と言って、お蕎麦屋さんを探して入った。
二人とも同じ物を注文して、笑いながら色々な話をして御腹いっぱいになった。
「何処に行こうか?」
彼は又私に聞いてきたけれど、私は何処でも良いと答えた。
今日はどうしても見たいテレビがあって、何処へ行っても時間はきっと
足りなかっただろうしジックリその番組を見たかったから・・・・。
本当は家でゆっくり見たほうが良かったのかもしれないけれど、
彼と逢えるチャンスも、きっとこれからは少なくなって行くと思うので、
逢えるチャンスのある時は出来るだけ逢って居たいと言うのが本心・・・・。
後ろの座席を倒してくれて、テレビもセットして誰も来ない草原に車を止めて、
暫しのドラマ鑑賞。
彼の車はスピーカーが沢山着いていて、まるで映画館で見ているような錯覚に
陥りそうになってしまった。
映画館のお客は私達二人きり・・・。
見たかった番組が恋愛物じゃなくて、失敗だったかも・・・・。
それでも、彼はCMの度に私の事を抱き寄せてキスしてくれる・・・・・。
番組を見ているうちに私は沢山泣いてしまって、彼が涙を拭いてくれた。
「目が痛い・・・。」
彼は何度も眼鏡を取って、目をショボショボしていたけれど
本当は泣きそうになって居たのかもしれないな・・・と思うと
同じ番組を見て共感できた事が嬉しかった。
それと同時に・・・・。
そう思った・・・・。
本当は当たり前の事かもしれない・・・。
何時も一緒だったら、一緒に御飯を食べて、
こんな風に眠るまでの間、一緒にテレビを見て・・・。
共感したり、意見が少し違ったり・・・・・。
でも・・・・・私には手が届かない事・・・・・。
彼に思った事を少し問いかけて見た・・・。
すると彼は・・・。
「えっ?こんな事なくなるんじゃない?」と答えた。
「一緒に居たらテレビとか見れる時間もあるでしょ?!」
私が咄嗟にそう言うと「あぁ・・そうか・・・」と彼は答えたけれど・・・。
きっと彼が言いたかったのは生活に追われて、こんな風に何かを忘れて
一緒に色々な事ををする時間が無いという事だったのかもしれないが・・・・。
私は何となく彼が答えた一言が悲しくなってしまった・・・。
彼が私と逢っている時間は彼の中では現実逃避に値する部分なのかもしれない・・・。
私もそうだ・・・疲れた日常生活の中で彼と一緒に居る時間だけが、
嫌な事も面倒な事も全て忘れられる・・・・。
「どうして一緒に居られないのか・・・・・」
子供の事、お金の事、彼の御父さんの事、彼の家の人の事、親戚の事、
仕事の事、みんなの気持ち・・・・・・みんな・・・みんな・・・・。
又頭の中がグルグルしてイッパイ涙が出た。
彼は今日も何も言わず・・・・、
ただ私の涙を拭いてくれる・・・・・。
家に帰ると、同居人は帰ってきていてゲームをしていた。
持って行ったビデオカメラで子供の様子を撮ったと言うので見てみると、
元気そうに遊びまわっている子供が映っていた。
確かめてみると前に撮った子供の部分に被ってしまっていて、
折角二歳の誕生日に撮った部分が無くなってしまっていた。
子供の成長する大事な記録・・・・・・。
もし彼だったら、こんな初歩的ミスなんてしなかっただろう・・・・。
そう思うと尚更悲しくなってしまった・・・・。
- 2002年08月29日(木) 時間と空間
又退屈な憂鬱がやって来た。
彼に逢うイベントが無い日の私は何時もこんな感じ・・・。
最近は躁鬱が酷くなって来ているのかもしれない・・・。
「一週間はたった7日・・少なすぎる・・・・」
そう思っていたのは何時頃だっただろう・・・。
ある意味、今もそうなのかもしれない、
時間に追われながら生活してる。
でも、それは彼と逢わなくても元気で居られるように、
余計な事を細々と予定に組み込んでいるだけの事。
本当はそれを遣っても遣らなくても、どうでもいい事・・・・。
この前、同居人に「スケジュール帳も見ているんだからな・・・」
なんて言われてしまったので、今朝になって気になって覗いて見た。
土曜と日曜は逢えない日、彼が自由に使えるのは実質5日間だけ・・・。
彼と逢っていた日のチェックを見てみると・・
7月までは週3日位で逢っていた・・・。
その前は4日も逢っていた週があった・・・。
まだ、雪が降っていた時期は二人でくっついていると暖かくて、
御互い何時の間にか眠ってしまって、気が付いたら朝なんて事も何度かあった。
焦って身支度を整える彼が一番最後に洗面台で髪を直す仕草を見て、
家で待っている家族に悟られないようにしているんだと思うと、
何時もそれだけで胸が痛くなった・・・。
つい何ヶ月前の事が・・・随分、昔の事のように感じる。
子供にとって、今が一番に大切な時期だから、
前の様に時間を割いて彼と逢う事も出来なくなってしまった。
それはそれで、大切な事・・・・。
「もし、自分の子供が2歳の時、家の人が夜な夜な出掛けていたら、
どう思う?もし、そんな事があったら貴方は家の人に何て言ってた?」
私と彼の仲で、こんな事を言うのは不躾かと思ったけれど、
私も一応、母親だから聞いてみたかった・・・・。
彼は「そうだよね・・・考えなくっちゃね・・」
と言ってくれて、私達は無理をしないように逢う事にした。
でも、私にとって・・・。
今は彼と一緒に居る時だけが・・・・・、
私が私になれる時間・・・・・。
残りの時間は忙しいのか、暇なのか、もう全然、解からなくなってしまった・・。
遣ろうと思えば遣る事はあるのだろうけれど、
彼の事を考えると・・・何も手につかない・・・。
「今日も逢えないのかな・・・・。」
「今度は何時逢えるんだろう・・・。」
そう思うと、ベットにうつ伏せになって、暫く黙ったままになってしまう。
「これじゃ〜いけない・・・・」
「ただの時間の無駄だ・・・」
そう思い直してデスクに向っても、
集中も出来なくて同じ事の繰り返し・・・・。
彼と一緒に居る時だけが、本当の自分、自然な自分・・・・。
今、彼とは一緒に居られない・・・。
次の事は考えないで、何時も笑顔で笑い合える日は何時になったら来るのだろう
その時が来る前に、私は本当の自分を見失ってしまうんじゃないだろうか・・・。
余りに落ち込んでしまったので、久しぶりに友達から教えて貰った、
良く当たる星占いのサイトを覗いて見た。
(ジョナサン・ケイナーの星占いというサイトです。興味のある方はどうぞ→コチラです。)
30日までの星占い・・・。
(完全転載は出来ないので、少し私なりに比喩して解釈しています)
私は天秤座・・・。
「貴方は旅行に出発する時、暴走する乗り物に乗りますか?
それとも、とてもゆっくり走る乗り物に乗りますか?
どちらも、目的地に行くのには一緒です。
貴方は少しイライラしていると思いますが、目的地を変える事は出来ません。
心配しなくても大丈夫です。旅の終わり、目的地はハッピーエンドです。
今は安全な乗り物に乗ったほうが、良い時期だと思います。」
彼は水瓶座・・・。
「貴方は旅に出た筈でした。しかし目的地に着いたら同じ場所に居ます。
目的地を間違えた訳ではありません。
途中には障害物が色々とあった筈です。
貴方は空間の旅ではなく、時間の旅に出ていました。
旅の成果はあった筈です。そして、ここからが新たな旅の始まりです。」
今回の例は珍しく、同じ内容で解かり易かった。
彼も私も、似たような事が書いてあった・・・。
空間と時間・・・・まるで宇宙を旅しているみたいな話・・・。
でも、星占いだから宇宙に関係している話なのは当たり前なのだが・・・。
前から私は彼に言われて来た・・・。
彼もそうだけど、人から見ると、私は生き急いでいるようにしか見えないらしい。
それでも、私にしてみたら遅い方だ・・・。
人生においての課題は後から後から、遣ってくるし、
歳を取れば取った分だけ、問題のレベルも解決策も難しくなってくるから、
出来れば早く課題を終わらせて次の課題に備えていたい・・・・。
でも・・・やっぱり・・・後遺症なのかな・・・・なんて時々思う。
発作が起きなくなって久しいが、
「私は・・・ここに居ちゃいけない・・・・」
発作の最中に何時もどうしてか・・・そう思う。
それが自宅や出先ではなく、病院なのか職場なのか、ハタマタ実家なのか、
自分で何処の空間へ行ったら「ここに居ちゃいけない」と思わなくなるのか、
解からない。
とにかく、発作が治まって暫くすると、
先を目指そう・・・自分の居場所を早く探さなくっちゃ・・・・。
ずっと、そう思ってきた。
それから普通に生活している時でも
「何をそんなに焦ってるの?」と人に言われるようになった・・・。
本当に・・・何を焦っているのだろう・・・私は・・・・。
発作なんて、もう起こらなくなったのに・・・・。
彼の星占いにはまだ、こんな事が書いてあった。
「新たな旅に出る前に、心を入れ替えましょう。
今までの旅の糧を生かして、今回の旅を成功させましょう。
それは貴方にとって恵みの旅となる筈です。」
「彼にとっての新たな旅が・・・私と一緒の旅だったら、いいな・・・。
私も少し、スピードの遅い乗り物に揺られるのも悪くない・・・・。」
そんな事を考えると少し気分が晴れた。
夜になって彼が帰宅する時、恒例の帰るコール・・・。
今日は話している途中に同居人が予定より早く帰宅。
「大丈夫?」
「ううん・・・。」
「あっ。帰って来たんだね・・いいよ?おやすみ・・すみれ」
不完全燃焼の電話が寂しかったけれど、
その後、同居人が明日、友人の所へ子供を連れて遊びに行くと言うので、
「やった〜! !」と喜んだ。
同居人は夕方、子供を保育園へ迎えに行き、
一度、家へ戻ってきてから直ぐに出掛けると言う。
同じ歳の同級生の女の子が早々と結婚をして、子供を連れて里帰りしているので、
どちらの子供が可愛いか皆で集まって見比べるらしい。
同居人は「お前の方が色白で目もパッチリ二重で、可愛いのは決ってるもんね〜」
と笑いながら子供に向って話しかけている。
私は明日、御飯の仕度も子供の御迎えもしなくて良くなった・・・。
終日、自由の身・・・・。
出来れば彼と一緒に居たい。
明日の彼の予定は日帰り出張のはず・・・・。
同乗者も居ない。
何時もは一緒に何処かへ出掛けても、保育園の御迎えの時間が気になって、
ゆっくりした気分になれない。
こんなチャンスは滅多に無いから、朝が早いと言っていたけれど、
出来れば出掛けたい・・・・。
もしかして・・・今日の星占いはこの事も言っていたのかも・・・・。
彼と一緒なら・・・急ぎ足なんかじゃなくて、ゆっくり歩いて行きたい。
手を繋いで・・・ゆっくり、ゆっくり・・・・。
その為にも、気持ちはシッカリしていなくっちゃ・・・・。
沢山、旅に行きたいな・・・彼となら・・・・。
別に目的地が何処だって良い・・・。
長い時間、彼と一緒に居たい・・・。
これからも、ずっとずっと・・・・。
- 2002年08月28日(水) 私の周りの奇特な人
昨晩から今朝に掛けての、同居人との遣り取りは本当に酷かった。
彼に逢って帰ってきた時、
同居人が「こんな時間まで・・・・」とは言ったものの、
それは心配している風ではなかった。
外で浮気相手と逢って来たとは思っているであろうが、
言うなれば夫としてのプライド?!
でも、この人間の何処にプライドなんてあるのだろうか・・・・。
あるのならば、この目に見せて欲しいとさえ思う。
人に言わせると同居人は・・・・
「上手く立ち回って、世の中の隙間を掻い潜って行くタイプ」らしい。
実際、就いてる仕事もそういう物ばかり・・・・。
外面が良く、人受けするようだし、ちょっとしたミスでヘラへラしていても
何故か許されてしまう。
役得なのかもしれないが、最近はそれを自覚しているみたいで、
何をやっても許されると思っている自意識過剰な所が、
近くで見ていると最も許せない所だ・・・。
昨日の同居人との争いは、ある保険屋に自宅へ来て貰うという事が原因だったが、
実はこの保険屋は私がこの街に来て、初めて友人になった人の旦那さん・・・。
逢いたくないのは、旦那ではなくて友人の方なのだが・・・・。
友人とは進学した学校の同級生、腐れ縁で入社した会社も同じ。
働いていた店も同じになった時期もあった・・・・。
独占欲の強い女性で、彼女の他に新しい友達を作ると凄い嫉妬心を露にした。
私が付き合う彼氏の良し悪しから、ある時期、私の御金の管理までしていた。
何故、そこまで私に執着するかは解からなかったが、
ある時から人が変わったようになった、
それは私が昔不倫していた相手と暮すようになってから・・・・。
その頃は同じ会社の社員という事もあり、仕事の話ばかりしていた私達だったが、
彼と付き合うようになってから、食事に行くにしても遊びにいくにしても、
金魚の糞のように私に付き纏い、自分の飲み食いの料金を私の彼に払わせていた。
彼は御金に不自由している事は無く、何時も笑って済ましていたが、
私には彼女の嫌らしさが鼻についた。
彼女は私が彼と別れるとピタッと寄り付いてこなかった。
その後、私が入院している時に旦那と一緒にやって来て、
マルチビジネスの話を半日も掛けて話し込んだり、
3万円も払ってスカイビズというものに入らされたりした。
極めつけは私もPCを持っているのに、ネットオークションで出品してやるから、
手数料を払えと言われた事。
その頃はネットオークションに出品料も落札料も掛からない時代だった。
そして、同居人との結婚に一番先に反対したのも彼女だった。
私が今住んでいる団地に引っ越してくると、彼女との付き合いは無くなった。
生活のステイタスやレベルが落ちたからだ・・・・。
それなのに、旦那が保険屋という事もあり、
お願い事をする時は絶対に彼女も同行して遣って来る・・・・。
友達の好だと言って、あれもこれも全部纏めて一色たんにされてしまう。
私もしつこいと面倒なので保険の事は全部任せてしまったが、
私に逢うと何時も同居人の事を確認するかのように聞いてくる・・・。
仲は良いのか、二人目の予定は・・・・・。
私が仲なんて良くない、二人目なんていらない・・・。
そう言うと「ほらっ! !だから、私の言ったとおりにすれば良かったのに・・・」
必ず、その言葉を言う。私が逆に質問すると、
自分の事は決して明かそうとしない。
よく居る、世話好きなオバチャンのようだ・・・・。
きっと、人から自分も不幸だとは思われたくないのだろう・・・・・。
友達の好とは言っても、彼女の言葉は私には恩着せがましく聞こえて来る。
友達を友達とも思わない、ただの金ずるにしか思っていない・・・・。
そんな人とは顔を逢わせたくないのだ・・・・。
私から電話することも無くなり、彼女からも電話が来る事も無い。
私も・・・・やはり許容範囲が狭くなったのだろうか・・・・。
彼女に同居人との事で「ほらっ見た事か・・・・・」と言われるのは
決して許せない。
彼女に後ろ姿を無防備に晒す事など決してしたくない・・・・・。
よく考えてみると、同居人と彼女は、よく似ている。
彼女は自分の非を素直に認めない人だ。
指摘すると「すみれだって・・・・あの時はこうだったでしょ?」
と笑って話を摩り替える。絶対に謝らない・・・・。
同居人も同じ様なものだ・・・・。
そして、職業も似たようなもの・・・人をコントロールして御金を貰う。
人を人とも思って居ない・・・・、
自分の為ならば、誰かを騙しても良いと思っている。
御節介は嫌い、ズルイ人も嫌い。
私は絶対、そんな人達のようになりたくない。
不倫している事だって隠したくは無い。
だから、同居人には不倫をしている事を否定しない。
実際、目にしているのだから、もう解かっているんだと思う。
相手が誰かって言う事は気づいていないのかもしれないけれど・・・・。
彼には今朝の電話で、同居人との遣り取りを話した。
電話だと、そんなに依存した気持ちにもならない、
私が淡々と話しているので、彼は少し驚いたように・・・・。
「そんな事があったんだね・・・・」
と言っていた。
最近は彼も仕事が忙しい。
大きな仕事が次々と入ってきている・・・。
私も、そろそろ色々な事にエンジンを掛けなくっちゃいけない。
溜まっている事を次々こなして、
本当に外に働きに行かなくっちゃいけなくなるかも・・・。
自分の時間を同居人との生活に使わなくっちゃいけないのは嫌だから・・・・。
少し葛藤中・・・・・。
今日はドンヨリした空だけど、気温が高くて蒸していた・・・・。
こんな日は熱帯夜になるのかもしれない・・・・。
でも、少し通り雨・・・・・。
ベランダに掛けていたバスタオルが全部、濡れて、もう一度洗濯・・・・・。
彼と私の仲が、こんな風な通り雨だったら嫌だな・・・・・。
さっきまで降っていた雨が何事も無かったようにカラッと晴れているのに、
心は何時までも濡れたまま乾かないなんて・・・・・。
- 2002年08月27日(火) モラルの相違
昨日の日記で同居人に対する怒りの言葉を色々綴った私だが、
御盆の間、子供や家に対する態度が変わって来た同居人を見て、
少し考えを改めようか・・・・・・と思っていた。
しかし、このお盆の間に同居人との考えの違いが、
ハッキリ理解出来た出来事があった。
それは休みの最終日の事だった。
家族3人、食卓テーブルに座り、あるニュース番組を見ていた。
番組では女子大生がメル友の男に殺害されるという、
悲しく忌まわしい事件を放送していた。
アナウンサーが一通り事件の真相を説明すると、最後に殺害された女の子の
父親が出て来て、インタビューに答えていた。
とても神妙な面持ちで話すその父親は、
アナウンサーや周りの人を気づかいながら、
「二度とこの様な卑劣な事件が起きない事を祈っています。」と話す。
でも、その顔は自分の愛娘を殺された悔しさや悲しみから切ない気持ちが伝わり、
言葉尻は涙声になっていた。
父親はインチビュー中、涙を流す事はなかったが、表情からその心痛が伺えた。
私は悲しくなってしまった。
自分が途轍もなく大きな悲しみに飲み込まれている状況なのに、取り乱す事も
なく、人の話を聞き、そして誠意を持ってそれに答えようとする人・・・。
こんな人の子供がどうして無闇に殺害されなければいけなかったのだろう・・。
手塩に掛けて育て上げた娘を殺害された悔しさは、
これからどうやって癒すのだろう。
それを考えていた時、横から声が聞こえた。
私は同居人の発した言葉に戦いた。
この人の心の中には人に対して、同情する優しさや誠意が欠落しているのか・・。
実際、殺害されてしまった女性がメル友に簡単に逢ってしまったのが、そもそもの
発端になってしまった訳だが、テレビ画面いっぱいに映った悲痛な顔の父親を
見なかった訳ではないだろう・・・。
自分自身だって、人の親だ・・・・。
それを見ても、まだ、そんな事を言える同居人の心中が解からない・・・・。
私の戦きは次第に腹立たしい気持ちになって来て、私はこう言った。
「もし、自分の子供が逆の立場だったらどうする?
息子のメル友の相手が、奇特な女性で逢った途端に
刺されて死んだらどうする?
棺桶に入った息子の耳元で・・・・・
「お前は自業自得で死んだんだから仕方ない」って言えるの?」
極端な例だとは思ったが、人の痛みを痛みとも思わない同居人には、
この位の事を言わなければ理解出来ないだろうと思った。
同居人の顔を見ると、「自業自得」と言い放った時とは逆に罰の悪そうな顔を
していたが、私はそれ以上話しても、この人の考えを聞くと、
気分が悪くなりそうだったので、デスクに戻った。
同居人とは「夫婦」と呼ばれる関係だが、
ハッキリ言って夫婦と言えども、こんな考え方をしている同居人とは十把一絡げに
なんてして欲しくないのが本心だ。
どうして私は・・伴侶をこんな考えをしている人なんかにしてしまったのだろう。
同居人は普段、ニュースなんて見ない、テレビと言えばゲームばかり、
家は新聞も取っていない、私が新聞を読みたいと言えばネットで済ませろと言う。
世の中で起きている事は別の世界で起きているとでも思っているのだろうか・・。
今日、同居人が帰宅すると私に「明日、保険屋さんが来るから・・」と言う。
私は前から「それだけは止めてね」と言っていた。
今回は御給料日と引き落とし日の誤差があり、
「仕方ないだろ」と同居人は言うが、
私はどうしても、その保険屋に逢いたくなかった。
まして、家に来られるなんて・・・・。
逢いたくない理由は色々あるのだが、それよりも同居人には前から逢いたくないと
言っていたのにも関らず、自分は関係の無い様な顔をしているのが
気に入らなくて、又口論になってしまった。
もう一緒になって罵倒しあったり、怒鳴りあったりしているのが、
馬鹿みたいに思えて、
私は寝室の戸を思いっきり閉めると同居人を部屋から締め出した。
それなのに、同居人は何度も何度も寝室にやって来て、私の事を怒鳴り散らす。
私は「こんな馬鹿みたいな人を構っていても仕方ない」と思い、
黙んまりを決め込んでPCを弄っていると、
「お前なんて何処かの男とメールの遣り取りばかりしているんだろ?」
「何時も何時もPCばかり・・・・」
「手帳だって見てるんだからな! !」
同居人はそう言って又怒鳴り始めた。
メールなんて、ものの何秒で打てるのに何時も何時もPCばかり弄ってとは、
どういう意味なんだろうと思っていたが、
同居人はPCなんて一切、使えない人なので、
きっと仕事でデスクに座っているのが気に入らないのだろう。
先月からは同居人に家の出納金の全てを任せたのにも関らず、食費を一銭も
貰っていない私は、自分の御金から食費を賄って来た・・・。
それなのに、理不尽な事ばかり言うので、私も又機嫌が悪くなって・・・・・。
「私が何をしようと貴方には関係ないでしょ?」
「手帳を見たからって何なの?他に男が居たからって何なの?」
そう言ってやった。
同居人と私の間には愛なんて物も、労るという気持ちも無いのだし、
前から御金が出来たら、別居、或いは離婚しようと話していたのだから、
究極、私が何をしても、もう関係ない事のように思う。
実際、同じ事を同居人に何度も言われた。
同居人はもう何も言えなくなったのか、寝室を後にしたが、
10分も経たないうちに又やって来て。
私に謝っていった。
家族で食べようと思っていた夕食は、
気分が優れない為に食べたくなくなってしまった。
少し泣きたい気持ちになる・・・・。
何に泣きたいのか解からないが、もうここに居るのにも疲れた・・・。
結婚して、ずっと同居人の為、家族の為、そう思って遣って来たことが
報われる事などなく、
迷惑ばかり掛けられて挙句の果てに何も労って貰えない・・・・。
周りの人にも、「惨めな結婚生活」と言われて来た・・・。
やっぱり、自分でも思うが・・・・私が可哀相・・・・・。
彼に・・・電話をする。
最近は隣室に同居人が居ても、堂々と電話をするようになった。
同居人は彼へ電話している事なんて、全然、気づいていないのだろう。
テレビゲームの機械音しか聞こえてこない。
「どうしたの?旦那は?僕は今、帰り途中だよ?」
彼の声を聞くと、とても癒される。
今日は私も風邪気味で頭痛もしていた。
子供が調子が悪い事もあって、友達の退院の手伝いも頼まれていたのに、
それも、断ざるを得ない状態だった。
彼に逢うのを躊躇していたが、今すぐに逢ってどうしても心を癒して欲しかった。
「途中まで行くから・・少しだけ・・・・」
無理にお願いして、逢う事を承諾してもらう。
「すぐに帰ってくるんだろ?」
私には同居人の声なんて、もう上の空でしか聞こえない・・・・・・・。
待ち合わせをした駐車場に、彼が先に来て待っていてくれた。
私は彼の車の横に自分の車を止めると、急いで彼の横に座る。
「どうしたの?」
「うん?逢いたかったから・・・
それから、これ・・・。
今日も手紙を書いてきたよ。でも、1枚だけね。」
この前、お金を返したように今日も借りたお金を返す。
でも、今日は一枚だけ・・・・。
残りの分は次に逢った時に・・・。
「いいの?大丈夫?」
私は今日はそれだけしか返せなくてごめんね、と謝った。
それから、私の車のキーが少し可笑しいと言ったら、直ぐに見てくれた。
さっきまで可笑しかったキーが彼が触ると途端に直る。
どうしてだろう・・・。
普段の行いがいいから?
