こんなに好きでもいいですか? すみれ 【MAIL】【HOME】
- 2002年07月27日(土) 切ない関係
彼から電話が来たのは午後・・お昼もスッカリ過ぎた頃だった。
「オヤジの所へ見舞いに行った帰りだよ〜」
きっと、御父さんの病気の事もこれからの事も彼はとても心配なんだろう・・・。
何時も何時も彼は自分の事では無く、誰かの事を考えている・・・・。
御父さんの事、子供の事、家の人の事・・・・。
何だか、このまま家に帰すのが嫌になってしまって、
私は渋る彼に無理に御願いをした。
「ねぇ・・・少しだけでも良いから私に逢いに来て?」
彼は同じ市内だというのに、高速を使って直ぐに私に逢いに来てくれた。
口には出さなかったが・・・
「全く・・もう! !子供じゃないんだからっっ」
と言うような困った顔をして家に来た。彼。
私はちょっとだけ嬉々として顔がほころぶ・・・。
「ちょっとだけだよ〜。30分だけね」
電話ではそう言った彼だが今日も時間はあっと言う間に過ぎて行った。
子供の御迎えの時間に彼も一緒に外へ出て、そのまま帰宅する。
その前に私の車が調子悪く、その部分を直してくれた。
私が忘れ物をしたので、「取りに行くから、帰ってもいいから・・・」と手を振ったのに・・・、
戻ってみると彼はまだ車を発進させないで待っていてくれた。
昨日も今日も・・・・何時も・・・彼は優しい。
子供を迎えに行った後、もう帰宅しただろうか?と思いながら彼に電話を掛ける。
明日は日曜日・・・・彼と繋がっている事は出来ない。
そう思うと、どうしてか気持ちに拍車が掛かってしまう。
「これから・・・有意義に過そう・・・」
どうしたんだろう・・・
私が昨日、不意に泣いてしまったからだろうか・・・。
イキナリ彼がそんな事を言い出した。
私は彼のその言葉を聞いて、胸がキューンとなった・・・。
切なくならない付き合い?
この状況で?
こんな関係で?
「私が貴方を好きなうちは・・・・無理だよ・・・・。」
「そうか・・・」
私が答えると彼は残念そうに返事をした・・・。
この前、電話ではこれからの事や離婚の話をするのはやめよう・・・と言ったのは
彼の方だった・・・。
でも・・・敢てそれを言うのは・・・。
「僕はやっぱり離婚なんて出来ないから・・・。
無理にでもそれを理解して貰わないと困るよ」
まるで、そんな風に言われて居る様で悲しくなる・・・。
切なくならない・・・付き合いって・・・どんな物なんだろう・・・・。
彼の負担が軽くなるのなら、そういう付き合いをしてあげた方が良いのだけれど、
果たして私に切なくない・・・明るい付き合いなど可能なのだろうか・・・。
どちらにしろ、電話での会話では話が進まない・・・。
「今日は無理言っちゃったね・・・来てくれて有難う・・・・」
そう言って受話器を置いた。