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2003年12月28日(日) ■ |
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餅つき / 魔法使いになる14の方法(4話目まで) |
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▲餅つき 今日は毎年恒例の餅つきに参加しに親戚の家へ(餅つきは年の最後の週末と決まっている)。そういう家ってわりと。というとオフライン(リアル)では珍しがられるのだけど、オン(ネット上)では珍しくない?! うちも餅をつくのは機械で、人間がするのは餅を蒸かしたり丸めたりする部分。「丸餅」と、近所の和菓子屋に特注した餡子を使った「餡子餅」の2種類を作る。私は出来たてのお餅を食べるだけで、せいぜいやっても片付けくらいだが。ちなみにお雑煮は味噌、だけど噂に聞く「餡子餅入りの雑煮」はやったことがない。 バタバタしているところで読書をするのは集中力が要るので、今年は細切れでも読めるようにファンタジーの短編集を持っていった。
●読書中:『魔法使いになる14の方法』 創元推理文庫
*右の表紙は原書≫Wizards' Den: Spellbinding Tales of Magic and Magicians (Peter Haining・編) *"Wizards' Den"の続編にあたるアンソロジー≫Magician's Circle: More Spellbinding Stories of Wizards & Wizardry(Peter Haining・編)フィリップ・プルマンの"Dr Cadaverezzi's Magic Show"他、ジャクリーン・ウィルソン, ロアルド・ダール, ピーター・ビーグル, Terence Blackerなど。
児童書ファンタジー短編集の翻訳を読む。今日は4話目まで。ファンタジーの翻訳本を読むのは久しぶりかもしれない。どの話もなかなか面白くて読みやすいので良い感じ。表紙もおもしろいけど、1話ごと扉に描いてある絵が好き! 収録作品が「ファンタジー」というよりも、いかにも「これは児童書です!」という感じの話が多いのが私の好みと合ってて素敵だ。ハイファンタジー、エピックファンタジー、ヒロイックファンタジー方向の短編集はわりとあるけど、こういう児童書に偏ったアンソロジーが日本語訳されるのは珍しいと思うな。 この本が売れたら、続きの"Magician's Circle"も翻訳されるかなぁ。だといいなー。最近出たFirebirdも訳されると良いのに。でもハードカバーで出すのは絶対やめてね、ぜひ文庫本で頼むわ。短編集はただでさえ読む人が多くないのに、ハードカバーで出したらどうなるのよ。 以下、タイトル・冒頭の文章・一言感想を列記。
≪ドゥ・ララ教授と二ペンスの魔法 / E・ネズビット≫ ルーシーはそれはそれはよい子で、ハリーはそれほど腕白ではなかった――男の子にしてはね。もっとも大人たちは、彼のことをいたずらっ子と呼んでいるけれど! やっぱり子供二人の対比が、短い話の中でよく描き込まれてて面白かった。怪しさ大爆発のドロロ・ドゥ・ララ教授本人もナイスだけど、魔法! 魔法がああ言う形で出るとはね〜。
≪学校奇譚 / マンリー・ウェイド・ウェルマン≫ バート・セトウィックはキャリントン駅で列車を降り、しばしホームにたたずんでいた。ツイードの服を着た、正直そうな顔、かっしりした体つきの少年だ。 セトウィック少年が体験してしまった怪談話。日本の昔話にも同じようなのがありそうな気が。
≪悪魔の校長 / ジリアン・クロス≫ むかいの家に住む背の高い男が、バーナディンの家の外で、窓のはり紙をじっと見つめていた。 ん〜、カーニバルの前夜の雰囲気はよかったけど、ちょっと尻切れトンボで状況がつかみにくかった。長編で読みたかったかも。
≪ワルプルギスの夜 / ハンフリー・カーペンター≫ かわいそうなマジェイカ先生。ワルプルギスを離れてはじめての〈ワルプルギスの夜祭り〉の日だというのに、ひとりぼっちで祝う覚悟をしているとは。 おもしろかった。最初「ワルプルギスの夜」というのが何のことかわからなかったので、その重要性が理解できなかったけど、知ってみればなかなか。幽霊のフィル・スペクターがおっかしい!
