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2013年06月02日(日) |
「閉鎖病棟」の原理。世間との接触を断つメリット。 |
◆誤解されているのでその説明も含めます。
私は、かつてうつ病患者で今も、詳しく無い人には面倒くさいので、「うつ病」だといいますが、
厳密には、「大うつ病」(Major Depression)は寛解していて、昔で言う所の抑うつ神経症、
今の診断名では、気分変調症です。
あまり詳しく書くとながくなるので、少しだけ補足するならば、世間ではまだまだ偏見が強い
というか、これだけネットを使えば何でも調べるのが簡単なのに、敢えて真実を知ろうとしない人が多くて困ります。
少し調べればわかることですが、うつ病は「気分」「障害」(Mood Disorder)であり、「精神」「病」(Mental Desease)ではありません。
段落のタイトルに「誤解」と書きましたが、それは、病名の話ではありません。
「閉鎖病棟」に関する誤解について書くのが主眼です。
私はうつ病の最も症状が重い時期に、3ヶ月間、大学病院精神科に入院しましたが、これは
「閉鎖病棟」でした。閉鎖病棟というのは、患者も見舞客も自由に出入り出来ない病棟です。
私の想像では、世間の99パーセントは「閉鎖病棟」の存在理由を「暴れるキチガイを外に出さないため」と
考えているのではないか、と思います。
結論を先に書くとそれは誤解です。
精神科閉鎖病棟は、患者を外界(一般社会)のストレスから保護するためのものなのです。
◆世間との接触をシャットアウトすることにより、回復が早まります。
精神科病棟というところは、如何にも恐ろしげですが、自分の経験からすると、多分世の人々の殆どの想像から
大きく乖離していて、静かなところです。
そもそも精神科で本格的に重症の統合失調症などにより、年中暴れたり嬌声を発したりしている人は
殆どいません。私の入院中、見た事がありません。
今では9割方、うつ病系統だと思います。後は主に女性の摂食障害。
統合失調症でも、「陰性症状」といって、どちらかというとうつ病に近い、抑うつ状態の患者さんが多いです。
ですから、暴れる患者を閉じこめる「座敷牢」みたいなイメージを描くのは全くまちがっています。
私に言わせれば、酔っ払いが大勢いる、新宿歌舞伎町、渋谷、六本木の方がよほど、危ない人が多いです。
精神科病棟を閉鎖病棟にするのは、患者を外界のストレスから保護(隔離)するためです。
例えば、仕事や職場の人間関係が原因で、外因性うつ病を発症した場合、当分はその職場の人と会わない方が良い。
家族が原因の場合すらめずらしくありませんから、その場合も同様です。
これを開放病棟にすると、面会自由になって、精神医学の素人である一般の人々が見舞いに来る。逆効果になりかねません。
「閉鎖病棟」において、外の世界との接触を断って、休むことにより、極端に低下したエネルギーの回復を速めることができます。
◆一般の生活環境でも応用が可能だと思います。
最近の学生さんの生活は分かりませんが、すくなくとも社会人になると、どんなに気に入らない人とでも毎日
顔を突き合わせ、言葉を交わさなければなりません。それをいちいち選り好みする自由はすくなくともサラリーマンにはありません。
社会生活のストレスのかなりの部分は、この「人間関係」に起因するとおもいます。
それに加えて、最近では、ネットが普及し、更に携帯端末が日進月歩で使い易くなるので、極端な話24時間、メールやら、
SNSで他人と接していることになります。
会社での愚痴をTwitterなどで憂さ晴らし出来るといいですし、実際にそのようなプラスの作用が働くこともあります。
しかし、私たちは忘れがちですが、たとえばTwitterでTweetしていることは、世界中の日本語を理解出来る人に読まれる可能性があるわけで、
しかも、残念なことに、世界中、善意の人ばかりではありません。だれかが、ネガティブなムードでいるのを見ると、叩きたくなる人がいます。
また、普段は話が合っている人でも何しろ、文字だけのコミュニケーションなので、一端険悪なムードになるとわだかまりが解けにくい。
ましてや、私のように長い間、ブログに比較的長文を書いていて、今日のような内容を書いたために、
あれは、ながかったですね。3年近くでしょうか。毎日私の日記を詳細に読んで、
こいつはキチガイだから、こんなことをいうのだ
という趣旨の文章を自分の日記に書くのを生き甲斐にしている人がいました。最初は反応してしまったのですが、
完全無視を続けてとにかく先方がくたびれるまで書き続けました。消えたときは、ホッとしました。
ですので、私はそのときは、まあ、なんとかなりましたけど、日常でイライラしているときに、Twitterでチャットに近い状態で
「つぶやきの交換」をして、何かの拍子に険悪な雰囲気になると、リアルの人間関係のストレスに余計なストレスが加わる訳です。
リアルで嫌なことがあったときには、思い切って例えば週末はネットを使わない、などの方法により、ストレスから自分を隔離する
「閉鎖病棟の原理」を応用して、ただひたすら寝る、というのも、一つの対応ではないか、と思います。
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