こんなに好きでもいいですか? すみれ 【MAIL】【HOME】
- 2002年09月30日(月) 常識
疲れていたけれど、今日は週明けで仕事が待っている。
何とか用意をして、出掛ける準備を整える。
彼はもう出張へ向う道を走っていた。
「おはよう・・・今日は寝坊、しなかった?」
「大丈夫だよ?すみれは?」
清々しい朝とは程遠いけれど、そうやって声を掛け合う。
御互い時間が無くて、私は化粧しながら・・彼は車を止めて見積書を書きながら
話していた。
「あっ・・・・」
「あぁ〜」
私はマスカラを、彼は見積書を、
御互い仲良く失敗する・・・・。
仕事が始まると何故か眠気も吹っ飛んでしまう。
緊張で背筋がピンッと伸びる。
それでも、今日は調べたい事があって、御昼過ぎ位から色々な所へ
電話ばかりしていた。
知らない事を知るのは、とても楽しい作業で
「へぇ〜こんな事になっているんだぁ〜」
とか・・・・。
「こういう仕組みで成り立っているのかぁ〜」
などと、感激してしまう。
私は感化されやすい方だから、一つの事を知るにしても、直ぐにのめり込んで
考えてしまう。
それでも、新しい事を発見出来ると嬉しい。
只、自分で調べても訳の解からない時・・・
私はよく人に頼ってしまう癖が多々ある。
今日も帰宅すると、友人達に過多な依頼心を押し付けてしまった・・・。
それは、私には全然、解からない域の話で・・・。
私も最初から意味が掴めず、自分のしたい事だけを押し付ける恰好で、
最終的には皆に迷惑を掛ける事となってしまった・・・。
御飯時だったのに、友人達はメッセで色々な事を教えてくれたり、
仕事中だったのにも関わらず長々と電話口で、相談に乗ってくれたり・・・。
何も知らない私の事だから、説明するのにも一苦労だったと思う。
最後に色々な事に骨を折ってくれた友人が・・・。
「何でも自分でやってみなきゃ駄目だよ?
すみれは探究心が強いから、コツコツ遣れば何でも出来ると思う」
そう励ましの言葉を掛けてくれた・・・。
デスクに座って色々な事を考えていると、丁度、彼からメールが来て、
直ぐに電話を掛けた・・・・。
「それは・・・僕にも解からないなぁ〜」
彼も又溜息交じりにそう言って、私はどうしても、したい事を諦めなければいけない
のかな・・・と悲しい気持ちになってしまった。
私は・・・・本当は彼が一番、この事実に憤慨すると思って居た・・・。
でも、ちょっと私の思っている事と彼が考えている事が違って居たみたいで、
私に力を貸してくれたり、助け舟を出してくれる訳でもなく・・・・。
その後、彼と会話が成立しなくなってしまった。
「どうしたの?大丈夫?」
「うん、うん。何でもないよ・・・」
そう言って私達は電話を切った・・・。
思えば・・・・。
私は依頼心の塊みたいな物だった。
ある程度は自分で考えたり、行動を伴ったとしても、
最後の最後で行き詰ってしまうと、直ぐに誰かに助けを求めるし、
したい事の要求を押し通してばかり居る・・・。
そうやって、ここまで当たり前のような顔をして遣って来たのかも知れない・・・。
私の周りに居る人達は面倒見の良い人達ばかりだったから、
どうにかこうにか、手取り足取り私に色々な事を遣ってくれて・・・。
そして、それが私の常識になってしまったのかもしれないな・・・と思う。
彼も当に、そのうちの一人だろう・・・。
今日は・・甘えたり甘えさせてくれたりする事だけが、優しさじゃないんだ・・・と
理解した一日だった様な気がする。
友人が言う様に・・・依頼心が探究心を邪魔する物ならば、
これを機に、それを早急に取り払わなければいけないとそう思った。
どちらにしても・・・・・。
寒かった部屋も、暖房が入って心地良くなった・・・。
「電話では考え込ませちゃってゴメンネ。
少し色々考えて・・・反省しています」
彼にメールを送って・・・・。
もう今日はオヤスミ・・・。
明日になったら、又新しい気分で頑張ろう。