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2003年11月29日(土) ■ |
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スチュアートの大ぼうけん(E.B.ホワイト)読了 |
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●読書中:Stuart Little(E. B. White) 翻訳≫『スチュアートの大ぼうけん』 アメリカの児童文学の古典的名作(1945年初版)で、映画にもなっている。同じ作者の【Charlotte's Web】と合わせて、アメリカ人の書いた本にけっこう頻繁に出てくるので、「いつか一度ちゃんと読まないと」と思ってた本。 物語は「フレデリック・C.リトル夫人に2人目の息子が生まれた時、その赤ちゃんはネズミくらいの大きさしかなかった」という文章で始まる。つまりこの話の主人公スチュアート・リトルは、ネズミの姿をしてはいるけれど「れっきとしたリトル家の実子である」という設定なわけ。この事実をつべこべ言わずに飲み込んでしまえれば、あとはスチュアートの楽しい冒険物語。 男の子の話だね。「少年が家を出て旅に出る」って型がアメリカっぽいなーとは思った。この本を「面白かった」とは言いにくいけど、スチュアートの小さな冒険の数々を語る、話の細部を積み重ねは確かに楽しかった。全体を見ると構成も何もなくて、終わり方が尻切れトンボだったりするけど(^^; 短い簡単な本で、ガース・ウィリアムズの絵が楽しくて終わりまで抵抗なく読めた。子どもの頃に読めばもっと楽しめただろう。
●アマゾンから到着 和書1冊¥860 洋書1冊¥801 The Fire Rose(Mercedes Lackey) 白い兎が逃げる(有栖川有栖)
マーセデス・ラッキーのThe Fire Roseはまたもや昔話ネタのファンタジーで、今度は「美女と野獣」。Roseで花コレクションに追加。 有栖川有栖の『白い兎が逃げる』は11月の新刊で、火村&アリスのミステリ中編集。アリスで白兎って・・・!(^^;
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2003年11月27日(木) ■ |
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人形の家(ルーマー・ゴッデン)読了 |
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●読了:The Doll's House(Rumer Godden) 翻訳≫『人形の家』岩波少年文庫 ≫感想はこちら はー、おもしろかった。いいね〜、とっても素敵な話! 一気に読んでしまった。名作と言われる理由がよく分かった。ピュアで前向きなメッセージに満ちてて、今回はそれをまっすぐに受け止められたのが良かったみたい。 ドールハウス(人形の家)の家財道具でたまに知らない単語が出てきた以外は、英語も楽。人形の名前のTottieをSpotty(しみだらけ)、Dotty(キチガイ)なんて間違えるシーンなんてのもあるし、英語で読む意味はあると思うな。つか、翻訳本の「トチー」ってちょっと嫌。お願いだから「トッティ」か、せめて「トティ」って言って・・・(T▽T) それからPBの表紙、立ってる金髪のが主人公かと思ったら、エプロンしてる方だったのね。読むまで分からなかったよ。
●【くまのパディントン】のおもしろいエッセイを発見。 ≫こちらから
●買った本 和書2冊¥892 『陰摩羅鬼の瑕』(京極夏彦) 『第四若草物語』(オルコット) 角川マイディアストーリー
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2003年11月26日(水) ■ |
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Across the Nightingale Floor(Lian Hearn)@3/13章 |
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●読書中:Across the Nightingale Floor(Lian Hearn)@3章 まだ1/4ほど。あー、ストーリーは悪くないんだけど、趣味に合わない気がしてきた・・・なにしろ暗い! 日本の歴史ものでファンタジーと聞いて『空色勾玉』のようなのを想像していたんだが、読んでみたら本格歴史物で「男の一代記」っていうの? 司馬遼太郎なんかの系統に近い感じだった。まぁ日本語訳は訳し方によってかなり雰囲気が違ってくるだろうけど、私の印象はそう。
