こんなに好きでもいいですか? すみれ 【MAIL】【HOME
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2002年08月06日(火) 物覚えの悪い伝書鳩




今日は・・・。
駄目な日でした・・・。
今も、目の腫れは治まりません。







朝、往復2時間も掛けて同居人を職場へ送リ届けてから、
今までずっと彼の事を相談してきた友人と電話で話す。
そろそろ、彼との付き合い方も考え方を変えなくてはいけない、
と思い始めている。
そう彼女に話すと、やはり、その方が良いとの返事だった。







その後、彼から電話が来たのはお昼もとっくに過ぎた頃だった。
今日は御父さんの病院を転院しなおす手続きで朝からバタバタしていた。
これから、会社へ向うと言う。
昨日のメッセでの話で私にも何か出来る事は無いか・・・と思い。
転院する病院の駐車場が極端に小さいと聞いていたので、
近くに私の以前勤めていた会社があるので、
そこのテナント駐車場に何時でも車を止められるようにしてあげると、
言っていたのに、手配をしておいてあげるのをスッカリ忘れてしまっていた。
彼と電話を切った後、慌てて約束を取付ける。
昨日も今日も、彼は私に何度も何度も「ありがとう」と言う。







子供は今日も保育園で水遊びをしたみたいで、
御飯や御風呂の世話をした後、
愚図って何時の間にか腕の中で眠ってしまった。
先週と同じパターンだ・・・・。
又、彼が帰ろうとした所と同時だった。
彼が家に帰るまでの間、ずっと電話で繋がって居る事は恒例の事なのだが、
今日も子供が眠った頃に同居人が帰宅して、タイミングが良かった。
昨日の予定を狂わせてしまったし、
彼も寂しそうにしている事が手に取るように解った。
同居人に解らないように、
「スイマセン・・・遅くなったんですが、宜しいですか?」
仕事口調でそう聞くと、
「あぁ・・・宜しいですよ、では・・・そちらに向いますね。」
と同じ仕事口調で相槌を打ってくれた。
今日は彼に返さなくてはいけない物もあった。
訳があって先日、彼から大金を借りた。
(6月の日記に書こうと思います。)
本当は借りたくなかったのだが、どうしても必要な物だった。
数枚の札束を封筒に押し込むと横に居た同居人が少し不機嫌な顔をした。
彼に御金を返すのは後、5回。毎月1度ずつ。
返し終わったら、綺麗サッパリ終わりにしようかな?
そんな事を考えながら彼を待つ為に外に出ると少し切なくなった。








今日は何時もの麦畑を越えて、とうきび畑に出た。
私の家は市内と言っても端のほうにあるので、
少し車で走ると林檎畑やサクランボの木が沢山、広がっている。
最近は二人でゆっくりするといっても、ホテルに行ったりするのではなく、
こうやってドライブがてら二人で色々な所を散策したりする。
彼と私が逢うのは何時も遅くなってからだし、
何処に行くにしても中途半端な時間なので、ゆっくりしている暇もなく、
むしろ、時間には追われずこうやって外に居たほうが、
気ままでノンビリしていて落ち着く。
今日も星は見えなかったけれど誰も居ない、とうきび畑はとても静かだった。
「あのね・・・・今日は手紙を書いてきたの・・・・」
徐に茶封筒を手渡すと彼はちょっと困ったような顔をして受け取った。
きっと・・・・、別れようとでも書いてあるのだと思ったのだと思う。
「今、読んでみて・・・・・。」
彼は好んではいないのだが、私は時々こうやって、
相手の気持ちを逆手にとって心の中でクスッと笑うのが好きだ。
恐る恐る封筒を開ける彼は御札を見た瞬間、
「なぁ〜んだ、ビックリさせて〜」と笑う。
可愛い人だな・・・無条件に思う。





何時もの様に他愛の無い話をしていると、
彼が車のエンジンを止めた。
窓を開けていたのにも関らず本当に静かな世界だった。
周りは真っ暗で街の方だけ遠くに、
薄っすらと明るい光がぼやけて見えていた。
昨日も遅くに眠ったので、何だか眠くなってきてしまって、
シートを一番深くまで倒して横になった。
彼も一緒にシートを倒すと向き合って、
「ホントに静かだね」と言う。
彼の右手が私の頭に伸びてきて、
ゆっくり髪の毛を梳きながら、
「今日は寝不足で眠いでしょ?暫く眠るといいよ」
と言ってずっと優しく髪を梳いていてくれた。
疲れていたのは彼も同じはずだった。
知り合ってから、週の半分は私と逢って
帰宅するのは何時も遅くなっていたし、
逢わない日はほとんど、朝方までメッセをしていた。
その上、今日は仕事の他に御父さんの転院で
神精神的にも疲れていたはずだった。
ふっと、昨日考えていた事が頭を横切る。

「この優しい人と、どうして一緒に居られないんだろう?」
「この優しい人と別れなければいけないのだろうか?」

彼の手が私の頬を少し撫でた時、
目を瞑って居たのにも拘らず、
不覚にも涙がポツリと零れてしまった・・・・。
「すみれ・・・・・?」
そう言われると、もう涙は止まらなくなっていた。
何度も何度も、泣き止まなくっちゃいけないと思う度に、
後から後から、込上げる様に止まらなくなる私の涙・・・・。
とても狭かったけれど、彼が運転席から助手席に体を移してくれて、
泣いている私の体をギュと抱きしめる。
でも今日は、泣かないで・・・・とは言わなかった。
何も言わない代わりに、ずっと私を抱きしめて頭を撫でて居てくれた。
私はそうやって1時間以上も泣き続けた。







帰って来てPCを立ち上げると彼からメールが届いていた。







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私の気持ちは、
もう・・・物覚えの悪い伝書鳩のようです。
これからの行く先や目的も、戻る場所さえも・・・。
何時の間にか忘れてしまいました・・・。
















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