二人で笑って、彼の車に戻る時、思わず私から抱きついてしまった・・・。
駐車場は大きな交差点の一角で、周りは道に囲まれている。
夜だから車は余り走っていないが、少し照れくさそうにしている彼が可愛い。
そのまま、笑って抱き合いながら歩いて、隣にある彼の車に戻る。
車に戻ると彼がキスしてきた。
「あのね・・・そのお金でラブホに行かない?2時間だけ・・・。」
「う・・・ん・・・。行こうか・・・・。」
今日は私から誘ってしまった。
彼も自分が誘惑に弱いな・・・と言っていたけれど・・・、
直ぐ側にあるラブホに入る時は何時もの様にコソコソと車を運転するのではなく、
何故か今日は強引な感じで運転していた。
それを見る私も何故か嬉しくなる・・・・。
彼が御飯を食べていなかったので、「何か買ってくれば良かったね」と苦笑い。
二人で冷蔵庫にあるカップラーメンを食べた。
その間、テレビを点けてニュースを見ていた。
明日の天気の話や政治の不正問題、それから又誰かが殺された話。
彼と・・誰が悪い、どうしたら問題を防げるか、世の中の無情さ・・色々話した。
私は・・・本当はこういう人が欲しかった・・・。
自分を取り巻く世情を語ったり、毎日、移り変わりの激しい世の中で、
それに押し流されないような術を身につけるにはどうしたら良いのか・・・・。
普段から、そういう話を同じレベルで話せる人が欲しかった。
彼は何時も私が疑問に思っている問いに直ぐに返答してくれる。
自分が解からない事は直ぐに調べてくれる・・・・・。
御互い好奇心旺盛なので、そういう話には事欠かない・・・・。
毎日、ゲームばかりして、世の中で起きている事は自分とは全く無関係だと勘違い
している、同居人とは正反対だ。
世に目を向けて、それについて御互い話をしている時の彼と私は同士の様にも
感じてしまう・・・・。
疑問と答え・・・・深く感じて理解しあう、人間性そして尊敬と信頼。
とても、大切な事だ・・・・。
久しぶりに一緒に御風呂に入った。
御互い初めて逢った時から比べたら「太ったね」と笑った。
そして、どちらも「そのままで良いよ」と言い合う。
彼との2時間はあっという間だった。
何時も彼と一緒にいると時計が急ぎ足をしているんじゃないのか・・と思うほど、
本当に早く流れていく・・・・。
その間に色々話した。
御父さんの話を聞くと・・・。
「あのね・・・もう字を書いても昔のオヤジの字じゃないの・・・・
丸くなっちゃって・・・」
どうやって、彼を元気付けたら良いのか解からなくて、
私はこんな事を言った・・・。
「でもね、字は人也と言うから、御父さんも病気をして・・・
性格が丸くなったんじゃないの?」
彼は天井を見ながら、「そうじゃ無いんだよ」と言う。
もう、小学生みたいな字になったと・・・・。
私はそれを聞いて、過去に御祖父ちゃんが死んだ後になって見た
あの日記の事を思いだした・・・・。
癌の痛みに耐えながら書いた日記・・・・。
御祖父ちゃんの字はもう昔の活力のある字ではなく、
死んで行く人の悲しい字だった・・・。
彼が天井を向いている間、左の目から涙が落ちた。
私の方を向かなくて良かったと思った・・・・・。
何日か前に一人で悶々と考えていた、彼の家の人の事を話す。
彼の答えはハッキリしなかった。
家の人が働いて居なかったとしたら、離婚出来るのか、出来ないのか、
彼にとっても先の事は一切、解からないという事なのだろう・・・・。
ただ、「僕と一緒になったら働く?」と聞かれた。
「うん、働くよ! !」
私は即答した。
外に働きに出たら、きっと決った額の御給料を毎月出して貰える。
彼はきっと、家の人や子供にあげる御金に振り回されてしまうかもしれないから、
私の稼ぎが生活費になるんだろう。
彼の今のおこずかいだって、多いほうでは無いし、
出来れば、もっと沢山あげたい・・・・。
お金でなんて苦労させたくない・・・・。
好きな人に不自由して欲しくない・・・・。
でも・・・・・・。
考えてみたら、今だって外に働きに行けない訳が無い・・・・。
彼に言ってみた・・・・・。
「働きに行けって言われてるけど、私の御金を同居人に使われるのは嫌だ。」
彼は私が働きに行けば、もっと自分で好きな事が出来るよ。と言っていたけれど、
私は今のままで充分。
貴重な時間や労力を同居人の為になんて使いたくない。
彼の為になら、幾らでも使いたいけれど・・・・。
それが、彼と同居人への想いの違いかもしれない・・・・。
彼の胸に顔を埋めていると、何時も暖かくて眠くなる・・・・。
幸せすぎて、このまま眠ったら、もう起きられないかも知れないと思う。
私にとってはその方が良い事のようにも感じる。
「駄目だよ、すみれ眠っちゃ・・・・」
彼が、そういう頃には少し時間をオーバーしてた。
30分だけ延長して帰る。
駐車場に着いて私が車を運転して帰る頃にはスッカリ心も体も癒されて、
後は家に帰って彼に抱かれた余韻を残しながら眠るだけだったのに・・・。
家に帰ると、窓には灯りが点いていた・・・。
ドアの鍵を開けると内側からチェーンが掛けられて、開かない・・・・。
私は頭に来て、又階段を下りて車に向った。
でも・・・・車の中で何時間も何もしないのは時間の無駄だと思い、
又家に戻るとチェーンが開いていたのを良い事に、PCだけ持ち出した。
「こんな時間まで何してたのよ! !」
私は同居人の声を尻目にとっととドアを開けて家を後にする。
帰宅したのは午前4時・・・・。
その間、ずっと車の中で書き掛けの日記を書いていた。
今日は彼に同居人との遣り取りを一言も話さなかった。
やっぱり、彼と私の生活は掛け離れているから・・・・・。
でも、又何か在った時、一番に声を聞いたり顔を見たりしたい・・・。
彼が私の心の特効薬なのは変わらない・・・・。
- 2002年08月26日(月) 醜態
昨日の夜はベットの端に同居人が座って、
延々とこれからの生活の事を話す姿も内容も、
もうウンザリして口喧嘩へ発展してしまった。
同居人は自分の稼ぎの少なさを棚に上げて、私に外に働きに行けと言う。
私は結婚する前の仕事をやめたかった訳ではない。
自分の力で実績を作って、自分の遣った事が直ぐに跳ね返ってくる仕事だった。
誰かに素直に認められたくて、死に物狂いで働いた。
それを同居人が喧嘩の末に、私の腰骨を折ってしまい働けなくさせた。
私が流産仕掛かるのを「堕ろす手間が省けて良かったな」と嘲笑った。
始めから破綻していた結婚生活・・・・。
私の財産も何もかもメチャメチャにした挙句に、今度は自分の為に働けと言う。
そして、それが当たり前と言う顔で威張り散らしている。
この人の頭の中は自分の事でイッパイの様だ。
私の持ち物は自分の物の様に扱い、自分の物を使われるとイチイチ煩い。
そのくせ、人の話は聞かない・・・・。
本当に救いようの無い人・・・・。
外に働きに行くのは嫌じゃないが、同居人の為に私が働いた御金を使われるのは、
とても嫌だ。もう私は充分過ぎる位に同居人の為に労力も御金を使ってきた。
私の労働が、こんなヤツの為に泡の様に消えて行くなんて、馬鹿みたいな事はしたくない。
結婚する前に、こんな事があった・・・。
私はその日、仕事を家に持ち帰っていて、同居人を構う暇など全く無かった。
何度も掛かってくる電話に「今日は仕事があるから、会えない」と言ったのに、
同居人は無理に私の家に押し掛けて来た。
何の為に家に来たのか・・・・。
私は自分勝手な同居人に怒りさえ覚えた。
最初は別々の部屋で過して居たが、やはり仕事には集中出来なくて
イライラしていた。
そのうち、もう仕事は諦めて黙々としていた所に別室から同居人も出て来た。
リビングの机の上には疲れた体が欲していた、チョコレートを置いてあった。
寝不足と疲労した時に、チョコを食べると又集中力が戻って来るように感じて、
時々、無性に食べたくなる時期があった。
同居人はそれを見つけるや否や、無言でムシャムシャとチョコにかぶり付いた、
私に一言も「チョコ食べてもいい?」とも聞かずに・・・。
私の態度を見れば勝手に押しかけた事に怒っている事なんて
直ぐに解かるような物なのに、
何故、そういう態度を取れるのかも、人の物に勝手に手をつけられるのかも、
全く理解不能だった。
私はその後、同居人が勝手に帰るまで、ずっと不機嫌だった。
まだ、付き合って1ヶ月経つか経たないかの時期の事だった。
今になって考えると何故あの時、同居人とのモラルの違いに、
気がつかなかったのだろう・・・・。
私の母も同居人の事をこう言っていた。
母は自分の子供の事を決して褒めたりしない。
私も褒められた記憶など無いに等しい。
私も母に対しては人として尊敬する部分はあるけれど、
母としては合格点をあげられない部分が多々ある。
小学校の高学年になると、やれ趣味の陶芸だ、着物だと言っては
家を留守にしがちだった。
だからと言って養父はそんな母を怒ったりせず、微笑ましく見ていた。
私が何かヘマを仕出かして、両親に迷惑を掛けた時などは、
母はまず私を頭ごなしに叱っていた。
「他人様に迷惑を掛ける事はするな」と何時も言い、私に非を認めさせてから、
やっと、話を聞いてくれた、そして最後には、その話も「貴方の言い訳でしょ?」の
一言で片付けさせられてしまう。
それは相手に落ち度が在った時も変わらなかった。
どんな時でも相手が悪いとは認めて貰えず、私ばかり悪く言われてしまう・・・。
問題が過ぎ去って、暫くして「あれは私が悪いんじゃない」と言っても、
その姿勢は変わらなかった。
子供ながらにそれは理不尽だとは思っていた。
だが、そんな母でも一つだけ誇れる事がある。
それは決して、誰の前でも養父の悪口を言わない事だ。
今でも二人仲良く家で家業を営んでいる。
そして、子供の目から見ても、それは互いを互いに必要としている姿だと思う。
養父は前の妻を自分の起こした交通事故で亡くしてしまったし、
母は不毛な結婚生活の果てに、とても苦労した人だから、
御互いに痛みを分かち合う方法を知っているのかもしれない。
子供心に養父に対しては反感を持っていたけれど、
本人達にしてみれば、親類や近所からの「後妻」というレッテルを貼られた
目を御互いにカバーして励まし合って来たのだろう・・・・。
実家を離れ、親の有難味や夫婦の在り方を自分自身で問いた時、
私も結婚したら、母と養父の様な強い絆を持つ夫婦になりたいと強く思った。
でも、今の生活は全くもって正反対。
同居人は人の痛みなど全然、解からない人だし、
寧ろ自分さえ良ければ、それで満足な人。
そして、その様にしか親に育てて貰えなかった様子だった。
それが解かったのは私が出産して直ぐだった。
本来ならば出産した後、家事を手伝いに来てくれる筈だった私の母は、
家業が余りにも忙しすぎる為、急遽、同居人の義母が来てくれる事になった。
実は同居人の義母は身障者で耳と言葉が少し不自由な為、
普段は自宅と施設を行ったり来たりしている人だった。
そして、それは義父も同じだった。
同居人が五体満足なのが不思議な位の話だ。
それでも、義父は理髪店を経営している。
身障者が働ける職は限られているから、
とても、立派な事だとは思うが経営不振のようだ。
身内から何度も違う職を紹介されるがナカナカ腰が重くて、
借金がかさんでいるみたいな事を言っていた。
私の出産時は同時に引越しも重なってしまったので、子供を連れて新しい家に
行くと、まだまだ荷物はダンボールに入ったままだった。
産後の肥立も余り良くなかった私は、もう既にその次点でイライラしていた。
授乳の時間も長くて睡眠不足も重なり、一週間を過ぎても荷物は片付かなかった。
家に居るとイライラが募るばかりなので、私はまだ生れて間もない子供を連れて
何時間か同居人と用事に出掛けた。
気分転換もはかるつもりだった・・・・。
丁度、夕食の時間も重なり家に戻ってみると、義母が台所で何かを作っていた。
香辛料の臭いが鼻について、覗いてみると献立はカレーだった・・・。
「今日の御飯食べられない・・・・」
私がそう言うと、同居人が怒り出した。
私は義母に言った筈だった・・・。
「産後の肥立も悪いし、授乳中だから刺激物は食べられませんから・・・・」と、
それなのに、「カレーは息子が好きだから」と言って
当たり前の様な顔をしている。
自分も子供を産み育てた筈なのに、どうして出産したばかりの女に、
カレーを作るのか、授乳も上手く行っていないのに、
こんな時に刺激物を摂ったら、もっともっと授乳出来なくなるのは解かる筈。
私は虚しくなってしまって思わず、やめていた煙草に火をつけた。
そこに同居人が殴り掛かって来た。
同居人にしてみれば、自分の母が作ったものを口にしない自分の嫁の態度と、
子供に授乳する事が仕事の私が煙草に火をつけたのとで
怒り狂っていたのだと思う。
私の言い分からしてみれば・・・・、
睡眠不足と子供をあやしても御乳が足りなくて泣き止まない状態と、
それから、ナカナカ片付かない荷物と食べられない献立に・・・・。
とにかく、色々な事でストレスを感じていたのだと思う。
所謂、マタニティーブルーの最悪のケースだった。
そして、そんな私と同居人の遣り取りを見ていた義母の取った行動は、
きっと、私も同居人に只で殴られるのが嫌だったので、
抵抗をしていたのを見たからだとは思うが、
本来ならば自分の息子の手を掴み、幾ら腹が立ったとはいえ、
殴るのはいけない事だと説くのが親の勤めではないかと思う。
その時、私はストレスで自分の子供まで巻き添えにしてしまいそうな
勢いだったので、直ぐに実家に電話を掛けて、事の成りを説明した。
電話で話を聞いた、その時の母は同居人の義母に
「うちの娘も出産で疲れているので神経を逆撫でる様な事は
しないであげて下さい」
と言い、同居人にも同じ事を言ってくれた。
それから、何度か夫婦喧嘩の末に離婚する・しない・と言い、
私も腹が立って同居人の実家に電話をしてみるのだが、
この時と同じ様に何も解決しない。
そして、仕方無しに自分の実家に電話を入れてみるものの、
何時も「私達には関係無い事だし、すみれが起こした問題なんだから、自分達で
解決して頂戴」
「アンタに非があったんだから、こんな事になっているんじゃないの?」
と私を責める一報だった。
それが、ここ何ヶ月で変わりつつある。
冒頭でも書いたとおり、「このままだと食い物にされる」と母が言い出した。
それはきっと、お金の事であろうと思うが、
今まで母が人の陰口を叩く真似をしたのが見た事が無いからか、
いささか驚きでもあった。
きっと・・・前に仕出かした、叔父の会社での一件も肝に持ち合わせているのだと思う。
それにしても・・・何時も自分の娘の言い分を決して認めず、
人様ばかり立てて来た母にここまで言わせるとは
同居人も何て卑劣な人間なのだろう・・。
「アンタが選んだんだから仕方ないでしょ」と母はまだ言うが、
流石の私も「人選ミスでした」と答えるしか無いだろう・・・・。
それから、私は今まで一度も同居人の実家には行った事が無い、
ただ・・・将来何かが在った時は私達が義母や義父の面倒を見る約束を前に
した事がある、でも、同居人には兄が居て、本当の所はその人が後を継ぐことに
なるのであろうが、この兄も同居人に輪を掛けて卑劣な人だ・・・・。
ともかく、妊娠の時の事件をキッカケに私は死んでも同居人の実家には
行かない事を決め、それを同居人にも伝えてある。
義母や義父が身体障害者だったからか、同居人は溺愛されて育ったようだ。
私は母にまるで逆の育て方をされたからか、その心理が掴めない。
社会に出て自分の非を認められない人程、恰好悪い物は無いと私は思う。
自分達が障害者なら尚の事、子供が社会に出た時に自立して行けるように
育てて行くのが本望なのではないのだろうか・・・・・。
親はともかくとしても、この同居人の醜態は何処まで続くのだろう・・・・。
今日も言い争いをした後、暫くして平謝りをする。
私が不機嫌だと何日も口をきかない事を最近、やっと気が付き始めたらしい。
同居人と話さなくても私は普通に生活出来るのだから・・・・。
同居人も怒鳴るくらいなら、何も話さなければ良いのに・・・・。
今日は月曜なのに彼との予定は何もなし。
先日、彼と話して私も家族と居る時間を大切にする事を決めたのだが、
昨日から今日に掛けて、こんな事があったからか最悪の気分。
だからなのか帰りに聞いた彼の声が一段と優しく感じる。
「今度、逢った時はイッパイ、チュ〜ってしようね〜」
大の大人がこんな事を話すのも、どうかとは思うが、
今の私には目の前の下劣な現実から、
夢の世界へ誘う唯一の素敵な口説き文句に聞こえる。
- 2002年08月25日(日) それぞれの道
昨日の夜は子供を寝かし付ける間に又眠ってしまった。
彼は珍しく早い時間にメッセに現れたみたいで、
メールも1件届いていた。
私が目を覚ましたのは5時近くで、彼の姿はもう無かった。
「失敗した・・・土曜の夜だったのに・・・。」そう思っても、もう遅い。
本来はメッセ出来る時間を事前に打ち合わせでもしておけば、良いのだが、
私の子供の就寝も気まぐれで遅くまで起きている日もあれば、
すぐに眠ってしまう日もある上に、彼の家族の就寝時間もマチマチ。
約束していても守られる筈もなく、すれ違いばかりになってしまうだろう。
今日は彼へ「ごめんね」とだけ打ったメールを送る。
今朝も同居人はバタバタと出勤。
私と子供は朝御飯を済ますと、一緒にベットに横になりながら絵本を読んだ。
そのうちに一緒に眠ってしまったようで、目を覚ますと、お昼近く。
「どうしようかな〜?」
暫く考えたけれど、何もする事がない上に子供が居ると、悪戯をされてしまい、
したい事も出来ないので、お昼が済むと出掛ける用意をした。
行き先は先日、突然入院してしまった妊婦の友人のところ。
御見舞いの御花にはガ−ベラとミニバラのブーケを買った。
病院食はきっと飽きただろうと思って、シナモンロールと少しばかりの食料を買う。
ガソリンを入れて彼女の入院する病院まで向うが、少し遠回りの道だったので、
1時間近く掛かって、やっと到着した。
それでも、予定していた時間通りだ。
病室に行くと、先客があったが私と子供の姿を見て直ぐに帰るようだった。
少し申し訳なかったと思いながら、病室に入ると
彼女はダルそうに横になっていた。
ついこの間、家に遊びに行った時は
元気に部屋の模様替えをしていたというのに・・。
彼女の姿は痛々しそうで、見るに忍びなかったが、
「御腹が痛いのは治ったけれど、風邪をひいてしまって・・・・」と言う。
内科の受診もしていたので、その時に貰ってきたのでは・・・・という話だった。
病室では彼女の旦那さんも居て、久しぶりに逢えた嬉しさからか、
最初は緊張で固まっていたのに、子供が爛々として旦那さんに遊んで貰っていた。
来る時にオレンジジュースを零してしまったのが気になるらしく、
アンパンマンのジャンバーも靴下も自分で脱ぎ出して、下着一枚で遊んでいる。
「山下清みたいだよ?」と言いながら彼女も笑っていた。
帰る頃には小雨だった雨も本降りになって来てしまった。
近道をして急いで帰るが、午前中にあんなに沢山眠ったのに、
後部座席から寝息が勢い良く聞こえて来た。
家に戻ってもナカナカ起きなかった子供は
どうやら、風邪を貰って来てしまったらしく、
深夜になると咳込んで熱も上がって来てしまった。
夕方、子供が寝ている間に彼へメールを送る。
何時も通り出掛ける前にも、その旨、連絡をしていたので、
帰って来たと一報を入れると直ぐに返事が来た。
「お見舞い、お疲れさま、お帰り〜
友達の病気は赤ちゃんに影響は無いのかな?赤ちゃんは順調だった?
僕はHPの更新をしているんだけど、なかなか筆が進まなくて・・・。
でも、すみれは今日と子供と一緒にゆっくりできたから良かったね。
僕の方は・・・今日中に更新できるかな〜?頑張ってみるね〜
すみれはきっとこれから夕飯の支度だね。家事、頑張ってね。」
優しい労いの言葉・・・・。
今日は朝のメールで、昨日のサッカーで沢山走ったから足が痛いと呟いていた。
「大丈夫かな?」と思いつつ、子供が起きて来るつかの間の時間、
この・・・彼に逢わない何日かの間に考えていた事が又蘇って来た。
きっと、そうならなくても良いと思う考えはあっても、
やはり私は彼の離婚を待ち望んでいるのだと思う。
同居人への愛なんてとっくの昔に無くなっている私は、彼が離婚したら、
一緒に居たいと思う気持を抑えきれなくなって、
直ぐにでも彼の側へ飛んで行くだろう。
でも・・・・・。どうやって彼は離婚するのだろう・・・・。
子供達が巣立った後だとはいえ、家の人は今現在、定職もパートも着いていない。
何度か彼も、子供が大きくなって、ある程度の事は
自分で出来るようになったのだから、
家に居るよりも外に行ったた方が良いと言って来たらしいが、
口ばかりで実際には行動をしていないようだ。
子供達が成人する頃には家の人も、もう外では
働き口が見つからない年齢だろう・・・。
その後の生活を彼が見ないとしたら、誰が見るのだろう・・・。
自分で食べて行ける術を持たない人に離婚を切り出すのだろうか・・・・。
離婚する時はきっと、一緒に築いて来た財産はきっと明渡すだろうけれど、
その後の生活はどうするのだろう・・・・。
私が、こんな風に考えても他人の家の事なんだから、どうなる事でも無いが、
最終的に私の身の上に降り掛かって来る事柄なら、今から真剣に考えなくては
いけない事のようにも思う。
一番、嫌なのはきっと、その時になっても彼に、
「やっぱり、離婚なんて出来ない」と言われる事だ。
前に彼と話し合いをした時、彼に言われた。
人は時々、約束事を守れなかった時、
『嘘吐きじゃない』と言う。
時間が流れて状況が変わって、約束を守れなかっただけ・・・。
待ち合わせで約束の時間を守れなかった時・・・・。
締め切りの日にちに、頼まれていた物を提出できなかった時・・・。
その状況を察して許してあげなければいけない事がある。
でも・・・約束していたのに漠然と寝坊して遅刻したり、
何も考えず手もつけず提出物の納期が遅れたり・・・。
やはり、そういうのは許せない。
一年近くも付き合っていて、彼が私にハッキリした事を言えなかった理由は、
どうやら、私のこの性格に原因があるようだった・・・・。
だが、やはり彼が離婚に対して、何も努力も行動も起こさないで私に、
「やっぱり、離婚できない・・・」と言ったらどうなるだろう・・・・。
もしかして、そういう状況になったとしたら、
私の性格上、彼を一生、恨むかもしれない・・・・。
そういう想いのうちは・・・。
本当に『愛している』とは言えない物なのかもしれない・・・・・。
相手に過剰に期待をしてしまうという事は本当の愛じゃないのかもしれない。
だからと言って、彼との将来を夢に見ないという事は、
何も感じず、現実逃避をしている事と同じようにも感じる。
どちらにしろ、彼の離婚は本当の所、私には無関係な事。
彼の離婚が決るまで、私は・・・彼の人生には組み込まれない赤の他人・・・。
それまでは、それぞれの人生を踏みしめて行く事しか出来ない・・・・。
果たして交差点はあるのか、それとも、道は延々、平行線か・・・・・。
同居人が帰って来た・・・・。
でも、晩御飯も食べずに寝室に来て、土曜日に入金される筈の御給料が又、
火曜まで延びると言う。
「引き落としもあるのに、どうするの?」と聞くと、又曖昧な返事・・・・。
何時もこうだから、呆れてしまう。
会社の都合だから仕方ないが、何時も何時もでウンザリしてしまう。
来月から又新しい会社・・・・。
せめて、家の中が落ち着いて暮せる状態だったら、
彼の事も期待なんてしないのだろうかと思ったりする。
- 2002年08月24日(土) 童心
朝から大雨、風も強い。
天気が悪いと東南向きの居間の窓さえ暗くなる。
何時まで、こんなドンヨリした天気が続くのだろう・・・。
昨日は満月だったのに、この天候で見られなかった・・・。
もう風も冷たくなって来て2・3日前はトンボが沢山、空を舞っているのも見た。
「秋なんだな・・・・。」
テレビで気象予報士が話してるのを聞きながら、実感する。
今日は子供の保育園のバス遠足だった。
近くの大きな自然公園へ行って、御弁当を食べたり、遊具で遊んだり、
天気が良くて気温が高かったら、水遊びもする筈だった。
でも、外はドシャ降り・・・水遊びなんて事をわざわざしなくても
立っているだけで頭の先から爪先までずぶ濡れになってしまう事は確実。
変更場所の下水道科学館に見学に行くのは退屈かもと思い。
子供も私も少し風邪気味だったので、予定をキャンセルして、
今日は何処にも行かずに家の中にいる事にした。
今週、彼とは一度しか会えかった・・・・・。
彼も出張があって忙しかったし、
それよりも・・・・。
そんな風に何時か言われてしまうんじゃないかと思うと、
やはり、これからは自重しなくてはいけない事の方が多くなってしまうと思う。
「無理は禁物」
そう彼と約束した。
私は女だけれど、その前に母親という大役もこなさなくてはいけない。
大変だけれど、頑張らなくっちゃ・・・。
その役が終わった時、彼ともっともっと、一緒に居られるのなら、
今、頑張らなくっちゃ、その時が来ないような気がする・・・。
そんな彼は今日、サッカーの試合。
夏も終わりに近づいて、メンバーのほとんどが参加予定の為、
チームの振り分けに昨日も大忙しだった。
それにしても、今日のようなサッカーには不都合な天気で、どうするのだろう?
そう思っていたら、午後からメールが来た。
「これから、雨降りだけど 行ってきます・・・晴れて欲しいな〜」
やはり、雨降りでもサッカーは遣るらしかった。
私はスポーツの事はバレー位しか知らない。
それも、新ルールになってからはてんで解からなくなってしまった。
だから、サッカーは多少の雨が降っても、試合中止にならない事を知らなかった。
そんな状態で試合や練習をして、怪我や風邪をひかないのか・・・・。
そんな事を私が言ったら、スポーツには怪我は付き物で、怪我をしない為にも、
普段からの筋トレや warmingupが不可欠だと彼は言う。
そして・・・。
「大人になると、子供の時のように泥んこになって走り回ったりする事なんて、
なくなるでしょ?だから、逆にとっても楽しいんだよ?」
そんな事も言っていた。
サッカーも好きだけど、彼はプラモデルやフィギュアも大好きだ。
大の大人がコブラの模型が欲しくて欲しくて、やっと手に入れた時、
その車の模型を一番、先に私に見せてくれて、目をキラキラさせていた。
きっと、家にはもっともっと、沢山のプラモデルが、
所狭しと並んでいるんだろう・・・。
どれもこれも、彼の宝物・・・・・。
泥にまみれながらサッカーを楽しむ彼。
私にとっては家庭菜園をして、手が泥だらけになる楽しさと似たような物なのかな?
私も子供の頃は雨が好きで泥だらけになるのも好きだった。
学校の帰りに小さな傘を差しながら、水溜りの中をわざとバシャバシャと
歩いたり小枝を拾って来て、水溜りの水を別の水路を作って、
「これはダムだよ〜」「ダムから水を放流しまーす」
なんて言いながら、友達と遊んでいた。
その遊びは本当に楽しくて時間が経つのを忘れた。
家に帰り着く頃には顔も手も汚くて、体は冷え切っていた。
母には何度も叱られたけれど、それでも魅力的な遊びだった。
午前中のうちに出掛けた彼。
午後になって、やっと電話が来た。
同乗者を降ろした後、家の前まで来ていたからか、
少ししか話せなかったけれど、寒くて大変そうだった。
この寒さで体も冷え切ってしまったらしく、御腹が痛いと言っていた。
明日は何をするのか聞かなかったけれど、
月曜から又仕事が始まる。
今日のように子供の心に戻ってサッカーを楽しめるのはほんの一瞬。
これからも、無邪気に好きな物を『好き』と素直に言える心を
大事にして行けたらいいね。
誰かに『汚い』と言われても、それはきっと、とても幸せな事だよね。
- 2002年08月23日(金) 招かざる人
あんな変な夢を見てしまったからか、その後はナカナカ寝付けずに、
ベットの中で色々考えていた。
どうしても眠れなくなってしまったので、もう一度PCを立ち上げたら、
丁度彼からメールが届いた。
昨日の夕方から全然連絡が来なかったから、待ち望んだメールだった。
それでも、夕方のメールは会議の途中に送ってくれた。
会議の後はきっと、付き合いで色々予定が入っているのだろう・・。
同僚も一緒だし、温泉でも入って眠くなってしまったのかも・・・・。
受信トレイを開けると、こんな内容・・・・。
「ごめんねメール出せなくて、会議の後 宴会があってお酒飲まされて
いま起きたよ。 結局、泊まりだよ 頭痛い・・・・・」
「あぁ〜やっぱりね〜。」
そう思って、直ぐにアドバイスのメールを送る。
「メールは良いんだよ。無理しないで寝てね。頭ガンガンするの?