本書は日本好きなオーストラリア人作家が書いた鳳物語(Tales of the Otori)の1作目で、戦国時代の山陰・山陽地方(に良く似た国)を舞台にした小説。戦国大名たちの紛争を背景に、領主・飯田定?(イイダ・サダム)に家族を殺され、故郷の里を滅ぼされた少年タケオの葛藤と成長、人質として敵地に囚われている姫・楓姫が交互に描かれる。少年が鳳繁?(オオトリ・シゲル)氏に助けられて、剣や馬術を教わって成長していく様子が、濃ゆくて細かい描写で連綿と続いていく。 ・・・暗い、暗いぞ! 華がないのだ!! ヒロイン役とおぼしき姫君、楓ちゃんも不幸のどん底だし、困ったねえ(^^; 楓ちゃんが敵地の兵士にレイプされそうになったり、殺陣シーンは刀で後ろから袈裟懸けに切られて血しぶきが飛び、ズバッと切り飛ばされた生首がゴロン、ってな世界。まぁそういうわけで、面白いかっていうと微妙になってきた・・・・・・。あと、「もちものは家も家財道具も、ほとんど全てが木でできている」とか「人食い巨人(Ogre)やゴブリンが森に潜んでいる」ってタケオの欧米人っぽいセリフに受けたな。オグルにゴブリンね・・・。「人食い鬼ともののけ」のことだろうか。 タイトルはやまねこ翻訳クラブの書評で『鴬張りの向こうには』というナイスな仮題がついている(^^ヾ Nightingale Floorは木造建築の「うぐいす張りの床」のこと。タケオの里を滅ぼした仇、飯田定の部屋へ続く廊下が、暗殺者避けのためうぐいす張りになっているところから。ちなみにNightingaleには「密告者」という意味がある。 *作者のリアン・ハーンは英国育ち・オックスフォード大卒で、後にオーストラリアに移住した人。現在はオーストラリアの人気作家。日本にはずっと興味を持っていて日本語が出来て、万葉集がサラッと引用してあったりする。 *鳳物語 公式サイト
●買った本 和書3冊¥265 『オズのオズマ姫』(ライマン・フランク・ボーム) オズシリーズ3作目 『オズのエメラルドの都』(ライマン・フランク・ボーム) オズシリーズ6作目 『十七歳の夏』(モーリーン・デイリ) 角川マイディアストーリー
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2003年11月22日(土) ■ |
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魔法の声 インクハート(コルネーリア・フンケ)読了 |
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●読了:Inkheart(Cornelia Funke) なかなか面白かった。えらそうに評価してみるとストーリーはややムダが多くて冗漫な印象なので★★★、でも色々な児童書が話に出てくるのが楽しかったので一つプラスして、総合★★★★ってところかな(笑) 逆にいうと「古今東西の児童書が次々出てくる」と聞いて興味がわかない人にはあまり面白くないだろう。 本を読んで物語の世界へ入って行く。朗読すればその世界が目の前にありありと現れる。物語を作ることは世界を作ること。それは一種の魔法なんだ・・・。全編がこういうメッセージに満ちていて、ある意味「本好きの究極の夢の実現」というか・・・。今の私にはこのメッセージ性の強さが時々鼻について「さすがドイツの作家よね〜、それっぽい〜」と苦笑してしまったけど、もし小学生の頃に読んだら一生の友達になれたかもしれない・・・。大作であるのは間違いないし、すごく良い本だと思う。
▲日展 24日までなので慌てて見に行った。日展は、あの作品の量が好きだな。見ても見ても見きれないほど沢山の展示物がある、という体験は日本の美術館ではかなり貴重だ。銀座へ移動して煉瓦亭へ。煉瓦亭は老舗の洋食屋、「カキフライ」と聞いて血が騒ぐ人は一度行ってみる価値あり。
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2003年11月17日(月) ■ |
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魔法の声 インクハート(コルネーリア・フンケ) @12/59章 |
