三楽の仕事日記 DiaryINDEX|past|will
午前中は第54回愛知教育大学附属名古屋中学校教育研究発表会へ。第1時限の数学ではipadを活用しての図形探究。「4人1組での図形追究には、ipadは申し分のない機器である」。これが今日の授業を見ての一番の感想だ。 主課題は「外側の四角形の辺の中点を結んでできた内側の四角形が正方形となる時、外側の四角形はどのような四角形か」。 こう動かしたら正方形になるよね。(図形を動かしながら他へ同意を求める) こうしたら?やっぱり正方形。(自分の考えを確かめながらつぶやく) どうして、そう動かしたの?(他人の動かし方が気になっている) 考えて動かしている?(無作為に動かしている仲間をいさめる) 正方形だから、隣同士が等しくなればいいので……(図を示しながら仲間に説明) この図を記録しておこう → 画面にOHPシートを置いて水性ペンでなぞる。 これはあるグループで行われた活動の一部だ。 4人1組で1台のipad画面を覗きこみながら、 それぞれが指を動かして 「つぶやく、考える、仲間に考えを伝える、仲間の動かし方や考えから学ぶ」 といった活動が自然に生まれていた。 4人1組でのipad図形探究活動はいい! 第2時間の数学は「図形の調べ方」。主課題は「n角形の内角の和」。帰納的ではなく、演繹的な考え方でn角形の内角の和を求めさせる徹底追究。 自分が附属中にいた時、柴田教授から次のような指導を受けた。このことを思い出した。 帰納的な考え方のみで「n角形の内角の和」を扱うのは甘い。なぜ対角線がn−3本引けるのか、なぜ三角形がn−2個作ることができるのか、徹底的に解明させてやらなればいけない。 今日はこれを具現化した授業だった。教師が「規則性でない方法でn−2個に分けられる方法を考えてください」と指示した時、僕の目の前にいた女の子は「一番苦しいところをつかれた」とつぶやいた。いいつぶやきだった。 午後は移動して、たっぷり、じっくり、念入りな話し合い。 *** 授業を見た日はなかなか興奮が収まらない。あの場面は自分ならどうしようか、もし、あのつぶやきが共有化できたとしたら、どう授業は変わっただろうかなど、次から次へ浮かんでくる。授業ほど、おもしろいものはない。今日もこの結論。
2010年10月07日(木) 海部地方現職教育研究集会参観 |