▲リーダーズ英和辞典 【Walpurgis Night [Walpurgisnacht/ドイツ]】 祝日5月1日の前夜;ドイツではこの夜魔女がBrocken山上で魔王と酒宴を張るという。
▲ネットで百科 【ワルプルギスの夜】 ドイツの民間伝承で五月祭 (5 月 1 日) の前夜をいう。この夜,魔女たちの集会 (サバト) がハルツ山地の最高峰ブロッケン山で開かれ,魔王を囲んでの乱痴気騒ぎが繰り広げられるとされ,とくにゲーテ《ファウスト》における描写で有名である。その名は,ボニファティウスのドイツ伝道に従ったイングランドの修道女ワルブルガWalburga (?‐780 ころ) に由来する。ハイデンハイムの修道院長として活躍し,死後もその墓からにじみ出る油が病気治療の奇瑞をみせるなどした聖女ワルブルガへの崇敬が,キリスト教布教以前の地母神信仰と習合し,聖女の祝日の一つが 5 月 1 日であることとあいまって生じた伝承と考えられる。本来は五月祭の宵祭であったものが,異教的なものとしてその価値が減ぜられ,魔女や悪魔が跳梁する夜とされたのであろう。
<目次> ドゥ・ララ教授と二ペンスの魔法(E・ネズビット) 学校奇譚(マンリー・ウェイド・ウェルマン) 悪魔の校長(ジリアン・クロス) ワルプルギスの夜(ハンフリー・カーペンター) 暗黒のオリバー(ラッセル・ホーバン) さがしものの神様(ジョーン・エイキン) ダブラーズ(ウィリアム・ハーヴィー) 飛行術入門(ジャクリーン・ウィルソン) 中国からきた卵(ジョン・ウィンダム) お願い(ロアルド・ダール) 見えない少年(レイ・ブラッドベリ) わたしはドリー(ウィリアム・F・ノーラン) なにか読むものを(フィリップ・プルマン) キャロル・オニールの百番目の夢(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)
●読書中:The Fellowship of the Ring : Lord of the Rings 1(J. R. R. Tolkien)@Book2-3章(10章中) 裂け谷で会議が終わり出発も間近か、というあたり。すごーい、おもしろい! こんなにぶっ飛ばせるなんて気持ちいい〜! すごいスピード感で爽快!! FotRは前回にわりと詳しく読んだせいか、読み始めてみるとけっこう細部まで記憶が残っている。残り170ページ、明日には終わるだろう。
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2003年12月27日(土) ■ |
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旅の仲間(J.R.R.トールキン)@Book1-10章(12章中) |
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●読書中:The Fellowship of the Ring : Lord of the Rings 1(J. R. R. Tolkien)@10章 読み続けて一気に「躍る子馬亭」へ到着&ストライダー登場。いいね〜、やっぱり読み出すとハマる! 調子いいな〜、このままだと年内に『二つの塔』まで行っちゃうかも。 『指輪物語』の原文は難しいって言う人がいるけど、私はトールキンの英語って読みやすくて好きだなー。3回目だからか、ちっとも難しく感じない。シッカリ、ガッチリとしたとっても丁寧に書かれた美しい文章だ。 語彙が古いとか時代がかってるってのもよく聞くけど、それって翻訳本の印象に振り回されてない? 原文はそんなことないと思う。私にとっては英語の方がずっと簡単で分かりやすい。イギリス英語だから確かに初見はとっつきにくかったり、トールキン語(造語)が混じってたりはするけど、だから難解ってのは違うね。プルマンのライラシリーズと同じで、翻訳文が難しいのに影響されて損してるんじゃないかなぁ。
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2003年12月25日(木) ■ |
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The BFG(Roald Dahl)読了 |
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●読了:The BFG(Roald Dahl) 翻訳≫『オ・ヤサシ巨人BFG』 <内容> 巨人は人喰いときまってるよね。ある夜、ソフィーは孤児院のベッドから、巨人にさらわれた。でもその巨人は、巨人の国でただ一人のいい巨人だった。そしてソフィーとオ・ヤサシ巨人BFGの、人喰い巨人退治大作戦がはじまる。そこに女王陛下もくわわって・・・。
おもしろかった。楽しい童話調の物語のあちこちにダールお得意のブラックユーモアがのぞく、奇想天外でとってもとってもロアルド・ダールらしい児童書。不幸だけど素直でかわいい子供(ソフィー)が出てきて、The BFG(The Big Friendly Giant)という名前の巨人と友達になって、権力者(女王)の後ろ盾を得て、冒険の末にハッピーエンドになる楽しい冒険物語。 The BFGが夢コレクターで、集めた夢と夢を好みの割合で混ぜて、見たい夢を見るというあたりの設定が楽しかったなー。ダールのブラック・ユーモアはいつもあからさまで、変な言い方だけど「ストレートでひねくれたところがない」からけっこう好き。ダールには、洋書を読み始めた頃にチョコレート工場でゲラゲラ笑って楽しさを知ったという恩もあるし。ただ"The BFG"は出てくる巨人たちの言葉が訛ってて分かりにくいセリフが結構あるから、本当の洋書初心者には向かないかもしれないけど。
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2003年12月24日(水) ■ |
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冬至まで(ロザムンド・ピルチャー)読了 |
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●読了:Winter Solstice(Rosamunde Pilcher) ≫感想はこちら(去年のと共用) 予定通りクリスマスに読了〜♪ いやぁ楽しかった。本の裏表紙に"ロザムンド・ピルチャーと恋に落ちた読者たち(readers who fell in love with Rosamunde Pilcher)"という文句があるけど、これは本当にそういう感じ。理屈じゃないのよね、"fell in love"ってのが実感としてわかる。私が読んだピルチャーの作品の中でも、Winter Solsticeは特にそう。 この本には美しいもの、良い人、癒し系の人しか出てこない。それでいて、出てくる人々に対する視点はとても鋭くて暖かい。癒し系の暖かさと鋭い人間観察の視点、この2つが揃って優れているからWinter Solsticeは素晴らしい! 他の本は、よくどっちかが欠けてたり弱かったりするからね。来年も絶対読まなきゃ。
●今年の目標≫1年で2万ページ読む Winter Solsticeで今年の目標を達成! 今年も残り1週間になってようやく・・・! よかったぁ〜。去年は同じ目標を立てて1万8千くらいで終わったから、2年越しの目標だったし。 ちなみに2万ページは、語数に変換すると大体7〜800万語くらいかな。絵本に近いようなPBも入ってるから正確には分からないけど、まぁ目安になればオッケーなので。
