SKIPシティDシネマ映画祭で知り合った木村美砂さんの体験談を聞いて、「面白そう!」と申し込んだ無農薬で米作りから酒造りを楽しむ会。
昨年6月の田植えに始まり、7月の草刈りと生き物観察、10月の稲刈り、11月の収穫祭と農場見学、12月の和紙の紙すき、2月の酒蔵見学と酒ラベル作り、と毎回楽しく埼玉県小川町に通い、今日はいよいよ最終回。
前回時間切れで宿題として持ち帰った酒ラベル。わが家が日頃お世話になっている人たちにお酒を贈ろう、ということで、友人たちの顔を思い浮かべながらラベルを作った。陶芸家のだんちゃんには、漢字の「土」をコラージュしたハートを。会津大好きな呑み鐵さんには、赤べこと線路を。三太君には、サンタクロース。大阪の福ちゃんには、福の字の中にもハートをちりばめた。
右上の「パパの」と書かれているものは、パパの作りかけの電車に、たまがちょうちょをつけたもの。どこまでが大人で、どこまでか5歳児かわからないほど、とけあっている。
無農薬のお米で作った「おがわの自然酒」(お酒にするのは晴雲酒蔵さんにおまかせ)と合体。
ラベル貼り班と二手に分かれて、もう一班は、甘酒作り。米麹に60度のお湯を混ぜて、8時間寝かしたらできあがり。魔法瓶に入れて持ち帰る。
最後は、晴雲酒蔵さんの蔵の二階の大広間で、懇親会。地元の材料を使ったおいしいお弁当と、霜里農場の無農薬大豆で作ったとびきりおいしいざる豆腐と、とん汁と、これでもかの自然酒をいただきながら、参加者による一言スピーチ。就農を考えている人も多く、参加者の意識の高さと好奇心の旺盛さにあらためて感心した。
途中から、米酒会の感想よりも「去年の今日(311)何をしていたか」発表大会に。
〈喫茶店でお茶をしていたら、揺れたので店を出た。コーヒーカップは床に落ちて割れているだろうと思って店に戻ると、落ちてはおらず、カップのコーヒーがこぼれ、皿に納まっていた〉
という話が、なぜかいちばん印象に残った。
主催者の皆さんの話も、印象的だった。わたしが生まれた頃から小川町で有機農法に取り組んでおられる金子美登さんは「有機農法は、勇気のいる農法でした」とシャレで笑いを誘ったが、笑い飛ばせるまでには、とても長く苦しい道のりだったのではないかと思う。米を買い取ることで農家を支える「買い支え」という言葉を初めて知った。買い支えする支援者に恵まれ、何とか続けて来れているという。
久保昌太郎和紙工房の若き和紙職人、久保さんの話も、良かった。有機農法がどうやったら広まるのか、と考えてみた久保さんは、野菜を手に取って、「どこから来たのかい? どう食べてほしいのかい?」と対話する時間を持つことが大事なのでは、というシンプルな考えに至った。これから野菜を買うときに、この言葉を思い出してみたい。
帰り道、収穫祭を機に仲良くなった音楽家の小室ひろさんに、小川名物の大きなおまんじゅうを買っていただき、ますます小川町が大好きになって、東京に戻った。
米酒会、ほんとにすばらしいワークショップです。機会があれば、ぜひ。
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