お水を沢山飲むとアルコールと中和されるから良くなるからね。
頑張って無理してでも飲んでみてね。
それから睡眠も・・・・おやすみなさい。」
メールを送ると、やっと睡魔が襲ってきた。
又メールが来ないんじゃないかと無意識のうちに心配していたのかもしれない。
私は、あっという間に寝入ってしまったみたいだった。
今日も同居人はバタバタと出勤して行った。
免許が返って来たので、イチイチ私が口出ししなくても、自分で用意をして、
子供を保育園まで送って行ってくれるのは嬉しいけれど・・・、
休み前と何も変わらず、朝はムスッとしている。
周りの迷惑は幾ら言っても解からないらしい・・・。
この人には何を言っても無駄なのだろう・・・。
せめて、子供が居なかったら私も同居人が出勤するまで、ベットの中に潜り込んで
目も合わさずに朝を迎えられるのに・・・・。
彼から連絡が来たのはもう御昼過ぎだった。
彼の声を聞けないからか、今朝は張り合いのない朝だった。
「今、戻ってきたよ〜会社に着いたらメッセで呼ぶからね〜」
私も急いで遣り掛けの事をバタバタと片付ける。
その後、彼とメッセが繋がったのはもう夕方になる直前だった。
会社に戻っても遣る事が色々あったらしい。
私もしなくてはいけない事があったので、時間も余り気にならずに、
彼の頭痛や寝不足を気にしてあげられた、
御互い今日も残り少なくなった時間、頑張って色々片付けようね、と話す。
メッセはそのまま、何かあったら呼びかける為に閉じないでおいた。
彼とメッセを終えて10分もしないうちに電話がなった。
「どうしたんだろう?今日は声も聞いていないから、
電話を掛けてくれたのかな?」
私はてっきり彼が電話をくれたものと思っていた。
でも・・・ディスプレイを見ると見ず知らずの電話番号が通知されていた。
「はい・・・もしもし・・・・?」
「あぁ・・・・俺だけど解かる?」
えっ?えっ?誰だろう・・・・・・・・・・・・・?
でも・・・・・この声は聞き覚えがある・・・・・。
も・・・・・も し か し て・・・・・・・・・・・・・?
で・・・でも、名前が思い出せない・・・・・。
まぁ・・・いいや・・・・・。
それより・・・・・何の用だろう・・・・・・?
私の頭は最後に電話で聞いた、あの人の声がリフレインしていた。
(あの人の事を知りたい時はコチラの【今日の出来事】を参照に→コチラ)
「元気・・・・?」
「う・・うん・・・元気・・・」
あの人は私の家の近くに居るようだった。
別にコレといって用事は無いようだったので、私も話す事など見つからずに、
暫く無言で居たら、突然にあの人が言った。
どういうつもりで、そんな事を聞くんだろ?
なんで、この人にそんな事を答えなくちゃいけないんだろ?
もう御互いに電話もしないと約束したのに・・・・。
それに、相談相手だと自分から言ったくせに、彼と寄りを戻したと言った時の、
態度の豹変さや、最後の電話を切る時に自分から言った言葉・・・・
忘れたんだろうか?
この人・・・私に「もう、電話して来ないでね」と念を押して
言った筈だよね・・・・?!
私も自分から、この人にアプローチを掛けた訳じゃないのに、
そんな事を言われて、少し憤慨したんだった・・・・・・。
どういうつもりか解らないけれど・・・この質問・・・凄く嫌だな・・・・。
心が又、昨日見た夢のようにザワザワする・・・・。
それでも、あの時、この人が私に対して取った態度を思い出して、
余計に腹がたったのか、私はとても元気な声を出して言った。
「うんっっ。まだ付き合ってるよ〜」
「へぇ〜そうなんだ〜」
「ふ〜ん、そうか〜、解かった、じゃ〜ね〜」
そう言うと、この人は電話を徐に切った。
一体・・・・・・。
何だったのだろう・・・・・?
自分から、電話してこないでって言ったくせに・・・。
私が彼と別れていたら今度は自分の番とでも思ったのだろうか?
どちらにしても、この人は自分から私に二度と電話してくるなっっと言った筈。
いい大人が自分の言動に責任すら持てないのは、とても恰好悪い事だと思う。
きっと、私が今の時点で彼と別れていたとしても、この人とは二度と逢う事は
なかった筈だ・・・・。
それよりも、そんなに私の事を軽いと思われたのか・・・・
そう考えると無性に腹が立って来た・・・・。
さっき終ったはずのメッセで彼を再び呼ぶ・・・。
何度か話し掛けたけれど、彼の反応は無い。
やっと5位経った時、彼から話しかけられた。
彼が、あの人の訳ではないのに、私は色々文句を言ってしまった。
彼も「うんうん」と言って話を聞いてくれて、
「なんで電話してきたのかな〜?」と二人で考えたけれど・・・・。
最後にストーカーの話になってしまって、
「その人は・・・そんな奇特じゃないよ?」
と彼が言い出して、話は終ってしまった。
あの日、私があの人と公園に行った事をとても怒っていた彼・・・・。
今日は・・・・余り心配していないようだった・・・・。
前に「私が何をしようと関係ないでしょ?」
「貴方は離婚出来ないんだから私の事は束縛できないよね・・・」
何度も私がそう言ったからか、
私に対して誰がどうしようと彼は黙っているしかないと思ってしまったようだ・・・・。
過度の束縛はいけないと思う。
私自身もそれは言える事だ・・・・。
でも、御互いこんな関係で・・・・微妙だけれど・・・・・・。
心配されないというのはやっぱり悲しい事のように思う・・・・。
まだ、付き合い初めだった頃、彼は私にイッパイヤキモチを焼いてた・・・。
何らかの情熱があって、それに突き勧められるように・・・・・。
付き合いが長くなると、妙に安心感があってヤキモチも焼かなくなるのだろうか?
別に嫉妬して欲しいと思っているわけではないけれど・・・・・。
前の様に・・・・・もう少し心配して欲しかったな・・・・。
- 2002年08月22日(木) 前兆
私は何故か見知らぬアパートの一室に子供と居た。
「ここは何処なんだろう?」
「何故、こんな所に居るのだろう?」
そう思っていたが、隣に自分の子供が居たからか、妙に安心して、
「これから、どうしようかな?」なんて考えていた。
その時突如、目の前に大きな蜘蛛が天井から私の目の前に降りてきた。
私はビックリして掃除機の柄の様な物で、蜘蛛を追っ払い
窓の外から放り投げる「あ〜ぁ〜気持ち悪かった〜。」
気を取り直そうとしたその時。
今度は「ドシンッッ」という音と共に、部屋の中の電気が一斉に消えた。
「どうしたの?」「何があったの?」「地震?それとも、火事?」
「とにかく、子供を連れて逃げなくっちゃ・・・・」
そう思い、玄関のほうへ子供を抱きかかえて逃げまとう。
すると、今住んでいる団地の一階のオバサンが玄関から顔を覗かせていた。
オバサンは私に向って、
「そうか・・・それにしても気持ち悪い。」
胸がザワザワしている・・・・。
私はハッとして、飛び起きた。
胸のザワザワは治まらない・・・・。
怖くなった・・・・。
点けっ放しで眠ってしまったPCの時計を見たら、彼との話を終えて帰宅し、
一時間前に眠ったばかりだった。
どのくらい夢を見ていたのか解らないけれど、とても怖い夢だった。
よく考えてみると、私が聞いたあの「ドシンッッ」という音は、
自殺した人が地面に叩きつけられる音だったいう訳だ・・・・。
本棚から夢占いの本を取り出して調べてみた。
自殺の夢は良い夢なのは知っていた。
でも、蜘蛛や、あの知らない部屋は何だったのだろう・・・・。
どうして、こんなに胸騒ぎがするのだろう・・・・。
蜘蛛に関する事は夢占いの本には載っていなかった。
丁度、PCを閉じようとしていた前だったので、検索してみる。
【自殺】
今までの自分のやり方を捨てて新しい自分を発見する吉夢。
可能性が開けてきて.運勢はどんどん良くなる。
自殺する夢は、過去を捨てて新しい自分に生まれ変わるという意味。良い夢。
【蜘蛛の夢】
心が悪い波動ばかり、受け止めているようです。お金をなくしたり、
仕事でミスをしたり、言ってはいけないことをいってしまったり、
自分で自分の首をしめてしまうのです。
もがいても、どうしようもない逃れる事ができない運命の暗示。
思った通り、自殺する夢は悪い夢ではないようだった。
でも、私自身が自殺した訳ではない。
上から降ってきた人の性別は男の人なのか、又女の人なのかは、解からない。
誰が古い考えを捨て、新しい可能性を見出そうとしているのだろう・・・・・。
彼との事で、私が新しく可能性を信じようとしているのは事実だけれど・・・。
でも、最初に蜘蛛が出て来たはずだ・・・・。
蜘蛛の夢は良い夢とは言えない、
自分で自分の首を絞める?
悪い波動?
確かに、ここ何日間か、マイナス思考だった・・・。
先々月にはお金も落としてしまったし・・・。
何かが起こる前触れなのかな?
そうだとしたら、この夢は私への忠告なのかな?
「もう、考えるのはやめよう・・・。」
気持ちを入れ替えて、気をつけていかなくっちゃ・・・。
私は又ベットに潜り込んで、子供を抱きながら眠った。
今日から、友人が入院する事になっている。
先日、マタニティー用品を持って行った妊婦さんの友人。
御腹が痛いと何度も電話が来て病院へ行く事を勧めた。
一度目は「何でもないですよ?」と帰されたのに、
次の日になっても、痛みが治まらず、再度、受診をしたら卵巣脳腫だった。
赤ちゃんには影響がないようだけれど痛みは治まらずに、
入院する事になってしまった。
卵巣脳腫で苦しんだ人を私は他にも知っている。
彼女は右の卵巣を摘出する事になってしまったけれど、
その後、妊娠もして出産も無事に出来た。
それでも、妊娠するまで5年も掛かった。
旦那さんは早く子供が欲しかったみたいで、色々苦労して居たみたいだった。
彼女は自分一人の体じゃない事をその時、実感したらしい。
脳腫になる前に、何らかの前兆があったのに、
婦人科に行くのを何度も躊躇っていた事を反省していた。
今回、入院する事になった友人は赤ちゃんを産んでからじゃないと、
処置出来ないので、経過を見なくっちゃいけないけれど、
一度目の受診で解からなかった物か・・・・と彼女自身、少し落ち込み気味・・・。
「でも、赤ちゃんに影響が無いって言われたんだから、
早く見つかって良かったのかも・・・もっと後だったら・・
大変な事になってたかもしれないから・・・。」
そう言ってあげた・・・。
妊婦になると色々な事が心配で不安になってしまう事の方が
多くなってしまうから、人の言った事や色々な事柄で不安にさせるのだけは、
防いであげたい。
初産の彼女にとってはそれじゃなても、不安な事だらけだろう。
赤ちゃんが無事に生れて、少し成長して手を繋いで公園に行ったり、
笑顔で笑い合ったり・・・。
そういう楽しい事をイメージして、出産を乗り切って欲しい。
彼は昨日の代わりに、又出張に行ってしまった。
出発が午後からだったので、今日は予定通り泊まりのはず。
去年は年末の忙しい時期に私の事で沢山時間を割いてしまったから、
今年は仕事を頑張って欲しいと思う。
その事で前に、話しをした事もあった。
今日は年末の仕事の打ち合わせ・・・。
その仕事の結果が出るのはきっと、年が明けて暫く経った頃だろう。
遣った事の結果に、すぐ目を通せないのは辛い事だけど、
その分、楽しみもある訳で・・・・。
彼の仕事は先を見越す目や知識が、とても必要だ・・・。
よく言う先物取引と同じなのかもしれない。
これからの時代、何がウケるのか、何が廃れていくのか。
何を必要とされていくのか何に興味を示していくのか・・・・。
何時も何時も、アンテナをピンッと張り巡らせておかないといけない。
時代が求めている物・・・・その前触を逸早く嗅ぎ分けないと、
この業界からは置いて行かれてしまう。
どの仕事にも、それは付き物かぁ・・・・。
仕事もプライベートも・・・・。
今よりも、もっと良い場所に・・・・行きたいね・・・・。
何事にも前兆を上手く汲み取って、臨機応変に対応して行けたら良いね・・・。
- 2002年08月21日(水) 月光
昨晩は疲れているから、眠ってしまうと思っていたのに。
彼は午前2時頃になってメッセに現れた。
そろそろ、満月の時期だから一緒に御月見をしたいね・・・なんて事を話す。
でも、月見の前に色々話す事も溜まっている。
「話し合いをして、御互いに納得行く頃には又時間が足りなくなっちゃう・・・。」
「話もして、お月見もして、別々の家に着く頃はもう朝方だね・・・・。」
「睡眠時間が足りないよ・・・・。」
そんな事を話して居ると、彼から・・・・・。
「明日、お昼から又出張に行かなくっちゃ・・・・。
多分、泊まりだから・・・・・・・」
明日の予定を聞かされる・・・。
御盆休みの前から数えて、何日間逢っていないのだろう・・・・。
一週間は確実だ。
お正月だって、こんなに逢わない事は無かった。
お正月でも・・彼が気をきかせて逢いに来てくれた・・・。
逢えない日は何時もメッセしていたからか、
今のような心痛は半減されていた様にも思う。
でも、仕事だから致し方ない。
前に喧嘩の時、彼にこんな事を言われた。
「すみれのせいで、仕事が疎かになった。」
とても、ショックだった・・・・。
仕事を疎かにしている人は私自身、好きじゃない。
責任や成果を課せられるというのは辛い所だけど、
それなりの人材だから、そういう物が着いて回るのだと思う。
誰も認めていなかったら、責任も成果も何も期待されないで、
窓際に押しやられるだけ・・・・・。
彼にはそんな風になって欲しくない。
「仕事のできない男」なんて周りから見られたくない。
彼は好きな仕事をしているし、出来れば沢山、頑張って欲しいと思ってる。
この厳しい世の中で、好きな会社や好きな仕事に就ける人なんて、
僅かばかりだから、尚更そう思う。
「仕事が疎かになった」と言われて、私は沢山、反論した。
自分がしなくてはいけない事の順序を履き違えているじゃない?とも言った。
彼は反省していたけれど、私にとっては今まで彼に言われた言葉の中で、
一番、ショックだった。
「気をつけて行って来てね。」
寂しい気持ちを、ひた隠しにして、メッセを閉じる。
昨日のメッセでの会話が、素っ気無かったからか・・・、
彼も逢えないのが寂しいと思っているからか・・・、
今朝の電話では御互い、ベタベタした会話になってしまった。
私の声はハスキーで彼に言わせるとゾクゾクするんだそうだ・・・。
自分では嫌いな声・・・・・。
友達に久しぶりに電話すると、何時も風邪をひいたのか?と聞かれる。
歌を歌っている時にボイストレーニングもしなかったのと、
インフルエンザで扁桃腺に腫れを起こしているのにも拘らず、
自重しなかったのが原因で、声を嗄らしてしまった。
それから、余り褒められた事など無かったのに、
彼に言わせると、それも好きという感情の一因に成り得るのだそうだ・・・。
全くもって彼は可笑しな人だ。
どうして、こんな厄介な女なんて好きになるのだろう・・・。
今日は話が尽きなくて、一時間以上も会社に行くのが遅くなってしまった。
私と話をしている途中、人目を気にしないと歩けない事になってしまった様子。
私も煽られて同じような気持ち・・・・。
でも・・・許されるのならば、彼の頭の中の脳細胞を見てみたいと願う。
私の声で、そんな気持ちになるなんて・・・やっぱり可笑しな人だ。
今日は又、午後から雨。
残暑と言うものの、今年は全然、暑くなかったように思う。
今日はとても冷たい風が吹いている。
この雨が霙になって、雪になる日もそう遠くは無いだろう。
今年もこんなに冷たい足で大丈夫なのだろうか・・・。
早く暖房が入らないと、又足が氷のようになってしまう・・・・。
彼と午後からメッセが繋がる。
今日の出張は取り止め、でも、明日に延びただけだった。
忙しいのは良い事だけれど、御父さんの事もあるし、仕事も多忙で、
家に帰ってもキチンと休めているのだろうか・・・・。
それだけが・・・・とても心配だ。
「今日は・・・すっごく逢いたかった・・・ずっと逢っていなかったし・・・」
「でもね・・・なんか・・・すごく体がだるいの・・・」
「でも・・・すみれは前に・・・それでも逢ってくれていたね」
思ったとおり、彼は体調が悪いらしかった。
御盆明け、体はまだハードワークには慣れていないのに仕事は山積みで、
新しく遣らなければいけない事もあったのに、
仕事始めの日から、言い争いをして、帰る時間を遅くしてしまった・・・。
今になって、申し訳ないと思う・・・・。
「 明日は駄目だけど、明後日は逢いたいな・・・」
キチンと今日は帰してあげなくっちゃ・・・。
ゆっくり体を休めて・・・・。
そう思ったのに、私は又余計な事を言ってしまう・・・。
「旦那・・・今日8時に帰ってくるって言ってたよ・・・」
私のせいで精神的にも身体的にも、疲れているだろう・・・申し訳ない・・
そう思う反面。
早く逢いたい、一緒に居たい、その想いの方が遥かに強くて・・・・。
それを聞いても、彼が私に逢いに来なければ、又憂鬱になるのを知っていた。
そして、それを聞いて彼が私に逢いに来ない筈が無い事も知っていた。
何て嫌らしい性格なんだろう・・・・。
「今日を逃すと・・・また来週まで逢えなくなるかも・・・」
「時には無理したい時だってあるんだよ。」
そう言って、彼が私に逢いに来た。
同居人がこんなに早く帰宅することなんて稀だった。
彼とも何処かへ行きたかったけれど、
きっと又話して居る途中に私が泣き出しそうだったので、
何時もの様にドライブへ行く事になった。
雨は上がったけれど、空には大きな雲が掛かっていて月は見えなかった。
雲の下を何機かの飛行機が横切る光だけが見える。
何処からの最終便だろう・・・・。
雪が降ったら、あの飛行機の姿も見えなくなる筈・・・。
車を止めて、彼が私の膝に頭をつけて横になる。
「疲れているんだろうな・・・・。」
「やっぱり、ゆっくり休ませてあげれば良かった・・・。」
久しぶりに逢った彼の頭を優しく撫でながら想う。
彼がキスすると私の体は否がおう無く反応してしまう。
どうしてだろう・・・・。
本当に・・・・。
彼との行為は優しさや愛しさがイッパイで、涙さえ出てくる・・・・。
前に一緒に笑った事もあった・・・・。
そんな事をして、笑った事なんて今まで一度も無かったから、
「どうして、この人との生活に手が届かないのだろう・・・・」
と思って、顔に手を当てて泣いてしまった。
そんな気持ちだったと・・・・彼は知っているのだろうか・・・・。
彼を知って、私は沢山泣く様になった。
その反面、同居人の前では決して泣く事は無くなった。
元々、泣き上戸だったから学生の時も仕事をしている時も
悔しい事があると直ぐに泣いていた。
慰めて貰いたいんじゃなくて、誰かに悔しさを共鳴して欲しかったのかもしれない。
同居人に殴られても涙も見せなくなった私・・・・・・。
今や、私にとって『涙を見せる』という行為は本当に気を許した人の前でしか、
出来なくなってしまった行為なのかもしれない。
大人になって許容範囲が異様に狭くなった今は改めて思う。
彼が徐に「話を・・・しないとね・・・」と言って、
私はドキッとしてしまった。
彼が別れを切り出すんじゃないかと思った。
「すみれは・・・どんな風に考えているの?」
この前、放置した事を誤って、私にそんな風に聞いてきた。
私は・・・考えている事を全部、話した。
「問題は色々あるけれど・・・、
『好き』という気持ちがあるから付き合っているんでしょ?
『好き』という気持ちは・・・基本であって、
好きだからこそ一緒に居たいと思ってる。
その気持ちを私自身、捨てる事は出来ないし・・・。
何の目標も持たない付き合いなんて・・・
何時か気持ちが擦違ってしまったら・・・別れて行くだけだと思う。
気持ちが変わるかどうかは解らないけれど・・・。
私が貴方の事を好きなうちは・・・
やっぱり出来たら一緒に居たいと思い続けると思う・・・。
もし、この気持ちを受け入れて貰えなかったら・・・。
今すぐ別れる事は不可能かもしれないけれど、
何時か我慢出来なくなって・・・・、
その時が・・・・終わりなのかもしれない・・・・。」
「でもね・・・すみれは今すぐ僕と一緒に居たいと思ってるんでしょ?」
「だから・・今すぐ一緒には居られないから・・・」
「すみれを・・・自由にさせてあげたほうが良いのかな?って
思ってきたけど・・それも・・・出来なかった・・・・。」
今まで色々な事があって、今すぐ一緒になんて居られないのは、
自覚してきたつもりだった。
でも、私が前に何時も何時も一緒に居たいと言って来たからか、
彼も、このどうにも出来ない現実を何度も恨んだらしい・・・。
彼も私と同じ気持ちだったとは今まで気がつかなかった・・・。
御互い一緒に居られない事で、私が自分からgiveupするまで、
付き合いを続けて行きたいと思っていた事。
ただ、やはり子供の事を考えると、どうしても今、一緒に居られない事。
そして、もうすぐ自我がハッキリ目覚める私の子供の事。
私達は色々、話した・・・。
何時も私が一方的に溜息をついて、どうにもならない事を悲観的に話す。
それは今日も変わらない事だったけれど、
今日の彼は違った・・・。
前向きな意見を繰り返し言っていた・・・。
少し・・・気持ちが楽になった・・・。
問題が起こる度、私がむきになって彼を責めたりして来たからか、
今日の様に意志の疎通が出来ない事が何度もあった。
自業自得だけれど・・・・、
その度に暗い海へ小さなボートに乗せられて放り出された気持ちになる。
今は・・・横に彼の乗ったボートが見えて来た感じだ。
見えなかった月が薄っすらと見えて来た様にも思う。
でも・・・私達にはまだ、ボートを漕ぐオールは持たされていないけれど・・・。
「ごめんね・・・今まで言いたい事を上手く伝えられなくて・・・・」
帰りの車の中で私の手を強く握りながら、彼が言った。
空には本当に月が見えて来た・・・・・・。
黙って二人で月の光に照らされながら、笑った・・・。
- 2002年08月20日(火) 絶望的観測
昨日、長い時間に渡って彼と話をしたからか、
前から私の心の中で冷たく蟠っていた問題が少しずつ温かい物になって、
流れていく感覚が戻ってきた。
この日記を書き始めた時、この関係を深く考え込む事はあっても、
爆発する事など稀だったのに、書き始めてから今に至るまでに、
彼とは何度かの衝突があって、その度に嫌というほど現実を突きつけられて来た。
それは致し方無い事だったのかも知れないが、
とても辛い時間、あてもない旅路を彷徨って弱音ばかりを吐いてきた。
だからと言って、これから弱音を吐かないかと言ったら間違いになる・・・。
彼と一緒に居られるか・・・それとも別れるか・・・。
その時が来るまで、きっと捨てて行かなければいけない事が山ほどあるような
そんな気がする。
「おはよう! !」
休み前と変わらず、元気な彼の声で一日が始まる。
同居人の免停も今日で終わりだ。
これからは余計な事で朝の貴重な時間を邪魔されなくて済むと思ったら、
心なしか嬉しくなってしまう。
今日は日帰り出張の予定の彼だが、
予定が変更になり御昼過ぎに街を経つらしく少し、ゆったりめの出勤。
今日は同乗者の居る出張なので気を使うと憂鬱そうな声で予定を話す。
昨晩も仕事を家に持って帰っていたので、私と何時間も電話で話した後、
朝方まで仕事をやっていたようだった。
疲れ気味の寝不足の声・・・・・・・。
数えてみたら昨日は御互いの意見を歩み寄らせるまで
3時間近くも電話で話した事になる。
本当なら仕事や彼の体調を考慮して自粛しなければいけなかったのに、
又私の我侭で何時間も付き合せてしまった・・・。
何度も電話を切りたそうな素振りも垣間見られて居たので、
今日になって、「やっぱり・・・あれは仕方なしに口から出た言葉なのかも・・・・」
と又落ち込み気味の私の心・・・。
何時から、こんなネガティブ的思考に加速が増したのだろう・・・。
「こうなりたい! !」と思う反面、
「無理に決ってる・・・」と思う自分も居るのは確かで、
表面上は明るく振舞っていても、心の何処かに闇が潜んでいるみたいだ。
今日の朝も、そうだった。
「今日も曇りだね〜」
「すみれは昨晩はキチンと眠れた?」
「煙草を吸いすぎちゃ駄目だよ?」
どの言葉も心地よく私の耳に響いてくるのに、その反面・・・・。
「どうせ社交辞令程度の物でしょ?」
そうやって拗ねて冷めた目をした人が心の中に居る。
先々週位まではポジティブだった様な気がする・・・・。
目標設定して、出来るだけそこに近づきたいと思う自分・・・・。
努力も苦しさも厭わない信念・・・・。
それなのに、彼と歩み寄りが出来て、目の前に欲しかった言葉を並べられた瞬間、
又悲観的な気持ちに逆戻り・・・・。
よく覚えては居ないけれど、誰の歌だったろう・・・・・。
宝くじを買う時は初めから当たるはず無いと思いながら買う。
外れた時は「こんな物さ・・・」と思わなければ・・・・。
夢に敗れて当てに外れて・・・泣いてばかりじゃ嫌になる・・・・。
だから、解る筈もない望みで明日を覗いたりしない・・・・。
「こうなりたい! !」と強く望む気持ちと「絶望的観測」相反する二つの想いが、
ドンドン心の中で大きくなって潰れてしまいそうだ・・・・。
お昼にも彼は電話を掛けてくれた。
今日は泊まりになるかもしれないとの事・・・。
今の私は究極に言うと、彼と一緒に居る時だけが生きてるみたいな感覚だ・・・。
一緒に居ると色々な物から開放されるような気がする。
家に居ても、遣る事をキチンとこなさなければ・・という気持ちや、
子育てをシッカリ遣らなくては・・という使命。
当たり前の事だけれど、とても責任を感じる。
そういえば外で仕事をしている時もそうだった・・・・。
何につけ完璧ばかりを望んでいたので、
同僚達に「こうして欲しい」「あーして欲しい」とばかり言ってきた・・・
その分、自分も他人に示せるような結果を出さなければ誰も認めてくれない・・・
だから、「なりふり構わずに」そんな感じに私の姿は映っていたらしい・・・・。
出逢った頃、彼は私の事を「一生懸命で真面目に物事を捉えてるからだね・・・・」
と言ってくれた・・・。
最近は「一つの物に固執しすぎちゃ駄目だよ・・・・」そんな風に言う。
悲しい事なのか嬉しい事なのか解らないけれど。
私の事をよく見ていてくれているんだな・・・と思うと救われる・・・。
御盆休みも終ったけれど・・・・。
彼と逢う予定は全然、決められない・・・。
休み中に又小さな諍いが勃発してしまった、
それは私の自業自得だと解かっているのに・・・・
こんな風に歩み寄れると思っていなかったからか、
早く彼に逢いたいと思う気持が今日は大きくなってしまった・・・・。
同居人は何時も通りに帰って来た。
子供も御風呂で沢山、遊んだからかベットに入ると早々と寝息を立てた。
「やっと、一緒に乗っていた人を降ろして送り届けたところだよ」
彼からやっとメールが来た。
一泊すると思っていた出張は、何とか仕事を片付けて帰って来れた様だった。
時間は午後10時・・・。
何時も彼と私が逢う時間・・・。
今日は大丈夫かな?早く逢いたい・・・・。
折り返し彼にメールする。
「今日は直帰する・・・・・?」
「うん・・ちょい眠っ。今はそうでも無いけど・・峠は眠たかった〜
今日は直帰するね〜夜中チャットできればいいけど・・・
眠ってしまうかも・・・ごめんね・・・
雨だね・・・あっちは晴れてきていてね・・・
大きくてきれいな月が見えていたよ」
あぁ・・・・私も少し御月様は見たんだけどね・・・・。
綺麗だったけどね・・・・。
今日は疲れているもんね・・・・。
仕方ないよね・・・・。
でもね・・・・・。
貴方が・・・・私と同じように、
「逢いたい」と言ってくれると思ったてのに・・・。
何だか・・・・・又寂しい・・・・。
- 2002年08月19日(月) 素直か否か・・・。
お盆休みもスッカリ終って、今日から子供も同居人も日中は家に居ない
生活が始まった。
朝は何時もの様にバタバタしていたが、
休みの間、色々と遣ってくれた御蔭だろうか、
何時もの朝の同居人の行動にも私は過敏な反応を起こす事は無かった。
又今日も同居人を職場の途中まで送り届けだのだが、
「ありがとう」と言って車を降りた事が少し嬉しく感じてしまった。
本当にどうしたのだろう・・・。
よく耳にするものだが、外に女が出来ると、
家に居る妻に対して後ろめたさがあって妙に優しくなると言うが・・・
同居人が浮気を繰り返しているのだろうか?