▲クリスマス・イヴ礼拝&クリスマスパーティ 私が行ったところのクリスマス・イヴ礼拝は、聖歌隊を中心に参列者も一緒に聖歌を歌う「クリスマス・キャロル」と、信者の方が中心の「クリスマス・ミサ」から成る2部構成。"The Twelve Days of Christmas"を合唱で聞いたのは始めてだった。なるほどー、ソロが11人いて(5日目の"five golden rings"は全員)ひとりひとり順番に担当の日を歌うわけか。 イヴ礼拝はキャロルだけ参加して、その後パーティへ。パーティでは、女ばかりなもんだから際限なく飲むわ食うわしゃべるわ、絞めにケーキを2個も食べて下が向けなくなってしまったわ。楽しかった〜♪ 明日、体重計に乗るのが怖い。
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2003年12月23日(火) ■ |
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冬至まで(ロザムンド・ピルチャー)@365/504p |
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●読書中:Winter Solstice(Rosamunde Pilcher)@365p あと残り140pくらいか・・・。クリスマスにピッタリ終わることになりそうだ。予定通り! この本の舞台、スコットランドの12月は雪に閉ざされた昼でも薄暗い世界。東京みたいにピカピカ晴れた小春日和が続く冬とはわけが違う。主要キャラ5人のうちの一人、サムなんて雪に閉じ込められて(Snow in)しまうのだ。購入するつもりの家を一目のぞきに来ただけのつもりが、大雪のため車で20分離れたホテルまで帰れなくなってしまう。 「雪に閉じ込められた? なんて素敵、アガサ・クリスティーみたい! 明日の朝になったら、この中の誰かが死んでたりして!」(byルーシー)という発言に笑って泊まった翌朝、まだまだ雪は止まらない。しかたなく薦められるままに、そのままクリスマスを村で過ごすことに・・・。こういうことが当たり前の世界では、真冬でも青々とした常緑樹に飾り付けをして冬至祭りとクリスマスを祝うのが、とっても特別なことなんだと感じる。
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2003年12月22日(月) ■ |
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虹果て村の秘密(有栖川有栖)読了 |
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●読了:虹果て村の秘密(有栖川有栖) ≫感想はこちら おもしろかった。これはいいね〜! 「ミステリーランド」だから当然とても読みやすい。ずっとトップにあげてた本だけど、読み始めたらあっという間に終わってしまってちょっと悲しかった(笑)でもストーリーはしっかり本格ミステリで、複線が最初からバリバリ。手抜きしてない感じで好きだなー。夏休みの話だから、夏に読んだらもっと楽しかったかも。ま、2000円という値段は微妙なところだけど、面白かったからヨシ!(って偉そうだなおい)
●読書中:Winter Solstice(Rosamunde Pilcher)@317/504p 今日はWinter Solstice(冬至)の日だ。ゆず湯は入らなかったが・・・。
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2003年12月21日(日) ■ |
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冬至まで(ロザムンド・ピルチャー)@194/504p |
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●読書中:Winter Solstice(Rosamunde Pilcher)@194p スコットランドに移り住んだエルフリーダのところへキャリーから電話が来て、キャリー&ルーシーがクリスマスを一緒に過ごすことに。エルフリーダのキャリーたちを迎える準備、傷心のオスカーが昔馴染みの沢山いる暖かいコミュニティーに迎え入れられて、徐々に立ち直っていく様子。あとのストーリーは前回の日記(2002.12.6〜12)に書いてあるので割愛。 まったりゆったりのんびり読み中。読んでるうちになんとなく思い出してきた。いいね〜。ストレスがなくて、読んでいると自然に顔がニコニコ笑ってしまう感じ(って、去年も同じこと書いてるよ私!^^;)
前回読んだ時に引っかかったり調べたりした単語や熟語が、まる1年たってもなんとなく記憶に残っているのがおかしい。 cut and dried (切って乾燥させた意味から、「前もって準備する」) builder's tea(=workman's tea 超濃い真っ黒なストレートティをマグカップで飲む?)・・・とか。
●気になる本更新してます
▲大掃除 まずは自室の本棚から。1/3ほど終了。いらない(と思われる)ペーパーバックをどうしようか思案中。
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2003年12月20日(土) ■ |
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ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジーランド観光ガイド |
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≪アマゾンから&買った本≫ 和書2冊¥4410 洋書¥2023 その他¥2764 ●ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジーランド観光ガイド 原書≫The Tough Guide to Fantasyland 【¥2,500+税 20×14cm 300p 東洋書林】 本屋で見つけたので早速購入。徳間書店から出てるDWJ本たちとほぼ同じサイズ、厚さも同じくらいで、表紙・挿絵も同じ佐竹美保氏。本棚にハウルやクレストマンシーと一緒に並べても違和感なし。よくやった東洋書林!(爆笑)これは、かなりファンを意識してるぞ〜。高いけどけっこう売れるんじゃないかなぁ。すまん、この本大好きなの。読み飽きない、という点ではもしかしたらDWJ本の中で一番かもしれない。 見た感じ、翻訳は文章が硬いかなぁ・・・。漢字が多くてカチコチ。特に冒頭の「ご利用の手引」はガッチガチに丁寧で驚いた。ここは原文ではストレートに笑えたところだから。でもまぁこの本は「辞書」で、難しい単語も中に沢山あるわけだから・・・文章の硬さがかえって面白い気もするし。
