2016年03月28日(月)  今年も司会を。菊島隆三賞授賞式・上映作品上映会

渋谷ユーロライブにて、菊島隆三賞授賞式・上映作品上映会。
昨年に続いて選考委員と授賞式トークセッションの司会を務めさせていただきました。

昨年「百円の恋」で受賞した足立紳さんとは授賞式前に何度か話す機会があり、事前取材ができていたのですが、今年「ソロモンの偽証」で受賞された真辺さんとはシナリオ作家協会の会議で一度ご一緒しただけだったので、事前にお話をうかがう機会を作っていただき、選考委員長の伴一彦さん、「ソロモンの偽証」監督の成島出さんと四人で会いました。

「油断大敵」では監督と脚本、「少女」「脳男」では共同脚本、「草原の椅子」では監督と共同脚本、と様々な形で組んでいる成島さんと真辺さんの関係や作品作りの姿勢をうかがえ、真辺さんのシャイで優しい人柄もわかり、当日何を聞いても大丈夫そうだという手応えも得られ、とても助けられました。

前半は真辺さん、成島さんと、途中からは「ソロモンの偽証」主演の藤野涼子さんが加わっての一時間。

空前の規模の1万人のオーディションからヒロインに選ばれ、役名を芸名にした藤野さんに「運を持っていると思う?」と向けると、「はい」と即答し、「年賀状で切手シート当てたことがあります」。まっすぐな愛嬌に、「ええ子やわ〜」とよろめきました。

「ソロモンの偽証」と決戦投票で争ったのは、「ビリギャル」。成島監督が菊島隆三級の脚本家の振り幅の広さを「同じ年にソロモンとビリギャルを一人で書いていた」と表現したのが興味深く、往年の日本映画を支えた大先輩たちのスケールの大きさを感じました。奇しくも「ソロモンの偽証」の脚本が掲載された月刊シナリオの裏表紙には、「ビリギャル」の広告が。

真辺さんが「映画の仕事したいな」と思って、電話帳をめくって、映画の仕事ができそうな会社に片っ端から電話した、というエピソードは、とても好き。

真辺さんは、後に続く脚本家たちに、「くさらずに書き続けばいい作品にめぐりあえる」とエールを贈り、「月に届くまで書けばうまくなる」と脚本家・奥寺佐渡子さん(成島監督の「八日目の蝉」でアカデミー賞最優秀脚本賞を受賞)の言葉を紹介。

最後に、先日のシナリオ講座修了式で加藤正人さん(最新作「エヴェレスト 神々の山嶺」公開中)が言われた「夢を叶えたければ、先に叶えた人のそばにいなさい」をお借りして、トークを終えました。二年続けて受賞者のそばにいたご利益にもあやかり、次年度以降は司会者ではなく受賞者として登壇できるよう精進したいと思います。

始まってしまうと夢中で、あっという間。昨年もそうでしたが、後から採録を見たら「こんなことしゃべってたのか」と驚くのでしょう。

「ソロモンの偽証」前篇後篇上映に続いての授賞式で、6時間をこえる長丁場。会場に足を運び、長時間ご観覧くださった方々ありがとうございました。

脚本家仲間や映像製作関係者に混じって、高校の先輩や同級生や友人が来てくれ、映画を楽しみ、脚本作りに興味を持ってくれたのがうれしかったです。脚本家がその年の最もすぐれた脚本を選ぶこの賞を続ける意義は、作品の土台である脚本とそれを生み出す脚本家の存在と大切さを広く知ってもらうことにもあると思います。

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