一度目の浮気と今までの間に同じような事があったが、
私は全く相手にしなかったからかスッカリその女とは手が切れたようだった。
仕事帰りの予定を聞く為、何度も携帯に電話をするが、
繋がらないという事も稀だし・・・横には同僚の話し声も聞こえるし・・・。
一体全体、今回はどうしたというのだろう・・・・。
同居人の事に対して、疑問に思いながら帰りの車を走らせ、
家につくと彼からのメールが届いている。
「おはよう。天気あまり良くないね
お盆休みも終わって・・・今週からまた頑張ろうね」
どうして、彼はこんな風に何も無かったようにメールして来るんだろう・・
とは思ったが、長い休みが明けて、嫌な気分で仕事をさせてしまうのも悪いと思い、
私からも取り留めの無い返事を送る事にした。
「おはよ。休み明けだから、きっと御仕事沢山あるね頑張って」
昨日は御父さんの所から帰宅するのも、きっと遅かっただろうし、
心労も色々あって大変だと思う。
だからと言って、私はこの休み中の前半に丸々一日、放置された事を忘れては
居なかった・・・・。
御互い心が繋がって居るとはいってみても、
別々の場所で別々の人達と暮しているのは事実なのだし、
見えない分だけ不安や葛藤が日に日に増殖されて行くのを
彼は解からないのだろうか・・・と思っていた。
この何日間か連絡を一向に取らない私の事を彼は何と思ってきたのだろう・・・。
こんなメールを送って来るという事は、
全然、私の気持ちなど理解していないのだろうな・・そう思った。
「ありがとう すみれも体に気をつけて頑張ってね」
「ホラッやっぱり思ったとおり・・・・・。」
彼は何にも解かっていない・・・・。
すぐ来た返事にも、私は憤慨をしていた・・・・。
お昼の時間が過ぎて、彼もきっと、休み時間はあるだろうけれど、
今日は誰と昼食に行くのかなんて・・そんな事は私には関係の無い事。
しかし、彼から又メールが来た・・・。
どうやら今度は余りの休みボケで御昼に行くのもダルイ。
明日の予定、そして最後に・・・
同居人が居たら家事や私のしたい事は上手く進むのか?
という内容だった。
休み開けの月曜・・・休日なんて人は珍しいのでは?と思ったが、
ここ数日、会話もないまま過してしまったので、
彼は私の家のスケジュールも解かる筈も無く・・・。
無機質に、その事をメッセで知らせた。
何時もなら「お昼、何を食べるの?帰社する前に電話頂戴ね」とでも、
書いて携帯にメールを入れるのだが・・・・。
会社に戻らないと解からないように、わざとメッセにオフラインを残した。
そうしておけば、何時もの様に電話掛かってくる事も無いだろう・・・・。
そう思ったのに、読みが甘かった・・・。
彼はお昼を終らせて帰社した後、私のオフラインを見るなり、
もう一度、外に出て私に電話を掛けてきた。
暫く天気の話をしたり、仕事の話をした。
私は「うん・・・・」「別に・・・・」「うん・・・・」
それを繰り返していたのに、
「何をそんなに怒っているの?13日に連絡しなかった事?」
とうとう、聞かれてしまった・・・・。
私は「そうだよ・・・」と答えると、彼は深い溜息をついて、
「ごめんね、悪いと思ってるよ。」
「連絡できなくて・・・いや、しなくて・・・ごめんね」
彼は何度も謝ってくれるけれど、どうしても私の心が開かない・・・。
彼はこの件について、又話そうね・・・と言って会社に戻って行った。
子供のお迎えを終らせて、バタバタと時間が過ぎた。
時計を見ると、もう8時・・・。
モタモタしていて家事も満足に出来て居なくて少しイライラしていた。
突然に電話の呼び出し音が鳴って体が堅くなってしまった。
暫く黙っていると、数回でベルの音が途切れる。
子供と一緒にナンバーディスプレイを覗き込むと、
それは非通知の表示だった。
「誰だろう・・・・」
「彼かな?何か言いたい事でもあったのだろうか・・・・」
10分くらい考えながら、家事の続きをしていたが、
そろそろ、帰る時間で途中に電話を掛けてきたのだろうか?と思い、
私から電話を掛ける事にした・・・。
「僕じゃないよ・・・」
電話を掛けた相手が彼では無い事を知ると、心の中で落胆した私が居た。
取り留めの無い話題を話して居たのに、又あの話になってしまった・・・。
彼が何度も謝っているのに、
どうして自分が
「解かったよ・・・もう放置しないでね」
と素直に言えないのか、解からなくなっていた。
話している最中も何度も考えるが、意地になっているのか、
話がエスカレートしていくばかり・・・・。
とうとう私はこう言い出してしまった・・・・。
「そういう思いやりの無い人とは付き合いたくないの! !」
私は「貴方と付き合いたくない」と言った覚えは無いのに、
ドンドン別れ話に進展して行く・・・。
彼も私と別れたいとは思っていないのに
「僕はすみれに何もしてあげられないし、引き止める権利がない」
そう言って・・・逃げている様にしか私は思えなくなってしまった。
「だから、ハッキリ言ってよっっ」
そう言うと、
「好きだから別れたくないけれど・・・。
すみれの事を思うと別れてあげたほうが良いのかな・・とも思う」
可笑しな意見で私の頭の中が、さっきよりもパニックになって行く・・・。
「電話しなかった事・・・・今、凄く後悔しているよ・・・・」
まさか、御互いに休みに連絡しなかった事で、こんな別れ話に発展するなんて
思っても居なかっただろう。
でも、気持ちなんて、そんな物だろう・・・・。
何処かで擦違ってしまったら、何もかもオシマイのような気がする・・・・。
「すみれは・・・・僕の事・・・忘れようとしていたんじゃない?」
咄嗟に言われてビックリしてしまった・・・・。
忘れようと・・・していたのは事実だった。
もっと彼だけではなくて、他の事に没頭する物があったなら、
忘れられんじゃないか・・・・そうも思った・・・。
でも・・・それは私の心の内だけのものであって・・・・。
そんな事はここ数日で解かるはずも無い事なのに・・・・。
「もしかして・・・日記・・・見ているの?」という猜疑心が湧いた。
話している途中に同居人が帰ってきてしまった。
私が浮かない顔をしていると、黙って「どうしたんだろう?」という表情だ。
彼との電話を一端切って、「ちょっと出掛けて来るから・・携帯貸して・・・・」
そう言って車に乗り込んだ。
「今、何処に居るの?」
彼に逢って話をしたかった。
キチンと面と向って問題を解決しよう、というのは約束だったのに、
今回も又、御互いに・・・・というか、私は・・約束を守れなかった。
だから、彼に逢いたかったのに・・・断られてしまった・・・・。
イライラは増すばかり・・・。
「何で彼は自分の本当の気持ちを殺してるんだろう・・・・」
そう思って憤りを感じた。
自分の意見を押し曲げて、本心を言えない彼・・・。
時には理性や道徳や概念や・・・。
そんな物に縛られる事はあるけれど、
それに伴わない感情があればこそ、
私達は付き合いを続けて来たのではないか・・・
なのに、彼は本当の気持ちを私には告げてくれない・・・。
御互い、素直じゃない所は似ているのかも知れない・・・。
だから、何度も何度も喧嘩ばかりする・・・・。
「もう・・・限界なのかも・・・。」そう感じた・・・。
私には何も無かった・・・・。
彼から・・・将来、一緒に居られたら「こうしよう」「あ〜しよう」と語ったり、
「絶対、一緒になりたいから、それまで我慢してね」「一緒に居られる為に
御互い努力しようね」とも言って貰えなかった・・・・。
そういうものを・・・与えて貰った事などなかった・・・。
それだけで、ここまでやって来た・・・・。
好きだから話をしたい。
好きだから逢いたい。
好きだから一緒に居たい。
ただ、それだけだったけれど・・・。
今までは素敵な事だと思って来た・・・。
でも・・・・良く考えてみると・・・それは当然の事・・・・。
本来なら・・・そこから一歩先を目指す筈なのに、
まるで牛歩戦術のようにしか前に進めない。
進めないと言うよりも、寧ろ何も進んでいない。
前に誰かの手紙にも書いた・・・・・。
人の60%は水で出来ていて、水は止まったままだと段々、腐って行く・・・・。
だから、人も止まったままだと何時か心が腐って行ってしまうんじゃないか・・・。
私はそう思う・・・・。
漂っているなら、まだ救いはあるのかもしれないけれど・・・。
止まったままで何も成長しないのはいやだ・・・・。
進むも下がるも私の心次第というのなら・・・。
私の心の変化は絶対不可欠な事・・・・。
「だから、貴方の本心を聞きたいの! !」
これで、まだ自分の気持ちを言えない人なら、もうやめてしまおう・・・
そう思った・・・・。
彼は・・・そう答えた。
心の蟠りがスゥーっと引いて行くのが解かった。
今日、彼がナカナカ本心を言ってくれなくて、偽りの姿しか私に見せてくれなかったからか、
「もう貴方とは話もしたくない!」と私が言ってしまったせいで、
彼は
「僕に・・これからも色々話をさせてね・・・」そう言いながら、
受電の電池切れで会話は途絶えてしまった。
「時間は掛かっても、一緒に居たいと思う」
あぁ・・・・やっと言って貰えた・・・・。
そう思った・・・。
それはずっとずっと、私が欲しかった言葉だった。
別にそれが成し遂げられなくても私にとって良い事なのだ・・・。
実際、問題はまだまだ山積みで、どれから手を着けて良いのか、
何時になったら解決出来るのかさえ、解からない。
それには沢山の時間を要するし、沢山の人を傷つける事になるだろう・・・。
現実的には無理な事なのかもしれない・・・。
後10年なんて歳月、変わらない気持ちで居る事が出来るかなんて、
誰にも解らないし、その間に沢山の出来事が起こるだろう・・・。
10年経って、彼の子供が世に出て独り立ちしていたとしても、
その先には子供の結婚・孫の誕生という、彼にとって喜ばしい事が、
待ち受けているだろう・・・・。
それを考えたら、親の方から子供に対して手を切る真似なんて、
誰が出来ようか・・・。
色々な事を踏まえて考えたら、出来ない事のほうが容量が多すぎる。
でも・・・・。それでも良いのだ・・・。
今は「時間が掛かっても一緒に居たい」という気持ちで、
彼と付き合って行けるのだとしたら私にとって、それは、ある種の救いだ。
一緒に居たいという気持ちを隠さずに居られる事で楽になれるのなら、
それが成し遂げられなくても後悔はないだろう・・・・。
何よりも彼と同じ気持ちで居られる事が嬉しい・・・・。
でも・・・・・・?!
もしかしたら・・・・・。
今日の彼の発言は・・・・。
私が無理に言わせてしまったものだったのでは?!
別れを私が迫ってしまったから?!
逃げ道が無いほど私が追い込んだの?!
そう言うしか回避方法がなかった?!
後から、彼の事をこんな風に考えてしまった・・・・。
私は何処まで素直じゃないのだろう・・・。
今まで色々な事がありすぎて、心の中が疑心暗鬼でイッパイだ・・・。
何も知らなかった頃に、戻りたいとさえ思ってしまう・・・・。
素直じゃないっていう事は・・・・・・・とても恥じるべき事だ・・・・・。
- 2002年08月18日(日) 変容して行く心境
早朝、彼に電話を掛けてから私も暫くすると眠ってしまった。
起きたのは9時だったが、同居人も子供もまだ眠っていた。
朝一でPCを立ち上げると、もう彼からはメールが来ていた。
「電話をくれたんだね・・・出られなくて・・・ごめんね・・・
携帯を下に置いて2階で寝ちゃったから・・
でもあの時間はまだ布団の中で起きていたのに・・・
気がつかなかったよ・・・
今日は3時過ぎまで親父に付き合ってあげようと思っているよ」
「そうだったんだね・・・・・」
心の中で妙に納得するが、それでもメールの返事は返せない・・・。
黙ったままダイニングテーブルの脇に座っていたが、
昨日、電話を掛けた弾みなのか、又彼の携帯のダイヤルを押してしまった。
RRRRRR・・・・・一度目の電話は又留守伝サービスに繋がった。
「もう、9時半・・・寝ているはずは無いよね・・・・」
RRRRRR・・・・・もう一度、電話してみる・・・・・。
「・・・はい、もしもし・・・・」
何日ぶりだろう・・・彼の声は・・・。
でも、私の耳には聞きなれた声としては、入ってこなかった。
「おはよ・・・。」
「おはよう・・・昨日、電話掛けてくれてたんだね。ごめんね、取れなくて。」
別に昨日の事で連絡を怠ってた訳では無いのに、彼はそんな事を言う。
何時もなのだが、私がムキにならなければ、決して責めたりはしない・・・。
この時も「どうしてメール返信をしないのか! !」とは言わなかった・・。
それも・・・そうだ・・・彼は実家に居て、そんな事を話せる状況では無かった・・・。
「御父さん・・・近くに居るの?」
「えっ?・・・うんうん。そうそう・・・・・・。」
本当に話しずらそうだ・・・・・・・・・。
「うん・・・・・・・・・・・・またね・・・それじゃぁ・・・・」
御互い・・・何て他人行儀な遣り取りなんだろう・・・・。
私は又電話した事を後悔した。
「眠ってしまおう・・・・・」
余りに寂しく感じてしまったので、もう一度、寝室に行き
子供を抱いて二度寝する。
眠っている間は彼の事など考えなくて済む。
最近は夢なども見ない。
見たとしても、私の夢の中に彼は絶対、出て来てはくれなかった・・・・。
私が目を覚ましたのは、もう12時近かった。
今日も又台所に立ったのは同居人だった。
最後の休みの日なのに・・・今日は笑顔もあった。
この休み中、遠出をしない代わりか、本当に何処にも行って居ない。
子供に何処にも連れて行ってあげて居ないのは余りにも可哀相だ、
そう言うと、同居人も同意して何処に連れて行くべきか一緒に考えくれる。
前はこんな事は無かった、「面倒だから行きたくない・・・」
何時もはそう答える同居人なのに、本当にどうしたんだろう・・・・・。
特に去年の休みと比べたら、段違いだ。
去年は一人で何処かへ出掛けたと思ったら、
深夜になっても帰宅しないという浮かない休みだった・・・・。
今年は子供も幾分成長して、同居人の言う事も理解して頷ける様になった。
それが楽しいのか、同居人も子供と言葉を沢山交わして笑っている。
「動物園は・・・今から行くと遅くなるし、水族館もなぁ〜」
本当に・・・子煩悩な姿だ・・・・。
こういう姿をどうして早く見せてくれなかったのだろう・・・。
何が可笑しくて夫婦間が上手く行かなくなったのか・・・・。
何処でレールから外れてしまったのか・・・・。
「そうだ! !郷土資料館へ行こう! !」
同居人がイキナリ提案した・・・・。
「えっ?あそこに行くの・・・・? !」
同居人の提案した場所は、私と子供が前に彼と一緒に行った場所だった。
そして、そこで「僕がすみれの子供のパパになるかもしれない・・・・」
そう言ってくれた場所・・・・・・・。
そこは家からはさほど遠くなく、緑も多くて子供が走って遊べる遊具も揃っていた。
同居人とは、一度も家族でそんな所へ行った事が無いと言うと、
彼は「僕が出来る事はしてあげたい」と言って、
私達を連れて行ってくれた思い出の場所・・・。
同居人は「そこでも良いか・・・」と私の顔をさっきから覗き込むように見ている。
私は・・・同居人に悟られてはいけないと思って、目を合わせずに居た・・・。
スケジュール帳は見られていたかも知れないが、
手書きの日記帳には、もっと細かく彼の事を綴っていた。
web日記を書く前は本当に事細かく・・・・。
同居人があれを見たからといって私の事は諦めているだろうと思うが、
今回の休みの態度を見ていると、どうやら、そのようには取れない部分も
多々あった。
先日の朝の小さな争いから、同居人はスッカリ私の事には
立ち入らないでくれている。
「家の中の事は休み中、俺がやるから良いよ」とでもいう態度だ・・・・。
私もやる事が色々あって、毎日バタバタ過しているのを知っているからか、
昨日もそうだったが・・・・休みの間は何もかも手伝ってくれている。
少し・・・・ほんの少し・・・・・『申し訳ない・・・・』という気持ちが生まれた・・・。
資料館は敷地がとても広くて、私が彼と行った棟とは別の方を歩く事になり、
少し胸を撫で下ろした。
同居人は思った以上に子供と楽しそうに遊んでいた。
持ってきたビデオカメラを回して子供を追い掛けている姿は、
誰が見ても『良いパパ』と映っただろうと思う。
そして、それは帰りの車の中で『良い夫』と言える物に移行してきた。
私が帰りの車の窓から、あの日「子供のパパは僕になるかも・・・」と言って
一緒に歩いた長い階段を眺めていると、同居人が横から・・・・。
「今日は皆で焼肉を食べよう〜。
皆で揃って御飯を食べられる日なんて、そうそう無いからな・・・。
ママも楽で良いでしょ?スーパーに行こう?」
イキナリそんな事を言って来た。
出掛ける時も、館内に居ても、無表情だった私だったが、
その時はビックリした表情をしてしまった。
同居人が、こんな事を言うなんて信じられなかった。
「御飯は何がいい?」
何時、聞いても答えは「別に・・・何でもいい・・・。」
そればかりだったのに・・・どうして今になって、そんな事を言い出すのだろう・・・。
今まで私の事を労ってくれた事なんて一度も無かったのに・・・。
今回の休みの態度と一緒に考えると、とても複雑極まる想いだった・・・・。
スーパーの駐車場では横に止まっていた車のエンジンが故障したらしく、
手助けしてあげた、御礼にメロンを一玉貰い、皆ホクホク顔で家に戻ってきた。
子供は疲れたのか御飯の時間まで眠ってしまった・・・・。
同居人も食事までの、つかの間ゲームをしている・・・・。
私はデスクに座ると考えた・・・・・。
「私の欲しいものって、こういう物じゃなかったのだろうか・・・・。
少し位の喧嘩はあっても、お互いの事を労って生活して行くこと・・・。」
「もしかして・・・・・・それは今、ここにあるのだろうか・・・・。
初めから・・・・私の手の中にあった物だったのだろうか・・・・。」
何だろう・・・・。
とても、複雑な心境だった・・・・それは今までに無い程の・・・・。
これから、私はどうなって行くのだろう・・・・。
このまま、同居人との生活を続けて行った方が・・・・
もしかすると、幸せなのだろうか・・・。
それとも、これは同居人の一時的な気まぐれなのだろうか・・・・。
考え込んでいると、彼から又メールが来た。
「すみれ・・・朝は話出来なくて・・・
しかも無愛想で・・・ごめんね・・・
それからすぐにメールも出さないで・・・
また寂しい思いをさせてしまったね・・・ごめんね」
あぁ・・・・もっと複雑になりそうだ・・・・。
これから、どうしたら良いというのだろう・・・・・。
- 2002年08月17日(土) 忘憂の為に用いる時間
昨晩、彼はメッセを立ち上げていないようだった・・・・。
何時もは少しの時間でも、PCを立ち上げたらネットサーフィンするが、
今日もそれをしなかったようだった。
私の方は休み中、同居人の仕事や保育園への送迎も無く、
精神的に張り詰めた物が無いからか、今日もゆっくりとした朝だが、
お昼になる前に友人の家へ行く予定が入っている。
でも、一人で出掛ける。
同居人も、この休みの間に友人の所へ子供と出掛ける予定があったのだが、
「面倒だから・・・」の一言があり、どうやら、行くのをやめにしたらしい。
今日は昨日の喧嘩もあり、余りイライラしていない様子の同居人。
もちろん、私も穏やかな気持ちで居る事を心掛ける。
なによりも子供に、昨日の様な態度を見せてしまう事が一番、可哀相・・・・。
それは私も同居人も、よく解かっているし、
心掛けなければいけないことだとも思う・・・。
同居人は休み中、色々やってくれている。
普段、朝は当たり前の時間に出勤しても、
帰りは普通のサラリーマンの帰宅時刻には家に戻って来れない。
ただ単に仕事の量をこなしても、貰える御給料は多い訳では無いので、
心労も並大抵の物では無い。しかし、今の仕事が肌にあっているらしく、
私が割が合わないから・・・と言っても、「好きだから・・・」と言うばかりだ。
きっと、精神的に疲れているのだろう・・・。
今回の休みは長期だからか、普段のセカセカした様子も不機嫌そうな表情すら
彼には無い、むしろ、子供の世話も、身の回りの事もシッカリとやって、
さながら『良き亭主・良き父親』と言えるべき行動力だ。
私はそんな同居人を見て、少し怖くなる反面、本来の生活ペースが何時も
こうだったら、上手く行くのだ・・・と世の中の時間配分が少し恨めしくも思った。
友人の家に行く荷物を纏めていると、子供がやってきて色々悪戯をしようとしていた。
もうすぐ赤ちゃんが産まれて来る友人に、使わなくなったマタニティー用品を
持って行く所だったのだが、自分の使っていたものだと解かるのか、
折角たたんだ妊婦服をわざわざ広げたりしている。
今日はまだ早いと思って袋に詰めないで居た、カバーオールなどを見て、
ニコニコしている。
ホントに大きくなったな・・・極端に小さく産まれた訳ではないが、
見る見るうちに成長していく我が子を見ていると、
愛おしさや、少しばかりの母親としての誇りが込上げてくる。
「どうして、今日の様に穏やかな日が続いてこなかったのだろう・・・・」
そして、そういう感情も又後から湧き上がってきた・・・・・。
PCを不意に覗くと何時間も前に彼からメールが届いて居た様だった。
「 お盆の間は・・・連絡つかないようだね
お盆が開けたら・・・連絡つくのでしょうか?
それじゃ・・・」
とても、素っ気無いメールだった。
きっと、連絡をつかない私の事を段々厳めしく思って来たんだろうと思った。
でも、その裏に寂しさも感じられた。
返信は・・・・・・・又出せないで居た。
このメールを受け取って「そうだよ・・・お盆が終っても連絡は取らないつもり・・・」
とは返せない・・・・。
寂しい気持ちは解かるけれど・・・。
私は自分で何を迷ったりしているのか、解からないで居る。
それが解決できるまで、どうする事も出来ないような気がしていた。
「気をつけて行って来な・・・帰りは何時頃になる?」
何度も聞く同居人にだが、
私を束縛しない所が、こういう時にはとても助かる。
先日の託児所の一件もあったが、今日は私も車を使うので
何処にも行けなくて好都合。子供を任せて友達の家へ向う。
車にはお気に入りの音源を詰め込むが、デッキの調子が悪くて、
何度も何度も音が途切れてイライラしながら車を走らせる。
30分もしないうちに友人の家へ着くと、丁度、模様替えの最中だった。
人の家の模様替えはとても楽しい。
学生時代の時はよく夜中に友達と思い立って模様替えをしたものだ、
今日も何か手伝おうと思ったが、友人の旦那さんが凄いスピードで家具の移動を
して、細々した物は後からという話だった。
私は手伝いどころか、友人の持ち物に興味を示しっぱなし、
高校からの付き合いのある友人は昔からセンスが良くて、私も色々なものに
感化されてきた。音楽や映画、本や洋服、髪型やメイクアップに至るまで、
きっと彼女が居なかったら、私の人生の楽しみの半分は埋れていただろうと
思うほど、私の人生に関りの深い人だ。
今日も沢山の本やドールを見たりして過していた。
その間、友人と旦那さんは私のPCを色々見てくれて、あっという間の速さで、
この日記のデザインを作り上げてしまった。
デザインは彼女、そしてweb関係は旦那さんが担当してくれた、
本当にプロの仕事振りは神業に等しいもだと驚愕する。
そんな彼女にも、仕事では大変な時代があったのだと本人は言うが、
そういう所を微塵にも感じさせないのは沢山の自信や仕事へのプライドや、
その人の持つ心の強さにも思えて来て、
私自身、何て素敵な友人を持った事かと誇りにさえ思う。
やはり女性が長い年数に渡り、仕事をするには良い環境とは言えない社会だ、
色々な葛藤や苦悩を乗り超えて、ここまで来たのだろうと思うと、
友人とはいえ、尊敬の念さえ抱いてしまう。
今日はその他にも、色々なソフトをPCに入れてくれて「勉強するといいよ」
と教えてくれたりした。
旦那さんも、とても面倒見の良い方で、何も解からない私の事を本当は面倒な
作業なのに、手取り足取り教えてくれた。
彼は細かい所にも、良く気づく人で沢山の人を色々な面からサポートして居る。
二人を見ていると、夫婦と言うものは本当に似て居る物だなと実感する。
特に世話好きな所はソックリだ。
マタニティー用品を持って行ったのにも関らず御飯や御土産まで持たせてくれて
私は帰路に着いた。
友人の家に遊びに行っている間、
私は彼の事を少し忘れていた・・・・。
きっとメールは来ているだろうなと思ったが、友人の家では見る事が不可能だし、
そんなに状況も変化している訳では無いと思ったのと、友人と旦那さんと色々な
話をしている間はそちらの方が楽しかった。
彼の事は・・・全面的に忘れていた訳ではなくて、心の隅に少しはあったが、
連絡を取らない事の悲しさや寂しさは全然、無かった。
この長い休みの一日目に彼も同じ感覚で居たのかな?と思い、
少し悔しく思ったのも事実だが、
私もこういう時間を少しずつ増やして行くべきなのかな・・・。
そうしたら楽になれるのかな・・・とも思った。
それにはまだまだ、沢山の時間が必要だということも・・・
何となくは解かるけれど・・・・・・。
家に着くと丁度、子供が眠る所だった。
友人の家から何度か連絡を入れていたので、
帰宅時間を大幅にオーバーしたのに、
一日、子供の面倒を全部見ていたのに同居人は余り怒ってはいなかった。
ホッとしながら愚図る子供を寝かせてPCを起動すると彼からメールが来ていた。
「今夜は親父とふたりで実家に泊まりです。
きっと・・・すみれはメッセも開いていないよね・・・」
夕方のメールだった・・・・。
返事はどうしたらいいだろう・・・と考えていたら寝かせたはずの子供が
又起き出して来てしまった。
一緒に同居人も起き出して、居間は又煩さを取り戻してテレビの音も加わった。
私は子供を連れて寝室へ戻ってしまった。
次に私が目を覚ましたのは、もう朝方の4時だった。(18日:am)
メッセを開くと彼の足跡が残っていた。
「すみれ・・・ 今日も寝てしまっているのかな?