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●読書中:Inkheart(Cornelia Funke)@12章 いやー、おもしろい。本に夢中になって、電車を乗り過ごしそうになったわ。急展開のストーリーに飲み込まれてしまった。話の主な舞台はイタリアらしい・・・って、またか!(笑) 主人公は12歳の女の子Meggie。記憶に残る限りずっと父子家庭で育った父親っ子で、Meggieの愛するパパ Mo(モー)と2人で、本で埋め尽くされたボロ屋で暮らしている。ある夜のこと、2人のところへDustfingerと名乗る怪しい人物が訪ねてくる。Moの知人らしいがMeggieは事情を全く知らされないまま、翌朝何の説明もなしに突然「しばらく出かけることになったから」と夜逃げ同然で家を出て行くことに。2人は基本的に放浪生活をしているらしく、1年前に引っ越してきた今の家よりもキャンピングカーの方がずっと"自分の家"という気がする、と思うMeggie。 ここまでで最初の2章くらい。この後、イタリアに住む親戚のElinorおばさんを訪ねたらそこが本に埋め尽くされた広大なお屋敷で、すっごく良い感じだとか、Moがさらわれてしまったりとか、Dustfingerが怪しすぎるとか、色々あって・・・・・・。
Meggie、Mo、Elinorという主要人物たちが本好きという設定なので、色んな本のタイトルが話の中にぽろぽろ出てくる。その場の状況を本に例えたり(Ex.夜、お屋敷の巨大なベッドの真ん中に沈み込む自分を『不思議の国のアリス』みたい、と言ったり)章の始めには必ず意味深な引用があるし。Inkheartというのは、話の中に出てくるMoの大切な本のタイトルだ。 MoやElinorの、Meggieに対する対応がいかにもドイツっぽくて可笑しい。ヨーロッパの国はどこでもそうかもしれないけど、大人と子供の境がものすごくキッチリしていて、Meggieの言い分を「子供は黙ってなさい」と切り捨てて平然(笑)もしMeggieがあと4歳年上で16歳だったら、全っ然違う話になってたんじゃないかなぁ。 それから、MoがDustfingerに"Silvertongue"と呼ばれているけど、口が達者な人をそう言うらしい。そういえば、『黄金の羅針盤』のライラもLyra Silvertongue(銀の舌のライラ)と名乗っていたよね。ここではMoの「本を朗読すると、登場人物に息がふきこまれる」という能力を指しているんだろうけど。
≪登場人物≫ Meggie -主人公 Mo(Mortimer) -Meggieの父、"Silvertongue"と呼ばれることも Dustfinger -謎の人物 MeggieとMoに付きまとう Elinor -Meggieの母のおば。本で埋め尽くされた屋敷に住む。
≪4-12章で出てきた本≫ ◎4章 ≫J.Doraston,quoted by W. Blades J.Dorastonの"The Bookworm"という詩の一節。≫全文 章頭の引用 ≫The Selfish Giant(Oscar Wilde) (この場合は)絵本 p 31おばさんの家の門の形がこの本からじゃないかと言って
◎5章 ≫Curse on Book Thieves The Monastery of San Pedro, Barcelona, Spain 章頭の引用 本じゃないかも。中世以前の本が貴重品だった時代の、本を盗んだ人への対処とかが書いてある文章の一節か何か? 翻訳を待とう。 ≫Alice in Wonderland (Lewis Carroll) 『ふしぎの国のアリス』 ≫Tom Sawyer(Mark Twain) / 『トム・ソーヤーの冒険』 ≫How the Rhinoceros Got His Skin(Rudyard Kipling) (この場合は)絵本
◎6章 ≫Herzt, Book of Minstrelsy 章頭の引用 これもよく分からん。本じゃないかもね。
◎7章 ≫"A thousand enemies outside the house are better than one within" アラブの諺 章頭の引用 本じゃないね。
◎8章 ≫The Witches(Roald Dahl) / 『魔女がいっぱい』 章頭の引用。この本が出てきたのは2章に続いて2回目。
◎9章 ≫Solomon Eagle 章頭の引用 分からん!