●『七人の魔法使い』(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)¥1700 原書≫【Archer's Goon】 しかし、このストレートなタイトル・・・。工夫もなんにもなし、ただ内容そのまんま。(^^; まぁ下手にいじるより徳間らしくて良いんじゃないかな・・・。内容知らない人には何のことかわからないだろうし。そういえば原書にも本のバックカバーに太字でバカでっかく「目を覚ませ!この町は七人の魔法使いに支配されている!(Face the facts! This town is run by seven megalomaniac wizards!)」って書いてあるぞ。ええと、この文章は本文のどこかからの抜書きだった気がするが。
●Arrows of the Queen : Heralds of Valdemar 1(Mercedes Lackey) 翻訳≫女王の矢 【¥763 18×11cm マスマーケット320p】 ヴァルデマール年代記 Heralds of Valdemar3部作の1作目。翻訳は社会思想社の倒産にともなって絶版。ま、これはそのうち東京創元社が拾ってなんとかしてくれそうな気がするね。2作目、3作目は未翻訳。
●Automated Alice(Jeff Noon) 【¥1,164 18×13cm ペーパーバック:256p】 ルイス・キャロルは晩年に3作目のアリスを書いていた! 長い間日の目を見ることがなかったこの幻の3作目が、ごく最近になって発見された。ルイス・キャロルが、もしもアリスを未来に送り込んだら? 英国のSF作家ジェフ・ヌーンが描くアリス第3巻、未来の国の機械仕掛けのアリス。 ・・・ということで、アリス好きの私は思わず買ってしまったんだが・・・一体どこまで本気なんだかわからんね。(^^; パラパラ見たら、アリスそっくりのロボットとか出てくるみたい。テニエルのを崩したような挿絵のアリスが微妙・・・。普通のマスマーケット版より横に2センチ長いサイズ。【Winter Rose(マキリップ)】とかと同じ大きさね。
ちなみに本家のルイス・キャロルのアリス、これはいろいろな版があるけど私のおすすめはThe Annotated Alice(注釈つきアリス)という本。¥1,571と廉価版に比べると値が張るけど、それだけのことはある。不思議&鏡の2作収録で、本文の左右に注釈がビッシリついているのだ。文中に詩が出てきたらそのすぐ横に元ネタの詩がちゃんと書いてあるし、普通に読んだだけでは気がつかない文中の皮肉やユーモアがいちいち書いてあるというとってもマニアックな本。≫The Annotated Alice の中を見る(US版) 左側の細かい字が注釈。全ページこんな調子だ。
●『緑野原幻想』白泉社マンガ文庫(星野架名)¥619 収録作品 : ラピュータス流星群 Psiクロン・シンドローム オリジナル・アワー 真昼の夢見たち ワンダー・フェイセス レ・コスモナイト 時のモチーフ ウィンター・ロケット シンクロニシティ・フェア 吉川笛子の緑野原幻想(書下ろし)
●同人誌@まんだらけ(フジミ、有栖川など)¥2000 ●Amazon.co.jp オリジナルブックカバー(おまけ) ちなみにこれですでに3枚目。
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2003年12月19日(金) ■ |
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ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジーランド観光ガイド |
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●新刊:ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジーランド観光ガイド 原題≫The Tough Guide to Fantasyland ファンタジーランド・ツアーへようこそ。ファンタジー小説を「観光パンフレット」、その作家を「ファンタジーランド旅行公社」、読者をこの旅行者のツアーに申し込んだ「ツーリスト」にみたてた「観光ガイド」。ファンタジー小説特有のお約束ごとを、英国のファンタジー作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズがユーモアたっぷりに解説します。 「剣」や「指輪」と言ったおなじみのアイテムから、囚われの身になったときにいつも秘密の抜け道が見つかるのはなぜか、といったファンタジーランドに対する疑問までを、五十音順で紹介。500のキーワードを読み解きながら、ファンタジーランドを冒険をしよう!【¥2,500+税 東洋書林 四六判/300頁】
更新≫DWJ著作リストに加筆。 おぉ、本当に出た!(笑) この皮肉・ユーモアたっぷりの「辞書」は『ダークホルムの闇の君』/『グリフィンの年』の世界と関係がある。地名とか同じの出てくるし・・・ダークホルムに出てきた、チェズニー氏の世界から来た観光客(つまり私たち)に向けて書いた魔法の世界の観光ガイド・・・と私は解釈している。ペーパーバックも持ってるけど、これは翻訳で欲しいなぁ・・・。"Adept" "Alleys" "Alligator" "Alters" "Ambushes" ・・・"Zodiac" Zombies" まで、単語をひとつひとつ取り上げて「ファンタジーランド風に」解釈した本なので・・・通読するっていうより、拾い読みしておもしろがる感じ。訳はどうだろう・・・。ドへたくそで大雑把な地図はちゃんとそのままついてるか?(^m^ぷ
▲仕事納め 明日から冬休み♪
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2003年12月18日(木) ■ |
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冬至まで(ロザムンド・ピルチャー)@80/504p |
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●読書中:Winter Solstice(Rosamunde Pilcher)@80p 翻訳『冬至まで』 / Excerpt / 去年のレビュー ふ〜、この本を読むとホッとする。冬だなー、クリスマスが来るなーって感じ。2回目だしリラックスして読めそう。 Winter Solsticeは私が最初に読んだピルチャーの本だ。去年のクリスマスにこれを読んで惚れ込んだのが、ピルチャーの世界にハマっていくキッカケだった。「クリスマス本を1冊」と聞かれたら、私の場合もう迷わずこれ! 多分来年のクリスマスにも読むだろうから、ビニールカバーでコーティングしてしっかり「保存版」状態になってる。 ストーリーを一言で言うと、家族運のない孤独な人たちが、縁があって寄り集まって穏やかな幸せを見つける話、かな。・・・と聞くとよくある話みたいだけど、実際私も読むまでそう思ってバカにしてたんだけど、癒し系とかお涙頂戴系の薄っぺらいのとは全然違う。この本は本当に名作だと思う。Yahoo!掲示板で読んだ時も、なんと読んだ人がみんな揃ってハマって感動してしまったという・・・読書会は何度もやってるけど、そんなのこの本だけだ。
*エルフリーダ(62才) 結婚と離婚を何度か繰り返した後知り合った最愛パートナーと死別。 *オスカー(67才) 妻と娘を事故で亡くしたばかり。 *サム(36才) 仕事で6年間ニューヨークに暮らす。離婚して英国へ帰ってきたところ。 *キャリー(32才) オーストリアのスキーリゾート地で働いていたのが、突然帰国。失恋したばかり。 *ルーシー(14歳) キャリーの姪、ローティーンの女の子。母親が再婚してひとりでアメリカへ行くことになり、クリスマス休暇を過ごす場所がなくなる。