連絡はくれないんだね・・・僕も13日は全然連絡しなかたからね・・・
ごめんね。おやすみ・・・・すみれ・・・・」
時間を見たら、丁度1時間前・・・・。
私は咄嗟に電話の子機を持ち出して、別の部屋へ行くと、
彼の携帯にダイヤルしていた・・・・。
呼び出し音が鳴る間、
「こんな時間に電話をして大丈夫だろうか・・・・。
でも、実家だから大丈夫だよね・・・まだ深い眠りには落ちていないよね・・・・。
彼が出たら何て言おう・・・ただ、オヤスミと言って切ろう・・そうしよう・・・。」
そう思っていた・・・・。
RRRRRR・・・・・・何度も呼び出し音が鳴るが電話は出ない・・・。
そのうち、留守伝サービスに繋がる。
もう一度、電話してみたが同じだった・・・。
「もう寝ちゃったんだね・・・」
私がPCの前に座りなおすと、
頭の中で小さな声が聞こえて来た・・・・・・・。
●◆●◆●◆●◆●◆●special thank's●◆●◆●◆●◆●◆●◆●
zizi & blue bear
the design of a diary -- carrying out --
thank you, I appreciate
It does its best from now on, and I want to describe the diary of
the heart here and to go.
This is also your favor.
from now on -- each other -- great days can be spent -- as --
thank you very much
●◆●◆●◆●◆●◆●◆●◆●◆●◆●◆●◆●◆●◆●◆●◆●◆
- 2002年08月16日(金) 我侭な葛藤
今日は本当に久しぶりに青空を見た。
洗濯日和の一日だったのにどうしたものか、そんな気が起きなくて朝から又
ボーっとしていた。寝不足のせいもあるのだろうけれど、気持ちが奮い
立たなくて何もする気が起きない。
同居人も休みの間、タラタラと過ごす私の事を見て、いよいよ頭に来たのか、
ダイニングテーブルの上に置きっ放しにしてあった私のノートPCを
見てブツブツ言い出して来た。
昨晩(とは言っても早朝)子供が起き出して来て、そのままベットで寝かせて
居たら、私も一緒に眠ってしまったので、そのまま出しっ放しにしたままだった。
そんな小さな事でブツブツ言わなくても・・・と暫く黙ったままだったが、
状況説明しても何時までも続く同居人の小言も聞いているうちに、イライラして
又喧嘩に発展してしまった。
大きな声で罵声を飛ばす同居人に耐え切れなくなって、持っていたライターを
思いっきり床に投げると、思いもかけず暴発してしまった。
床にはライターの欠片が飛び散って、
子供も怒り顔の私を見て怯えてしまっていた。
「危ない! !子供に当たったらどうするのよ! !」
同居人も私の行動にビックリしていた、
「だったら、そんな事シツコク言わないでよ! !」と私も怒鳴ってみた物の、
余りの罰の悪さにPCを持って又寝室に逆戻りしてしまった。
カレンダーをチェックしてみると、もう直ぐで月の物が来そうな予感。
どうやら、御腹もムズムズして倦怠感がある訳だ・・・・。
このイライラも、そのせいなのかも・・・・。
妙に納得して同居人と子供に謝りに行こうかと思ったが、そのままPCに向かい
出してしまった。
居間では大人しく同居人と遊ぶ子供の声・・・。
子供にとってはあれでも、たった一人の父親だ・・・・。
その為には離婚を避けなければいけないのか、それとも自分の為に離婚を
踏み切ったほうが良いのか・・・・今でも、考えると訳が解からなくなる。
どちらにしても必要な物があれば今すぐにでも荷物を纏めて、ここから出て
行けたものを・・・・。
そんな事を考えているとメールが1件着信になった。
「又どうせメルマガだろう・・・・」
そう思って覗いてみると、なんと彼からだった。
Subject: おはよう
「今日は天気が良くなったね」
とても、短い文章・・・・。
でも、この短い文章の中に明らかに落胆の色が窺がえた。
何通メールを送っても、私からの返信がないからだ・・・。
そう思ったけれど、考えれば考えるほど何を書けばいいのか解からなくなる。
「おはよ〜本当に天気がいいね・・・・・」
ただ、そう書けば良いのかもしれないが、今はそんな明るい気持ちにもなれない。
「どうして、一日中連絡もしなかったの?私がどれだけ心配したか解かってる?
何時も気にしてるなんて嘘でしょ?
どうして気にしてたら一日中放っておけるの?
休みなら逢えないのだから尚更、連絡するべきでしょ?」
本心からいうと、こう書くべきなのかもしれない・・・・。
でも、彼は親戚回りで疲れたと連絡してきた・・・・。
メールを出来ない理由を正直に言っている相手に、
責める気にもなれない・・・。
どう書いて送るべきなのか・・・・・。
考えるだけでも疲れてきてしまう・・・・。
子供が寝室に閉じこもっている私を心配したのか、寝室のドアを開けて
やって来た。たどたどしい声で「ママァ・・・マンマァ・・・・」と叫んでいる。
御飯は同居人と一緒に食べたはずなのだが、
彼の中ではママもマンマも、まだまだ一緒の次元のようだ。
ベットで、七田の子供教室で覚えた赤ちゃん体操みたいな遊びをすると、
嬉しいのかニコニコ笑っている。
そのうち可愛い声を出しながらケラケラ笑う。
子供は可愛い・・・・・・。
その気持ちに偽りなどない・・・・。
きっと、もうすぐ、この子も何もかもわかる歳になる。
そして、私と彼が、ただならぬ関係ではない事を察知するだろう。
もしかしたら、今もそうなのかもしれない・・・。
これから、一体どうすれば良いというのだろう・・・・。
何時の間にか遊び疲れたのか子供は眠ってしまった。
何時もなら、この時間にやらなければいけない事を終らせておくのだが、
居間は同居人が占領していて行けないし、
私も疲れていたのか眠ってしまった。
途中で何度か目を覚ましたが、本を読んだり子供の寝顔を見たりしているうち
に又寝入ってしまった。寝室には時計が無いので、時間が解かる物といったら
PCの時計くらいだ。
「今・・・・・何時になったのだろう?」
心配になってPCを起動させてみると、もうすぐ夕方だった。
「あっ・・・・そういえば・・・。」
友達の子供が今年中に産まれて来る予定なので、一足早いが必要な物を
と思い、買ってあげたいと思っていた物があったのだ・・・。
忘れていたが限定商品だったので、急いで買いにいかなければ・・・
そう思い立ち、子供を起こして服を着替えさせ、出掛ける用意をする。
同居人は何をしているのだろうと思い、煙い顔をして居間に行くと、
滞っていた洗濯をしている所だった。
この休み期間、同居人は今まで見たことの無いような行動力で家の中の事を
片付けてくれている。
もしかして、本来はこういう人なのかもしれない・・・。
それじゃなくても、家の中の事は私に片付いていない所の指摘をよくする。
「そう指摘ばかりするなら、人に言わないで自分で行動して! !」と今まで言って
来たが、この休み中、言われた通り行動に移している。
何だか私は怖くなってしまった。
「言われた事を即実行する、考えたら、まずやってみる」
これが私のモットーだった・・・・。
無謀と言われた事も度々あったが、行動しない人を見ると何時もイライラして
しまう・・・。だから、今まで同居人に対しても口ばかりで行動しない人と
思ってきたのだ、でも、今回ばかりは少し違う気がする・・・。
どういう風の吹き回しだろう・・・・。
ただ単に、この長い休みの間に何時もする大喧嘩の回避方法だったら良いの
だけれど・・・。
そう考えながら子供と一緒に出掛けたが、お目当ての子供用品の売り出しは
20日過ぎだったようで、私は、とんだ早とちりと大恥をかいてしまった。
帰りにガソリンを入れて、少しばかりの食糧買い込んだ。
「今日は休みだったのに、何処にも連れて行ってないな・・・・」
もうすぐ薄暗くなってくる所だったが、暑い一日も終わりに近づき丁度、涼しく
なって来た所で、子供を公園に連れて行って少し歩かせる事にした。
公園には、もう誰も居なかったので子供に少し目を向けながら街の灯りが
つくのを見ていた。
少し小高くなっている公園は、見渡すと、ずっと向こうに大きな球場が見えた。
「今頃・・・家族で御飯でも食べているのかなぁ・・・・。」
球場を超えて、もう少し行くと彼の家がある。
私の家からは30分位のところ・・・・。
私は行った事の無い彼の家の付近を想像して、
それは、とてもとても、遠くにあって私が死ぬまで辿り着けない所にあるように
感じた。「これから、どうなるのだろう・・・・。」
出掛ける前の虚しい気持ちが又胸いっぱいに広がった。
「どうせ、一人でゲームをしているかゴロゴロしているんだろう・・・。」
同居人の事をそう思いながら帰宅してみると、
一生懸命、台所に立って夕食の仕度をしていた。
料理をするのは割と好きなのだろう、
思い立つと自分で台所に立ったりしている。
作るものは必然的に同居人の好きな肉類やラーメンなどになってしまうが、
時々、スペアリブや角煮を作らせると私よりも上手だったりする。
私も何かしなくては・・・・・・と思い立ち、洗濯物をたたもうとしてみるが、
まだ乾いてはいなかった。
手持ちぶたさで、子供の世話をしていると御飯が出来たようで、
子供を食卓テーブルの椅子に座らせる。テーブルには私の分もキチンと用意してあった。
私には決して話し掛けないが、子供には笑顔で「美味しい?」と聞く同居人を、
この人なりの家族への愛情なのだろうか・・・と思う。
「どうせ、今日も家族と一緒に忙しくしているんだろう・・・」
食事も終わり、彼の事は考えないようにしようと思っていたのに、
PCを開けてみると一件メールが来ていた。
受信トレイの彼専用のホルダーだった。
朝のメールは明らかに落胆の様子だったのに、
次は何が書いてあるのだろう・・・・と思い開いてみると、
「何してるのかな?PCはずっと開いていないのかな?
すみれの事だから・・・そんな事はないよね・・・。
まさか、体をこわしているわけじゃないよね・・・。
13日に一日いっぱい連絡しなかったから・・かな?
それなら ごめんね・・・。
すみれはあんなに心配してメールやメッセくれたのにね・・・。
盆休みの間は もう連絡くれないのかな?
もし体をこわしているなら無理をしないでね」
こんな事が書いてあった・・・。
やはり彼らしい文面・・・優しい言葉達だった・・・。
自分が幾ら寂しくても、私を責めたりしては居ない・・・・。
でも・・そうされれば、されるだけ私はとても困ってしまう・・・・。
せめて、彼が・・・連絡をしているのにも関らず
返事もしない私の事を責めてくれれば、私だって自分の言い分を書けるのに・・。
本当にどうすれば良いのだろう・・・・。
きっと彼も、あの日の私のように色々心配しているに違いない・・・。
それは手に取るように解かるのだけれど、どうした事か返事が書けない・・・。
やはり・・・・私は寂しかったのだろうか・・・・。
ただ単に彼の家族が羨ましかっただけなのだろうか・・・。
私の心は一日、放置されただけで、こんなにも卑屈な想いに
かられてしまったのだろうか・・・。
彼に・・「ヤキモチをやいてしまってゴメンネ・・」と送るべきか、やめるべきか・・・。
でも・・・そう送ってしまえば、又元のサヤにシックリと
納まってしまいそうな気もするし、そうしたい自分も心の中に居るのだけれど・・・・。
今、手を切らないと、この後は又延々に続く苦しさから逃れられない気もする・・。
- 2002年08月15日(木) 心の拒絶
昨日は彼の行動や自分の気持ちに憤りを感じながらも、
メッセは開かずに子供と眠ってしまった。
眠ってしまったといっても、私は余り熟睡できない体質なのだろうか、
何時も3時間位眠ると目が覚めてしまう。
そのまま二度寝する事もあるし、そのまま眠れず起きている事もあるが、
昨日は彼の事を考えて目が冴えてしまった。
徐にデスクに座ってPCを開けてみると、
つい一時間前までは彼が起きていた形跡が沢山、残っていた。
私にメールを送った後、彼は家族が寝静まるのを待っていたようで、
メッセを立ち上げて私の事を待っていたようだった・・・。
私がメッセを立ち上げると、
オフラインにはこんな言葉達がイキナリ待っていた・・・。
「すみれ・・・ごめんね、独りぼっちにさせてしまって、
昨日はごめんね、メールもメッセも出来なくて・・・。
すみれの事は気になっていたよ。今日はメッセ開いていないんだね。
僕は明日、オヤジの病院へ行って来るよ。
先生から話があるらしい・・・。
週末は一人でオヤジの家に泊まりに行く予定です。」
親切に休みの間の予定まで書き込まれている・・・。
私を丸々1日放置した後、謝罪してくれるのは有難いけれど、
私の言い分からしてみれば・・・・、
どうして・・これをもっと早くに伝えてくれなかったのか・・とさえ思ってしまう・・・。
お盆休みの予定なんて、今の私からしてみれば、どうでも良い事のようにも思う。
何故、一日に一通でも良いから、「おはよ〜」の一言もなかったのか・・・。
何だか、その事で頭が又グルグルして来る・・・・・。
彼からの言葉達はそれだけではなかった・・・。
一時間後に又オフラインが残っている。
「今夜はもう起きないのかな?というか、もう朝だね。
僕もそろそろ、寝るね。」
眠るね・・・とメッセージを残した後に、
もう一件メッセージが残っていた。
「すみれ・・・・それじゃ・・・おやすみ。」
時間を見たら、「眠るね」と言った一時間も後だった。
彼は私が起きて来るんじゃないかと思ったのか、
空が白くなるまで、ずっと起きて待っていたようだった・・・・。
返事は・・・・・。
私はどうやって、返事を返したら良いのか解からなくなっていた。
私の心の中では放置された寂しさや悲しさや、
悔しさみたいなものがイッパイで、
本当に何て言って良いのか解からない・・・。
黙ってデスクに座って考え込んでいると、
子供が又私が横に居ないのを察知して愚図り出してしまった。
私が一人で彼からのメールが来ないのを心配しながら待っていた日は、
一度も起き出して来なかったのに・・・。
無意識の中にも子供は何かを感じ取っているのかもしれない。
それは、人の心ではなく、時の流れや私と彼の状況かもしれないと思ったら、
とても怖くなってしまって、私は子供を抱いて又眠ってしまった。
今日も朝、起きるのが必然的に遅くなってしまった。
普段から寝坊気味の同居人は私がダラダラしていても余り怒らない。
怒らないというか・・・自分が何時もだらしなくしているからか、
怒れないのだと思う。
「ごめんね・・・今日も遅くて」
私がそう言うと・・・。
「休みの日くらい遅くてもいいんじゃない?」
「朝は昨日、俺が買って来たパンがあるよ?」
スッカリ忘れていたが、昨日皆で買い物へ行った時、
最後に同居人がスーパーの中にあるパン屋へ行って、
好きなパンを買っていた。
「もしかして・・・パンだったら朝御飯・・食べるのかな?」
朝は何時も食べない同居人の事をそんな風に考えてみた。
洗濯をして、部屋を少し片付けると、もう御昼の時間になってしまった。
テレビのチャンネルを何処にするかで少し揉めたが、
休みだというのに何時もする同居人との喧嘩は無いどころか、
一緒に台所に立って、冷やしたぬきを作るのを手伝ってくれた。
「私・・・やる事があるから、今日も公園にお願いね」
私が子供を頼むと「えっ?今日も?」とは言うものの、
同居人は子供の手を引いて、今日は少し遠い公園へ遊びに連れて行ってくれた。
子供が居ると出来ない家の細々した事を終えて、
デスクに座りなおすと、彼からのメールが届いていた。
Subject: おはよう!
「あまり天気は良くないけど・・・雨が降らないからまだいいね。
すみれは今日何をして過ごすのかな?それともお出かけかな?」
昨日の返信もまだなのに・・・・。
私はどうやって返事をして良いのか、まだ迷って居た。
彼が元気に「おはよう」と言ってくれるのはとても有難い事だと
解かっているけれど・・・。
私が「おはよう」と言って欲しかったのは今日ではなかったのだ・・・。
執拗にそれを思っても仕方の無い事だとは解かっているけれど、
どうしても上手い言葉が見当たらなくて、そのまま返事はしないで居た。
暫くすると彼から又メールが届いていた。
Subject: おやじの見舞いに
「行ってきます。 すみれは何してるのかな・・・?行ってくるね〜」
本当に律儀な人だと思った・・・・・・。
何時もなら、こんな遣り取りは当たり前の事だし、
気兼ねなどしないで、すぐにReメールしただろうけれど、
彼が送ってくるメールに返信すら出来ない私が今日は居る。
何に対して戸惑っているのかさえ解からない。
それが戸惑いなのか、嫉妬心なのか・・・・。
それさえも・・・今の私には解からない・・・。
Subject: 帰るね「休み・・・有意義に過ごしてね」
御父さんの御見舞いから帰るときのメールはとても、寂しそうだった。
何時もなら、もっと元気良い文面の彼も、
昨日の午後から連絡を断ってReメールさえ送らない私の事を
きっと可笑しいと思っている筈だ・・・・。
でも・・・彼が幾ら私の事を可笑しい・・・と思っていても、
私の心が拒否しているのか、メールの返事を出せないでいる・・・。
どうして、彼の事を拒否するのか・・・。
彼の行動に対して、憤慨しているのか・・・。
それとも、家族への彼の愛に嫉妬しているのか・・・。
私の事を気に掛けていると言いながら、
何も連絡してくれなかったからなのか・・。
拒否する心が何なのか・・・・。
自分でも・・・・理解不能・・・・。
今日になって、フッと思ってしまった。
お盆休みが終って、彼が通常の生活に戻っても、
メール返信を拒み続けて、
掛けてくる電話もナンバーディスプレイで確認して取らないで居たら。
何時か彼は諦めてくれるだろうか?
この前も彼は私の事を「僕は引き止める権利が無い」と言っていた。
今日も御父さんの御見舞いの帰りのメールからは一向に連絡が無くなった。
彼は私の事を「打てば響く人」と形容していた。
自分が言った意見に、良し悪しはあっても
キチンと手応え反応があるのが嬉しいのだと言っていた・・・。
もし、これから私が何をしても無反応だったら、どうなるんだろう・・・・。
それよれも、メールもメッセも電話も・・・・
何も行動を起こさない私の事をどう思うだろう・・・。
優しい彼の事だ・・・きっと「僕は嫌われたんだ・・・」と思うだろうか・・。
それとも、もう別れ様と思っていたのだから、好都合とでも思うのだろうか・・。
それにしても・・・・歳を重ねると私の場合、許容範囲が狭くなってくるようだ。
ちょっと、放置されたくらいで、この有様だ。
歳を重ねると・・・・と言うよりも、
私は幾ら歳を重ねても・・・大人にはなれないようだ。
何時までも駄々を捏ねる子供のよう・・・。
親に放って置かれて、グシャグシャの泣き顔のまま・・全然、成長していない。
彼は親と同じレベルの人だったのだろうか・・・。
でも、同じくらいに私の心の中では偉大だったのかもしれない・・・・。
どちらにしても、彼は私の行動をトヤカクは言えないだろう。
進むも下がるも私の人生だ・・・・・。
彼が私の人生の選択に関わる事は今までも無かったように・・・、
これからも・・・・決して無いだろう・・・。
悲しいかな、それが現実だ・・・・。
*・・・・・*・・・・・*・・・・・*・・・・・*・・・・・*
*・・・・・*・・・・・*・・・・・*・・・・・*・・・・・*
お手紙を下さったemu様。
御返事が遅くなってしまい、申し訳なく思っています。
本日、御提示ありました物に全て目を通させて頂きました。
色々と御辛い事があると思います。
ただ、ただ、emu様の思うように生きられる事を願って居ます。
詳細はお手紙にて書かせて頂きたく思いますが、
少しばかりお時間を頂ける様お願い申し上げます。
明日も良い日になるように願っています。
すみれ
*・・・・・*・・・・・*・・・・・*・・・・・*・・・・・*
*・・・・・*・・・・・*・・・・・*・・・・・*・・・・・*
- 2002年08月14日(水) 懽楽な孤独
昨日はとうとう、メッセもメールも来なかった。
あれから私は、ずっと眠れずにネットサーフィンを繰り返していたが、
朝まで彼がメッセに姿を現すことは無かった。
私は彼に・・・・・
「私の事は・・・スッカリ忘れたゃったのかな?
私も貴方の事を忘れて・・・好きな所にでも行って楽しんでこようかな?」
「とうとう、今日はメールもメッセも何も無かったね・・・
眠れなくて起きていたけれど、もうオヤスミするね・・・」
そうオフラインを残して早朝にやっとベットに潜り込んだ。
案の定、今日は何時もよりも遥かに遅くの目覚めとなってしまった。
それでも、同居人と子供が起きるのはもっと、遅くになってからだった。
私がベットで色々考えながらボッーとしていると、
同居人は御腹がすいたのか急に起き上がり、
一人でブランチを作って子供にも食べさせてくれていた。
私は寝室の机に置いてある、PCを何度も何度も確認するが、
彼専用のメール受信ホルダーは光っていなかった。
一体、何をしているんだろう・・・・。
聞いていなかったけれど、何処か遠い所へ旅行にでも行ったのだろうか・・・。
それとも、急に体調が悪くなってしまったのか・・・・・。
一人で色々考えて疲れていた所、
同居人が子供を連れて近所の公園へ連れて行ってくれると言い出したので、
快くお願いして子供に手を振った。
その間、滞っていた家の掃除や洗濯物を急いで片付ける。
でも、それを片付けて何もやる事がなくなると、
又私の頭は彼の事を考え始めてしまった。
何だか・・・・一人で考えていると頭が疲れてきてしまったので、
彼の事を知る、私の友人に電話を掛けた。
友人に頼まれていた事もあって、その事を少し話した。
勿論、彼から全く連絡が無い事も・・・・・。
何時もは彼の事を良く思って居ない彼女も今日は私の寂しさが解かったのか、
最後に「連絡・・・来るといいね」と励ましてくれた。
私はPCの前に戻ると、彼の携帯へメールを一件送った。
何時も休日は携帯にメールは送らないのだが、
今日は何処に居るか解からないので携帯の方が手っ取り早く連絡が取れると思った。
内容を余り書き込んでしまうと彼の行動がソワソワして
周りに居る家族に可笑しいと思われるんじゃないかと思い、
ただ「何してるの?」とだけ書いて送った。
同居人と子供が公園から戻ってきたのは意外と早かった。
何度も何度も飽きずに、滑り台を上り下りしていたみたいで
同居人も疲れていた様子だった。
「普段、運動していないからじゃないの?」
感謝の言葉を掛けなければいけないのに、私の心はもう、同居人に対して
「有難い」と思うことを忘れてしまっていた。
子供に御昼寝をさせて私も又、眠ってしまった。
起きてみると夕方になってしまっていた。
同居人は居間でテレビを見ながらゴロゴロしている。
「洗濯物取り込んで! !」と頼むと慌ててやってくれた。
きっと、浮かない顔の私の事を、体調でも悪いのだと勘違いしていたのだと思う。
子供も丁度起き出したので私は机の上のPCを咄嗟に開けて確認してみる。
「あっ・・・・メールだ・・・・。」
ドキドキしながら受信トレイを開けると彼専用のホルダーに、
1件着信メールが来ていた。
どうしたんだろう・・・。
何かあったのだろうか・・・。
御父さんに何かあっのか・・・。
何処か旅行にでも行って来たのか・・・。
色々な事が頭をグルグルしていたが、とりあえずメールを見てみる事にした。
「昨日は朝から墓参りと親戚回りで夜まで・・・帰ってきて疲れて
すぐに寝ちゃったよ・・・今日も昼頃まで寝ていてダラダラ・・・。
これから洗車にでも行こうかと思ってます・・やっと行動開始・・。
久し振りにトイレからメールだよ〜!」
家族に解からないように、わざわざトイレからメールを送ってくれたのは
嬉しい事だけれど・・・・。
私は何だか拍子抜けしてしまった。
幾ら親戚回りで疲れて居るからといっても、
「おはよ〜」の一言や「おやすみ」の一言も送れない物なのだろうか・・・。
昨日だってトイレからなら、何処からだってメールを送れたはずなのに・・・・。
昨日一日、彼は親戚の家で楽しく笑いあったり、
楽しく食事をしたりして来たのだ・・・。私が一日中、心配している間に・・・・。
それはそれで、この長い休みの前に心構えは出来ていたはずだけれど、
どうして、前半からこうなのか・・・。
ハッキリ言って・・・・・待ち疲れた。
私は彼がメールをくれた事に快く感謝は出来なかった。
暫く考えていたが、私は受信トレイを閉じて彼への返信をやめてしまった。
PCを閉じた後、久しぶりに同居人と子供と3人で
近くのスーパーまで買い物に出かけた。
彼に出逢うまでは毎週欠かさず、同居人の休日に家族で買い物へ行っていた。
毎週の事だったので、同居人は面倒臭そうな顔をしていた事も
シバシバだったが、それが当たり前の家族の繋がりみたいな物だと思っていた。
今日は本当に久しぶりに揃って出掛けた。
同居人も心なしか嬉しそうにしていて、
「あれ買う?」「これは?」と皆で食べられそうな物や
子供の好きな物をアレコレと買い物籠へ入れる。
食事の仕度の間にも同居人は子供と一緒に遊んでくれて居たので、
今日は思うように台所で立ち回れた。
御風呂に入れるのは面倒な顔をしていたが無理にお願いをして、
子供と一緒に同居人に入ってもらった。
それでも、慣れないのか子供が中々言う事を聞いてくれないので、
とうとう交代して私が御風呂に入れる事になってしまった。
御風呂に入る前・・・私がメールチェックしていると、
又彼からのメールが来ていた。
今度はPCからだった・・・・。
「すみれ・・・ごめんね
13日は連絡できなくて・・・。
心配していたんだね、色々・・・。メッセみたよ。
パソコンも初めて今開いたばかりなんだよ。
すみれの盆休みの予定は決まったのかな?家はたいした予定もなく、
ダラダラとした休みになっているよ。
メッセもメールもいつもの様にあまりできないけど、すみれの事は
いつも考えているよ・・・。」
私は複雑な思いにかられたけれど、
それでも、このメールを見ても快くは思えなかった・・・・。
私の事なんて・・・何時もは考えていないでしょ?
親戚と家族に囲まれて皆で楽しくやっていた昨日・・・・。
本当に私の事を考えているなら、その間にだってトイレに立って
メール出来たはずでしょ?
誰も・・・・親戚の所に行って、楽しんで来るのが悪い事なんて思ってもいないし
家庭を持っているのなら、そんなの当たり前だと思うけれど、
どうして、心の中で考えている人に連絡もなしで放っておけるの?