◎10章 ≫Princess Bride(William Goldman) / 『プリンセス・ブライド』 章頭の引用
◎11章 ≫The Wind in the Willows(Kenneth Grahame) / 『たのしい川べ』 章頭の引用(3章に続いて2回目)
◎12章 ≫The Fellowship of the Ring(J. R. R. Tolkien) / 『指輪物語』第1部『旅の仲間』 章頭の引用。ガンダルフやビルボがよく歌ってる歌。 "The Road goes ever on and on Down from the door where it began...... " ≫Alice in Wonderland (Lewis Carroll) / 『ふしぎの国のアリス』 5章に続いて2回目。
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2003年11月16日(日) ■ |
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黒鳥(マーセデス・ラッキー)読了 |
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●読了:The Black Swan(Mercedes Lackey) ≫感想はこちら うむ、おもしろかった。けど、元ネタを知らない人が読んでも面白いのかどうかは疑問。元ネタの『白鳥の湖』の物語が、全体のクライマックス部分になっているのね。「そこに行き着くまで」と「物語のその後」がマーセデス・ラッキーのオリジナル。 主人公を白鳥じゃなくて黒鳥にしたのは、元の物語の中では彼女があまり描かれていないからだと思う。バレエ「白鳥の湖」の黒鳥はパーティのシーンで突然ロットバルトと一緒に登場する悪女で、それ以外のところでは出てこない。描かれ尽くされてイメージが固まっちゃってる白鳥と違って、黒鳥はまだどういうキャラか分からなくて白紙だから書きやすかったんじゃないかな。白鳥の側のストーリーが原作通りならば、表面に出てこないところで黒鳥が思いっきり活躍してても良いわけだし。
▲七五三
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2003年11月13日(木) ■ |
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黒鳥(マーセデス・ラッキー)@10/20章 |
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●読書中:The Black Swan(Mercedes Lackey)@10章 半分まで。バカ王子ジークフリートは、『鉄鼠の檻』風に言うと「大悟して」なにやら新しい境地に至ったらしい。悟って改心したらバカじゃなくなったんですな。放蕩者だったのが別人のように優しく賢くなっちゃってまぁ・・・・・・段々バレエ「白鳥の湖」の王子のイメージに近づいてきたようだ。そうかあ、これは若者の成長物語だったのか! でも確かにあのままではオデットの恋人役なんて絶対無理だったし、これでオデットに出会う準備オッケー。でもオデットってどういうキャラかよく分からないんだよねー。この本は黒鳥、オディールが主人公だから、彼女のことは沢山書いてあるんだけど。
●読書中:十一月の扉(高楼方子) これは11月に読むしかないでしょう、と思ってチェックしてた本を読みはじめた。この本を知ったのは・・・たしか由良さんのところでだったと思う。
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2003年11月11日(火) ■ |
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黒鳥(マーセデス・ラッキー)@6/20章 |
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●読書中:The Black Swan(Mercedes Lackey)@6章 6章の最初でちょうど全体の1/4ほど。 おやおや、どちらかというと敵同士のはずのロットバルトと王妃(王子ジークフリートの母)が手を組んでしまったぞ! ・・・・あれ?でも「ロットバルトが娘を王子の后にしようとしている」のは原作どおりだから、目的はそのままか。 オディールの写真ならぬ、立体映像?を見せてる所では驚いた。おおぉ、オディールって目を見張るほどの美人だったのか! 愛らしく美しく、その輝く銀の髪は見たこともない色・・・って、それじゃオディールのコンプレックスの根拠は一体?(^^; オデットと王子はまだ出会ってもいない。相変わらずやりたい放題のバカ王子、「ふとしたことから」ジプシーの少女を死に追いやってしまう。水浴びしてた彼女を「自分を誘ってる」と思い込んで、からかってるつもりが彼女の方は本当に怖かったんだな。後で怖くなって悪夢を見てりゃ世話ないよ! この犯罪者ーーっ!! けど、罪悪感があるだけマシか? このバカ王子、すっごく分かりやすい。 いやぁ、この本おもしろいわ。魔法の方はオディールの独壇場で、後はぜんぶ中世の王侯貴族と騎士の世界。想像していたよりずっと軽くて読みやすくて、基本的にキャラクターで読ませるあたりはヒストリカル・ロマンスと似た雰囲気。あまり「ファンタジー」という感じがしないのは、最初から昔話ネタだと思って読んでるからかな。