この本には章分けがない。この5人の視点に順番に切り替わりながら、各自の事情が明らかになって、スコットランドのヴィクトリア朝風の家に吸い寄せられていくと。
<内容> 英国南部の小村に独り移り住んだ62歳の元女優エルフリーダは、教会のオルガン奏者オスカーの家族と親しくなるが、突然の悲劇が彼を襲う。エルフリーダは、立ち直れないオスカーのために、彼のゆかりの地スコットランドへともに旅立つことを決意する。自立し、キッと前方を見つめて、さわやかな強風のような印象を与えるエルフリーダ。"人生の災難を耐えやすくするには笑いとばすにかぎる"を信条に、いつもユーモアを忘れず、みずから悲哀と苦悩を知るがゆえの優しさを合わせ持つ。
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2003年12月16日(火) ■ |
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緑野原幻想(星野架名) |
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●マンガ:『緑野原幻想』(星野架名) 白泉社文庫 弘樹(ヒロキ)と彼方(カナタ)は幼なじみの大親友。彼らが通う緑野原学園の周辺では、なぜか不思議な出来事が絶えなくて…!? あの「緑野原学園シリーズ」から、著者自らセレクトした初の文庫化! 描き下ろし「吉川笛子の緑野原幻想」、単行本未収録「時のモチーフ」を収録。
おおお、緑野原シリーズ復刊バンザイ! <遅っ! しかも、書き下ろし作品収録!? 星野架名の緑野原は大好きだったシリーズなんだが、白泉社文庫で復刊されたとは今日の新聞の広告で見つけるまで知らなかった。 このシリーズは一時期かなり人気があったのに、まぁよくある話だけど、いつのまにか書店から消えてしまった。それから復刊ドットコムやたのみこむで何年にも渡ってファンが延々と粘って、出版社側から無理だって言われてもまだまだ粘って、原本(原稿?)が出版社側にないからもう復刊は絶望的だとか、一時は著者が行方不明で今どうしてるのか誰にも分からないとか、もしかして死んでるんじゃ、なんて噂もあったあの緑野原シリーズが!(笑) ついに文庫版に・・・あ〜、これで新しいファンが増えてくれるといいなー。そしてぜひ全作品文庫化を! 元のコミックス版もまだ全部持ってるけど、これは絶対買わなくちゃ・・・。
▲即バック!の条件(カオパラアンケート) 「こんなデザインや構成の小説(テキスト)サイトに出くわしたら、悪いけど中身を読まずに引き返します」という条件。考えることはみんな同じか。
●読書中:The Forgotten Beasts of Eld(Patricia A. McKillip)
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2003年12月15日(月) ■ |
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妖女サイベルの呼び声(パトリシア・A.マキリップ)@6章 |
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●読書中:The Forgotten Beasts of Eld(Patricia A. McKillip)@6/12章 翻訳≫『妖女サイベルの呼び声』 散々言われてることだけど、『妖女サイベルの呼び声』って翻訳タイトルはちょっとどうかと思う。妖女・・・・・・。このタイトルだけしか知らない頃、「きっと主人公の敵にサイベルって恐ろしい魔女がいて、そいつに呼ばれてどこかに行っちゃう話なんだ。表紙(文庫版)もなんか暗いし!」と勝手に思ってて、友達とそんな話をした記憶まである・・・(^^; 原題は「エルドの忘れられた獣たち」という意味。
今日は半分弱まで。今まで読んだマキリップ本よりも読みやすくて、話にスッと入れた。でもサイベルってキャラクターがどうも好きになれないなー・・・氷の女っていうより、時々単なる「おバカさん」に見えるのは私だけ? 頭が良くて物知りなだけに、天然っていうほど可愛げがないんだよねー。あんた何様?みたいな。話が進むにつれて、だんだん人間らしくなっては来たようだが・・・。
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2003年12月14日(日) ■ |
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Deck the Halls(Mary & Carol Higgins Clark) |
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●Deck the Halls(Mary & Carol Higgins Clark) アメリカのサスペンス界の女王、メアリ・ヒギンズ・クラークと、その娘でベストセラー作家のキャロル・ヒギンズ・クラークの、初の共同執筆によるエキサイティングな秀作。クリスマス休暇に起こった誘拐事件をめぐる、のるかそるかの陰謀とそれを追う探偵の物語。
ベストセラー作家母娘の共同執筆作品ということで、双方の持ちキャラが入り乱れて大混戦。とっても楽しそうなんだけど、どちらも読んだことのない私には何がなんだかサッパリ・・・(^^; 事件が起きてから、どんどん混乱していく一方なので投げた。行間がとっても広くて読みやすい英語なので、その気になればあっという間に読めそうな本なんだが。この本で話が始まるのが「クリスマスの3日前」からなので、ギリギリになったら再挑戦するかも。 ちなみにタイトルの"Deck the Halls"はクリスマスソング(賛美歌)のタイトル。♪ひいらぎかざろう ファラララ ラ〜ラ ラ〜ララ♪ ってやつ。 *メロディー&歌詞
●更新 ≫こちら ダイアナ・ウィン・ジョーンズ著作リストに1冊追加。 今年9月に発売されたファンタジーアンソロジーの中に、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの短編"Little Dot"が収録されている。猫の話だそうな。"Cotillion"(Delia Sherman)はタムリン話。ハードカバーだけど、全話書き下ろしの新作ばかり。この本は秋頃からアマゾンジャパンでもコムでもUKでも、しつこく「おすすめ」されるので気になっていたんだが、ついに買ったのを機会にリストに追加。 ≪新刊≫ ●『七人の魔法使い』(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ) ≫【Archer's Goon】 出てますね、店頭で確認。Archer's Goonは個人的には『マライアおばさん』よりもずっと気に入っている。訳者あとがきによると、徳間書店からは来年もDWJの翻訳が出るそうで、早速Power of Threeの翻訳に取りかかるとか。って、それは私が先月読みかけて投げた本じゃないか。(^^; それじゃあ、気合入れて読まなくては。
●『クリスマスローズの殺人』(柴田よしき) ≫柴田よしき公式サイト タフでクールな? ヴァンパイア探偵シリーズ最新作!