貴方は何時もそう・・・言ってる事とやっている事が伴なっていない・・・・。
私の心の中はそんな事ばかりでイッパイになりつつある。
彼は・・・生れてこのかた、独りぼっちになった事のない人・・・。
この街で生れて、この街で育った。
両親の揃った実家から学校に通い、就職をして、早々と結婚して所帯を持ち。
子供にも親類にも恵まれた。
だから、何時も家には誰かが居たし、何かある時は相談出来る
仲の良い兄弟も居る。
私からしてみれば、とても居心地の良い環境だろうと思うし、
恵まれた事だと思う。
前に彼に、こんな事を言われた。
「すみれは・・・同棲ばかり繰り返して来たみたいだけど・・・。
誰でも良かったの?」
「誰でも良かったとか・・・・・そういうんじゃないけれど・・・
寂しかったから・・・」
私はそう答えた・・・。
結婚するまでの間、私は彼と呼べる人が居なかった時期はとても少ない。
何時も誰かが隣に居て、一緒に笑いあったり、ふざけ合ったりして来た。
別れる時は良い別れもあったし、そうではない場合もあった。
付き合いの内容も本気の場合もあったし、そうではない場合もあった。
それでも・・・・・・
私は誰かに隣に居て欲しかった・・・。
仕事でどんなに辛い事があっても、相談出来る友人も少なく、
その友人とも週末に休みが取れない私は一緒に何処に行けるでもなく、
会社から帰宅する時間には皆、明日の為に休んでいる時間帯だった・・・・。
私は帰宅すると冷たく人気のない部屋で一人でテレビの音量を大きくして
コンビ二の弁当を開け、無言で御腹に詰め込んで、ソファに寝転んで眠りこけ、
朝方になってやっとシャワーを浴びたら、
出勤までのつかの間に冷たくなったベットに潜り込んで・・・・。
そんな生活はとても寂しかった・・・・。
誰かに私の事を心配して欲しいと思っても、
この広い世の中で・・・私の事を知る人なんてコレッポッチも居ない・・・。
まるで、そんな生活が延々続いていくような・・・
そんな恐怖に何時も怯えていた・・・。
一人の生活に疲れて・・「大丈夫だよ・・・私達が居るからね・・・」
と言って貰える両親は遠くに居て帰りたくても帰れない・・・。
独りぼっちは・・・・嫌だった・・・。
余りにも孤独で本当に死んでしまうんじゃないかと思ったこともあった。
会社帰りのコンビ二で私と同じように一人、弁当を買って居る人を見掛けると、
誰かれともわず
「スイマセン・・私と一緒に御飯を食べてくれませんか?」と
声を掛けたくなった事さえあった・・・。
だから、誰かが家に居て仕事から帰って家に灯りが燈っていると、
本当にとても暖かく感じた。
それが、本当に好きなのかどうか解からない相手でも・・・。
孤独や寂しさと戦うよりも、とても楽だった・・・。
隣に誰かが居ると安心したし、心が繋がっているかどうかなんて、
その頃の私には関係なかった。
「本当に・・・・・独りぼっちになった事・・・・・あるの?」
私も彼に聞いてみた。
「ないかもね・・・・でも、精神的に孤独だと思ったことはあるよ。」
精神的に孤独・・・・・・・・。
それって、何だ・・?
どんなに辛い事があったって、誰かと一緒に御飯を食べられるし、
私のようにソファーに寝転んで眠りこけても、朝には誰かが起きてくるし、
会社に行く前にも帰って来た時も、誰かが家に居て灯りが燈っているし・・・・。
それで、本当に精神的に孤独なんだろうか?
もし、それが本当の「精神的に孤独」だとしたら、
私が味わった、あの孤独は何だったんだろう・・・。
彼が言った「精神的に孤独」の状態が、昨日の私と、もし一緒の環境だったなら、
もしかすると・・・それはとても「簡単な孤独」なのかもしれないと思った。
昨日、私は彼に何かあったんじゃないか?
メールを送れない程、重大な事が起こったんじゃないか?
そう心配していたし、私の事なんてスッカリ忘れてしまったのかも・・・と寂しかった。
それは確かに「孤独」と思えるものだったけれど・・・。
それでも、隣には子供が居たし、心は繋がっていないけれど同居人も家に居た。
幾ら私が精神的に孤独だったとしても、
子供は「ママ・・ママ・・」と私を呼んでくれるし、
浮かない顔の私の事を荒立てないようにしてくれる同居人も居た。
あの頃・・・・私が味わった孤独と比べたら、
昨日の孤独なんて屁にもならないだろう・・・。
何だろう・・・・・・。
ここまで、日記を書いて読み返してみたが・・・
私は何にそんなに憤慨しているのだろう・・・・。
あの時の孤独に逆戻りしても良いから・・・・彼が欲しいと思っていたのに、
彼が、この休みの間、親類の所に行ったからといって・・・
私を放置した事に対してだろうか?
それとも、ただの家族への嫉妬心からだろうか・・・・。
昨日の事は・・私も「簡単な孤独」だと自分でも認めているはずなのに・・・・。
どちらにしても・・・・。
私はまだ・・・彼へのメールに返事を出せないでいる・・・・。
- 2002年08月13日(火) 後悔
昨日、同居人が帰宅したのは午前3時近くになってからだった。(今日の早朝)
何処に行って来たのかと聞けば、やはり友人の家に行って来たとの事。
昨日は私もあれ程、予定があると言っていたのに、
自分の事を何時も優先して、人の頼み事は何時も後回し・・・。
「あぁ・・・そうだったの・・・」とだけ言って、目も合わせない。
最近は何か可笑しいな、と思っても余り深く追求しない事にしている。
前は自分が納得するまで話を続けていたが、
この頃はどうでも良くなってきてしまった。
今日は子供も同居人も、保育園と仕事がある。
家の御盆休暇は実質、明日から・・・。
何処に帰省する予定もなく、何処に行く予定もない。
日曜まではベッタリと家族と一緒に居る事になる、
私はきっと、PCなど触れなくなるだろう。
もし、彼から連絡がPCに来ても、
返信メールを出すのが滞ってしまうのではないかと心配していた。
でも、今日は私の想いと裏腹に彼からのメールは一通も来なかった。
メッセも何度も開けてみるがオフラインの一言も無く、
彼が今日、何をしていたかサッパリ解からない。
メッセを何度も開けているうちに、何だか寂しさ紛れに、
こんな事を書いてしまった。
「私も御盆で忙しくなるから・・・中々PCを触れなくなりますし、
貴方も忙しいと思うから・・・時にはこんな風にお互いの事を、
少し離れて考えるのも良いですよね・・・後もう少しで9月も来るし・・・・。」
本心は違うのに、メールもメッセも開かない彼に
少し憤りを感じてしまったのかもしれない・・・。
今はam2:05 8/14
やはり、この時間になっても彼はメッセを開いていない。
私のPCが可笑しいのか、メッセが可笑しいのか、
何もしなくても下のタスクバーから何度も何度も仕舞ってあるはずのメッセが
デスクトップに立ち上がって来る・・・その度に
彼のIDが光っているように見えるけれど、
無情にも、それは私の見間違いで・・思い過し・・・。
今日一日、PCの前にも座っている間に何通かメールが来た。
着信音がなる度に「やった〜やっと彼からメールが来た〜。」と思い、
意気揚々と受信トレイを引っ張り出して見てみたが・・・。
その度に懸賞サイトだったり、メルマガの御知らせだったりして
私を酷く落胆させる・・・・。
彼は休暇中、別に予定は無いと言っていたが、
それでも、家の人の実家や、自分の実家には帰ると言っていた。
今年のお正月・・・・彼は家の人の実家へ家族と里帰りしていた。
里帰りと言っても、私の様に丸一日を費やして、
やっと帰れる程の距離も無く。
同じ市内に住んで一時間もしないうちに、着いてしまう所だ。
彼は元々、御酒は飲めない人だから家族で宴会とはいっても、
ただ淡々と御馳走を食べて、家族と一緒にテレビを見て、世間話をして、
そして皆が寝静まった頃、他人の家なのに、
私の為に電話線にコードを繋いで、メッセを開けてくれた・・・・。
ISDNもADSLもなく、ダイヤルアップだったのにも関らず、
とうとう空が明るくなるまで話し込んでしまった。
それなのに・・・・・・・・・・・・・・。
今日は何処に居るのかさえ解からない・・・・。
昨日、「オヤスミ」と言って彼の車を降りる時、
「連絡してね・・・」と言ったはずだったのに・・・。
もしかして、家族で何処かに旅行に行ったのかもしれない・・・・。
前はよく、子供達とキャンプに行ったと言っていた・・・・。
もしかして、皆まだ起きているのかもしれない・・・・。
夏期講習だって、お盆休みはあるはず・・・。
でも・・・・・・・・・・。
携帯からメール位出来るはずだ・・・・。
キャンプに行くなら、行く前に・・・。
皆が起きていても、メッセに一言・・・。
ただ、予定を一言書いてくれれば・・それで良いのに・・・。
やろうと思えば何でも・・・出来るはずなのに・・・。
やっぱり・・・一昨日の電話で私が言った事を気にしているんだろうか・・・。
彼は何時も、そうだった・・・・。
私が言った事をずっと覚えていて、とても不安な顔をしたり、
時々、喧嘩した時なんかにそれをポロッと言い出したり・・・・。
「たまにはゆっくり・・・何も無い日も作らないとね・・・・。」
「携帯メールもPCメールもメッセも御互いにしないで、
声も聞かない日、本当に何も無い日を作ろう・・・・。」
今は・・・・後悔している・・・・。
何で、そんな事を言ってしまったのだろう・・・・。
それはそれで、よく考えなくてはいけない事だと思う。
御互い、将来一緒に居られないのであらば、
何処かで、すれ違って生きていくのなんて目に見えている事、
何時かは心も離れ離れになって行くものだし、
その為に今から、免疫をつけておくのも悪くないと思っていた。
でも、こんな長い休みの前にそんな事・・・・・・言わなければ良かった・・・。
もしかして彼は・・・・家族と楽しい休暇を過して私の事なんて・・・
スッカリ忘れてしまっているのかもしれないと思うと、
とても寂しい・・・・・・。
それはそれで・・・・私にも踏ん切りが着く事なのかもしれないけれど・・・。
何だか・・・自分が考えているほど・・・
放っておかれるのは辛い事なのかもしれないな・・・。
今はとても、寂しくて・・・不安だ・・・・。
今日は初めて・・・彼と付き合いだして一度も連絡が来なかった・・・・・。
今日は初めて・・・彼が本当に居なくなった日の事を実感してしまった・・・。
- 2002年08月12日(月) モーニング・コールとオヤスミのキス
昨晩は独りぼっちで出張に行った彼とメッセをしようと思っていたのに、
寝かせたはずの子供が、私が横に居ない事に気づいて、
何度も何度も、起き出して来てしまったので、とうとうPCの前に行く頃には、
午前3時を回り、彼も眠ってしまって居たみたいだった。
PCには何通ものメールが来ていて、私を呼んだ形跡がイッパイ残っていた。
一人ぼっちで、どうして居ただろう?と思っていたが、
今朝は7時にモーニングコールをする約束をして居たので、
朝から彼の声が聞けると思い、ドキドキしていた。
一度目・・・鳴らしてみたけれど、ゴソゴソして切られてしまった。
二度目・・・小声でやっと彼が出る。
「大丈夫なの?旦那は?」
まだ、寝ているから大丈夫だよと言うと、
少し寝惚けた声で「うんうん、ありがとう」と言う。
私は彼の寝惚け顔を想像して可笑しくなってしまった。
今日は取引先の会社から、同乗者が居るので余り電話が出来ない。
日中ずっとデスクに座って細々した物を片付けていると、
同居人から電話があった。
「今日、出掛けるから遅くなると思う」
彼が帰ってくるのは10時過ぎの予定、上手くいけば長い休みの前に、
彼と逢えるかも知れないと思って、同居人に言う。
「ちょっと・・・待って・・・私にも予定があるから・・・」
暫く考えて、
「何処に行くの?友達の所に行くなら、たまには子供も連れて行ってあげて」
同居人は予定時刻が決まったら又、連絡すると言い電話を切った。
彼へ今日は逢えるかもしれないよ・・とメールを打つが、返事は来ない。
「まだ・・・同乗者がいるんだね・・・」
我慢して電話もメールもしないで待っていたが、
何時間待っても連絡が来ないので、諦めかけていたら、
子供を保育園へ迎えに行く直前になって、やっと電話が来た。
「そっちに着くのは10時くらいかな?」
「解かったよ又、私から連絡する」と言って急いで保育園へ行く。
戻ってきて同居人へ確認の電話を入れると予定が変更になって、
帰宅するのが深夜12時を超える事になってしまっていた。
彼に連絡をする・・・・。
「どうしようか・・・・。」
「どうしようね・・・・。」
御互い、そう言ってばかりで、何も決まらない。
子供に御飯を食べさせて御風呂に入れると、
彼はもう私の家の近くまで来てしまった・・・・・。
「どうしようか?子供と3人でドライブにでも行く?」
彼に聞くと、子供が可哀相だからドライブに行くのは辞め様と言う。
「じゃ〜家に来る?」私が言うと、
きっと、バレンタインの事が頭にあって家に来たくなかったのだと思う。
(バレンタイン前編は→コチラ)
(バレンタイン続編は→コチラ)
「夜にそこに行くのはちょっと・・・嫌だ・・・」と言う。
だからと言って良い案がある訳でも無く、二人で考え込んでいた。
「じゃ〜1時間だけ、家に行ってもいい?」
彼はそう私に聞いていたが・・・・。
何だか、私はムカムカして来てしまった。
「いいよ、家には来なくても! !」
彼にそう冷たく言ってしまった・・・・。
出張に出て行く昨日の昼間は、普通に笑いながら家に来てくれたのに、
今日は夜だからと言って、私の家には来たくないと言う彼・・・・。
深夜になってから同居人は帰宅すると言っているのに・・・。
それにも、関らず彼は色々な事を想像して、
私の家には来たくないんだと解かったけれど、
彼が「夜に家に行きたくない」と言うのは、
逃げている様に思えて腹が立ってしまった。
同居人と暮す、この家に来るのは昼・夜どちらにしても、
それなりのリスクが付くのは変わりの無い事だ。
それを覚悟の上で彼を家に上げて来たつもりだった。
バレンタインの時に、同居人には知られる事となってしまったが、
彼はそれ以後も私の家には来ている・・・・。
「だって・・・すみれに逢いたいから・・・・。」
今日、彼はハッキリそう言ってくれたけれど、
夜に私の家には上がりたくないと言われた後じゃ、
その効力もスッカリ効き目がなかった。
彼はしょぼくれた顔で仕事の道具を片手に持って、
私の家の玄関に立っていた。
何時もなら私もニコニコして出迎えるのだが、
同居人が突然、帰宅しても良い様に仕事道具を持って来た彼にもイライラ
して、今日は鍵を開けた後、目も合わせずに洗濯物の後片付けをしていた。
「いいのに、家になんか来てくれなくても・・・・」
そう言うと、すぐに彼は「じゃ〜わかったよ・・・・・・」と脱ごうとした靴を
又履きながら、やるせない顔をしていた。
「だって・・・誰だって家来たくないって言われて、
無理に家に上がって貰っても良い気分はしないでしょ! !」
私がとても強い口調で続けて彼に言い放つと、
「ホラッッッ又・・・・・・・・。」と私の攻撃的な性格を指摘して来た。
「もう・・・いいよ・・・・。」彼はそう言うと玄関で固まっている。
私も言いたい事は色々あったのだが、これ以上言うと
大きな喧嘩に発展しそうだったので、暫く御互いに沈黙した後、
「下で待ってて用意して行くから・・」とそれだけ言った。
彼も仕方無しに家を後にする。
私は暫くベットに横になり、ボーっとしていた。
友達に電話をして話を聞いてもらった後に、彼の待つ車まで行った方が
良いのかな?とも思った。
余りに腹が立っていたので、階下に居る彼に電話をして、
「今日はもう帰って」とも言おうと考えたが、
20分後に子供と一緒に車に飛び乗った。
「ごめん・・・・」
彼は私が乗り込むと同時にそう言った。
私は無言で車の進む方向ばかり見ていた。
何処に行くのかも何も言わずに彼は何時もの道を黙って車を走らせていた。
私の膝には子供が乗っていたが、もう眠そうにしていた。
私は黙って考えた・・・。
何だか、無性に寂しくなってしまった・・・。
喧嘩をして車を運転している時の彼の手は、私の手を掴まずに、
ずっとハンドルを握っている。
でも、今日は車を走らせる時、私のすぐ横に在った・・・。
暫くすると雨が降っているからか、ハンドルを握っていたけれど、
今日は思い切って、私から彼の左腕を掴んでみた・・・・。
彼は何も言わずに力いっぱい・・・・。
私の手を握り返してくれた・・・・・・。
「これって・・・・仲直りした事になるのかな・・・・・・」
何時もの麦畑に出た時、
彼が言った。
「ごめんね・・・嫌な気持ちにさせてしまって・・・・」
少し・・・助け舟を出してあげた・・・。
「家に来たくなかったら・・・・最初から・・用意をして
皆でドライブに行こうって言ってね」
「家に来たくないって言ってるのに、無理して来てくれても嬉しくないでしょ?」
今度は優しく言うと「うんうん・・・・そうだね・・・反省してる」と彼は言う。
まだまだ、言いたい事は沢山あった・・。
「きっと一緒に居られたら、こんな喧嘩なんてしなくてもいいんだよ?
だって・・・何時も喧嘩は一緒に居る時間をどうやって捻出するか・・・
どうやって、一緒に居られるか・・・そんな問題ばかりでしょ?
攻撃的な性格や優柔不断な性格の事で喧嘩になってる訳じゃないでしょ?
それについて、何時も何時も大きな喧嘩に広がってばかりで、
言い方がどうのとか・・・捉え方がどうのとか・・・。
絶対ね・・一緒に居たら喧嘩は減るはずだよ・・・。」
私の頭の中で、又そういう事がグルグルしてたけれど、
今日は黙っていた。
子供がスッカリ寝入ってしまったので、後部座席にそっと寝かせて、
私も少し眠っていた。
彼の顔が少し近付いてきて、いっぱいキスもした。
子供が突然、起きだして、それから先は御預けだったけれど、
彼はメッセが繋がらなかった昨日、
一人で私の事を想って昇天したと言っていたので、
可笑しくて大声を出して笑ってしまった。
同居人が帰宅する前に家まで送って貰った車の中で、
「休みの間にも連絡してね・・・・。
私の事、忘れないでね・・・。」と言うと。
「すみれもね・・・。」と言って、
オヤスミのキスをした。
深夜にもほんのチョットだけメッセが繋がって、オヤスミのキス・・・。
今日は一日の間に沢山の事があった。
モーニングコールとオヤスミのキスの間に、
喧嘩もしてしまった・・・。
良いのか悪いのか・・・・人生の間には今日のように様々な事が起こる・・・・。
- 2002年08月11日(日) 泡の残り香
御昼前に彼から電話が来る。
同居人は今日、勝手に出社してくれて助かった・・・。
彼は今日、一泊出張の為、日曜なのに400kの道程を出発する。
市内を出る前に、会社の人へ昨日のサッカーで届けられなかった書類を
持って行くんだょ・・・と言っていた。
出張から戻ってくるのは月曜の深夜。
それが済むと来週まではお盆休みだ。
「一週間も・・・逢えないんだ・・・・・。」
「休みが終っても・・・予定なんて立てられない・・・。」
そう思うと、どうしても寂しくなってしまって、
無理にお願いをしてしまった・・・。
「あのね・・お願いしたい事があるんだけれど・・・・。」
「牛乳と煙草を買って来て〜それから、オヤツも・・・・。」
彼は快く引き受けてくれた。
用事が済んだら電話をくれると思っていたのに、
待っても待っても電話が来ない。
やっと電話が来たのは予定よりも1時間以上遅れての事だった。
「もう、良いんだよ〜出張に行くのが遅くなるから・・・・」
私がそう言うと・・・・。
「だって・・・通り道でしょ?」と言い、彼は笑いながら家に来てくた。
「30分だけだよ〜」と何時も言うものの、
今日も子供と3人でスパゲティーを食べてテレビを見ながら、寛いでいる。
子供が恥かしいそうにして居るのにも関らず、
食卓テーブルから、わざとにフォークを落としたりしているのを見て彼が・・・
「注目されたいんだよ、きっと・・・・」
「自我が芽生えてきたんだね。」
と子育ての先輩として色々教えてくれていたが、
何時も食事の時間に悪戯ばかりするのは内緒にしていた。
「お盆休みはどうするの?」と聞かれて、
「うーん、何も決まっていないよ」と答えると。
「気分転換に何処かに行ったほうが良いよ」と彼は言う。
本当は私の実家に帰りたかったのだが、長旅で燃料費も掛かるし、
どうしようかと思っていた。
実家に行けば行ったで、親戚の目もある。
同居人のお陰で私の実家では、私も一緒になって良い笑い物だ。
同居人は昨年、運送業を営んでいる私の叔父に、
世話になるだけ世話になって、
恩を仇で返す様な真似をしてしまってから、
私の教育が悪いのだと親戚からは白い目で見られている。
その後、その叔父の会社で私も働く事になったのだが、
退社する時にはやはり、叔父に言われた。
「又・・・帰ったら、色々言われると思うから・・・・・。」
彼にそう言うと、全てを知っている彼も困ったような顔をしている。
同居人も実家には帰ろうと言っていたのだが、
帰るとなると御土産も持って行かなければいけないし、
「御盆にお金を使ってしまったら、お給料日までどうするの?」と聞くと、
「キャッシングすれば?」と同居人は言う。
誰のカードでキャッシングしようと思っているのだろう・・・・。
どうして返せるあてが在るのか無いのかも解からない御金を借りようと
するのだろう?
私が又同居人の事でイライラしていると彼も益々、困ったような顔をしている。
「でも・・・・こんな時くらい何処かに出掛けないと・・・子供が可哀相だよ?」
そんな事を言う彼の顔を見ながら、私は又別の複雑な思いに苛まれていた。
家族で何処へ出掛けろと言うのだろうか・・・・。
同居人と何処かに出掛けたって、決して楽しくない事を知っているくせに・・・。
この人は・・・私にどうしろと言うのだろう・・・・。
それより、私は貴方と一緒に居たいのに・・・・。
テレビを見ている彼の横顔を眺めながら、
家族という物は本当に厄介な物だと改めて思い返していた。
出張を行く道程で彼は何時ものように何度も電話をくれた。
「今、○○だよ〜。」
「もうすぐ、○○だよ〜」
携帯の電波が悪くて途中で切れてしまっても、
律儀にその度に「ごめん、ごめん電波が弱くて・・・」と何度も掛け直してくれる。
彼が目的地に程近い場所から電話を掛けてくれた時、
私から出たその言葉で、
無意識のうちに彼を不愉快にさせてしまったかもしれない・・・。
「たまにはゆっくり・・・何も無い日も作らないとね・・・・。」
そう言うと、「うん・・・たまには時間を気にせずにベタベタしたいよね・・・」
と彼は返答した。
「えっ?違うよ・・・・」と私が言うと「えっ?違うの?」と驚いていた彼。
「うん・・・・携帯メールもPCメールもメッセも御互いにしないで、
声も聞かない日、本当に何も無い日だよ・・・・。」
私達は平日も週末も絶対、連絡を取り合っていた。
それは付き合い出してから1日も欠かしたことが無い。
連休もお正月も・・・それはずっと続いていた。
メールが少ない日は電話で・・・電話が出来ない日はメッセで・・・・。
飽きもせずに、そんな毎日を送ってもうすぐ1年になる。
だから・・・彼が居ない日を私は知らない。
御互い別々の場所で暮していても、
彼が私の側から離れた日を・・私は知らない。
きっと、電話代や彼の携帯のパケット通信料、
それに・・・今まで行ったラブホ代で、御互い新しく暮せる家賃の敷金・礼金
くらいは出せただろう・・・・・。
それくらい、御互いの連絡の為に時間やお金や労力を費やしている。
無い物強請りだとも思う・・・。
でも・・・その位の事をしても、私達は一緒に居られないのだ・・・・。
これから、又同じような事を繰り返して行くのだろうか・・・・。
これから来る、御盆休みと何度も繰り返す週末と、
一緒には眠れない夜の事を考えたら、
不意にそんな事を言ってみたくなったのかもしれない・・・・・。
「ちゃんと・・・話さないと・・・駄目だね。」と彼を困らせてしまった。
でも、私達には時間が無い。
キチンと向き合って話そうと言っても、長い時間が掛かるだろう。
きっと、一昼夜話してもキリが無いのかもしれない・・・・。
それでも、何時かは答えを出さなければいけない日が来るのだろうか・・・。
夜、同居人が帰宅する前、
よく彼と行くラブホの御風呂場から持ってきたバブルバスをお湯に入れて、
子供と2人で浸かった。
家にはジャグシーなんて大それた物は無いから、
泡はほんの一瞬で消えて行く・・・・・。
それでも、泡の残り香が後になっても消えないで御風呂場全体を優しく包み込む。
時々・・・・形あるものなんて何時かは壊れるのだし、見えないものの方が、
強いのかもしれないよね・・なんて思ってしまう。
私の心には落胆している人も居れば、
こんな事で気を取り直す人も確かに存在している。
- 2002年08月10日(土) 危機一髪
今日も雨・・・・・。
夏だというのに、ここは凄く寒く感じる。
半袖のブラウスを着ていても、もう一枚何か羽織りたい。
今も雨が降っている、何時になったら止むのだろう?
寒い夏なんて夏らしくない・・・・・。
夏は嫌いだけれど・・・・・。
同居人は今日も仕事。
何時もの様に子供より遅くになって起きてくる。
せめて、子供よりも早く起きてコーヒーの一杯でも飲んでいて欲しいけれど、
それは私の子供の時の生活から来る、固定観念なのだろうか?
