こんなに好きでもいいですか? すみれ 【MAIL】【HOME】
- 2002年09月29日(日) 指きりげんまん・・・。
同居人も休日だった。
昨日の夜は遅くまで起きていてゲームばかりしていた。
何時もの事・・・何も変わらない・・・。
何か他に趣味を探す訳でもなく、静かに本を読んでいるのかと思えば、
新刊の漫画ばかり・・・・。
少し知識を頭に入れた方が良いよ・・・そう助言したのは何時の日だったか、
思い出そうとしても、もう100年も大昔の事にさえ、思えてくる。
子供は今朝も何時もの時間に起きて来た。
体内時計は子供の方が大人よりもシッカリしている。
同居人が居るのに、朝ご飯は子供と二人だけ・・・。
何時もの事だから慣れてしまっているのか子供も同居人が寝室に寝ている
のを、忘れているみたいな感覚だ。
お昼を過ぎてから、どうしても手が離せないから、
子供と一緒に買い物へ行って来てと頼むと「解った」と言ってから
2時間しても動こうとしない。
「お昼寝の時間がずれ込むと、夜眠らなくなるよ?」
私が言うと、慌てて用意をしだした。
彼からメールが来たのは同居人と子供が出掛けて、
随分時間が経ってからだった。
「ちょっと昼まで・・・ダラダラしてて・・・
これから実家に行く用意をします。」
彼は今日も御父さんの所へ行く。
今日は買い物の予定だ。
彼の御父さんは、来週もう一度、入院して手術をするらしく、
今日はその為の用意をしに買い物へ行くらしかった。
実家に到着する前に電話してみたけれど・・・繋がらなかったので、
もう着いたのかな?
と思っている所へ彼から折り返しの電話・・・。
他愛の無い話をして笑っていると、彼が男と女の体の構造が違うから・・・と
言い出した。
金曜の事を思い出しているのか含みがちな話題で、私も・・・。
「それは違う・・・・」
「それは同じかも・・・」
負けじと意見をした。
そんな話の途中に彼が言った一言が私を嬉しくさせた。
彼は時々私を抱きながら、とても信じられない声を出す。
それは彼が終わりを迎える瞬間だけれど、
普段、聞きなれない声だけに、何だか別の顔の彼を見た様な気がして、
とても愛おしく感じる。
最初の頃は、こんな声を他の人にも聞かせて来たのだろうか・・と見えない何かに
嫉妬してきたものの、それは終わった事で、今は私だけのものだから・・と
妙に安心していた・・・。
「なんか・・・他の人とする時は我慢してたのかなぁ〜?
すみれとは我慢出来ない感じで、声が出ちゃうんだよ」
彼はまるで始めた覚えた高校生の様に照れながら話す。
「余り、あんな事ばかりしてると、
直ぐ駄目になっちゃうか早死にするかもね」
照れ隠しに私が、そう言うと彼も「そうかもね〜」
と言って笑っていた。
今日は珍しく深夜にもメッセが繋がった。
明日は出張だし早く眠らないといけないのに「おやすみ」を言いたくて、
PCを立ち上げてくれたみたいだった。
今週も忙しい彼・・・。
明日は出張。次の日は御父さんの入院。その次の日は手術の話。
そして、手術が終ると又、仕事・・・。
「すみれ・・・?来週は何時逢えるかな?」
「オヤジの手術が丁度、週中で・・仕事も忙しくて慌しくて・・・」
やっぱり、思った通りだった・・・。
実際、自分の父親が手術したばかりなのに、その次の日に私と逢うなんて事
など出来そうに無い彼の性格をよく知っている私は
「いいんだよ。落ち着いてからにしよう。」
すかさず、そう答えた。
これ以上、彼の負担にも煩わしい存在にもなりたくない私は最近、自分の気持ちを
押さえる事を覚え始めたのかもしれない。
それは悲しい事だけれど、彼に我侭を言い続けて嫌われるよりは、随分マシだ。
でも・・・何時、勢い余って私の想いが溢れ出して来るのか自分でも解らない事が、
一番の厄介所・・・・。
彼がこんな事を提案するなんて、とても珍しい事だった。
きっと、今週は一大イベントがあるのに、
それを出来ない事の罪滅ぼしだと思っていたら、
「僕もね・・・すみれとユックリしたいんだ・・・」
「後・・・火曜も水曜も遅くならなければ少し逢えるけれど・・・」
そんな事まで言い出した・・・。
何時もなら・・・・。
「不幸なのもいけないけれど・・・。幸せすぎるのもいけない・・・。」とネガティブな
考えに苛まれてしまう所だったけれど、一年に一度くらい心から自分の幸せを
笑っても良い日くらいあるよねっっと何だか、嬉しさを隠せなかった。
指きりげんまん・・・は、しなかった・・彼はこの約束を絶対に破らない。