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2003年12月11日(木) ■ |
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Talking to Dragons(Patricia C. Wrede)@13章 |
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●読書中:Talking to Dragons(Patricia C. Wrede)@13/22章 魔法の森のすぐ外に立つ小屋で暮らすシモレーヌとデイスター母子のところへ、怒り狂った魔法使いがやってくる。シモレーヌは魔法使いをアッサリ"Argelfraster"で溶かしてしまうと、デイスターに剣を渡して「出かける時が来た」と言いだす。突然ひとりで家から放り出されてしまったデイスターは、母の助言に従って、魔法の森の奥深くへ入ってゆく・・・。 *デイスター / Daystar:The Morning Star(明けの明星=金星), The Sun(太陽)の意。
あ、いい感じ! キャラクタが一新して次の世代に代わって、初心に戻った感じかな。1巻に一番似てる。表紙のドラゴンは途中でデイスターの友達になる若い・・・というより幼い子供のドラゴン。名前はまだ無い。このドラゴン、登場シーンからよく "Achoo!" "Achoo!" "More Wizards? Achoo! Oh, no you don't! achoo! Oh, drat, achoo!" とか言っているから、アチョーアチョーって「なに気合入れてんだろ」と思ってしまった。違うよ、これはクシャミだって私! バカだ・・・。ドラゴンは魔法使いアレルギーでクシャミが出るんだった。1巻でも同じこと間違えたっけ・・・。
▲Amazon.co.jp オリジナルブックカバー 電車の中でアマゾンのブックカバーをした本を読んでる人を目撃。しかも今朝だけで2人も! "amazon.co.jp"の白い文字が、遠くからでもハッキリクッキリ見えるのに驚いてしまった。ペーパーバック(新書)サイズも作ってくれないかなぁ・・・。
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2003年12月09日(火) ■ |
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Magic's Pawn@9章 / Talking to Dragons@3章 |
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●読書中:Magic's Pawn(Mercedes Lackey)@11/14章 残り80ページほど。明日には読み終われるかも。 あの大ショック以降、語りの視点が変わってきたみたい。それまでレンデル&ヴァニエルの視点でお互いを大切に思ったり、周り中が敵だらけに見えていたのが、ヴァニエル君が壊れてしまったので語れなくなったようだ。壊れてるヴァニエル君、かわいすぎ(爆) 以降、それまで脇役だった人たちの内面にまで踏み込んで、ヴァニエル君を取り巻く世界を描いている。うん、なかなかいい人たちじゃないか。AndrelもJaysenも、DonniとMardicも・・・。ヴァニエル君の一人称だとこの世の終りみたいな気がしてくるけど、ヴァニエル君やっぱり愛されてるよ! 大丈夫、大丈夫。たくましい元気なサヴィルおばさんもついてるしッ!( ̄m ̄) Lissaとの再会も嬉しかったなー。父親Withenとの再会シーンは言いたいことを言えてスッキリ(笑
●読書中:Talking to Dragons(Patricia C. Wrede)@3章 【Enchanted Forest Chronicles(魔法の森シリーズ)】の4巻、最終巻。夜、気分を変えたくて読み始めた。ヴァニエル君みたいな強烈な本を同時に読んでいても、読み始めたらスッと話に入れるっていうのはスゴイ! 4巻の主人公は、シモレーヌのひとり息子・デイスター(Daystar)16歳。デイスターは母と2人で魔法の森に隣接した小屋で暮らしている。読み書きはもちろん、礼儀作法や剣術や魔法など、様々なことを徹底的に仕込まれて育った。魔法の森を行き来する身としては、中でも礼儀作法がたいへん重要で、普段は「普通に礼儀正しく」すれば良いけれど、ドラゴンに対しては「特に礼儀正しく」しなくてはならない。ドラゴン流の「礼儀」はちょっと込み入っていて、一つ間違えると頭から喰われてしまったりするのだが、デイスターはその点かなりよく訓練されていた。 *Book of Enchantments・・・魔法の森シリーズ短篇集。
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2003年12月08日(月) ■ |
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Magic's Pawn(Mercedes Lackey)@9章 |
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●読書中:Magic's Pawn(Mercedes Lackey)@9/14章 金曜日に半分まで読んで、土日は休んでいたのを今朝から再開。 しかしこのヴァニエル君、読めば読むほどPBの表紙の彼とは別人! このPBを読む人がもしいたら、私のように顔を切り取れとは言わないけど、読みはじめる前にシールか何かで表紙の顔を隠しておくことを強力におすすめしますね。ブックカバーだけじゃ取れちゃうからダメ!(笑) じゃないと美しいヴァニエル君のイメージに悪影響がありすぎる。
さて、12/3(水)の続きのストーリー。 ヴァニエル君は父親の妹、サヴィルおばさんに預けられることになり、家を出て彼女のところまで旅をする。サヴィルはQueen Elspethの宮廷(?)にいるヘラルド(*1)の中の重要人物で、才能のある若い人たちの教育を主に担当しているらしい。ヴァニエルは他のBard(吟遊詩人)やヘラルド候補に混じって勉強を始めるが、今まで持っていた知識がいかに半端なものだったか思い知らされ、さらにずっと望んでいた音楽の道へ進む才能がないと断言されてしまって、ひどく打ちのめされる。 そんなヴァニエル君を心配そうに見ていたのが、サヴィルおばさんのお気に入りの弟子、ヘラルド候補のレンデル君(Tylendel 愛称'Lendel)。レンデルはヴァニエル君よりも何歳か年上で、自他ともに認めるshay'a'chern(*2)だったり。サヴィルからヴァニエルを見ているように頼まれたりとかまぁ色々あって、ヴァニエルとレンデルは恋人同士に(お互いに一目惚れなので、この辺まとまるのはかなり早い)。 ヴァニエルの父親Withenにこの状態が知られたら、ヴァニエルはまだ未成年なので連れ戻されてレンデルと引き離されてしまうに違いない。Withenに知られてはいけない。ヴァニエルが18歳で成年に達するまであと2年は、2人の部屋(既に同棲中)の外では今までどおり無関係を装うしかない。 *1 ヘラルド : 魔法使いみたいな能力者。馬の姿をした異種生命体がいて、そのコンパニオンに「選ばれる」と何かなるらしい。 *2 shay'a'chern : ゲイ。字義は"one whose lover is like self" レズは"she'chorne"?