子供の時、養父も母も私より遅くになって起きてくる事なんて、
滅多に無かった。
何時も朝早く起きて居たし、仕事が休みの時も寝坊した私の事を、
笑いながら「おはよう」と声を掛けた後、もう少し早く起きるように言っていた。
今朝は身支度で忙しい同居人に、昨日の問題を言ってみた。
特に子供の事をどう思っているのか・・・・。
「ごめん」「悪いと思っている」
そう言う割には開き直った態度が余計にイライラさせる。
私がまだ、納得しない顔をしていると、
「謝っているんだからもう良いだろう?」
「他にどうしろと言うのだ」
そんな事を言っていた。
どっちにしろ、時間が無いから送って行ってくれと言うのは、
解かっている・・・・。
土曜の今日、彼は何時ものサッカーの試合。
今日はナイターの予定だった。
午前中にチームのメンバーへ連絡するのにPCを開いたみたいで、
私にもメールが一通届いていた。
急いでメッセを立ち上げたが、一歩遅く反応が無かった。
何となく寂しく感じて又何時もの様に憂鬱がやって来そうな気配・・・・。
ナイターで家を出るのは夕方になってから、それまでは連絡も取れない。
だから尚更、正午過ぎの電話は不意をついての事で、
余計に私を嬉しくさせた。
聞くと転院した御父さんの事が心配で、お見舞いに行くと言う。
今日の天候はサッカーをするには最悪だったので、
試合の事も決行か中止か連絡を色々としないといけないと言い、
忙しそうにしていた。
お見舞いの帰りにも電話をくれたが、
携帯でサッカーのメーリングリストに連絡事項を流したり、
その他にも仕事の件で連絡を取らなくてはいけなかったり、
本当に慌しそうだった。
この前の様に私も観戦に行きたかった。
( サッカー観戦に行った日の事は →コチラ)
試合が行われるグラウンドは家からそう遠くは無かったし、
彼の一生懸命ボールを追う姿も見たかった。
でも、又あんな風に悲しい想いをしたくないと思って、
観戦に行くのは断念した。
病院からの帰りに電話をくれた彼だったが、余りにも忙しそうなので、
「いいんだよ、電話を切って・・・皆に連絡してね」と言っても、
中々電話を切ってくれず、とうとう家の駐車場まで来てしまった。
「頑張ってきてね、怪我をしないようにね。」
「うん、すみれも応援していてね。」
そう言いながら電話を切った。
本当に少しの時間でも許される限り、私と繋がって居たいと思う、
彼のその気持ちが嬉しかった。
最近、同居人の帰りが何時もより早い。
この不況で成績も伸び悩みみたいだ。
同居人は家の鍵を持っていない。
すぐに失くしたり、落としたりを繰り返している。
「注意散漫なんじゃない?」と言っても、「解かっている」と言って、
又、鍵を失くして来る。
今日は私と子供が御風呂に入っていると、チャイムが鳴った。
バスタオルを引っ掛けて出て行くと、
同居人が疲れた顔をして玄関先に立っていた。
御風呂から上がって子供の身支度を整えていると、
「会社・・・・変えたいんだけど・・・・」突然言い出して来た。
これで何度目だろう・・・・。
もう就職してから4年目、幾つ会社を渡り歩けば気が済むのだろう・・・・。
覚えているだけでも5社は変わって居る。
つい先々月も会社を変わったばかりだというのに・・・・。
本人曰く、同業の会社に行く宛てはあるみたいなので、
黙って話を聞いていた。
人生、模索して生きて行くのは悪い事では無いけれど、
この人は家族というものを何だと思っているのだろう・・・・。
今まで何度も仕事の事で迷惑を掛けられている。
1ヶ月丸まる給料無しという時もあった。
私の実家に助けて貰うのは、もう決まった事のようなものだ。
又、今回も・・・・・きっと自分のプライドなんて、
そっちのけで「助けてくれ」と言うのだろう。
彼からサッカーの試合が終ってメールが来た。
同居人が早くに帰って来てしまったので、電話はお預け・・・。
それでも、メールの内容を見て嬉しくなった。
「やった〜! 久々に5対1で圧勝だったよ〜! !」
彼はサッカーが大好きだ。
ワールドカップはチケットの抽選漏れで見に行けなかったが、
お目当てのサッカーチームの試合があると、
仕事はそっちのけで急いで帰る。
家に居られない時は車の中のテレビを見る事もシバシバ・・・。
ニワカファンでは無いので、好きが高じて、
自分でサッカーチームまで作ってしまった。
もうチーム結成から2年になるが、
その間マネジャーは誰一人として居ないみたいだ。
キャプテンの彼はグランドの予約から、
対戦チームのオファーやメンバーの招集まで全てを1人でこなしている。
それは時間や労力が必要で、とても大変な事だと思うが、
それでも、好きな物には、少しくらいの苦労だったら否めないもの、
と彼は言う。
彼の好きな物に掛ける情熱は並大抵の物では無いんだな〜
と私も解かるが・・・。
その情熱を私達の問題にも、少し活用して欲しいと思ってしまう。
別れられないなら・・・・・・尚の事・・・・・・。
今日は疲れているだろうから、
御風呂に入ってゆっくり眠るのだろうと思っていた・・・。
深夜にメッセで呼ばれた時、私はグッスリ眠ってしまっていた。
彼が私を呼ぶ音を聞きながら、「起きなくっちゃ・・・・」
頭の中で、そう思って寝返りを打つと
何時もは私と子供がダブルベットで寝て、
同居人はベットの下に布団を轢いて眠っているのだが、
今日はどうした事かそんな風になっていた。
同居人は私のパジャマの上着を捲ろうとしていたが、
次の瞬間・・・私の横で眠っていた子供が愚図り出した。
同居人は「しょうがね〜な〜」という態度で、
又、自分の布団に戻りながら眠ってしまった。
「あぁ〜良かった、危機一髪だった・・・・・・」
子供を寝かしつけた後、PCの前にやっと辿り着くと、
それから30分以上も経つのに彼は待っていてくれた。
「今ね・・・・・・・同居人が・・・・・・・。」
彼にそう言うと、「危なかったね・・気をつけないと・・・・。」
と同じく言っていた。
同居人は寂しいのだろうか?
世の中に出て、汗水たらして働いても、思った給料は貰って来れず、
家に帰って来ても安らげる場所である妻は何時も小言ばかり言って・・・・・。
でも・・・・・因果応報であろう・・・・・。
可哀相だと思う気持はあっても、御互いのコミニケーションを言葉も無く、
性行為で満たそうというのは尚一層に言語道断だ・・・・・。
彼はサッカーで圧勝して意気揚々としているのかと思い、
メッセを続けた私だったが、今日は少し落ち込み気味だった。
どうして気分が優れないのかと思っていたら、
昼間お見舞いに行った御父さんの事で悩んでいる様子だった。
軽い脳梗塞で入院した御父さんだったが、
看護士さんには至って普通に見えても、
彼には急激に老け込んだ様子が解かるようで、とても心配している。
親が生きている間に子供が大病をしたり、死に別れたり・・・。
そんな事態が起こる事はとても辛くて悲しい事だと思う。
でも・・・・。
それと同じに子供だって親が老けて元気が無くなっていく様子や、
死に際を看取らなければいけない辛さは、悲痛な心境だと思う。
生きていれば・・・・何かしら人の死と直面する事は
在り得るだろう事だけど・・・・。
数年前に若くして母の死と直面した彼は、まだ、その傷が癒えていない・・・。
出来れば、そんな思いを二度と、して欲しくないと思ってしまう・・・・。
お父さんも・・・早く元気な姿を彼に見せて欲しい・・・・。
今は良くなる事だけを祈っていよう・・・・。
祈る事しか・・・・・私には出来ないから・・・・・。
- 2002年08月09日(金) カレノトモダチ・・・・。
最近は一日が過ぎて行くのがあっという間で、
まるで走馬灯を黙って見ている様な日々だ。
そう言えば昨日は暦の上では立秋だと彼が言っていた。
秋とは言うものの・・・・・。
私の住んでいる地方は今年も暑くならずに夏が過ぎ去っていくような感じだ。
秋が来ると、何日もしないうちに霜が降りて雪がやって来る。
そして、又春の暖かさが戻って来るまでジッと辛抱する。
冬が厳しい分だけ、我慢して待ちわびた分だけ、
春の暖かさが、とても貴重な物のように感じる。
私は季節の中で、春が一番好きだ。
小春日和の中、新しい季節がやって来たと実感できる。
新緑が目に付いて、見慣れない鳥達が頭を横切って行った時、
平凡だけれど幸せだ・・・と思う。
でも・・・・。
私はこうやって何度、春の中を生きて行けるだろう・・・・。
年を取る事は恐ろしく未来が目減りするという事だ・・・。
今日も外は雨が降っている。
又同じ朝が来た。
昨日と何の変化もない。
出来れば早く朝の予定を終らせて、デスクに着きたい。
同居人は今日も抜けぬけと、職場の途中まで送っていけという態度だ。
少しくらい感謝して欲しいのに・・・、
それを口に出す事さえ無駄だと思ってしまう。
どんなに早く家を出ても、同居人を職場まで送ると、
午前10時は軽く超えてしまう。
掃除機を掛けて家の中の細々した物を終らせると、
昼食の時間になってしまう。
お昼は一人で居ると摂らないから別に良いとしても・・・・。
何時もの彼からのモーニングコールや、
メールを受け取るのも遅くなってしまう。
モーニングコールといっても、出勤時の少しの間の電話なので、
時間帯が合わなければ、その日の朝は声が聞けなくなるだけなのだが、
今日は彼に「今、戻ってきたよ」とメールすると、
「そうか〜雨の中、御苦労様」と返事が来た。
感謝して貰いたいのは彼では無く、同居人からのはずなのだが、
彼はきっと、私の心を見抜いていて、
わざわざそんな事を言ってくれるのだろうと思った。
こんな遣り取りは御互いにとって日常茶飯事なのだけれど・・・・。
その度に私は彼に対して申し訳無いような気持ちになってしまう。
メールを受け取った後、今日はわざわざ電話もくれた。
「今ね、下のコンビニに缶コーヒーを買いに来たんだけど、
朝は声も聞けなかったから、やる気が出なくて・・・・。」
同じ気持ちで居たんだねっと思って、私も自然に笑みがこぼれる・・・。
「じゃ〜今日も頑張って過そうね〜」
御互いにそんな事を言って電話を切った。
彼から電話を切って暫くして疲れたから眠ろうと思って立ち上がった時、
久しぶりに脳貧血になってしまった。
10分位で治まったが、その前に「お昼に行く前に電話をしてね」
と言っていたので、ベットで休んでいる所に彼から、
今日は2度目の電話が来た。
「どうしたの?大丈夫?」私の声を聞いてビックリしていたみたいだった。
お昼から戻って電話をくれた時は
幾分、気分も良くなって普通に話す事が出来た。
「あのね・・今日、こんな事を聞かれたよ・・・」
彼が今日、昼食を共にしたのは同業者の御友達だった。
黙って聞いていると可笑しな話ばかりだった。
「最近、彼女と逢ってるの?Hは?どうしてるの?」
男同士って・・・・こういう事をよく話したり、聞いたりするのだろうか?
彼が私の事を話しているのは、この同業者のお友達くらいだ。
他のお友達には内緒にしているらしい、
私も彼も沢山の友達に囲まれて生活している訳ではない、
どちらかと言うと友達も少ないほうだろう。
浅く広くというよりも、深くて長い付き合いを重視しているからか、
それ程、沢山の友人が居なくても御互い困った事にはならない。
普段、彼の話を聞いている限り、
彼と付き合いがあるのはサッカーチームの人達と、
この同業者の友人くらいだ。
秘密主義とも思える彼だから、この友達に私の事を告白する時も、
とても勇気を出しての行動にも思えた。
深い付き合いの友達だから尚更、
私の事を話したら自分はどう思われるだろう?
そんな事を考えていたのかもしれない・・・・・。
しかし、友達は違った・・・・・
それ程、深刻に私の事を取った訳では無かったらしい・・・。
何故なら・・・・。
この同業者の友人は自分で会社を経営しているのだが、
そこの社員は全部、女性なのだそうだ・・・・。
面接は勿論、その人が一から十まで選出する。
会社の中はどう見ても御友達の好みの女性ばかり・・・・。
そして、御友達は「仕事」と称して好みの社員と「デート」を繰り返す。
それもそうだ、会社の中に男と呼べる人は、この人しか居ない。
女性の中に男が一人、黙々と仕事をして居たら、
誰だって少しは「素敵・・」と思うだろう。
彼が私の事をこの友人に告白してから、
友人は自分のデートの報告を彼にイチイチ話すようになった。
「僕って会社の中ではモテモテで・・・・・」
「今日は○○ちゃんとデートだから・・・・」
「この前は○○ちゃんの家に上がらせてもらった・・・」
「Hまではいかなかったけれど・・・・キスはさせてもらったょ・・・」
ハタマタ・・・・。
「今日は御昼からデートだから、仕事の電話はしないでね〜」
世の中の社長さんってこういうのばっかりなの?と思うと悲しくなる。
更に彼から話を聞くと・・・・。
友人は自分の会社を持ち、数年の間に車を何台も買い換えられる程、
順風満帆で家庭には心を許せる妻が居て、
子供達も可愛く成長しているのだそうだ・・。
自分の妻とは今でも「○○さん・・・」と呼んで貰える程、仲良し・・・・・。
勿論、夫婦の営みだってあるだろう・・・・。
私は・・・どうしてだろう?と何時も思う。
家の中に別に不満がある訳でも、
自分の経営している会社が可笑しな訳でも無いのに、
どうして、この御友達は浮気を繰り返すのだろう?
女性社員は自分達が、この社長に手玉に取られている事を気づいてる人は
居ないみたいだ。
家に居る奥さんも御友達の事を信じているみたい・・・・・。
よく「男は浮気をしてナンボ・・・・」とは言うものの、
私にとって今の彼は例外だ・・・・。
家には妻と呼べる人は居るけれど、
「気持が無いと女の人を抱く事が出来ない」と彼は言う。
そして、気持ちが無いから彼は妻を抱けないと言う。
それを彼はこの御友達にも言ったそうだ・・・・。
彼の御友達はどうして、それを知っていながら、こんな話を彼に言うのだろう?
既婚者の浮気と本気は、似ているのかもしれないけれど、
本質は全然、違うもののように感じる・・・・。
「きっと・・・比べたいんだよね・・・誰かと自分を・・・・」
「ライバル心なのかな〜?」
よく解からない彼の御友達の行動を
無理に理解するように話して、電話を切った。
私は・・・どうして、その同業者が彼の友人になんか、なったのだろう?
と思っていたが、
- 2002年08月08日(木) CENTURY LOVERS
☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆
宇宙からのテレグラムサム
私達はCENTURY LOVERS
愛を語り
そして空へ還って行くのさ
時を飛び越えて
そしていつか天使になって
また逢えるねCENTURY LOVERS
銀河系に輝いてる星を見つけたら
夢を叶えよう
それは永遠に続く物語
☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆
手塚治虫の「火の鳥」もそうだったが、
大好きな尊敬する彼女が書いた、この詩を訊いた時
私は鳥肌が立つように感じた。
過呼吸の発作が酷くなると、
心臓が今まで聞いた事のないような音をたてて脈を打ち、
血液の流れる速度が、もうこれ以上のスピードを出せないと思うほど
血管を走っていくのが解かった。
喘息やてんかんの発作は持って居なかったけれど、
その時の私は何時も死と隣り合わせに居る感覚だった。
「このまま死んじゃうの?」
何度もそう思った・・・。
丁度、2度目の中絶を余儀なくされた後だった。
この詩を訊いた時期は、
そんな頼りない心境で生活をしている時だったから、
尚更、心に来る物があったのかもしれない。
「命一つ産み落とせないで、何の為に生れて来たのだろう?」
とずっと悩んでいた。
彼女の詩は軽快なメロディーに乗っていたし、
とても聞きやすかったのかもしれない。
又色々考えてみた・・・。
死んだらお星様になると言うけれど・・・宇宙に行くのかな?
私達は宇宙から来た恋人達なの・・・・・・・?
だとしたら・・・・沢山の愛を生きてるうちに語らなくっちゃいけない?
もし、死んでしまったとしても・・・・又逢える?
どれもこれも、ハッキリとした輪郭は無かったけれど、
何処かで誰かが、
「そうだよ、すみれ・・・・・・?!。
人は何かを一生懸命に愛する事を使命にして生きているんだよ」
と言ってるのが聞こえた。
「愛でる」という感情は昆虫の様な下等動物と言われる生き物には
存在しないのだそうだ・・・。
限られた高等動物だけが持つ特別な感情が「愛でる」と言うものならば、
私達はきっと選ばれた生きたものなのかもしれない。
無駄にしたくない・・・・とそう思った。
生きている間、「愛でる」という気持ちを・・・・・・・、
優しい友達や両親や好きな人や心ある人達と沢山語り合いたい。
私が宇宙に還る、その日になって、
「私は沢山のもの達に愛を注いで来た・・・これで良かった・・・・」
とそう思いたい。
私の気持ちが「憎しみ」や「争い」という課せられなかった使命に、
絆される事が無いようにシッカリ見極めて前に進んで行きたい。
ずっと私はそう思いながら生きている。
今日も朝は相変わらずの風景だったが、
昨日よりも無性に私は腹が立っていた。
昨日よりも悪化していたのは、
煙草が無くて同居人の仕事用の鞄から煙草を失敬しようと思った時、
中から見慣れないメンバーズカードが出て来たからだった。
メンバーズカードには『エンゼル保育園』という名前が書いてあった。
日にちを確認したら5月のとある一日で、
調べてみると私が彼と仕事の打ち合わせも兼ねて食事に出掛けた日だった。
丁度、車は置いて行った。
保育園の住所は街の繁華街で、無認可の保育園だという事が解かった。
無認可保育園だからと言って、トヤカク思っている訳ではなかったが、
私は自分の子供が、何時も通っている保育園とは、
別の場所に預けられた事も深夜に一人でそんな所へ置いて行かれた事も、
全く聞いては居なかった事をとても腹ただしく思っていた。
同居人が用事があって出掛けると言ってくれれば、
打ち合わせなど何時でも良かったし、延ばしたりも出来ただろう。
夜に彼と打ち合わせをするのも、誠に私の勝手だとは思っている、
ただ、ゆっくり話をしたいから・・・・それだけの理由で家を空けるのも、
どうかとは思うが、色々な話をしていると時間も無くなってしまうので、
勤務中の彼の帰社時間も気になってしまうし、
私達は夜に逢って打ち合わせをする事を、普通の事としてしまっていた。
又8時過ぎに飛び起きて来た同居人。
私は保育園の事を言ってみたが、
同居人は全然、取り合おうとはしなかった。
むしろ、そうするのが当たり前といった態度だった。
どうして言わなかったのか?と聞いても、
「別に言う必要も無いと思って」という返事・・・・。
子供は二人で育てて行くもだのと思い、離婚は延ばしてきたが、
同居人とは子供の教育に関しても全く別の価値観を持っているように感じた。
幾ら可愛いからと言っても、私には一言も言わず、
自分が遊びに行くのに無認可の託児所に何時間も
子供を放って置く親が何処に居るのだろうか・・・。
どうして、私に言って私の予定を変更するようにしなかったのか・・・・。
私にも落ち度があるのだから・・・・と思い黙っていたが、
「お前なんて何処かの妻子持ちの男に引っ掛かって居ればいいんだ! !」
と罵声を浴びせられた。
きっと、スケジュール帳でも見たのだろう。
別にそんな事言われたからといって何も同居人に感じる物も無い。
今朝は無言で子供を車に乗せて保育園まで送っていった。
同居人はまだ身支度していた、
子供を送った後、同居人はバス停へ向う道を歩いていたが、
そのまま見て見ぬ振りをして家に入った。
保育園の事も昨日の諍いの事も同居人は何一つ謝罪もしていない・・・。
それなのに、夕方になって電話してきて、こんな事を言う。
「悪いけれど、7時から入るテレビを録画してよ」
この人間は自分一人の為に、
世の中が回っているとでも思っているのだろうか?
「何で私がそんな事をしなくちゃいけないの?」
そう言うと私は思いっきり受話器を置いた。
家に居るのが嫌だった・・・・・・。
こんな日に限って同居人の帰りは早くてウンザリする。
家に居ても会話も無ければ目も合わせない。
溜息を吐かれる事さえ、虫唾が走る。
食事の仕度をして、子供に御飯を食べさせると、
私は車の鍵と家の鍵を持って家を後にした。
8月も彼に逢うのは、もう残り少ないだろう。
間に彼の出張や夏休みや御盆という行事が色々入っている。
同居人も休みがあるだろう。
その間、どうやって過そうか・・・・考えるだけでも憂鬱になる。
今日も私達は車を当ても無く走らせて、何も無い牧草地に車を止めた。
家の状況を説明すると、彼は黙って話を聞いた後に、
「人としての価値観がもう・・駄目なんだね・・・」と言った。
同居人との今までの結婚生活の事情を彼には全部、話して来た。
殴られた事や借金の事も全て・・・・・。
彼には客観的視野があるから、
「すみれも、いけないんだょ」と言われる事もある。
私はそれを聞く度に心の奥底がチクッとなる。
御互い何も言わなかったけれど、
「これからどうやって時間を作っていこうか・・・。」
それを考えて居たんだと思う。
何も答えが浮んで来ないので、ジッと降る小雨を見ていた。
突然、彼が「CDを持ってきたよ」と明るく言い、チェンジャーに掛けた。
流れて来たのは私がずっと聞きたいと言っていた、カーペンターズだった。
イエスタデイ・ワンス・モアが流れて来て、
暫く手を繋ぎながら黙って外の雨を見ていたけれど、
後からもどかしくなって、私達は大きな声を出して、それを歌った。
可笑しくて笑えた・・・・。
こうやって時々、幸せな事があると不幸はびっくりして、
影を潜めるのだろうか・・・。
そうも思えた。
落ち着いた気分だっので、彼に・・・・・・。
「信念の事・・・・・今、話す?」と昨日の考えていた事を言おうとすると、
私の右腕に頭をつけて「今日は・・・・・聞きたくない・・・・。」と言う。
「別れる・・・・・・って言ったらどうするの?」と聞くと、
「それを・・・・僕には引き止める権利が無い・・・・よね?」と聞き返す。
「今日は話さないでおこう・・・キチンと向き合って話をしたいから」
私が考えていると、彼がそう言って、この話は後日する事になった。
私の右手は今日もずっと暖かかった。
外は雨が降っていたけれど、車の中は寒くは無かった。
ずっとずっと、こうやって彼と一緒に居たい・・・・。
こうやって何時も二人で笑っていたら、
私も何時かあの詩の中にある天使の様な物になれるのかな?
そう思って、又・・・・。
「どうして・・・・・一緒の家に帰れないんだろうね?」と聞いたけれど、
今日はこの前のような悲壮感は余り無かった。
帰宅すると同居人はまだ起きていて漫画の本を読んでいた。
「何時まで起きているんだろう?どうせ又寝坊するくせにっっ」
少し不機嫌になって、PCを立ち上げると、
恒例の彼からのオヤスミメールが届いていた。
彼の風貌とメールの内容の、余りのギャップに可笑しくて、
一人で声を立てて笑った。
- 2002年08月07日(水) 可能性と限界点
何だか疲れた・・・・。
朝、起きたらやはり目は腫れていた。
子供と同居人が起きてくる前にどうにかしないといけないと思い。
目を洗う専用器具をゴソゴソと出してくる。
洗浄液を目に当てていると、
又切ない気持ちがジワジワと胸の奥から込上げてくるのを感じた。
そんな気持ちを振り切って、
洗濯機を回し保育園の用意をして朝食を作る。
8時前には子供を起こして一緒に用意した朝食を食べる。
8時を回っても同居人は起きて来ない。
うちの朝の風景は何時もこんな感じ・・・。
同居人は朝食を食べない人だから食卓につくのは私と子供だけだ。
同居人は今日も暫くすると寝室から慌てて出て来て、
不機嫌な顔で煙草を吸いだした。
朝のスッキリした笑顔も無ければ、「おはよう」の挨拶も無い。
煙草を吸い終わるとバタバタと出勤の準備に忙しい。
私は同居人を尻目に子供の食事に気を取られながらも、
洗濯物を掛けていく。
10分後、予めの準備を終えた同居人が
「早く服を着ろよ! !」と子供を怒鳴っている。
2歳になったばかりの息子が自分で服を着られるはずも無いのに・・・・。
自分が寝坊してしまった事を他人のせいにして、苛立っている・・・。
「何て勝手な人・・・」
昨日も同居人の寝坊のせいで朝の2時間を無駄にしてしまった。
職場まで送る車中で、
「朝は皆、忙しいんだから、明日は寝坊しないでね」と言ったはずだった。
朝食を取らないのは人それぞれだと思っても、
挨拶が無い事には納得がいかない・・・・。
私の養父は子供の頃に言っていた。
「朝は一日の始まりなのだから、気持ちよく一日が過せるように
人にはキチンと挨拶をしなさい。
昨日の失敗を今日も繰り返さないように、
新しい気持ちになれる様、自分で自分を奮い立たせる為にも
挨拶はキチンとね。」
前の会社で働いていた頃、出勤してもダラダラとして挨拶も
ろくに出来ない同僚が居た。
彼女は周りを気にしない人だった。
朝から、そんなだらしない態度を見ていると、
一日の始まりが暗い物の様に感じた。
「どうして、朝からそんな不機嫌そうな態度なの?
見てると周りの人も不機嫌になるって言ってるでしょ?
子供にくらい、おはようって言えないの?」
私がそう言うと、同居人は逆に怒って免許停止なのにも関らず、
車に乗って子供と出て行ってしまった。
若い時は眠いものだと知っているが、
眠いのは自分が夜更かしをして、ゲームに熱中しているせいであろう。
物理的に言ってしまえば幾ら低血圧だとは言っても、
レムとノンレム睡眠の時間を考慮してベツトに入れば、
そんなに寝起きが悪くなる訳でも無い。
そんな事より一層、同居人に対する嫌悪感が増して行くばかりだった。
車がなくても子供の送り迎えがなければ、
日常生活に支障をきたす事は無い。
今日は歩いて近くのコンビ二まで買い物へ行った。
同居人が出掛けたすぐ後だったので、コンビ二へ行くまでの道すがら、
出勤途中のサラリーマンや学生の姿、
近所の家の庭に咲く花や小さな雀、
そんな物達を身近に感じられた。
車を運転するようになってから、こんな風に歩く事を忘れていた。
歩くのは嫌いじゃない。
街の雑踏の中を歩くのは嫌だったが、
行く先も決めない散歩のように、
色々道草をしながら楽しんで歩くのは好きだ。
花の美しさや空の雲行き、道を横切る野良猫を見ながら、
色々な事を考えて、そしてその考えは何処かへ消えて行く。
今日も色々な事を考えて歩いた。
「このままタラタラ歩いて行くと何処まで行けるのかな?」
「スローペースで歩いたてたら、限界は何処までだろう?」
「そもそも・・・・人の気持に限界ってあるのかな?」
別段、素敵な考えではないが、
素朴な疑問がポツリ・ポツリと浮んで来る。
私は本を読むのが好きだ。
子供の頃は8時には寝るように育てられた。
でも、夜鷹の私は8時になんて眠れるはずも無く、
子供部屋のこだま電球の下で何時間も隠れて本を読んでいた。
今も時間をたっぷり貰って食事の支度も子供の世話も
しなくても良いと言って貰えれば何時間でも飽きる事無く、
黙々と本を読んでいるだろう。
大人になってからはカメラを弄る事を覚えた。
写真を撮るのが好きになった。
それこそ、時間と現像代を貰ったらカメラバックを抱えて、
何処へでも行きたい。
本を沢山、読んだからといって文章を書くのが上手くなる訳でも無いし、
写真を沢山、撮ったからといって上手い写真が取れる訳でもないけれど、
好きな事を続けていくのは素敵な事だと思う。
「好きな物に対する気持ちには果たして限界なんてあるのだろうか?」
又一つ、そんな考えが浮んだ・・・・。
「私が彼の事を好きな気持ち・・・・・。」
「限界点は何処までだろう?」
コンビ二から帰って来る道で彼の事を思い出す・・・・。
私が同居人と生活を共にして、
「一緒に居るのには、もう限界かも・・・・。」
そんな風に想った様に彼に対しても同じように想う時が来るのだろうか?
どうして、同居人の事が嫌になったのだろう?
酷い言葉を浴びせられたから?
酷い事をされたから?
もし同居人が、そんな行動を起こさなければ限界は来なかったのだろうか?
「あぁ〜、折角良い気分で散歩も出来て朝一番の頑張る! !って気持ちも、
取り戻せたのに・・・同居人の事を考えるのはやめよう〜。」
そう思って考えるのをやめた。
お昼過ぎに同居人が車を置きに戻ってきた。
今日は地方まで行くらしく、その途中に家に寄ったのだった。
家の下で同僚が別の車で待っている。
いきなりタッパーを取り出して御飯を詰めていた。
私が作った御弁当は朝も持って行かなかったし、
車を置きに来ても持って行かない様だ・・・・。
どうやら自分では私に対する無言の抗議とでも思っているらしい。
今日はやはり散歩に行っても、
同居人の態度が災いをして、思うように遣りたい事が進まなかった。
夜になって子供と御飯を食べていると、点けていたテレビから、
アインシュタインの特集みたいなものが流れて来た。
ガイド役のとても綺麗な瞳をした男の人が
アインシュタインの晩年の言葉を借りて、
真摯に迫る表情で語りだした。
私の考えの虫が又、何処からともなくやって来て、
暫くジッと聞いていた。
「あっ・・・やっぱり・・・・そう・・・だよね・・・・・。」
私は黙って画面を見ながら、そう心の中で想っていた。
瞳の綺麗な人は続けて話す。
「自分の可能性を否定しなければ人間は何でも出来る。
目標が定まったら、方法を探し出して、ただそれを目指して進むだけ。
目標をクリア出来るまで、沢山の困難や障害があるけれど、
達成できた事をイメージして僕は進むだけ。
決して諦めなければ目標は必ず達成できる・・・・。
ただ、自分を信じる事。自分を信じて疑わない事。」
真意だと思った・・・・。
私が生きていて一番大切な事だと考えていた事を、
天才と言われたアインシュタインも同じように考えていたんだ。
少し・・・・嬉しくなった。
前に彼と初めて旅行に行った時、彼は同じような事を言っていた。
「困難な事も頑張れば達成できるよ」
私もずっとそう思って生きて来たけれど、
色々な事を経験するうちに、
そんな素敵な心は何処かで失くしてしまった。
彼に逢った時、
もしかして・・・その素敵な心を取り戻せるのかもしれないと思った。
でも・・・・・。
どうだろう、今の状況は・・・・・。
何の目標も無い付き合い。
目標も無い日常。
夜、会社からのメッセで彼と少し話した。
「今度・・・・私の信念みたいな物を話したいんだけど・・・」
彼にそう言うと、「いいよ・・・・」との返事。
このアインシュタインの話を聞いて、彼は何と言うだろう?