●読書中:『鉄鼠の檻』(京極夏彦)@830/1359p
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2003年11月10日(月) ■ |
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黒鳥(マーセデス・ラッキー)@4/20章 / 鉄鼠の檻 |
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●読書中:The Black Swan(Mercedes Lackey)@4章 >この本の「悪者」は、どうやらロットバルトひとりらしい 訂正。あれから怪しい人が次々と・・・。2章ではSiegfried(ジークフリート)王子と、その母が登場。ジークフリートの父親(王様)はとっくの昔に死んでしまっていて、母が代理で国を治めてきたという設定。思うに、ロットバルト男爵家と王宮は対比した関係にあるんだな。ロットバルト男爵家は極端な男尊女卑の世界、王宮は逆に女性が全権力を握っている状態。 ロットバルト男爵によると女性は卑劣で信頼を裏切るものなんだそうで、魔法で白鳥に変えてしまうのも、彼に言わせれば「姦婦に罰を与える」ってやつらしい。おかしなことに、ロットバルト男爵、娘のオディールが魔法を学ぶことを喜ばないくせに、家事に関係する魔法を使っている限りはなぜかご機嫌。極端にアンバランスな人という印象だ。 王子ジークフリートの母もかなりバランスの悪い人だ。権力主義者で女王という立場に執着があるので、実の息子に国の支配者の座を譲るのが嫌で嫌でしかたがない。それだけのために、息子を長年かけて阿呆に能無しに享楽的に育てて、駄目押しで操りやすい能無しの女を嫁にしようと画策中。ずっと権力を持っていたい、でなければ息子を亡きものに! ・・・すげえ母だ。 つか、このジークフリート王子もなんというバランスの悪い男だ!(笑)今のところ、私から見てまともっぽいのは主人公のオディールだけかも。あ、ストーリーはこんな風だけど別にドロドロのドラマという感じじゃない。サラッとしてて人物の描き方に距離感があるから、クセのあるキャラでも気持ち悪くなくて楽。描写がキレイで読みやすいし。
●読書中:『鉄鼠の檻』(京極夏彦)@450/1359p 何か濃ゆいものにハマりたくなったので、京極堂の妖怪シリーズ4冊目を読み始める。このシリーズは面白すぎて&濃すぎて、連続して読むと息切れがしてくるので、折を見て長期戦で1冊ずつ読むことにしたのだな。1300ページ以上もあると、すでに本というより箱!(^^; 450ページあたりまで一気に読んだけど、まだまだ起承転結の起と承の間くらい。 今回の舞台は箱根。山の中の古い温泉宿で、僧侶の死体がみつかった。そこから徒歩2時間ほどの山の中にはかなり大ーきなお寺があって、そこがポイントになるらしい。この寺、怪しすぎ! つか、今妹がハマリ中の『ざ・ちぇんじ』からの発想で、「寺(僧侶)=すみれ族」という発想が・・・・・・考えれば考えるほど怪しい寺だ。 今までのところで一番よかったのは、探偵・榎木津の登場シーン。げらげら笑ってしまった。
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2003年11月09日(日) ■ |
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龍使いのキアス(浜たかや)読了 |
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●読了:『龍使いのキアス』(浜たかや) アギオン帝国は、初代皇帝アグトシャルの夢の呪縛に300年もの間、苦しめられていた。モールの巫女見習いのキアスは、<呼び出しの儀式>に失敗し、神殿を出て旅をすることに。300年前の大巫女マシアンを探して旅を続けるうちに、キアスは自分の出生の秘密に近づいていき、やがて皇帝アグトシャルの秘密へ迫っていく。
