ひと月以上前の日記を書いている現在は３月29日火曜日。地震からは18日経ち、地震で一週間放送が空いた「てっぱん」の最終週を放送している。テレビの番組編成はだいぶ日常を取り戻しているけれど、報じられていることは非常時のまま。水は乳幼児に飲ませるなと言われたり飲ませても安心と言われたり。「ただちに健康に影響を及ぼさない」と曖昧なことを言われ続けることが不健康だ、と思ったりする。

さて、２月27日。ツイッターによると、本の整理をしていたらしい。堺・泉北つながりのサンマーク出版の高橋朋宏さんが編集した『人生がときめく片づけの魔法』のおかげで、片づけスイッチがオンになり、かつてないほどてきぱきと、かつ楽しく、手放せなかった物たちに別れを告げた。45ℓ袋４つ分の服を地域の古布回収に出し、取扱説明書の類や二度と見ない書類もバッサリと古紙回収に出した。その後にあの揺れが襲ってきたのだけど、当社比20％ほど物が減り、家の中が幾分すっきりしたおかげで、被害を小さくできた気がする。

一室まるごとウォークインクローゼット状態になっている通称「物置」の６畳間は、積み上げた紙の類が散乱し、床を埋め尽くした。もう読まない本、役目を終えた資料、数百冊の印刷台本、数千枚のプリントアウト。このうち本は図書館への寄贈と古本リサイクルへ回し、資料は処分した。

残る台本をどうするかが悩ましい。最近はオークション等への転売を警戒して、「関係者以外への譲渡貸与は厳禁」とされていたりする。かといって古紙に出すのも気が引ける。大事に手元に置いてくれる人に譲るのなら、いいのかしらん。以前、脚本家の卵さんたちにたくさん持ち帰ってもらったことがあった。

本といえば、この日記を書いている３月29日の前日、作家であり脚本も書かれる島田雅彦さんが立ち上げた「復興書店」という興味深いプロジェクトを知った。著者が自著にメッセージを寄せたものを寄付し、それを定価よりも高く買ってもらい、復興支援に募金するという仕組み。画家は絵を、音楽家は演奏をエールやチャリティにできるけれど、脚本家に何ができるのか……と問い続けてきたが、ひとつの答えを見つけられた。作品のノベライズなど、脚本家にも自著を持つ人は多い。わたしにも何冊か提供できる著書がある。

過剰な自粛ムードでエンターテイメンとどころじゃないよという空気が、この国を萎縮させてしまっている危惧も抱き続けている。本を買うことが復興支援になるというのは、作り手も受け手も元気にして、行く行くは日本を元気にする、とてもいい循環を生むと思う。本だけでなくDVDなどのソフトにも広げられるかもしれない。わたしの所属しているシナリオ作家協会でも、復興書店に賛同する脚本家たちが動き始めている。

合言葉は「リバイバル＆サバイバル」。復興書店の立ち上げは４月を予定とのこと。
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今日のtwitterより（下から上に時間が流れます） >>>もっと読む 『人生がときめく片づけの魔法』http://amzn.to/ikfzR3 を教科書に本を整理。本棚を買うのではなく本を減らすべきだったと反省。紙袋二つ分を図書館へ、蜜柑箱２箱分をlivedoorリサイクルへ。これまではbookoffだったけど比較してみるつもり。 posted at 01:23:30 @Sakai_Sampo 尾道ラーメン好きですか？わたしのおすすめは「じゃこラー油」。行けたら買い込んで来ようと思います。 posted at 01:17:27 最終回までに尾道に行けないかなと宿を検索すると、「てっぱんプラン」がたくさん。空室カレンダーに満室の×が並ぶのを見て、にぎわってるんだとうれしくなる。 #teppan posted at 01:09:45 @Sakai_Sampo た〜らこた〜らこ状態のさ〜かいさ〜かい先輩。一人でマスゲーム状態。一緒にてっぱんダンス踊りますか〜？ posted at 00:28:59 最終回をヒロインあかりと観て、みんなでてっぱんダンス！ http://j.mp/ibtdIz 会場が大阪城の太陽の広場っていうのも、てっぱんらしい。 #teppan posted at 00:22:13 宇多丸さんVS井筒監督「こちとらシネマハスラーじゃ」聞きごたえありました。パッチギ！も好きだけど人に勧めて回ったのはゲロッパ！両方の脚本を手がけている羽原大介さん作・演出の昭和芸能舎公演「祖国へ」を本日鑑賞。 http://www.space107.jp/ #utamaru posted at 00:10:54

2010年02月27日(土)　　子守話108「たまちゃんとママとリオくんいっぱいのおはなし」
2009年02月27日(金)　　魔法の粉ごっこ
2008年02月27日(水)　　25年ぶりに再読『まぼろしのペンフレンド』　
2007年02月27日(火)　　平成18年度確定申告
2005年02月27日(日)　　1975年のアカデミー賞映画『カッコーの巣の上で』
2002年02月27日(水)　　世の中は狭い。いや、世界が広くなったのだ。