もし、これを否定したとすると・・・・、
彼は天才を否定した事になるのだろうか?
人の可能性を否定した事になるのだろうか?
きっと・・・・・。
可能性を否定した次点で人は限界を迎えるのだとしたら、
私も彼への気持ちの限界を見極めなければいけないのかもしれない。
そうそう・・・・。
誰かの本にも書いてあった。
「天才は凡人よりも眠れないのかと思っていたら、
凡人の方がどうやら夜更かしだ」
調べてみるとアインシュタインは8時間以上は絶対、眠らないと
調子が悪く不機嫌になったそうです。
私が凡人なのは解かるけれど、一日中寝ている同居人が天才?
そんな事・・・ある訳無いよね・・・。
それからね・・・。
私が高校生の時、友達とバンドを組んで
☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆
私信・・・。
こんな私に長いお手紙を下さった事、感謝しています。
似た様な状況で似た様な気持ち・・・・。
とても親近感が湧きました。
今の状況は変わらないかもしれませんが、
今日、書いた日記の様に何処か心の中で、
そっと「こんな風になれば良いな〜」「こんな風にしたいな〜」
と思い描く事は悪い事では無いのかもしれません。
不可能な事を可能にする力ほど、素晴しく力強く、美しい物は
無いと思います。
ただ、一人の問題では無いので・・・・色々悩みますよね。
御互いに幸せになりたいと思う気持は一緒です。
又御時間がありましたら御手紙など・・・・・・。
☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆
- 2002年08月06日(火) 物覚えの悪い伝書鳩
今日は・・・。
駄目な日でした・・・。
今も、目の腫れは治まりません。
朝、往復2時間も掛けて同居人を職場へ送リ届けてから、
今までずっと彼の事を相談してきた友人と電話で話す。
そろそろ、彼との付き合い方も考え方を変えなくてはいけない、
と思い始めている。
そう彼女に話すと、やはり、その方が良いとの返事だった。
その後、彼から電話が来たのはお昼もとっくに過ぎた頃だった。
今日は御父さんの病院を転院しなおす手続きで朝からバタバタしていた。
これから、会社へ向うと言う。
昨日のメッセでの話で私にも何か出来る事は無いか・・・と思い。
転院する病院の駐車場が極端に小さいと聞いていたので、
近くに私の以前勤めていた会社があるので、
そこのテナント駐車場に何時でも車を止められるようにしてあげると、
言っていたのに、手配をしておいてあげるのをスッカリ忘れてしまっていた。
彼と電話を切った後、慌てて約束を取付ける。
昨日も今日も、彼は私に何度も何度も「ありがとう」と言う。
子供は今日も保育園で水遊びをしたみたいで、
御飯や御風呂の世話をした後、
愚図って何時の間にか腕の中で眠ってしまった。
先週と同じパターンだ・・・・。
又、彼が帰ろうとした所と同時だった。
彼が家に帰るまでの間、ずっと電話で繋がって居る事は恒例の事なのだが、
今日も子供が眠った頃に同居人が帰宅して、タイミングが良かった。
昨日の予定を狂わせてしまったし、
彼も寂しそうにしている事が手に取るように解った。
同居人に解らないように、
「スイマセン・・・遅くなったんですが、宜しいですか?」
仕事口調でそう聞くと、
「あぁ・・・宜しいですよ、では・・・そちらに向いますね。」
と同じ仕事口調で相槌を打ってくれた。
今日は彼に返さなくてはいけない物もあった。
訳があって先日、彼から大金を借りた。
(6月の日記に書こうと思います。)
本当は借りたくなかったのだが、どうしても必要な物だった。
数枚の札束を封筒に押し込むと横に居た同居人が少し不機嫌な顔をした。
彼に御金を返すのは後、5回。毎月1度ずつ。
返し終わったら、綺麗サッパリ終わりにしようかな?
そんな事を考えながら彼を待つ為に外に出ると少し切なくなった。
今日は何時もの麦畑を越えて、とうきび畑に出た。
私の家は市内と言っても端のほうにあるので、
少し車で走ると林檎畑やサクランボの木が沢山、広がっている。
最近は二人でゆっくりするといっても、ホテルに行ったりするのではなく、
こうやってドライブがてら二人で色々な所を散策したりする。
彼と私が逢うのは何時も遅くなってからだし、
何処に行くにしても中途半端な時間なので、ゆっくりしている暇もなく、
むしろ、時間には追われずこうやって外に居たほうが、
気ままでノンビリしていて落ち着く。
今日も星は見えなかったけれど誰も居ない、とうきび畑はとても静かだった。
「あのね・・・・今日は手紙を書いてきたの・・・・」
徐に茶封筒を手渡すと彼はちょっと困ったような顔をして受け取った。
きっと・・・・、別れようとでも書いてあるのだと思ったのだと思う。
「今、読んでみて・・・・・。」
彼は好んではいないのだが、私は時々こうやって、
相手の気持ちを逆手にとって心の中でクスッと笑うのが好きだ。
恐る恐る封筒を開ける彼は御札を見た瞬間、
「なぁ〜んだ、ビックリさせて〜」と笑う。
可愛い人だな・・・無条件に思う。
何時もの様に他愛の無い話をしていると、
彼が車のエンジンを止めた。
窓を開けていたのにも関らず本当に静かな世界だった。
周りは真っ暗で街の方だけ遠くに、
薄っすらと明るい光がぼやけて見えていた。
昨日も遅くに眠ったので、何だか眠くなってきてしまって、
シートを一番深くまで倒して横になった。
彼も一緒にシートを倒すと向き合って、
「ホントに静かだね」と言う。
彼の右手が私の頭に伸びてきて、
ゆっくり髪の毛を梳きながら、
「今日は寝不足で眠いでしょ?暫く眠るといいよ」
と言ってずっと優しく髪を梳いていてくれた。
疲れていたのは彼も同じはずだった。
知り合ってから、週の半分は私と逢って
帰宅するのは何時も遅くなっていたし、
逢わない日はほとんど、朝方までメッセをしていた。
その上、今日は仕事の他に御父さんの転院で
神精神的にも疲れていたはずだった。
ふっと、昨日考えていた事が頭を横切る。
「この優しい人と、どうして一緒に居られないんだろう?」
「この優しい人と別れなければいけないのだろうか?」
彼の手が私の頬を少し撫でた時、
目を瞑って居たのにも拘らず、
不覚にも涙がポツリと零れてしまった・・・・。
「すみれ・・・・・?」
そう言われると、もう涙は止まらなくなっていた。
何度も何度も、泣き止まなくっちゃいけないと思う度に、
後から後から、込上げる様に止まらなくなる私の涙・・・・。
とても狭かったけれど、彼が運転席から助手席に体を移してくれて、
泣いている私の体をギュと抱きしめる。
でも今日は、泣かないで・・・・とは言わなかった。
何も言わない代わりに、ずっと私を抱きしめて頭を撫でて居てくれた。
私はそうやって1時間以上も泣き続けた。
帰って来てPCを立ち上げると彼からメールが届いていた。
私の気持ちは、
もう・・・物覚えの悪い伝書鳩のようです。
これからの行く先や目的も、戻る場所さえも・・・。
何時の間にか忘れてしまいました・・・。
- 2002年08月05日(月) 無情
同居人は今日も休み。
彼の声は以外にもチャンスがあって簡単にも何度か聞けた。
無理に辛い体をおして行く事は無いと、
約束していたイースタンリーグ戦はあえなく御流れになってしまったが、
何のことは無い、心配していた風邪は一晩、眠ると大分良くなっていたし、
本当は・・・・行こうと思えば行けたのだった。
ただ・・・・今日は彼との思い出が増えて行く事に、
二の足を踏んだのかもしれない。
このまま、思い出が増えて、何時かそれに押し潰されるのではないかと、
少々、不安になったりする。
私の心は準備に入ったのだろうか・・・。
何時かはきっと来るであろう別れの為に・・・。
そんな気持ちと反比例して今日は沢山、彼に電話を掛けてしまった。
同居人の外出を見計らって掛けたのだが、
彼はほとんど、仕事中だった。
仕事の内容がデスクワークが大半の今日は彼も、話しずらかっただろう・・・。
それなのに、何とか取り繕って話をしてくれる。
「体調はどうなの?」
「余り無理しないで・・・・」
彼は何時も何時も優しい・・・・。
でも、優しい人は時々、残酷な一面を垣間見せてくれる。
優しくされれば、優しくされる程、
「どうして、この人と一緒に居られないのだろう。」
「どうして、この人は私と一緒に人生を歩めないのだろう。」
私は、そうやって悲しくなる。
「私の望みは貴方の全てを手に入れることです。」
彼にそう言ったら・・・。
「手に入れる・・・・・もう僕の心は手に入れていると思うよ」
もう、一年も前に彼が私に言ってくれた言葉だった。
「ごめんね・・・すみれに、一番してあげなきゃいけないこと・・・
してあげられていない・・・」
今日は彼にこう言われた・・・。
どうしても私は、
彼の全てを手に入れられないようだ・・・。
もう、充分なのだろうか?
心が手に入ったのだから、それ以上は望むべきではないという事だろうか?
別に・・何か特別な物が欲しいと思っている訳ではない。
毎日、豪華な料理を食べたいと思っている訳でもないし、
海外旅行に行ったり、
何処かの有名ブランドのバックが欲しいとも思っていない。
将来、一軒家に住みたいとか、目新しい新車が欲しいとか、
そんな大それた事も考えては居ない。
ただ・・・・。
彼と一緒に居たいだけだ。
好きな人と一緒に居たい・・・。
好きな人と一緒に朝、目覚めて、
好きな人と一緒に同じ物を食べて、
好きな人と一緒に頑張って、
好きな人と一緒に夜、眠りにつく、
ただ、それだけ・・・・・。
でも・・・・・。
私にとって、彼は特別な人だから、
それは特別な事だったのかもしれない・・・・。
最初から・・・・無理だったのかもしれない。
彼は私を抜きにしても、
最初から離婚なんてきっと・・・・。
考えて居なかったんだろう・・・・。
こんな御時世で不況なんて言葉は当り前の事になってきたし、
彼は良いかもしれないが・・・・・。
今まで専業主婦をやっていた人が、つける職だって、
そうそう或る訳でも無い。
年齢制限だってあるだろう。
10年後の離婚なんて・・・・。
その頃・・・どんな世の中になっているのかなんて誰も解らない。
何も持たない人を手放しで放り出す事など、彼には到底出来ないだろう。
私も、そんな彼を見て決して喜ばないだろう。
こんな事を心配したって、
何も始まらない・・・・。
こんな事を心配したって・・・・。
私と彼の行く末なんて知れている・・・・。
- 2002年08月04日(日) 常習性と禁断症状
昨日よりも夏風邪が悪化しているみたいだ。
熱が出なかったのは幸い。
でも、胃痛は益々酷い、寒気もする。
こんな症状になっても、煙草をやめられないのはどうしてだろう・・・。
煙草が無いと手持ち無沙汰でイライラしたり、鬱状態にもなったりする、
常習性があるというのは何と厄介な物か・・・。
精神的に依存してしまうのは彼に対しても同じ事だ・・・・・。
禁煙してみようかな・・・・ふっと思ったりする・・・。
昨日の結婚式を終えて同居人が帰宅したのは深夜2時を過ぎていた。
昼過ぎに出て行ったきり、連絡も寄越さない代わり、
公休だった今日は珍しい事に子供を公園まで連れて行ってくれた。
何時もこうだったら、少しは感謝したかもしれないが、
今となっては何もかもが手遅れだろう。
深夜にPCメールを送って、今日もメールする。
「体調が思わしくないです。今日は一日、何もしません。」
何時まで経ってもメールは来ない。
来るはずも無い。
携帯からメールは出来ない、特に休日は・・・・。
夕方、やっとPCを開けたみたいだ。
「大丈夫?寝込んだりしているのかな?
月曜は体調を見てから行くか行かないか決めようね。」
たったそれだけ・・・・。
でも、それだけの為に苦しい体をおして、PCの前に何時間も座り続けている。
今日はメッセも繋がらないだろう・・・・。
きっと、夜中に又、ゴソゴソと起き出してしまうのは目に見えているけれど・・・。
月曜のイースタンリーグ戦はこのままだと見に行けない。
明日も同居人は休みのはず・・・。
それは彼も知っている。
3日も声が聞けないと禁断症状が出てしまいそうだ・・・。
カウンターが10000Hitしていました。
私の日記を読んで頂いて、
貴方がどの様に御考えになっているのかは解りませんが・・・・。
- 2002年08月03日(土) 夏風邪
子供の調子が2・3日前から思わしくない。
熱が出たのは一晩だったけれど保育園でも、
時々、ゴロンとしていた様だった。
家に居る時は落ち着くのか元気に遊んでいても、
やっぱり、私の事が目に入らないと不安な気持ちもあるのだろう・・・。
同居人は知らん振り・・・・。
お昼から友人の結婚式へ出掛けると言う。
今日は土曜日、休日は彼の携帯にはメールも送れない。
PCメールを出してから小児科へ向う。
昨日の小さな嫉妬を謝って小児科へ行く事や今日は何をするかなど
何時もの様に報告する。
子供は車の中では大人しいものだ。
生れてから、すぐにチャイルドシートへ乗せているからか、
後部座席に備え付けのチャイルドシートに乗せても、よその子供のように
泣き叫んだりする事は滅多に無い。
団地の階段を登る事は今でもやっぱり、嫌なようだがお菓子を持たせると、
喜んで登る事が解った。
現金なものだ、私と同居人のどちらに似たものか・・・・。
小児科に入る扉の前で懐かしい人に逢った。
就職をして、すぐの頃の取引先の女性。
かなり凄腕の彼女は見る見るうちに役職を貰い、バリバリ働いていた。
とても厳しくて周りから煙たがられていた人だったが、
サッパリとした性格が好きだった。
彼女に再会したのは3年前、
出産しようと思っていた産婦人科のマタニティースクールで
御互い目を白黒させて名前を思い出そうとしていた。
早産だった彼女の子供にいち早くお祝いを持って行った。
彼女も同じように、子供の顔をすぐに見に来てくれた。
私が引越しをしてから中々逢う回数が減ってしまっていたが、
今年の年賀状を見てビックリ・・・・。
何時の間にか離婚して居た。
気丈な彼女の事だ、きっと一人でも立派に子供を育てて行けるだろう。
今日も二人で子供の事ばかり話していた。
小さなうちは人の多い所へ行くと必ず何かしら病気を貰ってくるとか・・・。
小さなうちに免疫をつけておく事は悪い事じゃないとか・・・・。
小児科の先生は何時の間にか変わっていた。
待合室の貼り紙を見たら、そのように書いてあった。
「引退・・・・・したんですか?」
受付の人に聞くと、そうだと言う。
若く見えても髪の毛は白髪交じりだったし、
年の功とも言える落ち着いた雰囲気の先生だった。
私はこの先生に出逢うまで、小児科を3件も変えた。
出産したのは他の病気の発作の事もあって、
何かの為にと総合病院だったし、引越しのせいで遠くなってしまったので、
近くの小児科へ行く事にした。
でも、満足の行く話しをしてくれない医者に少しイライラした。
何がどうしてこうなったとか、こうなったらこうして下さいとは言われなかった。
私から質問しても
「そんな事はどうでもいい・・・・」
とそんな顔をする医者に我が子を
診察して貰う事に抵抗を感じた。
今日行った小児科は自宅から車で30分も掛かる。
もっと遠く1時間以上も掛かる所からやって来る患者も居るらしい。
私の子供も最初は白髪の先生が怖かったからか泣き出したりしていたが、
最近は診察机の上にある、ウルトラマンやアンパンマンのフィギュアに
見とれていた。
先生の交代は聞かされていなかったので、とても寂しかった。
有り難う御座います。お疲れ様でした。
そう思う反面、先月も診察に訪れたのに、
どうして教えてくれなかったのか・・・と心痛な面持ちになってしまった。
医者と患者の関係だからかもしれないが・・少し・・・。
「人と人の別れなんてこんなものだ・・・。どちらかが一方的に相手の事を
思っていても別れてしまう時はこんな物・・・・。
もうきっと二度と逢えないんだろう・・・・・・・」
又、悲観的な考えが沸々と湧いては消え沸いては消え・・・・・・。
家に帰ると彼からメールが届いていた。
子供の様子を心配する様子と、
「昨日の嫉妬の事は気にしないで、僕も気をつける」と書いてあった。
同居人はお昼過ぎに出掛けた様だった。
部屋は汚いままで・・・・。
子供の体調が思わしくなくて、面倒を見るのは私なのだから、
少しは負担が軽くなるようにして欲しいのに・・・。
どうせ、ギリギリまで眠って慌てて出て行ったのだろう・・・。
今日は彼からも待っても待っても電話が来なかった。
メッセも私が深夜に目を覚ました時にも待って居てはくれないようだった。
もう夏休みだから、家族の皆も遅くまで起きているのだろう。
前はそうだった・・・・。
彼は家族が起きている内はPCを開かなかった。
「落ち着かないから・・・・」
そう言っていたけれど堪えきれない時は家の人が2mも離れていないのに、
キーボードを打っていた。
オークションやネットサーフィンをしているとは言っていたものの、
カチャカチャと叩くキーボードに可笑しいとは思わないのだろうか?と
ドキドキしていた。
今は又、逆戻り・・・・。
それが少し寂しい。
メッセの代わりに一通のPCメール・・・・。
「子供の病状はどうだった?すみれは?煙草を吸いすぎたりしていない?
旦那は?結婚式から戻ってきた?質問ばかりのメールでごめんね・・・」
今日はメールがたったの2通・・・・。
一通目のメールと2通目のメールの間は12時間以上・・・・。
今日は何をして居たんだろう?
家族と買い物?
家の事を手伝ったりしていた?
ふっと彼のHPを覗いてみると、昨日2・3日中にどうにかすると言っていた、
アクセス解析がつけられていた。
「あぁ・・・・これで私がチェックしてる事も解っちゃう・・・
頻繁には覗けないな・・・・・。」
そんな事を考えているうちに、寒気と頭痛と胃痛が共に襲ってきた。
子供の夏風邪がうつったみたいだ。
明日も・・・休みだ・・・・。
何をして過すんだろうか・・・・・。
この体調じゃ、月曜はキャンセルかな・・・・・。
いつも長い日記を読んで頂いて有り難う御座います。
ここは私の想いの死に場所なので長くなっても許してください。
だってね・・・・・。
書いていないと・・・・。
気が狂いそうな時があるから・・・・。
知ってて好きになったのだから・・・・・。
仕方の無い・・・ことだけれどね・・・・・・・・。
- 2002年08月02日(金) 今日も又・・・・・・。
今週はまだ1度しか彼に逢っていない。
火曜の深夜に少し逢っただけ・・・・。
この前の大きな喧嘩の時以来、
御互い無理して付き合うのは良くないと思っている。
家庭を持ちながら、家族以外の人間と関係を持つ事自体、
精神的にも肉体的にも酷な物だし。
何より限られた時間の中で、逢ったり話をしたり、
欲求を満たすのは限界があると思う。
解っていながら、それでも、逢わずにはいられなくて・・・
相手を求めてしまうのは、どうしてなのだろうか・・・
と日々考えてみても、気持ちが先走ってしまって答えなど見つからない。
矛盾した想いを持ちながらも、その想いをバックに無理矢理つめて
今日も私は彼に逢いに行ってしまった。
天気は快晴の今日。
ナカナカ、彼とはメッセも繋がらなかった。
朝、出勤する時に電話で少し話しただけ。
最近は片手間に私と話す事も無く、就業時間に出来るだけ仕事をこなす彼。
それは当たり前の事なのかもしれないが、
今まで相当な時間を私に費やしてくれていただけに、少し寂しくも感じる。
今シーズンはそれ程忙しくは無いとは言うが、
それでも、細々とした仕事が後から後からやってくる。
今日もこの街では花火大会があった。
誰も居なくなった会社から電話してくる彼・・・・。
今日は皆帰社してしまったので、そろそろ帰ろうか・・
と思っていたらしいが・・。
一緒に空の上で鳴り響く花火の音を聞く。
フッと窓の外に目をやると遠くで小さくスターマインが光り輝いているのが
見えた。
電話をしながら、ボッーと子供と一緒に見ている・・・・。
「帰らないの?」と聞くと「・・・・・・帰りたくない。」と言う彼。
どうやら、このまま真っ直ぐ家に帰るのは嫌らしい。
何度言っても、席を立とうとしない。
本屋によって時間を潰してから帰宅すると言う。
「たまには早く家に帰りなよ・・・・・・。」
そう口にしながら、心では
「そんなに・・・家に帰りたくないのか・・・ふ〜ん。」
と彼の心情を探る。
「寂しいの?」と私が聞くと「寂しいけど・・・・寂しくは無い・・・・・」
可笑しな言い訳が子供みたいだった。
子供の寝支度を整えると同時に彼が会社を後にする。
車に乗り込む所へ仕度を整えた私が再び電話する。
本屋へ行くまでの少しの間の時間も無駄にしたくない。
話している内に何時の間にか寝かしつけようと思っていた子供が、
腕の中でスヤスヤと寝息を立てていた。
もうすぐ同居人も帰宅する・・・・。
「逢いたいょ・・・・・」と言う彼の言葉と同時に出掛ける用意をする私。
一週間ぶりに来た麦畑はスッカリ変わってしまっていた。
先週は小麦色した畑が今日はまっさらとして
茶色の下茎しか残っていなかった。
「写真・・・・・・撮っておけば良かったね・・・・」
残念そうに言うと「来年も・・・・又来よう。」と言う彼。
「来年なんて・・・・あるのかな?」そう想いながら口にはしない・・・・。
来週、彼とイースタンリーグ戦を見に行く約束をしている。
又、月曜のデート。
同居人が持ってきたチケットはネットオークションで
300円位の値しか付いていなく、
「誰かと行ってくれば?」と快く差し出してくれた物。
でも、一緒に行く相手が彼だとは露程にも知らずに居るのだろう。
この前の喧嘩で彼に言われた。
「僕が家族と寿し屋に行ったり、焼肉を食べたり・・・。
すみれはそういうのが気に入らないの?
すみれだって・・・家族団欒しているでしょ?」
私は・・・・私の同居人の公休は月曜日・・・・。
月曜日は唯一、子供を介さないで彼とユックリ出来る日。
でも・・・・家族団欒の時間は無くなってしまう。
同居人は帰りが何時も遅いし、
子供と3人でゆっくり出来る日は月曜しか無いのだ。
私は月曜の予定をほとんど彼に費やしてきたし、
家族で焼肉をしたり遠出をする事も無かった。
この半年間ずっとそうして来た。
最近では家族団欒する事は彼への罪悪感を煽る物のようにも
感じてきてしまった。
「すみれだぁ・・・・・。」
無防備に私の腕を引き寄せる彼。
その一言で、今週・・・どれだけ私に逢いたかったか解る。
やっと逢えたね・・・・。
逢いたかったんだよ・・・。
何も言わなくても彼の気持ちがよく解る。
私も同じ気持ちだから・・・・・。
引き寄せた腕は、やがて連動して私の体をも、彼に近づける。
抱き合った体は中々離れない。
クスッと笑いながらキスをして、やがて擦れた声が聞こえてくる。
それは彼の声なのか・・・・私の声なのか・・・・もう解らない。
「すみれに逢うとね・・・何だかHになるみたい・・・・。」
暗くてよく見えなかったけれど、
そんな事を言う彼の顔をマジマジと見ると、この前短く切った髪が、
私の目にはまだ馴染んでいなかった。
「そう・・・良かったね・・・・・。」
私はそう言いながら、膝に差し出された彼の手を、
無意識のうちに払い除けた。
少し下向き加減になる彼の顔。
「ごめんごめん・・・・。」
そう言ってはみたものの、
顔は笑っていても心が笑っていない・・・。
あぁ・・・・・又、今日も余計な事を聞いてしまった。
聞かなければいいのに・・・・。
虚しくなるのは解っているのに・・・。
どうして聞いてしまうんだろう・・・・。
どうして・・・・・・・だろう・・・・・・・・。
- 2002年08月01日(木) 憂鬱な日々
もう・・・・
8月になってしまったんだね。
暑くて何もしたくないし、
毎日、不快な日々・・・。
最近は朝、起きると、もう憂鬱。
今日も何も変わらない。
昨日と何も変わっていない。
明日も何も変わらない。
こんな感じ・・・・。
過去の日記も全然、進んでいない。
書こうとは思うんだけれど・・・。
ここは私の想いの死に場所だから・・・。
でも・・・・。
死んで行くものがイッパイありすぎて・・・。
ただ、悲しい。
ただ、寂しい。
弱音を吐けないのは、
もっと悲しくて寂しい。
今日、彼とメッセをしていたら、
「どうしたの?何か悩み事でもあるの?」
と言われた。
最近は何もかもがお見通しらしい。
いや、前からだったのかもしれない。
「好きな人の事は何でも知って居たいから・・・」
「同じ気持ちの人の事は何となく解るから・・・」
そんな事も言ってたっけね。
でも、私が何を悩んでいるのかは解らないんだと思う。
幾ら仲が良くて穏やかに日々が過ぎても、
彼は私のものにはなり得ないし。
彼も幾ら私の事が好きでも、
私を全面的に保護する事なんて不可能で・・・。
私達、ずっとこんな感じなのかな?
ずっと・・・こういう関係なのかな?
だとしたら・・・・。
憂鬱な日々は「永遠」に続いていくね。
「永遠」
そうじゃないとしたら・・・。
それは・・・。
「別れ」か「就成」しかないように思うけれど、
今はどっちにも転べない・・・。
居なくなったら困る人。
今は・・・・・。
毎日、憂鬱・・・・。
でも、彼と付き合っていくうちは
「憂鬱」
なんて言葉を使っちゃいけないんだよね・・・。
彼も今日・・・・「寂しい」
って言っていたけれど・・・。
「寂しい・・・って言っちゃいけないんだよね。」
って聞いてきた。
そう・・・・弱音は吐かない約束だよ。
弱音ばかりだと・・・何時も「憂鬱」に取り囲まれて、
暗く肩を落としながら歩いて行かなくっちゃいけなくなるから・・・。
だから、私も「寂しい」なんて言えない。
言っちゃいけない・・・。
憂鬱から足早に逃げ出す為に
「寂しい」
は口に出さないでおこう。