あちこちで評判の良い日本人作家の書いた異世界ファンタジー、なかなかおもしろかった。話の舞台になる世界がとっても詳しく描いてあるのがいい。読み進むうちに色々な部族、宗教、国の歴史などが徐々に分かってくる。キアスが知り合う人たちが面白い・・・・・いくつもの宗派の巫女たち、部族・・・・・・気がついてみると、キアスは帝国の皇帝や「兄弟たち」などのお偉いさんたちともみんな知り合いになってるし。キアスもその一員である「モールの巫女」というのもかなり不思議な存在。同じ世界を舞台にした話があったら絶対読みたいんだけど。 ただ、ちょっと文章がこなれてない感じがして・・・・・・会話や説明文が分かりにくかったり、言葉尻に引っかかるのが気になったのは残念。キアスというキャラクターも、私にとっては最後まで「謎の人」という感じで、よく分からない存在だったな・・・。でも、そんなの気にならないくらいに一気に読んでしまったからいいか。
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2003年11月08日(土) ■ |
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黒鳥(マーセデス・ラッキー)@2/20章 |
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●読書中:The Black Swan(Mercedes Lackey)@2章 なんだか不思議な世界が展開中・・・ この本の「悪者」は、どうやらロットバルトひとりらしい。その娘オディールがこの本の主人公で、彼女は父に対して色んな屈託がある・・・という設定のようだ。オディールは白鳥たちと結構仲良くやってて、「白鳥たちの守護者」とかどこかで呼ばれてるし。 ロットバルト男爵は悪の大魔法使いで、偏屈な感じのオッサン・・・広大な庭を持つお屋敷に娘のオディールと2人で、目に見えない召使たち(精霊?)と白鳥たちに囲まれて暮らしている。ロットバルトは妻に裏切られて(浮気?)死なれてから、全ての女性を眼の敵にしていて、毛皮のコートを着て空を飛んで出かけては、余所から女の子をさらって来る(!)。そして変身の術をかけて「美しいが無力なもの(白鳥)」へ姿を変えさせて、お屋敷の庭に住まわせる。白鳥たちが夜の間だけ人間の姿に戻るのは魔法の力が及ばないからで・・・。
つまり・・・このロットバルト男爵家の庭は、昼間は白鳥でいっぱい、夜は女の子たちでいっぱいというわけ(^^; 1章では、この辺の設定がダダーっと明らかになる。最初の10ページほどがやたらと難しかったけど、辞書引いて切りぬけたら、その後かなり楽になった。オディールはすごく頭の良さそうな女性。父親に認めて欲しくて魔術の腕を磨くうちに、父親をしのいでしまったりするかも? 父親に容姿をけなされて育ったこともあって、自分の外見にコンプレックスがある。なので白鳥たちのひとり、オデットの愛らい美しさに嫉妬を抱く。 「4羽の小さな白鳥」も出てきた! 小さな女の子たちだって! かわいいの〜。バレエでは普通、オデットとオディールは一人二役で同じ人が踊るから、同じ人の黒と白の両面性・・・みたいなイメージを持っていたけど、こうして本当に別人として描かれると、また違った解釈が出来るなー。
●アマゾンから ¥2333(ギフト券) The Enchanted Forest Chronicles: Dealing with Dragons/Searching for Dragons/Calling on Dragons/Talking to Dargons (Enchanted Forest Chronicles(Patricia C. Wrede)
The Enchanted Forest Chroniclesの箱入り4冊セットを買ってしまった! 先日、1作目の【Dealing with Dragons】を読んだらかなり面白くて、気に入ったのでつい大人買いを。こういうのを「地雷を踏む」「鉱脈にぶち当たる」と言うのだ。(^^;
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2003年11月06日(木) ■ |
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マキリップが幻想文学大賞を受賞 / A Healthy Place to Die(Peter King)@24/32章 |
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●マキリップが2003年 界幻想文学大賞を受賞(情報元:ニムさん) 受賞作≫Ombria in Shadow(Patricia A. McKillip) うわ〜い、おめでとう! マキリップがWorld Fantasy Awardを受賞するのは、1975年のThe Forgotten Beasts of Eld(妖女サイベルの呼び声)に続いて2度目。私は両方とも積読中。 *ノミネート作品メモ
