こんなに好きでもいいですか? すみれ 【MAIL】【HOME】
- 2002年07月24日(水) 心と体
彼の離婚できない理由を聞いて、不倫する男の常套句だと解っているのに、
どうして私は彼と別れられないのだろう・・・・。
彼との将来などある訳も無いのに・・・・。
一緒に暮らす事など一生出来るはずも無いのに・・・。
彼が好きだから?
彼が優しくしてくれるから?
そんな事を一つ二つ考えてみても、又胃が痛むだけだった。
午前中から病院へ向う。
今日はエコーとCTの検査。
どんなに胃が痛んでも胃カメラは嫌だった。
最後にカメラを飲んだのは4年前、胃潰瘍で入院した時。
観念したようにまな板の上の鯉状態だった。
その前は6・7年程前だったと思う。
通院していた病院での検査。
ファイバースコープの管が胃に入った瞬間、
貧血が起きそうになってしまって、
その管を自分で引っこ抜いてしまった。
先生の後ろに居た看護婦さんが大声で怒鳴っているのを聞いた。
今日の検査は簡単な物だと思っていた。
エコーは何時もの通り、同じ所に何度も器具を当てられて、
やはり何処か可笑しいのかとドキドキしていた。
暫くすると点滴の用意の為に血管に管を入れられる。
CTの検査なのに点滴をするのだろうか?と不思議に思っていると、
造影剤を使うと言う。
前の診察の時には何も聞かされていなかったので、少し戸惑ってしまった。
私の血管は注射針を嫌っているのか、
どんなベテランの看護婦さんに針を刺されても一度で貫通する事は無い。
今日も両腕に2本ずつ刺されてしまった。
左腕に絡みつく点滴の管を綺麗に整えながら看護婦さんが私に言う。
「造影剤で稀に具合の悪くなる方が居ますので、
可笑しいと思ったらすぐに声を掛けて下さい。」
そんな事を言われると私はすぐに不安になってしまう。
5分も経たないうちに心臓の音が強くなっていく・・・。
「スイマセン・・・・・。」
不安そうな顔を見て看護婦さんが言ってくれた。
「大丈夫ですよ・・・造影剤はまだ入れていませんから・・・」
「何時も検査の時は具合が悪くなるの?」
自律神経が可笑しいと言うと、看護婦さんは苦笑いしているだけだった。
CT検査は思ったよりも早く終わった。
造影剤を入れると体が熱くなって大変だったけれど、
考えていたような発作は起こらなかった。
検査結果はやはり、消化器官が弱っているだけだったが、
人よりも器官が一つ足りないだけで、
こんなにも自嘲しなくてはいけない事があるのかと思う程、
日々の生活の注意点を挙げられた。
食べてはいけない物・睡眠時間・ストレスの解除方法・
適度な運動・禁煙・禁酒・etcetc・・・・・・・・。
まるで糖尿病患者か、これにホルモン剤なんか加わったら
更年期障害の人のような生活だ。
今日も大量の薬を貰って帰宅する。
彼に病院から戻ったら、すぐに連絡する約束をしていた。
私の体調を一番、心配してくれていたのは彼だった。
同居人は「又、具合悪いのかよ・・・・・」と冷淡な言葉しか私に発しなかった。
結婚する時、母が言ったはずだった。
「この子・・・・私に似て弱い部分もあると思います。
普通の人みたいに何時でも元気という訳にも行かないですし、
貴方よりも10歳近く上で・・・この先、どうなるかなんて解らないのですよ?
それでも、良いという覚悟があるのなら、どうぞ結婚して下さい。」
母も元々、体が弱い人だった。
若い頃、病気になってその後、ずっと体調が思わしくないが、
何とか長年その体と付き合って来ている。
私も年々、母に似て来ている。
一年のうちに快調と言える日は何日くらいあるのだろうか?
この前、ネットをしながら日々の生活態度から寿命を割り出せる
そんなサイトを見つけて、早速チェックを入れたら、
私の寿命は50.2歳という結果だった。
長いのか短いのか・・・・・。
時々、バッと咲き乱れてパッと散っていく人生も素敵だと思ってしまう。
でも、実際はそう思っている人程、死に際はドロドロしている様にも思う。
彼に電話をすると、少し緊張した声で「どうだったの?」と聞かれた。
結果が悪かったら即、電話をする。
悪くなければメールで、入院したりする様な事があったらメッセで・・・・。
そう話してあったので電話が来た時は
きっと少し重たい気持ちになっていたのだと思う。
そう言うと、彼が安心して笑った。
病は気からとは昔の人も良く言ったものだ・・・。
優しくして貰って心が少し楽になると、
体も何時の間にか楽になったような気がして来た。
心と体は連動しているという事なのか・・・・?
それにしても・・・・・・・。
私という人間は全くもって単純・単細胞な女だ・・・・・・・。