で、その後も色々あるんだけど、2人の関係が落ち着いたと思ったら、レンデル君がごくアッサリと死んでしまってビックリ仰天!こういうストーリーだと噂には聞いてたけど、こんなに早いの?! うわー!
●買った ダ・ヴィンチ1月号 ¥450
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2003年12月07日(日) ■ |
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Calling on Dragons(Patricia C. Wrede)読了 |
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●読了:Calling on Dragons(Patricia C. Wrede) ≫感想はこちら Enchanted Forest Chronicles(魔法の森シリーズ)の3巻読了。この巻は「続く」で終わってしまったのがショック。1、2巻がきっちり1話完結だったから油断した!(><。 話は、まぁ今までと同じドタバタ。今までと違うのは語り手が魔女Morwenになってるせいで、猫や動物たちがみんな話をするところ。それから、シモレーヌたちの天敵・魔法使いたちのやり方が(いくらか)スマートになったせいで、今までより苦戦してるところかな。といっても、やっぱり最後はレモンジュース入り石鹸水(を使った魔法)で撃退するんだけど!
●買った本 ¥105 『サンタクロースの冒険』(ライマン・フランク・ボーム)¥105 ブックオフでThe Life and Adventures of Santa Clausの翻訳を見つけたので買ってみた。オズの魔法使いの作者が贈る心暖まるクリスマス・ストーリーだそうで、去年のクリスマスにPBを買おうか迷って結局やめたんだった。「気になる本」のどこかにログがあるはず。 今日はダ・ヴィンチの最新号を買いに出かけたのに、あちこちふらふらしてるうちに初志を忘れて家に帰りつくまで思い出さなかった。ダメじゃん!
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2003年12月04日(木) ■ |
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Magic's Pawn(Mercedes Lackey)@6章 / Enchanted Forest Chronicles 3 |
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●読書中:Magic's Pawn(Mercedes Lackey)@6/14章 やー、おもしろい! ハマる〜! ヴァニエル君かわいいし、レンデル君も良い感じだし。本当に「君」って感じなのよ! いや、「ヴァニエルくん」って平仮名もいいかもしれない・・・(悩) 5章のサヴィルおばさんとレンデル君の会話と、ヴァニエル君の部屋へ(結果的に)夜這いに行ってしまうレンデル君のシーンがよかった! 悶えてしまったわ。 最初、ヴァニエル君の置かれた状態が「痛いなぁ」と思ったけど、落ち着いて考えてみるとこの子、実はけっこう愛されてたりしない?(笑) 父にも母にも心配されてたみたいだし・・・でも「同性愛者になるんじゃないか」と恐れて違う方向に仕向けようとしたって・・・全部裏目に出てしまったわけ(^^; なるほど。
終わりのないラブソング(栗本薫)に似てるかも、と読みながら思った。シリーズ初期、檻の中で二葉が煩悶するところとか、寒い寒いって言うあたりね。自分のハマり方とか、読んでいる時の気持ちがよく似てるんだけど、作者が主人公に託して描こうとしてるものが似てるってことはあるか? 作者にとって、ヴァニエル君みたいなキャラクターは男じゃなきゃ描けなかったんじゃないか、と思う。私だってヤダ、こんな女がいたら。二葉もヴァニエル君も、男性読者にとっては受け入れがたいキャラクターでしょうね。フェミニズムどころの話じゃないし。まぁ、これからどうなるか分からないから、今までのところでは、だけど。
●読書中:Calling on Dragons(Patricia C. Wrede)@6/21章 風呂の中では軽いものも読みたくて【Enchanted Forest Chronicles】の3作目を読みはじめる。ヴァニエル君にハマってると、スイッチが入りっぱなしでなかなか寝るモードになれないから(^^; このシリーズは巻ごとに主人公が交代するようで、今回はEnchanted Forest(魔法の森)に住む魔女Morwenが語り手。魔法の森に9匹の猫と暮らしている。魔女は自分の猫の言葉がわかるので、九匹の猫がしゃべくりまくって大変。何しろ最初の章のタイトルは"In Which a Great Many Cats Express Opinions"だし。
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2003年12月02日(火) ■ |
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The Steps Up the Chimney(William Corlett)読了 |
