2007年08月27日(月)  ひさびさのおきらくレシピ「野菜いろいろジュレ」

昔読んだ森村桂さんのエッセイに、わたしの記憶では「死に物狂いでカステラを焼く会」なるものが登場していた(ネット検索をかけてもヒットしないので、正解は別な名前だと思われる)。コツをつかんでうまく焼けるようになるまで何度も何度もひたすらカステラを焼く。そうしてカステラ作りに自信をつけた人たちは、何にも自信が持てなかったコンプレックスを乗り越えられる、そんな内容だったと覚えている。最初はうまくいかなくても根気強く繰り返せば要領がよくなるのだ、というメッセージに高校生だったわたしは膝を打った。

そんなことを思い出したのは、たまの12分の10才の誕生日に初挑戦して悲惨な結果に終わった「野菜のテリーヌ」が、度重なる試行錯誤の後に、お客様に出せるまでになったから。新聞で読んだ「野菜のテリーヌが人気」の記事に飛びつき、ネットで入手したレシピで作ってみたもののうまく固まらず、何がしたいんだかわからない野菜瓦礫のような有様になったのが一回目。小さなプリン型なら固まりやすいのでは、と発想を変えた二回目は野菜同士がうまく身を寄せ合って固まってくれた。さらにコンソメスープの濃さやゼラチンとスープの分量を微妙に変えていき、ようやく味と形が安定するようになった。先日、ご近所さんがわが家に集まった折に出してみたら、「今井さんがこんなものを作れるなんて」と驚かれ、「これは写真を撮るべきですよ」とおだてられたので、成果とあわせてレシピをご紹介する。わたしが新婚時代に綴っていた「おきらくレシピ」(日記内検索で読めます)のとほほぶりを知る人たちには、とくに成長を感じていただけるのではないかと思う。


野菜いろいろジュレ
1)スープを作る
鍋に水450ccを煮立て、コンソメ1個半を溶かす。
2)中身を用意する
●塩もみして洗ったオクラ、直径2センチぐらいに小分けにしたブロッコリーの花部分、アスパラ(ミニがきれい)、人参(星型などに抜くとかわいい)さやいんげんなど、色のきれいな野菜をさっと茹でて冷水にとっていく。袋入りヤングコーンや缶入りミックスビーンも、コンソメ味をつけるためにくぐらせる。
●パプリカ(黄や赤がきれい)は8〜10等分ぐらいに縦に切り、魚焼きグリルなどであぶる。皮が焦げたらするっとむいて冷水にとる。
●ミニトマトを熱湯にかけ、湯むきする。
5)野菜を茹でるうちにコンソメスープは350〜400ccぐらいに減っている。400ccにして80度ぐらい(沸騰してやや冷めた頃)に煮立て、水60cc(大さじ4)でふやかしておいた粉ゼラチン10gをよく溶かす。
●海老やカニを入れるのもおすすめ。海老の殻をコンソメスープと一緒に煮立てると、さらに濃厚なスープに(その場合、コンソメは1個で)。ただし、臭み取りのスパイスを忘れると、磯臭くなる。
3)つけこむ
スープの荒熱が取れたら、2)をつけこみ、さらに温度を下げる。水を張ったボウルなどに鍋をつけて冷ましてもよい。
4)つめる
水で濡らしたプリン型(茶碗でもよい)に、型から抜いたときを想像しながら野菜をレイアウトする。側面にミニアスパラやパプリカを貼りつけ、中央に型の天地に合わせて切ったオクラやヤングコーンを立てる。間を埋めるようにトマトやミックスビーンや人参やカットした野菜の切れ端を詰める。
5)かためる
野菜がぎっしり詰まったら、コンソメスープを流し込む。型にラップをかけ、冷やす。数時間では固まらないので、半日ぐらい余裕を見たほうがよい。
6)もりつける
ナイフやスプーンなどを使うとするりと型から抜けるはずだけど、型をぬるま湯であたためると抜けやすいとか。カッテージチーズ(よく合います)を添えて盛り付ける。ゴマドレッシングも合うそう。

※中に入れる野菜によってボリュームは変動。オクラ、ヤングコーン、ミニアスパラ各1袋、パプリカ1個、他にミニトマトや人参をちょこちょこという量で、高さ3センチ、直径6センチのプリン型約6個分でスープが少し余る感じ。

2005年08月27日(土)  高円寺阿波踊り1日目
2004年08月27日(金)  汐汲坂(しおくみざか)ガーデン
2002年08月27日(火)  虹の向こう

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