こんなに好きでもいいですか? すみれ 【MAIL】【HOME】
- 2002年09月03日(火) 哀しきせせなげ
今日の朝は静かだった。
同居人と子供が出掛けた後、彼からはメールも電話も来ない。
昨日の夜、私が送ったメールはもう目を通したんだろうか・・・。
私は彼の事を気にしないようにして、普段通りに洗濯と掃除を終らせた。
本当なら、この時間は彼の出勤に合わせて電話を掛け、
御互い笑いながら話をしたり、今日も頑張ろうね・・・と声を掛け合うのに、
今日は手持ち無沙汰で、思わず子供の汚くなったスニーカーを
何時間も掛けて洗ったり、この前、洗ったばかりの洗濯槽の掃除をした、
そして・・・何度も何度も洗濯機を回し続ける・・・・。
オマケに子供用の食卓イスまでゴシゴシと・・・。
まるで何かに獲り憑かれて居るかのように・・・洗い続ける。
「何してんだろ・・・私・・・・」
それでも、手が止まらない・・・・。
前に不安焦燥・強迫観念を怖がる人は、ずっと手を洗い続けると書いてある本を
読んだ事がある、
精神病患者の人が書いた本に大学病院の偉い医者が解説をつけてあった。
「これで、手を洗い出したら私も抗うつ剤が必要な体になるのかな・・・・」
笑いながら一人で、そんな事を考える・・・。
明日、子供は保育園の行事で動物園に行く事になっている。
象やキリンを見て、きっと大喜びするだろう。
今日は私の気持ちと裏腹に快晴。
明日も晴れるだろう・・・今年の天気予報は外れてばかりだけど・・・。
寝坊は出来ない・・・御弁当を持たせなくてはいけないから、
出来れば子供と一緒に眠りたいけれど、それも同居人の夜の行動次第・・・。
この家は昼間は誰も居なく過しやすいけれど、
夜になると、小言や言い争いの場と化して、まるで戦場みたいになる。
気持ちの拠所なんて何処にも見当たらない。
彼だけが唯一、解かって来れる人だったから・・・・。
どうして私は、そんな彼にも迷惑を掛けてしまったのだろう・・・。
考えてみれば、両親にも多大な迷惑を掛けて来た・・・。
「歳が離れすぎているよ・・年下なんて、すみれ本当に大丈夫?
お母さんは余り賛成したくないな・・・」
そう言ってたものの、強く反対されなかった・・・。
だから私は自分の意志で勝手に結婚を決めた、
結婚する時に全てのお金を出してくれたのは母だった。
その癖、上手く行かなくなって最終的に泣きつく所は何時も母の所・・・・。
母に対しても、彼に対しても・・・・。
どうして私は・・私の事を愛してくれる人に迷惑を掛けてしか生きて行けないのだろう・・・。
そう思うと、自分が情けなくて悔しくって・・・・・。
夕方、受信トレイに1件のメール。
開けてみると彼からだった。
長い時間・・・・きっと私の心は彼からのメールを待ち望んで居たんだと思う。
心臓がドキドキ音を立てた・・・。
手が少し震えていた・・・・。
「仕方ないよね、私から言い出したんだし・・・・。」
自分から放置しといて、放置する事を納得して貰ったら寂しいなんて、
ただの我侭女の言い訳だ・・・・。
解かってはいるんだけれど寂しい気持ちは本心・・・。
「この前は、ただ・・・病気になってほしくないから、
睡眠時間をちゃんと取ってほしいと思っただけだから・・・。」
彼が言いたいとしていた事だって・・・解からなかった訳じゃない。
それは・・・私が同居人と寝たくないのが理由で・・・
それを彼にキチンと説明すれば、御互いの溝は埋められる事だけれど・・・。
でも・・・果たして、それは彼に話すべき事柄なんだろうか?
彼に話した所で、何かが変わる訳ではない・・・。
夜な夜な私の家に来て、私を助けてくれる筈も無い・・・。
今月は・・・毎月だけれど、金欠状態・・・。
先月の御給料がずれ込んだ上に全額を一回で貰える訳ではなく、
先月と今月に分けて支払われる事になってしまった。
こんな御時世だ、会社も大変なんだろう・・・・。
それでも、彼にお金を返しに銀行に行く。
「金の切れ目が縁の切れ目」とよく言うけれど。
私が彼に借りている御金を全部返し終わったら・・・。
彼との仲も終わちゃうのかな・・。
どちらにしても、御金なんて・・・やっぱり、借りなきゃ良かった。
彼に迷惑なんて掛けなければ良かった。
そうしたら、繋がってる物が「気持ち」だけだって、
ハッキリ解かるのに・・・・。