●読書中:A Healthy Place to Die(Peter King)@24/32章 もうすぐ半分。4冊目だけあって文章に慣れたせいか、かなり順調。場合によっては今日中に読み終わるかも。 グルメ探偵がスイスのリゾート・スパへやってきた理由は、そこで行われる料理のイベントに出席するため。講師が実際に料理をしながら、食材や世界の料理について、健康について話すというイベント。グルメ探偵は知人のカーヴァー・アーミテージ氏に代理講師を頼まれて、代わりにシーフードをテーマに何度か講義を担当することに。
表紙の宣伝に、"料理についてのトリビア(Culinary Trivia)と風刺の利いたユーモアたっぷりの探偵小説"とか書いてあって笑った。まさにその通り!(ぷぷっ) グルメ探偵を始め、シェフや食の評論家たちがどうでもいい知識を延々と語り続け、食べ続ける。それをこそ楽しむというか・・・・・・・この本から無駄な薀蓄をそぎ落としたら、後にはカスしか残らないかも(笑) 確かにそういう意味では「ミステリーとしてはカス」っていう表現も正しい気がする。私は好きだけど、正統派の本格ミステリー好きさんたちには受けないだろうな、というのは想像がつくし。
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2003年11月04日(火) ■ |
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The Meanest Doll in the World@13/18章 / A Healthy Place to Die@4/32章 |
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●読書中:The Meanest Doll in the World(Ann. M. Martin)@13/18章 表紙(黄色)と背表紙(青)のカバンの違いが、重大なネタバレだったことが判明(笑) アナベルとティファニーがケイトの学校へ行くところまでは予想通りだけど、それからまた余所の家へ行って、"The Meanest Doll in the World"を相手におもちゃ大戦争をおっぱじめるとまでは予想してなかった。おもしろいなぁ。なんか、こういうの映画でなかったっけ? 戦車とかビームとか出てきて、おもちゃ同士が戦い始めるの。
●読書中:A Healthy Place to Die(Peter King)@4/32章 【グルメ探偵シリーズ】の5巻を読み始める。 このシリーズはグルメ探偵がヨーロッパ&アメリカ各地を訪ねて、旅先で土地の郷土料理や名物を食しながら、事件に巻き込まれていく形のミステリー。1巻が入手困難で未読なので、2巻以降を7月、8月、9月と1冊ずつ読んで来て、これで4冊目になる。 今回の舞台はスイス、アルプスの雄大な景色を望むリゾート・スパ。世界各国仕様の温泉、サウナ、プールやゴルフコースなど各種運動施設はもちろん、食事も豪華な健康ランド。アルコール禁止とか、禁煙、ローカロリーなんてケチなことは絶対に言わない、健康のためというより「楽しむために行くスパ」なんだと。いいなぁ、本当にそういうところがあるのかしら(^^; 舞台は整ったね。さあ、誰が死ぬの?(爆
●アマゾンから 洋書3冊¥2174(ギフト券) The Steps Up the Chimney : Maghousquar Series 1(William Corlett) Sing the Four Quarters(Tanya Huff) The Black Swan(Mercedes Lackey)
一番上の本The Steps Up the Chimney はクリスマス用に買った本。全4巻シリーズの1冊目で、13歳の少年と妹2人がクリスマス休暇を親戚の家で過ごすという設定のファンタジー。その親戚の家とやらが怪しいとか? 下の2冊は先日<気になる本>に書いた・・・。マーセデス・ラッキーのThe Black Swan おもしろそうよー。バレエ「白鳥の湖」ネタのファンタジーらしいが、なんと登場人物の名前が原作(?)そのままだ。オデット(白鳥)、オディール(黒鳥)、ロットバルトだって。主人公は白鳥じゃなくて黒鳥の方。ロットバルト男爵が魔法使いで、その娘オディールは所謂「魔女見習い」らしい。いいねえ、おもしろそう。近いうちに読みたい。 *参考 バレエ「白鳥の湖」 /熊川哲也 欲しい〜。 バレエ「白鳥の湖」 /AMP¥2380 <廉価版が出て、値段がかなり下がってます。私は6000円で買った〜。(><。
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