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2002年08月10日(土) 危機一髪




今日も雨・・・・・。
夏だというのに、ここは凄く寒く感じる。
半袖のブラウスを着ていても、もう一枚何か羽織りたい。
今も雨が降っている、何時になったら止むのだろう?
寒い夏なんて夏らしくない・・・・・。
夏は嫌いだけれど・・・・・。





同居人は今日も仕事。
何時もの様に子供より遅くになって起きてくる。
せめて、子供よりも早く起きてコーヒーの一杯でも飲んでいて欲しいけれど、
それは私の子供の時の生活から来る、固定観念なのだろうか?
子供の時、養父も母も私より遅くになって起きてくる事なんて、
滅多に無かった。
何時も朝早く起きて居たし、仕事が休みの時も寝坊した私の事を、
笑いながら「おはよう」と声を掛けた後、もう少し早く起きるように言っていた。
今朝は身支度で忙しい同居人に、昨日の問題を言ってみた。
特に子供の事をどう思っているのか・・・・。
「ごめん」「悪いと思っている」
そう言う割には開き直った態度が余計にイライラさせる。
私がまだ、納得しない顔をしていると、
「謝っているんだからもう良いだろう?」
「他にどうしろと言うのだ」
そんな事を言っていた。
どっちにしろ、時間が無いから送って行ってくれと言うのは、
解かっている・・・・。





土曜の今日、彼は何時ものサッカーの試合。
今日はナイターの予定だった。
午前中にチームのメンバーへ連絡するのにPCを開いたみたいで、
私にもメールが一通届いていた。
急いでメッセを立ち上げたが、一歩遅く反応が無かった。
何となく寂しく感じて又何時もの様に憂鬱がやって来そうな気配・・・・。
ナイターで家を出るのは夕方になってから、それまでは連絡も取れない。
だから尚更、正午過ぎの電話は不意をついての事で、
余計に私を嬉しくさせた。
聞くと転院した御父さんの事が心配で、お見舞いに行くと言う。
今日の天候はサッカーをするには最悪だったので、
試合の事も決行か中止か連絡を色々としないといけないと言い、
忙しそうにしていた。
お見舞いの帰りにも電話をくれたが、
携帯でサッカーのメーリングリストに連絡事項を流したり、
その他にも仕事の件で連絡を取らなくてはいけなかったり、
本当に慌しそうだった。
この前の様に私も観戦に行きたかった。
( サッカー観戦に行った日の事は →コチラ)
試合が行われるグラウンドは家からそう遠くは無かったし、
彼の一生懸命ボールを追う姿も見たかった。
でも、又あんな風に悲しい想いをしたくないと思って、
観戦に行くのは断念した。
病院からの帰りに電話をくれた彼だったが、余りにも忙しそうなので、
「いいんだよ、電話を切って・・・皆に連絡してね」と言っても、
中々電話を切ってくれず、とうとう家の駐車場まで来てしまった。
「頑張ってきてね、怪我をしないようにね。」
「うん、すみれも応援していてね。」
そう言いながら電話を切った。
本当に少しの時間でも許される限り、私と繋がって居たいと思う、
彼のその気持ちが嬉しかった。








最近、同居人の帰りが何時もより早い。
この不況で成績も伸び悩みみたいだ。
同居人は家の鍵を持っていない。
すぐに失くしたり、落としたりを繰り返している。
「注意散漫なんじゃない?」と言っても、「解かっている」と言って、
又、鍵を失くして来る。
今日は私と子供が御風呂に入っていると、チャイムが鳴った。
バスタオルを引っ掛けて出て行くと、
同居人が疲れた顔をして玄関先に立っていた。
御風呂から上がって子供の身支度を整えていると、
「会社・・・・変えたいんだけど・・・・」突然言い出して来た。
これで何度目だろう・・・・。
もう就職してから4年目、幾つ会社を渡り歩けば気が済むのだろう・・・・。
覚えているだけでも5社は変わって居る。
つい先々月も会社を変わったばかりだというのに・・・・。
本人曰く、同業の会社に行く宛てはあるみたいなので、
黙って話を聞いていた。
人生、模索して生きて行くのは悪い事では無いけれど、
この人は家族というものを何だと思っているのだろう・・・・。
今まで何度も仕事の事で迷惑を掛けられている。
1ヶ月丸まる給料無しという時もあった。
私の実家に助けて貰うのは、もう決まった事のようなものだ。
又、今回も・・・・・きっと自分のプライドなんて、
そっちのけで「助けてくれ」と言うのだろう。







