打ち合わせを終えてダンナの実家に娘のたまを迎えに行くと同時に雷が轟き、雨が降り始めた。大人でもびくっとなるほどの大音響で、たまは怖がるかと思ったのだけど、泣き出すどころか楽しんでいる様子。雷が鳴るたびに「こわいよー」とおどけて言いながらわたしやじいじばあばに抱きつく顔は笑っている。
玄関の鍵が開くカチャリという音には飛び上がって泣き出すのに、雷は平気.怖いと感じる基準は何なんだろう。そういえば、地震で揺れたときも平然としていた。「地震・雷・火事・オヤジ」の三番目はまだ体験していないけれど、火の怖さはまだよくわかっていないようで、台所で火を使っているときに平気で近づいてくる。「熱いよ! 怖いよ!」と立ち退かせるわたしの顔は怖いらしい。オヤジ(パパ)は娘にデレデレで、雷を落としたことはないけれど、一緒に過ごす時間が短いと、警戒して逃げる。
何かを怖いと感じるのも、人間の成長の証なのだろうと思う。火傷の痛さを知ると、火事で失うものの大きさを知ると、火を怖れるようになる。なくしたくないものができ、生きることへの執着を覚えると、死が怖くなり、それにつながる危険を怖れるようになる。わたしは小学校に上がった頃から、雷が怖くて怖くて、震えながら鳴り止むのを待っていた。雷で折れた電柱が倒れてきたショックで心臓が止まった親戚の話を母親から聞いたせいで、「雷で死んでしまうかもしれない」という恐怖が植えつけられたのだった。
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