こんなに好きでもいいですか? すみれ 【MAIL】【HOME】
- 2002年09月09日(月) コエヲキカセテ・・・・。
最近、子供が夜に起き出して来る事もなくなって、
夜は自由に色々出来るようになった。
その分、また一人で色んな事を考えたりする時間も増えてしまった・・・。
それも・・・考えても何も解決案が出ない問題ばかりだから嫌気がさして、
そのうちに眠ってしまう・・・。
一日、一度はメッセのオフラインを覗いてみるけれど、
彼からの一言も何も残っては居なかった・・・・。
「こんなに長い時間放っておいたら私の事も忘れちゃうのかも・・・・」
やっぱり不安は拭い去れない・・・・。
同居人は公休日は必ず「永遠に」と言って良いほど寝てる。
そうじゃなければ漫画かゲーム・・・・。
今日もそうだった・・・・。
最近、目が痛いと言っていたのが、見る見るうちに腫れて来てしまった。
二・三日前に眼科へ行ったものの治らない。
「余り目を酷使しない方がいいよ」とは言ってあげたけれど、
馬の耳に念仏・・・今日も相変わらず起き出してテレビ画面と睨めっこ・・・・。
私も自分が良いならそれで良いのだろうと思って、後は何も言わずに居た。
私達には会話は無い・・・でも、その方が無意味な争いに発展しないだけマシだ。
夕方になって一緒に子供を迎えに行く、そして、その足で近くのスーパーへ、
この時とばかり同居人は浮れ顔・・・・。
「これは?」「あれは?」と子供にオヤツ用の果物を見せて名前を復唱していた。
とある事件があってからは家の御金を全て同居人に持たしてあるから、
支払いは同居人の財布から・・・・。
それも、きっと嬉しいのかもしれない、
前はそんな事が無かったのにスーパーを出ると私に
「ホラッッ」と言って御札を差し出した・・・・。
「いいよ、お金は持ってるから・・・」私はそう言って受け取らなかった。
帰りに本屋に立ち寄ると、この前見ていた「北の国から」のシナリオ版が出ていた。
その棚を見て子供が「あぁ〜あぁ〜あぁ〜」と大きな声で言い出した。
何だろう?と聞いていると、さだまさしが歌う主題歌を真似ていた、
やはり日々、成長を遂げているんだ・・・と思いながら、
この音痴さは同居人に似たのだろうと思って笑ってしまった。
子供と同居人が絵本コーナーでウルトラマンの本を探している間、
好きな本を探しに別の棚の前で一人で居る時に、
何度も何度も私の後ろを、人が通り過ぎた・・・・。
それは見えない通路から私の後ろに回り込む人だったり、
真っ直ぐに私の居る棚を通って横を割り込むようにして
別の棚へ移動する人だったり、
そして・・・私は・・・・。
その度にビクビクした・・・・。
そう思ってビクビクしていた。
何があっても可笑しくない世の中だ、
そんな事が起ころうと何ら不思議な事なんて無いのだから、
私も本屋で少し頭の可笑しい人に背後から刺されても、
全然、不思議でも何でも無いだろう・・・。
しかも、私は人に大きな声では言えない罪な事をしているのだから、
刺されても当たり前なのかもしれない・・・。
誰だか解からないが・・・。
私の事を嫌いな人だって、この世の中には居るだろうし・・・・。
「ここで刺されたら明日の朝刊に
「無残母親、子供の前で刺殺される」とか書かれるのだろうか・・
でも、うちは新聞取って無いからね〜。
スクラップも作れやしない・・朝日新聞でも取ろうかな〜。」
そんな暢気な事を考えながら本棚を移動していたが、
よく考えたら、これは強迫観念障害なのかも・・・・そんな事を思っていた。
少し怖くなったので子供の所に戻ろうとした時、又フッと思ってしまった。
「もし・・ここで私が刺されたら、彼はどうするだろう・・同居人は・・。」
きっと私が彼と一緒に居て刺されたりしたら、
彼はまず一番先に私の事をどうにかするだろう・・・、
本屋の床が真っ赤な血の海になって、私の周りに沢山の人が集まって、
好奇の目に晒されたとしても、そんな事は御構い無しで私を何処か
安全な場所まで避けたら、私の名前を沢山呼んで・・・・・。
そうやって意識が無くなるのを避けてくれるだろう・・・・。
「同居人はどうだろう・・・・。」
一緒に生活をしている筈の同居人の事を考えるのは何時も何時も彼の次だ・・・。
きっと、同居人の事だから子供と一緒に呆然としているだろう・・・・。
私の頭に・・・葬儀の時キョトンとしている同居人の顔が浮んだと同時に、
「もう、いいのかよ・・・」
同居人の声で我に返った・・・・。
夕食の後、
目が腫れているから子供と一緒に御風呂に入らないでと言うと、
一気に同居人が不機嫌になる。
何時も帰宅が遅くて、子供と一緒になって御風呂の中で遊べるのは
公休日くらいだから、きっと残念なんだろうと思い、構わずに入浴した。
私達と入れ替わりに同居人が入浴したのを見計らって、
慌てて子供の着替えを済ますと、
私は子機を持ち出して彼の携帯に電話を掛けた。
昼間のモヤモヤがどうしても治まらなかったから・・・・。
彼の優しい声を聞いて安心したかった。
「うん?どしたの?大丈夫だよ」
彼にそう言って欲しかったのに・・・・。
「留守番電話サービスです・・・・・・・・」
あのね・・・・・。
貴方のコエはとても綺麗で聞きやすいけれど・・・・。
でもね、ホントは貴方のコエが嫌いなの・・・・・。
お願いだから・・・・・。
彼のコエを聞かせて頂戴・・・・。
お願いだから・・・・・。