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JIROの独断的日記
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2012年03月07日(水) 【音楽】まだまだ、モーリス・アンドレ。タルティーニ、アルビノーニ、など。

◆仕方がないのですが、クラシック好きですら、あまりにも無関心なので・・・。

フランスの天才トランペット奏者、モーリス・アンドレが亡くなってから、間もなく2週間です。

【追悼】トランペット奏者、モーリス・アンドレ氏、死去。

いくら天才とは言え、クラシック音楽の世界全体から見たら、トランペットなど「周辺領域」「その他」なのでしょう。

そして、そもそも、一般大衆はクラシックに興味が無いのですから、更にそのマイナー領域のことなど知る由も無い。

ネットを眺めると、私と同年配というか、生のモーリスアンドレを聴けた世代の方々は、ブログで弔意を表しておられるけれど、

最近の若い、ラッパ吹きの子はプロでも学生でも、あまりピンと来ないようですね。


仕方がない、と言ってしまっては実も蓋もないのであって、モーリス・アンドレというのは、

最初の追悼記事で書きましたけど、100年に一度の名手。ヴァイオリンなら、ハイフェッツです。

すぐに忘れてはいけない音楽家なのです。

「また、モーリス・アンドレか。」と思われるかも知れませんが、偉大な演奏家は広く世に知られるべきだと思います。


◆タルティーニ、アルビノーニ、テレマン。ネヴィル・マリナーとの共演です。

自分の意識の中では、そうでもないのですが、客観的には、かなり古い録音です。

今日引用する音源は、モーリス・アンドレ・エディション第1集〜協奏曲編1(6CD)です。

モーリス・アンドレの録音の多くはフランスのエラートというレーベルが持っていますが、

長い間、多くは廃盤になっていまして、気を揉んでいたのですが、2009年〜2011年にかけて復刻版が発売されました。

今日、聴いて頂くのは、モーリス・アンドレ・エディション第1集〜協奏曲編1(6CD)の中の

4枚目のCDに収められています。アンドレの全盛期には勿論、バラで売っていたのですが、

今はこのようなCD BOXしかなく、当然、値段もそれなりですから、お薦めし難いのですが、

音源は明記しておかないといけないので、ご容赦のほど。

この録音では、伴奏がネヴィル・マリナー指揮、アカデミー・オブ・ザ・セントマーティン・イン・ザ・フィールズ

(“Academy of St Martin in the Fields”ですが、あまりにも長いので“ASMF”と表記されることが多いです)でして、

非常に上品な響きを醸し出しています。


タルティーニというのは、ヴァイオリニストですね。「悪魔のトリル」のあの人です。

その他、アルビノーニ、テレマン(先日、カラヤン・ベルリン・フィル伴奏を載せました)です。

いずれも、当時のトランペットで吹けるはずがなく、ヴァイオリンかオーボエの為のコンチェルトではないかと

思われますが、モーリス・アンドレが吹くと、そのような「音楽史上の真理」はどうでもよく、

「この演奏がオリジナル」でいいじゃないか、と思います。


タルティーニ トランペット協奏曲 ニ長調 第一楽章


Giuseppe Tartini, Trumpet Concerto ��Allegro moderato



次は、難しいトリプル・タンギングをあまりにも鮮やかに吹いています。


タルティーニ トランペット協奏曲 ニ長調 第三楽章


Tartini, Giuseppe Trumpet Concerto �� Allegro grazioso



これをちゃんと吹ける人は、アンドレ以外では、アンドレの弟子のアメリカ人、

エンパイア・ブラスのロルフ・スメドヴィックだけです。



次は、アルビノーニです。第一楽章は、伸びやかな音が素晴らしいです。


アルビノーニ トランペット協奏曲 変ロ長調 第一楽章



Tomaso Albinoni,Trumpet Concerto��Grave



これを生で聴いたら、どれほど美かったであろう、と思います。


第二楽章のアレグロですが、打って変わって、細かい音符を見事に吹ききるテクニックが快感です。


アルビノーニ トランペット協奏曲 変ロ長調 第二楽章



Tomaso Albinoni, Trumpet Concerto��Allegro


これは、モーリスアンドレが独自に付加した装飾的旋律でしょうけれども、他のトランペット奏者で聴いたことがありません。


まさしく全盛期のモーリス・アンドレです。


さて、最後ですが、これは、モーリス・アンドレが亡くなってから、はじめて書いたエントリーにも載せた、

テレマンのニ長調の協奏曲です。あれは、伴奏がカラヤン・ベルリンフィル。アンドレは十分見事ですが、

こちら、マリナーとの演奏では、より、自然なブレス、自然な歌い方で美しいピッコロトランペットの音が聞けます。

第一楽章と第四楽章をお聴き頂きます。


テレマン トランペット協奏曲 ニ長調 第一楽章


Telemann Trumpet Concerto�� Adagio



これは、モーリス・アンドレだからこそ、このような余裕のある柔らかい音で吹けるのです。

通常のトランペットからすると、非常に高音域です。鋭角的な、刺激的な音になりがちですが、

モーリスアンドレは、ブレス(呼吸)が圧倒的なのでしょうか。音の高さを忘れてしまうほどの見事さです。


最後になります。テレマンの第四楽章は最後が高音で終わります。

その音をよく聴いて頂きたいです。


テレマン トランペット協奏曲 ニ長調 第四楽章


Telemann Trumpet Concerto �� Allegro



最後の音。普通、このような輝かしい音色で吹けません。この一音だけでも、

モーリス・アンドレのモーリス・アンドレたる所以だと思います。

マニアックな特集にお付き合い頂き、ありがとうございました。

実は、まだ終わりにしないつもりです。

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