こんなに好きでもいいですか? すみれ 【MAIL】【HOME】
- 2002年06月06日(木) 今までの事<同居人2>
同居人と意味も無く付き合うことになってしまった私。
でも、私は9歳年上でりっぱな社会人。
同居人はまだ、学生。
余りにも在り過ぎるギャップに着いて行けるんだろうか?
いや、着いて来れるんだろうか?
私はそれまでと変わらず仕事が忙しくて同居人を構っている
暇など無かったし、
節操も無く同居人が頻繁に鳴らす携帯の音に時々、苛立ちも
覚え始めていた。
しかしナントカして、私が空いた時間を指定して会う事を話してみても
同居人は友達と遊んでいたり課題をやっていて、会う約束も取り付けられない。
「こんな子供相手に私は何をしたいんだろ?」と私は解らなくなって来ていた。
ただ、会っている時間は違った。
一緒に映画を見たり、お気に入りのCDやアーティストの話をしたり、
学校の話などを聞いていると、
まるで自分も夢や希望を持っていた学生時代に戻ったような気がした。
何より、その頃の同居人の素直に真っ直ぐに私に向けられる気持が少し
嬉しかった。
でも、まだ本腰を入れて付き合っているという気分にはなれず、
何時別れを切り出そうか?と考えていた。
そんな矢先、同居人の浮気が発覚した。
それを知ったのは一本の悪戯電話・・・。
家に居ると掛かってきた。
鼻をつまんでいるような女の声・・・。
名乗るでもなし私を中傷したような笑いや、
年齢の事を聞かれた。
向こうから切るでも無しに私から電話を切った。
その時、私は家の電話とは別に携帯で同居人と
たわいの無い会話をしていた。
今考えてみると突然の悪戯電話で同居人の内心は
かなり焦っていたのだと思う。
次に電話が来た時、私は同居人と家に居た。
今度はキチンと名乗った。
その女は同居人と付き合っていると言う。
私の横で同居人の体が震えていた。
後日、その女と同居人と話をする場が与えられた。
会ってみた、その女は私と10歳以上も離れた、まだ可愛い女の子と
いった感じだった。
「こんな女の子が、こんな事をするんだ・・・。
でも、そうさせたのは同居人なんだ。」
どうしても同居人を許せなかった。
「すみれさんが僕を構ってくれなかったから・・・・
寂しかった・・・・・凄く寂しかった・・・・」
同居人は女の子に事情を説明して、
女の子は諦めて泣きながら帰った。
二人しか居ない部屋はずっと沈黙が続いて、
暫くして同居人が
「別れたくない」
と言って泣き出した。
私は・・・・・・・・
許してしまった。
でも、今度は9歳も離れた、この男の子とキチンと
向き合おうと思った。
でも、同居人は又、やった・・・・。
今度は体の浮気じゃなくて心の本気だったみたいだ。
私がキチンと向き合って付き合い出したから暫くして、
同居人はバイト先を変えた。
沢山、お金が欲しいから・・・・
そう言って、知り合いのバーで働き出した。
飲めない酒を毎日、浴びるほど飲んで泥酔状態で
家に来たりした。
段々、同居人が冷たくなりだして、
「可笑しいな何か在ったのかな?環境が変化したせい?」
或る日、同居人の携帯に留守電が一件残っていた、
聞かなければ良かった・・・そう思った。
女の人とデートの約束をしていた。
留守電はそれのスケジュール変更の知らせだった。
心臓の音が聞こえた。
悪い事をしていると思ったけれど、
同居人の財布を覗いたら、
留守電に残っていた名前と同じ名前が書いたメモが出て来た。
女の人の文字で名前と電話番号と家の地図が書いてあった。
同居人に知ってしまった事を話すと逆ギレされた・・・。
「俺が何をしようと俺の勝手だろ」と昔の私のような台詞を口にした。
「因果応報だ・・・・」
私は思った。
暫くどうしようかと考えた。
友達にも相談した。
友達は冗談で、
「そんなに嫉妬に狂うほど好きなら、
キッパリ別れるかアンタの年なら・・・・・うーん、
結婚するかどっちかにしたら?」と笑った。
私も・・・・・そう思った。
同居人はもう、学校を卒業する時期だった。
何を思ったのか、私は・・・・。
吐いてはいけない嘘を吐いた。
話はトントン拍子に進んでしまった。
これで私の思わく道りって事になるんだろうか?
本当にそれで良いんだろうか?
何か間違ってるんじゃないだろうか?
母親が450kの距離をわざわざ8時間も掛けて来てくれた。
同居人と私と母と3人で御飯を食べながら、
母は私に何度も子供を育てて行けるのか聞いた。
私は・・・・。
「育てて行けるよ」
と又、嘘を吐いた。
同居人は学校を卒業していたけれど、就職先を見つけられなかった。
仕事は別に妊娠している訳じゃないから、続けられる。
どうにか・・・・なる・・・・。
何とでも嘘を吐いて逃れられる。
これで、結婚してしまえば同居人は
もう、離れていかない。
浮気もしない・・・そう思った。
同居人は暫くして荷物を全部持って私の家に住みだした。
昼間は何もしないで寝ていた。
夜、仕事から帰ってきてみると何時も居なかった。
胸騒ぎがした・・・。
あの女の所に行ってるんじゃないだろうか?