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●読了:The Steps Up the Chimney : Magician's House Quartet 1(William Corlett) う〜ん、微妙。公平に見ればよく出来てると思う。動物にのりうつって五感を共有するってアイデアは東洋風っぽくてイギリスの本にしては珍しい気がするし。この本のハイライト、キツネや犬やフクロウに乗り移って雪の森を翔けるシーンもなかなか良かった。ストーリーは良いから、続きも読みたいと思った。 ただ個人的には人物面で気に入らないことが色々あって、読んでる時はそっちにばかり気を取られてしまったのが残念。主役の子どもたち3人はとってもいい感じなんだけど、出てくる大人3人が気持ち悪くてストレスがたまった。Phoebeの言いなりで流されっぱなしで、いざって時に弱すぎのジャックおじさんもムカついたけど、Phoebe! Phoebeは一体何考えてるのかわからない。臨月の体で雪に閉ざされるのが分かりきってる家に閉じこもって、案の定いざ陣痛がきたら慌ててジャックやウィリアムに迷惑かけて死にそうな目にあわせておいて! 初潮も来てないような11歳の女の子に「ここで赤ちゃん生むから手伝って」ってどうなのよ? 何かあったらどうするつもりだったんだろ。バカ?(笑) ま、この場合はクリスマスに生まれるってことでキリストの生誕と重ねたのだろうけど、それにしてもちょっと変じゃないか? それとも英国の田舎ではよくあることなんだろうか。クリスマス休暇に来た初対面の子供たちに「私ベジタリアンだから」って肉を一切出さないのもたいがい非常識だと思うぞ。アンタはそうでも、子供たちは違うでしょうが! クリスマスなのにかわいそうに! 自分がベジタリアンなのは勝手だけど、周りの人全員にそれを押し付けて平然としてるなんて性格悪すぎ。8才の子っていったら、野菜が嫌いで肉が好きなんて珍しくないじゃない。インド人じゃあるまいし! それを肉を食べるなんて野蛮って決め付けた言い方して、子供を傷つけて平然としてるなんて、アンタこそ性格が野蛮だってのよ! ・・・書いてるとついエキサイトしてしまうけど、Phoebeに関しては人によって相性が違うのだろうね。確かに彼女、間違ったことは言ってわけだし。
▲The Twilight Before Christmas(Christine Feehan) これはどうかな・・・クリスマス本なんだが。クリスティン・フィーハンは"ダークシリーズ"という吸血鬼もののロマンス本シリーズを書いてる人で、私はシリーズ3作目 Dark Goldだけ読了済み。≫レビューはこちら 設定は面白いのに、Dark Goldはヒーロー役が俺様すぎてダメだったので、キャラクターが変わったら行けるかどうか試してみたいかも。
●【Stravaganza: City of Masks(Mary Hoffman)】のBBCラジオドラマをダウンロード。 BBCラジオドラマの入り口はこちら エピソード1 rtsp://rmv8.bbc.net.uk/bbc7/bigtoe/stravaganza_01.rm (アドレス末尾の数字を01→02....14まで。)
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2003年12月01日(月) ■ |
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The Steps Up the Chimney(William Corlett)@12/24章 |
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●読書中:The Steps Up the Chimney : Magician's House Quartet 1(William Corlett)@12章 ≫Excerpt 半分弱まで。Magician's House Quartetの1巻(US版)、ヤングアダルト向けのファンタジー。 13才のウィリアムは、2人の妹メアリー(11才)とアリス(8才)と一緒にジャックおじさんの家でクリスマス休暇を過ごすことになり、ウェールズの田舎へやってきた。ウィリアムたちの両親は医者でエチオピアへ派遣されて行ってしまったのだ。 一足先にBruce Coven駅に降り立ったウィリアムは、10分遅れた列車でロンドンから到着する妹たちを待っている間に不思議な体験をする。駅のホームの向うの茂みにいるキツネと目が合い、そのキツネが話し掛けてきた・・・? と思ったら、驚いたことに後ろに男が立っていた。スティーブン・テイラーと名乗るその男は、ウィリアムを奇妙な目でジッと見つめてひとしきり話した後、ウィリアムが妹を列車から降りるのを手伝っている間に、煙のように消えてしまう。 不気味なものを感じつつ、でも彼は友好的だった、と思うウィリアム。迎えにきたジャックおじさんの車でやってきた家は、人里はなれた谷にあるゴールデン・ハウスというお屋敷だった。ゴールデン・ハウスはチューダー朝時代(約500年前)の宗教施設に建て増しを重ねて今の形になったという古い屋敷で、ほとんどがまだ改装中。 ゴールデンハウスの秘密の階段や、周りの森に住む動物たちと触れ合ったりして話が進み、クリスマスの日に大きなトラブルが起きる。雪に閉ざされた陸の孤島で、ウィリアムたちは自分たちの力だけでそれを乗り越えなくてはならなくなる。
ファンタジーというより、ミステリーっぽいかな。ゴールデン・ハウスが「何か変だ」と思ったウィリアムたちが様子を探っていくと、ゴールデンハウスの主のジャックおじさんとその同居人で恋人のPhoebeも、何か様子がおかしいと分かってくる。 読みやすくてなかなかおもしろい。ウィリアムたち3人が気持ちの良い子たちでいいね〜! 3人のコンビネーションが面白い。13才の男子なんて日本だと普通クソガキ(失礼)だと思うんだけど、ウィリアムは妹たち、とくに下の妹アリスをかわいがってちゃんと見守ってる。妹たちの荷物を運んだり、列車から降りるのを手伝ったりの動作がごく自然に出てくるあたり、育ちが良さそうで素敵。ナルニアのルーシーたち4兄弟姉妹にちょっとだけ似てるけど、もっとずっと現代的でリアルにした感じかな。いい子って言っても、アリスがかんしゃくを起こして泣き喚いたり、ウィリアムがひとりで暴走したり、メアリーが鏡を見てばかりいたり、まぁ色々ある。雪に埋もれた人里はなれた家のクリスマス。
≪Magician's House Quartet≫ BOOK2 : The Door in the Tree BOOK3 : The Tunnel Behind the Waterfall BOOK4 : The Bridge in the Clouds *原書は英国版:こちら(1990年初版) *テレビドラマも作られている
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