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2003年01月20日(月) 届かないLove letter


今日は一日中、家に居ようと決めていた。
朝は普通に起床したけれど、御弁当は作らなかった。
子供の熱は下がっては居たが、今日くらいは一緒に居ようと思い、
8時には会社へ電話で欠勤の旨を伝えた。


油断すると永遠に飲まないんじゃないかと思うほど、
首を振って嫌々ばかりしている子供に、薬を飲ませる。
こんな時に下痢になっちゃ可愛そうだと思うけれど、
アイスクリームに薬を混ぜなければ投薬出来ないので致し方無い。
「それでも良いんですよ〜」薬局屋の優しいオバサンが、
この方法を教えてくれたのは子供がまだヨチヨチ歩く随分前だった。
それでも、最近は目聡く「このアイス・・・美味しくないの・・・」
なんて言い出したりするので、少しお手上げ状態。
子供の舌ほど敏感な物は無いんだな〜と感心もする。



今日は早い時間に夕食を済ませた。
子供はやはり体調が思わしくないのか、昼間はゴロゴロしていたし、
何時もよりも御昼寝の時間が長く感じられた。
明日は私も否応無く仕事へ行かなければいけない・・・。
雇われている身だ、そうそう休んでも居られない。
早めに眠ろうと子供にパジャマを着せる。
子供が眠りについて、同居人が帰ってくる前に御風呂は済ませよう・・・・。
そう段取りを考えながら、私もベットに入る用意をしてる所に、
彼から「帰るね」のメール。
少しの時間でも彼と話をしたくて枕元の電話に私の手が伸びた。






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その手紙は数日前に彼の会社から届いたものだった。
去年、彼の会社の仕事を何件かさせて貰っていた私の所に送られて来た必要書類
それを同居人が勝手に封を破っていた。

「どうして、勝手にそんな事するんだろう・・・ね。」

彼も不思議そうに答えていた。
「これで手紙なんて入ったら又大事件だったよね〜」
話していくうちに、書類は彼の目には触れずに経理から出された事が解かった。
「あぁ・・・これできっと彼は一生私の家には手紙なんて出さないだろうな・・・」
そう思いながら、又彼から送られて来た年賀状の事を想った。

あの優しい字や綺麗に纏まった文面・・・・。
全てが彼の人柄を現している様で・・・。
私が機会文字のメールより彼から自筆の手紙が欲しいと思ったのは
もう随分前からの事だった、
それもウンっと長い物を・・・・。
一度も彼に懇願した訳でも無いので送られてくる筈も無いのだが、
彼が自分の手で・・・
自分の筆跡で・・・
私に物を書いて欲しいと思って来た。

「手紙送ったよ」

その彼の一言で、私は子供の様にウキウキし、
中にどんな事が書いてあるのかワクワクしながら、
それが届くのを待ち望んでいた事だろう・・・。
彼が何も言わないのにポストに手紙が入っていたとしたら嬉しくて失倒ものだ、
家に入るまで手紙を握り締めてバックをキチンと片付け、
お気に入りの部屋着に着替えて、好きな紅茶を淹れてから、
手紙の封をゆっくり開けるだろう・・・・。
いや・・・寧ろ反対だろうか・・・。
家に入るまで待ちきれずに、ポストの前で徐に封を開けてしまうかもしれない。


彼からのラブレターも
私の小さな夢も
今はどちらも手が届きそうにもないらしい・・・・。




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