脳内世界

私が捉えた真実、感じた真実などを綴った処です。
時に似非自然科学風味に、時にソフト哲学風味に。
その時その瞬間、私の中で、それは真実でした。


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 想像力の余地

さらっと着れるトップスを探していた。
ちょっとクセがあって面白くて、私が着てしっくりきそうで、みたいなの、なんかないかなと思って探していた。

ちょっとデコラティブでフェミニン、リーズナブルな服屋さんがあって、その雰囲気が好きで服を見るのだけれども、実際買うにいたるアイテムは少ないお店があった。

なんでかなって、考えた。かわいいのに、どうして私は買うまでの気分に、私のコーディネートに加える気にあまりなれないんだろう。

装飾がすごくデコラティブ、人によっては「やりすぎ」と言うであろう、リボン、フリル、ラインストーン、色々。
その多くの素材をひとつの服にまとめて、すごく、ものすごく、テイストが決まってしまっている。
もうそのアイテムはそれだけで、世界が完結してしまっている。
閉じた世界をもった服。


だからかな、と思った。
私が個人的に、幅広く使いにくいなと思うものは、マリンテイスト、スクールテイスト、…要するに、なかばコスプレのようなファッションにもとづいたアイテムたちである。
ひとつ、そのアイテムを着ようものなら、おのずと合わせるべきアイテムも限定され、コーディネートも、雰囲気も限定されてくる。

それはそれでいい。そういう雰囲気を楽しみたいときは、そういう格好をすればよいのだ。
でも、もっと幅広く着ようと思ったら、違ってくる。

悪く言うわけではないが、昔服飾を学んでいた母は、
チェックという柄は、「発展性がないと言われている」と学んだそうだ。
発展性のない、柄。アイテム。
それだけで充分となってしまった、アイテム。

テイストが限定された、完結してしまっているアイテム。
もうそのアイテムの中で、起承転結がある。物語が終わってしまっている。
だから、ほかのアイテムと合わせる必要がなくなってしまう。


けれど、コーディネートは色んなアイテムを組み合わせてこそ、幅広さを楽しめると思うのだ。
そしてそれぞれのアイテムは、個性があるのだけれども、不完全であると、コーディネートは面白くなってくる。

シンプルがいいと言っているのでもない。
性格の合う子たち、ちがう子たちを、なかよくさせるのが楽しいのだ。

コーディネートは想像力だ。
アイテムには、想像力をはばたかせる余地が残されていなければならない。
なんだかちょっと料理みたいだ。
トマト、モッツァレラチーズ、バジル、ナス、クルマエビ、たちを合わせた、絶品パスタソース。みたいな。
牛乳、パン、お砂糖、バニラエッセンス、卵、たちを合わせた、
フレンチトースト。みたいな。


たとえば、ペールグリーンのガーゼワンピース。
パフスリーブの生成トップスをインして、同じくペールトーンのグリーン、イエローのまるが連なったネックレスをおもちゃっぽくあわせて、頭には生成のお花をつける。指には、おなじくおもちゃみたいなミルク色のおっきいリング。靴の種類はあんまりないから、あんよはゴールドのぺたんこやわらか靴。
金茶のボブウィッグには合いそうな、たのしいコーデ。
じつはワンピースの下、ほんとにこっそり、見えるか見えないかぐらいの長さの、長めの生成ドロワーズを入れてあげる。
わたしだけがたのしい。でもそれでいい。

ペールグリーンワンピはリーズナブルでナチュラルなnice clap、生成トップスはちょっとお上品なlois crayon、ネックレスはガーリーお姉さんなsnidel、ミルク色お花リングとドロワーズはロリータ系のangelic prettyだったかな、ぺたんこ靴に至ってはユニクロのライン。
性格も性質もちょっと違う子たちだけれど、なかよくしております。かわいいかわいい。


それぞれのアイテムには、もちろんそのアイテムがつくりだす「世界」や「雰囲気」がある。
それを尊重して、さらにおいしくしてしまうのが、想像力をはばたかせるコーディネートの楽しいところだと、思うのだ。


なんだか気になる、モノはよさそう、ちょっと不完全、でもあわせるとすごくおいしい! なにより私が気に入った!
みたいなアイテムが、良アイテムだと思うのだ。



2011年11月26日(土)
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