まさか・・・そんな事或るはず無い・・・。
もう、一緒に暮らしてるんだし・・・。
第一・・・昨日も母親に逢った。
(母は私の妊娠を気遣って何度も遠い所、足を運んでくれた。)
前に見たあの電話番号や住所のメモはまだ、私のバックの中に入ってる。
「行ってみよう」
そう思った。
少し寒かった・・・。
アパートの中の下の階段に少し佇みながら、
やっぱり来なきゃ良かったと思った。
こんな所に同居人が居るはずも無い・・・。
そう思った瞬間、上のほうの階で声がした。
「じゃ〜ね〜又ね〜」
「うん、バイバイ」
そんな遣り取りだった。
階段を降りて来る・・・隠れなきゃ・・・、
とっさに身を隠した。
相手の姿は隠れたせいで見えないうちに外へ出てしまった。
私は後を追った。
「どうか同居人じゃないように・・・・」
祈るように姿を見た。
駄目だった・・・・。
やっぱり・・・・。
顔面蒼白の私と同居人の顔がそこにあった・・・。
私は持っていた携帯電話の手の方で、
同居人の顔を殴った。
その後、彼女の家で話して無理に二人を引き裂いた。
引き裂いたというより・・・。
一方的に同居人が彼女を好きだったと言う話で終ってしまった。
彼女も私の存在や妊娠話を知っていたはずだった。
彼女を知って私は何度も2人に会わないでと言って来た。
そして、その日彼女は同居人とはもう会いませんと言った。
でも、いい大人の男女が一つの部屋で何時間も一緒に居て・・
それも一日だけじゃない・・・
本当に友達だけだったのか・・・同居人が一方的に好きだっただけの・・・
そんな関係だったのか、
未だに私には解らない。
どちらにしても、私は同居人の気持を土足で踏み潰した。
1ヶ月後、今度は私が殴られた。
結婚式は秒読みだった。
それなのに、実父は逝ってしまった。
それも・・・。
自分の手で・・・。
(実父の事は又、今度触れます。)
私は自分の存在価値について考えていた。
私が生まれてきた意味や何の為に生きていくか・・・。
妊娠
ってこんなんじゃないんだな・・・。
そう思った。
お通夜が終った後、同居人に言った、
思い切り殴られた。
「俺の人生どうしてくれる」
と怒鳴っていた。
下から2階に祖母ちゃんが上がってきてビックリしていた。
「喧嘩ばかりしてたら死んだお父さんが心配するよ」
と言って仲裁に入った。
「破談になるんだな、いい笑いものだな〜」
そう思って自分で自分を失笑した。
<今日の出来事>
朝から同居人と口喧嘩。
子供をどちらが保育園に連れて行くか・・・。
怒ったまま人の話を聞かず出て行った。
腹がたって納まらず、子供の登園時間がとっくに過ぎているのに、
家の電話と同居人の携帯で怒鳴りあい。
私達の喧嘩は何時もこんな感じ。
どちらも自分の主張を曲げようとはしない、
何時まで経っても平行線。
何時も堂々巡り。
同居人はそれさえも気づいていない。
周りからは
「すみれの方が姐さん女房なんだから・・・」
「女は男より精神年齢上でしょ?」
と何時も言われて来た。
私に我慢しろっっと皆、言う。
年下の男と結婚した事を恨めしく思った。
今度、生れ変わって結婚する時は絶対、年下の男はやめる。
もし、年下の男しか世の中に居なかったら結婚する時は・・・・・。
もっと大人のシッカリしたヤツを選ぼう。
そう思う。
彼は今日、会社から直帰・・・。
それでも会社で私の主婦業時間を終るまでメッセで待っててくれる。
子供が居るしナカナカ主婦の時間は終らない。
御飯を食べさせた次は御風呂に入れてドライヤーで髪の毛を乾かして
少し経ったら添い寝をしなきゃ。
それに最近私のPCのワイヤレスLANの調子が悪い、
メッセも繋がっても何かの拍子ですぐ切断。
今日は彼が帰るまで上手く繋がらなかった。
それでも、家に帰るまで電話は繋がっている。
「今日、夜メッセ出来るかな?PC立ち上げれたら呼ぶからね。
オヤスミ・チュ♪・愛してる」
そう彼が言って電話を切った。
深夜、彼がメッセを開いてくれる。
少し話をしていると同居人が帰宅。
その拍子に子供が起き出した。
「少し待っててね」
子供を又、添い寝で寝かす。
遅くなってしまったけれど、待っててくれたかな?
そう思って何度も呼びかけたけれど応答が無い。
又、メッセ開いて寝ちゃったんだな・・・。
それから、朝方まで返事は無かった。
彼が話しかけてくれたとき、私のLANが又、切断状態になっていた、
1件の寂しいメールが5分後に到着。
「すみれ?起きて待っててくれたんだね。
メッセ話しかけたけれど反応が無いから又、PCの調子悪いんだね。
僕は眠いから、寝るね。ごめんね。
明日、朝に電話するね」
前は彼が私の事をずっと待っててくれたメッセ・・・。
今は逆の立場・・・・。
少し寂しいね・・・。
明日、逢えるといいな〜。
おやすみなさい。