彼からサッカーの試合が終ってメールが来た。
同居人が早くに帰って来てしまったので、電話はお預け・・・。
それでも、メールの内容を見て嬉しくなった。

「やった〜! 久々に5対1で圧勝だったよ〜! !」

彼はサッカーが大好きだ。
ワールドカップはチケットの抽選漏れで見に行けなかったが、
お目当てのサッカーチームの試合があると、
仕事はそっちのけで急いで帰る。
家に居られない時は車の中のテレビを見る事もシバシバ・・・。
ニワカファンでは無いので、好きが高じて、
自分でサッカーチームまで作ってしまった。
もうチーム結成から2年になるが、
その間マネジャーは誰一人として居ないみたいだ。
キャプテンの彼はグランドの予約から、
対戦チームのオファーやメンバーの招集まで全てを1人でこなしている。
それは時間や労力が必要で、とても大変な事だと思うが、
それでも、好きな物には、少しくらいの苦労だったら否めないもの、
と彼は言う。
彼の好きな物に掛ける情熱は並大抵の物では無いんだな〜
と私も解かるが・・・。
その情熱を私達の問題にも、少し活用して欲しいと思ってしまう。
別れられないなら・・・・・・尚の事・・・・・・。





今日は疲れているだろうから、
御風呂に入ってゆっくり眠るのだろうと思っていた・・・。
深夜にメッセで呼ばれた時、私はグッスリ眠ってしまっていた。
彼が私を呼ぶ音を聞きながら、「起きなくっちゃ・・・・」
頭の中で、そう思って寝返りを打つと





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何時もは私と子供がダブルベットで寝て、
同居人はベットの下に布団を轢いて眠っているのだが、
今日はどうした事かそんな風になっていた。
同居人は私のパジャマの上着を捲ろうとしていたが、
次の瞬間・・・私の横で眠っていた子供が愚図り出した。
同居人は「しょうがね〜な〜」という態度で、
又、自分の布団に戻りながら眠ってしまった。
「あぁ〜良かった、危機一髪だった・・・・・・」
子供を寝かしつけた後、PCの前にやっと辿り着くと、
それから30分以上も経つのに彼は待っていてくれた。
「今ね・・・・・・・同居人が・・・・・・・。」
彼にそう言うと、「危なかったね・・気をつけないと・・・・。」
と同じく言っていた。
同居人は寂しいのだろうか?
世の中に出て、汗水たらして働いても、思った給料は貰って来れず、
家に帰って来ても安らげる場所である妻は何時も小言ばかり言って・・・・・。
でも・・・・・因果応報であろう・・・・・。
可哀相だと思う気持はあっても、御互いのコミニケーションを言葉も無く、
性行為で満たそうというのは尚一層に言語道断だ・・・・・。

彼はサッカーで圧勝して意気揚々としているのかと思い、
メッセを続けた私だったが、今日は少し落ち込み気味だった。
どうして気分が優れないのかと思っていたら、
昼間お見舞いに行った御父さんの事で悩んでいる様子だった。
軽い脳梗塞で入院した御父さんだったが、
看護士さんには至って普通に見えても、
彼には急激に老け込んだ様子が解かるようで、とても心配している。
親が生きている間に子供が大病をしたり、死に別れたり・・・。
そんな事態が起こる事はとても辛くて悲しい事だと思う。
でも・・・・。
それと同じに子供だって親が老けて元気が無くなっていく様子や、
死に際を看取らなければいけない辛さは、悲痛な心境だと思う。
生きていれば・・・・何かしら人の死と直面する事は
在り得るだろう事だけど・・・・。
数年前に若くして母の死と直面した彼は、まだ、その傷が癒えていない・・・。
出来れば、そんな思いを二度と、して欲しくないと思ってしまう・・・・。
お父さんも・・・早く元気な姿を彼に見せて欲しい・・・・。
今は良くなる事だけを祈っていよう・・・・。
祈る事しか・・・・・私には出来ないから・・・・・。







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